要点個人情報保護法 29 条は、個人データを第三者に提供した事業者に、提供年月日・提供先の名称等の記録作成と原則 3 年間の保存を義務づける。委託・共同利用等は免除される。
Q · 本人の同意を取って顧客リストを渡したら、記録は作らなくていいの?
必要です。提供先と提供日を記録し原則 3 年保存する義務があります
個人情報保護法 29 条により、個人データを第三者に提供した事業者は、提供年月日・第三者の名称・本人の氏名・データ項目等を記録し、個人情報保護委員会規則の定める期間(原則 3 年)保存しなければなりません。本人の同意を得て提供した場合も記録義務は消えず、免除されるのは委託・共同利用・法令に基づく提供など 27 条各号に当たるときだけです。さらにこの記録は 33 条 5 項により本人の開示請求の対象となります。
2014年に発覚したベネッセの顧客情報流出事件では、約3,500万件の名簿が業者から業者へと転売され、どこを経由して自分の名前が知らない会社に届いたのか、被害者本人には最後まで追えなかった。その反省から生まれたのが本条である。個人データを他社に渡した事業者は、いつ、誰に、どの本人の、どんな項目を渡したかを記録し、原則3年間保存しなければならない。ここであなたが押さえるべき点が二つある。第一に、本人の同意を取って渡した場合も記録義務は消えない。免除されるのは27条1項各号(法令に基づく場合、生命身体の保護など)と27条5項各号(委託・事業承継・共同利用)に当たるときだけだ。第二に、この記録は社内文書ではない。33条5項により、本人はあなたの会社に対し「私のデータを誰に渡したか、記録を見せろ」と開示請求できる。書いた瞬間から、それは本人に読まれる前提の文書になる。
個人情報の保護に関する法律 29 条は、第三者提供の記録義務を定める規定である。個人情報取扱事業者が個人データを第三者に提供した場合、個人情報保護委員会規則に従い提供年月日・第三者の名称・本人の氏名・データ項目等を記録し、一定期間保存する義務を課す。30 条の受領側記録義務と対を成し、個人データの流通経路の追跡可能性を担保する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
個人データを他社に提供した事業者が、提供年月日・提供先の名称・本人の氏名・データ項目等を残す記録です。個人情報保護法 29 条が根拠で、原則 3 年間の保存が必要です。
施行規則により、契約書等の代替手段で記録する場合は最後に提供した日から 1 年、それ以外は原則 3 年です。保存期間を過ぎると開示すべき対象が消えます。
施行規則 20 条で、提供年月日・第三者の氏名または名称・本人の氏名等・個人データの項目・本人の同意の有無が定められています。欠落があると義務違反です。
29 条自体に直接の罰則はありませんが、個人情報保護委員会の報告徴収・勧告・命令の対象になり、命令違反で初めて刑事罰が起動します。立証上の空白も生じます。
令和 2 年改正で第三者提供記録は本人の開示請求の対象になりました(33 条 5 項)。記録は最初から本人に読まれる前提で作成する必要があります。
純然たる委託は 27 条 5 項 1 号に当たり記録義務が免除されます。ただし委託先が自社目的で使える契約なら実質は第三者提供と評価され、記録が必要になります。
28 条の外国第三者提供では委託・共同利用による免除が働かず、27 条 1 項各号に該当する場合しか免除されません。国内より記録義務が広く生じます。
あります。30 条により受領側は提供元の氏名や取得経緯を確認し記録する義務を負います。29 条の提供側記録と対になり流通経路を遡れる鎖を作ります。
純然たる委託であれば27条5項1号に当たり、29条1項ただし書で記録義務は免除される。ただし委託と言えるのは、委託元の指示の範囲内でのみデータを扱わせる場合に限られる。業界裏話ヒント:委託先が自社の営業目的でそのデータを使える契約になっていると、名目が委託でも実質は第三者提供と評価される。個人情報保護委員会が最初に見るのは契約書の目的条項と、委託先の独自利用を禁じる条項の有無である
作らなければならない。オプトアウト提供(法27条2項)は29条1項ただし書の除外事由に含まれておらず、むしろ受領側にも30条で確認・記録義務が課される。業界裏話ヒント:オプトアウト届出事業者の一覧は個人情報保護委員会のサイトで公表されている。自社に持ち込まれた名簿の売り手がそこに載っていなければ、その名簿を受け取った時点であなたの会社が30条違反に問われる側になる
29条違反そのものに罰金の定めはない。効くのは個人情報保護委員会の報告徴収・立入検査、指導、勧告、命令(法148条)であり、命令違反で初めて1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、法人には最大1億円の罰金が科されうる(法178条、184条。最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:実務で企業を追い詰めるのは刑罰ではなく、委員会が命令の事実を公表する権限である。上場企業なら適時開示、BtoB企業なら取引先の情報セキュリティ監査で即座に効いてくる
同じではない。法28条1項に基づく外国にある第三者への提供の場合、29条1項ただし書の免除は27条1項各号に該当する場合に限られ、委託・事業承継・共同利用(27条5項各号)による免除が働かない。業界裏話ヒント:国内の委託なら記録不要でも、同じ内容を海外のクラウド事業者に委託した瞬間に記録義務が生じうる。サーバの所在国を法務が把握していない会社は、この一点でほぼ確実に記録漏れを起こしている
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 義務の主体と場面 | 29 条:個人データを提供した側(提供元)の記録義務 | — |
| 記録・確認する内容 | 提供年月日・第三者の名称・本人の氏名等・項目・同意の有無 | — |
| 免除・例外 | 27 条 1 項各号・5 項各号(委託・共同利用・法令等)で免除 | — |
| 本人との関係 | 33 条 5 項で本人の開示請求の対象 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。