要点個人情報保護法 20 条は、不正手段による個人情報取得を禁じ、病歴や犯罪歴などの要配慮個人情報は原則として本人の事前同意なく取得できないと定める。
Q · 会社が同意なく私の病歴や前科を調べたら違法ですか?
原則違法。要配慮個人情報は同意なき取得自体が禁止されます
個人情報保護法 20 条 2 項により、病歴・犯罪歴・人種・信条・社会的身分などの要配慮個人情報は、原則として本人の事前同意なく取得すること自体が禁止されています。活用してよいかどうか以前に、手にした瞬間に違法となります。例外は法令に基づく場合、生命・身体・財産の保護、公衆衛生、公的事務への協力、学術研究、本人等による公開情報などに限定列挙されており、事業者が「業務に必要だった」の一言で押し切れる性質のものではありません。取得手段が不正なら、同意があっても 1 項違反となります。
採用面接で「持病はありますか」「ご両親の国籍は」と聞かれ、なんとなく答えてしまった経験はないだろうか。個人情報保護法 20 条は、そこに二重の防壁を張っている。1 項は「偽りその他不正の手段」による取得を全面禁止。だますこと、身分を偽ること、法の抜け道を使った収集は、使う前の入手段階でそれ自体が違法になる。そして 2 項がこの条文の切れ味の本体だ。病歴・犯罪歴・人種・信条・社会的身分といった「要配慮個人情報」は、原則としてあなたの事前同意なしに取得すること自体ができない。活用してよいかどうかではなく、手にした瞬間にアウトなのだ。企業がこっそりあなたの前科を調べる、健康診断結果を同意なく集めて人事評価に回す、それは入口の時点で違法になる。例外は「法令に基づく場合」など限定列挙されており、事業者側が「業務に必要だった」の一言で押し切れる性質のものではない。あなたが握るべきは、同意していない敏感情報を相手が保有している時点で、守勢に立つのは相手の側だという構図である。
個人情報保護法 20 条は適正取得を定める規定であり、1 項で偽りその他不正の手段による個人情報取得を全面的に禁止し、2 項で病歴・犯罪歴・人種・信条等の要配慮個人情報について、法令に基づく場合等の限定列挙の例外を除き、本人の事前同意なき取得を原則禁止する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪被害の事実など、差別や偏見につながりうる特にデリケートな情報を指します。個人情報保護法 2 条 3 項で定義され、取得に原則同意が必要です。
偽りその他不正の手段による取得を指します。身分や取得目的を偽る、だます、法の抜け道を使うなどが該当し、同意があっても取得手段が不正なら 1 項違反となります。
法令に基づく場合、生命・身体・財産の保護、公衆衛生・児童の健全育成、公的事務への協力、学術研究、本人等により公開されている場合など、20 条 2 項に限定列挙された例外に限られます。
個人情報保護委員会の報告徴収・指導・勧告・命令の対象となります。命令に違反すると罰則があり、法人重科もあります(最新の改正状況をご確認ください)。
応募者の前科や借金、病歴を本人同意も法令根拠もなく調べれば、要配慮個人情報の不適正取得として 20 条違反の疑いが生じます。良かれと思った調査が行政指導の火種になります。
マイナンバー(特定個人情報)はマイナンバー法 20 条により、20 条よりさらに厳格に、法定の事務以外での取得自体が禁止されています。要配慮情報より収集規制が強い点が特徴です。
通常の個人情報は取得後の利用目的が問題となりますが、要配慮個人情報は取得の入口段階で原則同意が必要です。オプトアウトによる第三者提供も認められません。
委員会の相談窓口に申出ができます。委員会は報告徴収や立入検査、指導・勧告・命令の権限を持ち、個人の申出が事業者の是正を促す外部レバーになります。
答える法的義務はありません。要配慮個人情報の取得には原則あなたの同意が必要で(20 条 2 項)、職業安定法も求職者情報の収集を業務目的の必要な範囲に限っています。業界裏話ヒント: 厚生労働省の指針は、思想信条・支持政党・人種・病歴・家族の職業などを採用選考で把握すること自体を不適切としています。聞かれた時点で相手が線を越えており、答えを拒んでも法的に不利益を課すことは許されない。むしろ聞いた側が説明を迫られる立場になる
一度の同意で永久ではありません。要配慮情報を含む取扱いには利用停止・消去の請求権が別途あり(35 条系)、同意の撤回も可能です。そもそも同意の説明が不十分なら同意自体が無効を主張できます。業界裏話ヒント: 多くのサービスは同意画面を一括承諾にして要配慮情報の項目を紛れ込ませています。どの項目に同意したかの記録開示を求めると、事業者が個別の有効な同意を立証できず、取扱いを取り下げるケースがある。曖昧な一括同意は事業者にとっても弱点だ
公開情報は 20 条 2 項の例外(本人等により公開されている場合)に当たりうるため、取得だけなら適法になる余地があります。ただし取得手段が不正なら 1 項違反、その後の利用が差別的なら不適正利用(19 条)の問題が残ります。業界裏話ヒント: 『公開されているから自由』は入口だけの話。採用や与信でその情報を不利益に使えば別条文で違法になりうる。企業側は取得より『何に使ったか』を突かれると弱く、被害者はそこを攻めると交渉力が跳ね上がる
まず社内の個人情報相談窓口、動かなければ個人情報保護委員会に申出できます。委員会は報告徴収や指導・勧告・命令の権限を持ちます(第 4 章)。業界裏話ヒント: 委員会に個人が申し出ると、事業者には『調査が入るかもしれない』という無形の圧力が生まれる。実際に命令まで行かなくても、報告徴収の一通で社内が是正に動くことが多い。個人が一人で会社と交渉するより、この外部レバーを握っている事実を示すほうが速い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規制の入口 | 20 条:取得段階(不正取得の禁止・要配慮情報の同意なき取得禁止) | — |
| 何が禁止されるか | 手にすること自体(入手の可否) | — |
| 要配慮個人情報の扱い | 原則、事前同意なき取得は禁止 | — |
| 違反時の典型論点 | 同意の有無・取得手段の適正さ | — |
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