要点個人情報保護法 85 条は、行政機関が正当な理由により他機関と協議のうえ開示請求の事案を移送できると定める。移送前の行為は移送先がしたものとみなされ、期限は当初の請求日から起算される。
Q · 役所から「事案を移送しました」と通知が来たら、開示請求の手続は最初からやり直しになるの?
やり直しになりません。期限は当初の請求日から起算され続けます
個人情報保護法 85 条 1 項により、行政機関は正当な理由があるとき、他機関と協議のうえ開示請求の事案を移送できます。ここで決定的なのが 2 項で、移送前にした行為は移送を受けた機関がしたものとみなされます。つまり最初に請求書を出した日は消えず、原則 30 日の開示決定期限(83 条)はリセットされません。たらい回しに見えても、あなたの時間的利益は法律で守られています。移送先には当初の請求日と残日数を書面で確認しておくと、後の督促や審査請求の足場になります。
あなたが国立病院で受けた診療記録の開示を請求したら、数週間後に「事案を移送しました」という一枚の通知が届く。多くの人はここで「たらい回しにされた」と感じ、また振り出しかと肩を落とす。だが個人情報保護法85条を知っていれば、その通知の意味が正確に読める。行政機関の長は、その保有個人情報が別の機関から提供されたものであるなど正当な理由があるとき、相手の機関と協議のうえ事案を移送できる。ここで決定的なのは2項だ。移送前にその役所がした行為は、移送を受けた役所がしたものとみなされる。つまりあなたが最初に請求書を出した日は消えない。開示決定の30日期限はリセットされず、当初の請求日から進み続ける。たらい回しに見えて、実はあなたの時間的利益は法律で守られている。知らなければ「また最初からか」と諦め、知っていれば「期限はあと何日か」と正確に督促できる。
個人情報保護法 85 条は、行政機関等の間における開示請求事案の移送を定める規定である。開示請求に係る保有個人情報が他機関から提供されたものであるとき等の正当な理由がある場合に、当該他機関との協議を経て事案を移送することを認め、移送前にした行為は移送を受けた機関がしたものとみなす旨を規定する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
行政機関が正当な理由により他機関と協議のうえ、開示請求の事案を別の行政機関に移送できると定める規定です。移送前の行為は移送先がしたものとみなされます。
開示決定をより適切に判断できる機関に手続を引き継ぐ仕組みです。情報の出所や専門性から他機関が決定する方が妥当な場合に、協議を経て行われます。
移送先の機関名と移送日を記録し、当初の請求日と決定期限の残日数を書面で確認します。85 条 2 項で期限は引き継がれるため督促の足場になります。
リセットされません。85 条 2 項により移送前の行為は移送先がしたものとみなされ、30 日の決定期限は当初の請求日から起算され続けます。
できません。他機関からの情報提供等の正当な理由と、移送先機関との協議が要件です(85 条 1 項)。要件を欠く移送は違法な遅延になりえます。
開示決定等の処分をした移送先の機関を相手に審査請求します。移送元と取り違えないことが重要です。処分の責任主体が移送で変わるためです。
情報が複数機関に分散保有されるため、一度の開示請求が複数機関にまたがりやすく、85 条の移送が発動しやすくなります。実務上の頻度が上がります。
起こりえます。令和 5 年施行の改正で地方公共団体も本法の適用対象となり、国の機関との間で事案移送が生じる場合があります。
見た目は似ていますが、法的には別物です。85条1項の移送には、その情報が他機関から提供されたものであること、または他機関が決定するのが相当な正当理由があること、さらに相手機関との協議が必要です。要件を満たさない実質的なたらい回しは、違法な遅延になりえます。業界裏話ヒント:移送通知には移送日しか書かれないことが多いですが、当初の請求日と決定期限の残日数は移送先に書面で確認できます。85条2項で期限は引き継がれるので、これを押さえておくと後の督促で効きます
開示決定をした移送先の機関が開示を実施します(85条3項)。ただし移送元も、開示の実施に必要な協力をする義務を負います。だから「元の役所は無関係になった」わけではありません。業界裏話ヒント:文書の原本を持っているのが移送元で、決定するのが移送先、という分離が起こります。開示方法や写しの受け取りで手間取ったら、決定機関(移送先)を窓口にしつつ、原本を管理する移送元にも協力義務があると指摘すると話が早い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の機能 | 85 条:事案を他機関へ移送し決定主体を移す | — |
| 期限への影響 | 移送前の行為はみなされ起算点は当初請求日で不変 | — |
| 決定・責任の主体 | 移送を受けた機関が決定主体となる | — |
| 不服申立ての相手 | 移送先(処分をした機関)に審査請求 | — |
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