要点個人情報保護法 38 条は、手数料を取れる請求を利用目的の通知と開示の二つに限定し、額を実費を勘案した合理的な範囲内に縛る。訂正・削除は無償である。
Q · 個人情報の開示を請求したら手数料を求められた。払わないといけないの?
開示と利用目的通知は有料化できるが、訂正・削除は無料
個人情報保護法 38 条により、手数料を徴収できるのは利用目的の通知の求め(32 条 2 項)と開示の請求(33 条)の二つだけです。訂正・追加・削除(34 条)や利用停止・消去・第三者提供の停止(35 条)に手数料を課す根拠はありません。徴収できる場合でも、額は「実費を勘案して合理的と認められる範囲内」に縛られます(38 条 2 項)。電磁的記録での開示を指定すれば印刷代・郵送代は生じないため、同額を維持する事業者には内訳の説明を求められます。
自分のデータを見せろと会社に請求したら、「手数料 3,000 円を先にお振込みください」と返ってきた。払うべきか。ここで多くの人が黙って払い、多くの人が諦める。だが 38 条を読んだあなたは第三の道を知っている。まず、手数料を取れる場面は二つしかない。利用目的の通知の求め(32 条 2 項)と、開示の請求(33 条)だけである。訂正・追加・削除(34 条)も、利用停止・消去・第三者提供の停止(35 条)も、事業者は一円も請求できない。「開示等の請求手続き 3,000 円」と一律に書いた社内規程は、その時点で法の枠を超えている。次に、額は「実費を勘案して合理的と認められる範囲内」に縛られる。根拠は郵送費とコピー代であって、担当者の残業代でも、面倒くささの対価でもない。あなたが電磁的記録での開示を指定すれば、印刷代も郵送代も消える。そのとき同じ額を請求してくる事業者に、あなたは内訳を問える立場にいる。
個人情報保護法 38 条は開示等の請求に係る手数料を定める規定であり、個人情報取扱事業者が手数料を徴収できる対象を利用目的の通知の求め及び開示の請求に限定し、その額を実費を勘案して合理的と認められる範囲内に画する。訂正・利用停止等の是正的請求は無償に据え置かれる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
事業者が手数料を定めていれば徴収されます。ただし対象は開示の請求(33 条)と利用目的の通知の求め(32 条 2 項)に限られ、額は実費を勘案した合理的な範囲内です。
不要です。38 条 1 項が手数料を認めるのは通知と開示だけで、訂正・追加・削除(34 条)や利用停止・消去(35 条)を有料にする根拠はありません。
法定額はなく、郵送費・複写費・本人確認費などの実費が根拠です。数百円〜数千円が実務の目安で、実費から乖離した額は 38 条 2 項の枠外になります。
評価シートや勤怠ログも個人データなので開示請求の対象です。手数料は実費相当にとどまり、訂正まで有料にする案内は根拠を欠きます。
請求できます。38 条 2 項は実費を勘案した合理性を求めるため、内訳の提示は当然の前提です。内訳を出せない事業者は減額・免除に転じる例があります。
不当利得返還請求として争えますが、払った後は「合理的だった」という既成事実が残り立証が重くなります。額を争うなら支払い前が有利です。
第三者提供記録の開示(33 条 5 項)は開示の請求に含まれるため、手数料の徴収自体は適法です。争点は可否ではなく額の合理性になります。
事業者は開示等の請求に応じる手続や手数料を本人の知り得る状態に置く義務があります(32 条 1 項、37 条)。プライバシーポリシーや請求手続の案内で確認できます。
38 条は徴収を認める規定なので、事業者が定めた合理的な手数料の支払いがない場合、開示に応じないという運用は一般に許容されている。ただし対象は開示(33 条)と利用目的の通知(32 条 2 項)に限られる。業界裏話ヒント:実費の内訳を書面で問われて即答できる事業者は少ない。多くは「他社もこの額だから」で決めており、根拠を求められた段階で減額または免除に転じる例がある
38 条 2 項は「実費を勘案して合理的であると認められる範囲内」と定めており、実費から乖離した額は条文の枠外である。開示方法として電磁的記録を指定すれば印刷費も郵送費も生じない。業界裏話ヒント:額の合理性は、払う前なら交渉の論点、払った後なら不当利得返還請求という重い手続になる。振込を止めている今この瞬間が、最も安く争える位置にいる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手数料の可否 | 38 条:開示(33 条)と利用目的通知(32 条 2 項)のみ徴収可 | — |
| 額の縛り | 実費を勘案し合理的と認められる範囲内(38 条 2 項) | — |
| 本人の関心事 | 額が実費に見合うか、内訳を示せるか | — |
| 手続の公表義務 | 手数料の額・徴収方法を知り得る状態に置く(37 条・32 条 1 項) | — |
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