要点個人情報保護法第185条は、確認時の虚偽提供や認定団体名称の無断使用など四類型に十万円以下の過料を定める。過料は刑事罰ではなく前科の残らない行政上の秩序罰である。
Q · 個人情報保護法の「過料十万円」って前科になるの?
なりません。過料は刑事罰ではなく行政上の秩序罰です
個人情報保護法第185条の過料は、行政上の秩序罰であり刑罰ではありません。科されても前科(犯罪歴)は残らず、犯罪人名簿にも載りません。裁判所が非訟事件手続で科す点も、刑事裁判とは異なります。ただし過料の原因となった行為が、詐欺罪や私文書偽造罪など別の犯罪を同時に構成していれば、そちらでは前科がつきます。金額の小ささより、刑事か行政かの区別のほうが実務では重要です。
個人情報保護法違反と聞くと、懲役や罰金の刑事罰を思い浮かべるだろう。だが本条が定める十万円以下の「過料」は、刑事罰ではない。行政上の秩序罰であり、科されても前科はつかない。裁判所が非訟事件手続で科す、まったく別系統のペナルティである。対象は四つ。第三者から個人データの提供を受ける際の確認で嘘の申告をした者(第三十条第二項、個人関連情報について第三十一条第三項準用)、認定個人情報保護団体でないのにその名称を使った者(第五十六条)、認定業務の廃止届出を怠った、または虚偽の届出をした団体(第五十一条第一項)、そして役所をだまして他人の保有個人情報の開示を受けた者(第八十五条第三項)。あなたが業界団体を運営していても、なりすまして誰かの情報を引き出そうとしても、この条文の射程に入る。金額は小さいが、「刑事罰ではない」という一点が、実務では前科の有無・手続の種類・弁護方針を分ける決定的な意味を持つ。
個人情報の保護に関する法律第185条は、同法上の一定の秩序違反行為に対して十万円以下の過料を科す規定である。対象は確認時の虚偽提供、認定個人情報保護団体の名称の無断使用、廃止届出義務違反、偽りその他不正の手段による保有個人情報の開示取得の四類型であり、過料は前科を伴わない行政上の秩序罰として非訟事件手続により科される。
過料は、法令上の義務違反に対して科される行政上の秩序罰です。刑罰ではないため前科は残らず、裁判所が非訟事件手続で科します。個人情報保護法185条では十万円以下と定められています。
読みは同じ「かりょう」ですが別物です。過料は行政上の秩序罰で前科がつかず、科料は千円以上一万円未満の刑罰で前科がつきます。漢字が「過」か「科」かで手続も記録も変わります。
第185条の過料は十万円以下です。確認時の虚偽提供、認定個人情報保護団体の名称の無断使用、廃止届出の懈怠・虚偽、不正手段による保有個人情報の開示取得の四類型が対象です。
過料は刑罰ではないため刑事の公訴時効は適用されません。ただし過料の裁判に対する異議(即時抗告)には非訟事件手続法上の期間制限があり、告知後の所定期間内に行う必要があります。
個人情報保護委員会の認定を受け、事業者の個人情報の取扱いに関する苦情処理や情報提供を行う民間団体です。認定なしにその名称を名乗ると185条の過料の対象になります。
通知が過料(行政罰)か科料(刑事罰)かをまず確認します。内容に納得できなければ、告知後の即時抗告期間内に裁判所へ意見を述べます。行為が刑法犯にも当たる場合は刑事弁護を先に固めます。
偽りその他不正の手段で保有個人情報の開示を受けると185条の過料に加え、私文書偽造・同行使罪や詐欺罪に問われる可能性があります。過料は入口にすぎず刑事事件として立件されることも多いです。
いいえ。マイナンバー(特定個人情報)の不正な取扱いは、番号法(マイナンバー法)の重い刑事罰の対象で、懲役を含みます。同じ個人情報でも種類により制裁の系統が変わります。
つきません。過料は行政上の秩序罰であって、刑罰(懲役・罰金・科料)ではないため、前科(犯罪歴)にはならず、犯罪人名簿にも載りません。本条も「過料に処する」と明記しています。業界裏話ヒント:ただし過料の原因となった行為が詐欺罪などの犯罪を同時に構成していれば、そちらで前科がつく。『過料だから安心』と考えるのは危険で、実務家はまず行為が刑法犯にも触れないかを先に確認する
ダメです。認定を受けていない者がその名称や紛らわしい名称を使うと、第五十六条違反として十万円以下の過料の対象になります(本条第一号)。業界裏話ヒント:『個人情報保護団体』風の名称で信用を演出する事業者は実在するが、『認定』の二文字が本物かどうかが分水嶺。取引前に個人情報保護委員会が公表する認定団体の一覧で実在を照合すれば、看板倒れを見抜ける
『偽りその他不正の手段』で保有個人情報の開示を実際に受けた場合、本条第三号の過料の対象です。単なる問い合わせではなく、なりすまし等の不正手段によって開示を受けたことが要件になります。業界裏話ヒント:過料は入口にすぎない。なりすまし請求は私文書偽造・同行使や詐欺にも当たりうるため、現実の摘発では過料単独ではなく刑事事件として立件されることが多い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 法的性質 | 過料(本条):行政上の秩序罰 | — |
| 前科 | つかない(犯罪人名簿に載らない) | — |
| 科す手続 | 非訟事件手続(裁判所) | — |
| 金額の目安 | 十万円以下(本条) | — |
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