要点個人情報保護法 2 条は個人情報を定義する規定で、氏名等で特定の個人を識別できる情報や個人識別符号を含む。氏名がなくても他の情報と容易に照合して識別できるものも個人情報に含まれる。
Q · Cookie とか社員番号だけのデータって、結局『個人情報』なんですか?
他の情報と容易に照合して個人を識別できれば個人情報です
個人情報保護法 2 条 1 項は、氏名等で特定の個人を識別できる情報を個人情報とし、括弧書きで「他の情報と容易に照合でき、それにより特定の個人を識別できるもの」も含めます。だから社員番号だけのファイルも、人事の対照表が社内にあれば個人情報です。逆に Cookie ID 単体は 7 項の個人関連情報にとどまりますが、提供先で個人データになると分かっていれば、31 条により本人同意の確認義務が生じます。どの箱に入るかで義務が一斉に変わります。
名刺一枚、防犯カメラの映像、Cookie に紐づく閲覧履歴。この三つのうち法律上の「個人情報」はどれか。答えは「場合による」であり、その分岐点を握っているのが 2 条である。鍵は第 1 項第 1 号の括弧書き、「他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む」。この容易照合性という一言のせいで、社員番号しか入っていないファイルも、対照表が社内のどこかにある限り個人情報になる。逆に Cookie ID 単体は個人情報ではなく、7 項の「個人関連情報」に落ちる。だが落ちた先に 31 条という別の仕掛けがある。提供先で個人データとして取得されると分かっているなら、本人同意の確認義務が発生する。あなたの会社が抱えるデータがどの箱に入るかで、必要な同意も、通知も、罰則の重さも、すべて変わる。2 条は定義条文の顔をした、適用範囲の配電盤である。
個人情報の保護に関する法律第 2 条は本法の定義規定であり、生存する個人に関する情報のうち、記述等により特定の個人を識別できるもの、または個人識別符号を含むものを「個人情報」と定める。他の情報と容易に照合して個人を識別できる情報も含まれる。あわせて要配慮個人情報・仮名加工情報・匿名加工情報・個人関連情報を区分し、各義務の適用範囲を画定する。
生存する個人に関する情報で、氏名等により特定の個人を識別できるもの、または個人識別符号を含むものです(個人情報保護法 2 条 1 項)。他の情報と容易に照合して識別できるものも含みます。
指紋・顔認証データなど身体の特徴を変換した符号や、旅券番号・免許証番号・マイナンバーなど政令が列挙する符号です(2 条 2 項)。これ単体で個人情報になります。
人種・信条・社会的身分・病歴・犯罪の経歴など、不当な差別や偏見が生じないよう特に配慮を要する情報です(2 条 3 項)。取得に原則同意が必要です。
仮名加工情報は他の情報と照合しない限り識別できないよう加工したもので、自社保有中はなお個人情報です。匿名加工情報は復元不可能まで加工したもので、基準を満たせば個人情報から外れます。
生存する個人に関する情報のうち、個人情報・仮名加工情報・匿名加工情報のいずれにも当たらないものです(2 条 7 項)。Cookie ID 単体などが典型です。
Cookie ID 単体は原則 7 項の個人関連情報です。ただしログイン ID 等と社内で容易に照合できる場合は 1 項の個人情報になります。
社内に氏名との対照表があり容易に照合できるなら個人情報です。判断基準は氏名の有無ではなく容易照合性です(2 条 1 項括弧書き)。
特定の個人を識別できる状態、または他の情報と容易に照合して識別できる状態になった時点からです。顔認証データへの変換時など加工の瞬間に該当することもあります。
単体では個人識別符号ではない。政令が列挙するのは、旅券番号・基礎年金番号・免許証番号・住民票コード・個人番号や、指紋や顔認証データなどである。ただし社内で氏名と容易に照合できるなら 1 項により個人情報になる。業界裏話ヒント:クレジットカード番号も携帯電話番号も個人識別符号ではない。この非対称を知らずに「番号は全部が個人情報」という社内規程を作ると、本来必要な顔認証データの管理が薄いまま、不要な統制だけが現場を疲弊させる
6 項の基準を満たす加工に加え、作成時と提供時の公表、提供時の項目・提供方法の明示が要る(43 条)。仮名加工情報は別物で、原則として第三者提供できない(41 条 6 項)。業界裏話ヒント:匿名加工のハードルが実務上高いため、多くの企業は仮名加工にとどめて社内分析にだけ使っている。危ないのは、社内で「匿名化した」と呼びながら法的にはなお個人情報という状態のまま、営業が外部提供を約束してしまう瞬間である
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 定義箱(該当条項) | 個人情報(2 条 1 項・2 項) | — |
| 個人の識別 | 特定の個人を識別できる(容易照合含む) | — |
| 第三者提供 | 原則同意が必要(27 条) | — |
| 該当例 | 氏名+住所、顔認証データ、対照表付き社員番号 | — |
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