個人情報の保護に関する法律 第39条(事前の請求)
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- 本人は、第三十三条第一項、第三十四条第一項又は第三十五条第一項、第三項若しくは第五項の規定による請求に係る訴えを提起しようとするときは、その訴えの被告となるべき者に対し、あらかじめ、当該請求を行い、かつ、その到達した日から二週間を経過した後でなければ、その訴えを提起することができない。ただし、当該訴えの被告となるべき者がその請求を拒んだときは、この限りでない。
- 2.前項の請求は、その請求が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。
- 3.前二項の規定は、第三十三条第一項、第三十四条第一項又は第三十五条第一項、第三項若しくは第五項の規定による請求に係る仮処分命令の申立てについて準用する。
この条文の基本情報
事前の請求とは何ですか?
定義事前の請求とは、個人情報の保護に関する法律第39条に定められた規定で、「本人は、第三十三条第一項、第三十四条第一項又は第三十五条第一項、第三項若しくは第五項の規定による請求に係る訴えを提起しようとするときは、その訴えの被告となるべき…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 個人情報の保護に関する法律第39条(事前の請求)は、日本の個人情報の保護に関する法律に含まれる条文です。
- 個人情報の保護に関する法律第39条の条文原文は「本人は、第三十三条第一項、第三十四条第一項又は第三十五条第一項、第三項若しくは第五項の規定による請求に係る訴えを提起しようとするときは、その訴えの被告となるべき…」で始まります。
- 個人情報の保護に関する法律第39条は第二節 個人情報取扱事業者及び個人関連情報取扱事業者の義務に置かれています。
- 個人情報の保護に関する法律の公布日は平成15年5月30日です。
- 個人情報の保護に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 個人情報の保護に関する法律第39条の前の条は個人情報の保護に関する法律第38条です。
- 個人情報の保護に関する法律第39条の次の条は個人情報の保護に関する法律第40条です。
- 個人情報の保護に関する法律第39条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第39条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057 - 本サイト収録
個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第39条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/415AC0000000057/39
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点個人情報保護法39条は、開示・訂正・利用停止の請求訴訟を提起する前に、相手へ事前請求し到達から2週間待つことを求める。ただし相手が拒否すれば即時提訴できる。
Q · 会社に個人情報の開示を求めて無視されたら、すぐに裁判できるの?
原則2週間待つ必要があるが、拒否されれば即提訴できる
個人情報保護法39条により、開示(33条)・訂正(34条)・利用停止(35条)の請求訴訟は、被告となるべき者へ事前に請求し、その到達日から2週間を経過した後でなければ提起できません。この手順を飛ばすと中身を審理される前に「訴え却下」となります。ただし相手が請求を明確に拒んだときは、2週間を待たずに即時提訴できます(1項ただし書)。請求は通常届くべき時に到達したとみなされる(2項)ため、相手が受領を渋っても時計は進みます。仮処分命令の申立てにも準用されます(3項)。
解説
退会したサービスが、自分の登録情報をいつまでも握っている気がする。会社に「私のデータを全部見せてほしい」と開示を求めたのに、のらりくらりと応じない。頭に来て裁判を起こす、その一歩手前に立ちはだかるのが39条だ。個人情報保護法は33条(開示)、34条(訂正)、35条(利用停止)であなたに具体的な請求権を与えた。だが、その権利を裁判で振りかざす前に、まず相手企業へ直接請求し、それが届いてから2週間待たなければ訴えを起こせない。この手順を飛ばすと、中身を審理される前に「訴え却下」で門前払いになる。ただし抜け道がある。相手がその請求をはっきり拒んだときは、2週間を待たずにすぐ提訴できる。つまり『拒否』の一言は、あなたにとって裁判所への近道になる。しかも請求は、通常届くべき時に届いたとみなされる(2項)から、相手が受け取りを渋っても時計は進む。
法的な位置づけ
個人情報保護法39条は、開示等の請求に係る訴えの提訴前置手続を定める規定であり、本人は33条から35条の請求について、被告となるべき者へ事前に請求し、その到達日から2週間を経過した後でなければ訴えを提起できない。請求が拒否された場合はこの制限が外れ、仮処分命令の申立てにも準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.使う請求権を特定する 中身を見たいなら開示(33条)、間違いを直すなら訂正(34条)、使わせたくない・消させたいなら利用停止(35条)を選ぶ。対象が保有個人データに当たるか、要件を満たすかを先に確認する
- 2.事前請求を配達証明付き内容証明で送る 選んだ請求を、日付と内容を公的に残せる配達証明付き内容証明郵便で送付する。到達日が2週間の起算点となるため、送り方で相手の「受け取っていない」という反論を封じる
- 3.2週間の待機、または拒否があれば即提訴 到達日から2週間を経過した後に提訴する。ただし相手が明確に「応じない」と拒否した場合は、2週間を待たずその日のうちに提訴できる(39条1項ただし書)
- 4.緊急時は仮処分を検討する データが第三者へ渡る前に急いで止めたい場合は利用停止の仮処分を検討する。ただし39条3項が仮処分命令の申立てにも事前請求を準用するため、申立てだけ先に出さず入口の手順を満たす
よくある質問 AI による整理
Q1個人情報の開示請求で訴訟はいつから起こせますか?
事前請求が相手に到達した日から2週間を経過した後です(39条1項)。到達は通常届くべき時にみなされ、相手が拒否すれば待たずに即提訴できます。
Q2個人情報保護法の「事前の請求」とは何ですか?
開示・訂正・利用停止の請求訴訟を起こす前に、被告となるべき相手へ直接その請求を行い、2週間の待機を経る提訴前置手続のことです(39条)。
Q3会社が個人情報を消してくれないとき、どうすればいいですか?
利用停止(35条)を配達証明付き内容証明で請求し、到達から2週間経過後に提訴できます。相手が拒否すれば即提訴、緊急時は仮処分も検討します。
Q4開示請求を無視されたら訴えられますか?
訴えられます。事前請求の到達から2週間を待てば提訴でき、無視は2項のみなし到達で時計が進むため、事実上あなたに有利に働きます。
Q5個人情報の請求は内容証明で送る必要がありますか?
法律上は2項のみなし到達があるため必須ではありませんが、2週間の起算点を証明するため配達証明付き内容証明が実務上圧倒的に有利です。
Q6個人情報の利用停止を仮処分で急いで止められますか?
止められますが、39条3項が仮処分命令の申立てにも事前請求を準用します。緊急でも入口の手順を外すと申立てが退けられかねません。
Q7相手が請求を拒否したらどうなりますか?
2週間の待機が外れ、その日のうちに提訴できます(39条1項ただし書)。拒否は交渉の失敗ではなく裁判所への通行証になります。
Q8個人情報保護法39条をわかりやすく教えてください。
開示や削除を求めて裁判する前に、まず相手に直接請求して2週間待つルールです。相手が拒めば待たずに訴えられ、無視しても時計は進みます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社に開示請求したけど無視されてます。何日待てば訴えられますか?
起算点は請求が相手に到達した日で、そこから2週間経過後に提訴できます(39条1項)。2項により請求は通常届くべき時に到達したとみなされ、相手が受領を渋っても時計は進みます。実務のポイント:相手が明確に拒否すれば2週間を待たず即提訴できる(同項ただし書)。交渉で『開示するのか、しないのか』とイエス・ノーを迫ってノーを引き出すと、裁判所への道が最短になる。
Q2請求は内容証明で送るべきですか、普通郵便でいいですか?
2項のみなし到達規定があるので、法律上は必ずしも内容証明である必要はありません。ただし『いつ請求したか』が2週間の起算点を決める以上、日付と内容を公的に残せる内容証明郵便が実務上は圧倒的に有利です。実務のポイント:普通郵便だと相手に『そんな請求は受け取っていない』と争われ、起算点の立証で消耗する。配達証明付き内容証明なら到達日が動かぬ証拠になり、2週間後の提訴を確実に組める。
間違えやすい点 AI による整理
- 「権利があるなら、いつでも会社を訴えられる」と思いがちだが、33条から35条の請求は、先に相手へ直接請求して2週間待つ手順を踏まなければ、裁判所に門前払いされる。権利が存在することと、裁判でそれを行使できる状態にあることは、別物だ
- 事前請求が必要なことは知っていても、その『2週間』が持つ意味を見落としている人が多い。相手が拒否すれば即提訴できるのに、拒否を『交渉の失敗』と受け取り、応じるよう説得を続けて時間だけを浪費する。拒否は敗北ではなく、裁判所への通行証だ
- 「請求書が相手に届いたと証明できなければ訴えられない」と考えるのは、問いの立て方そのものが間違っている。2項は請求が『通常届くべき時に到達したとみなす』と定めており、あなたが実際の受領を立証する必要はない。相手が受け取りを拒んでも時計は動く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 39条:開示等請求訴訟の提訴前置手続(2週間の待機) | 33条:保有個人データの開示請求権そのもの 37条:開示等の請求の受付・本人確認等の手続要件 |
| 発動場面 | 請求に応じてもらえず、裁判で権利を行使する段階 | 自分のデータの内容を確認したい段階 請求を出す際の様式・手数料・本人確認の段階 |
| 2週間の待機 | あり(到達日起算、拒否があれば不要) | なし(請求権の存否の問題) なし(手続要件の問題) |
| 違反・欠落の効果 | 前置を欠くと訴えが却下される | 要件を満たせば事業者に開示義務が生じる 手続不備なら請求自体が適法に成立しない余地 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は本人の査閲・更正・停止利用の権利を定めるが、日本のような提訴前の事前請求前置と2週間の待機という手続要件は置かない
韓国も열람・정정삭제・처리정지という同種の請求権を定めるが、訴訟提起の前置として一律に待機期間を課す規律は日本に特徴的
ドイツ(EU)は情報アクセス・訂正・削除権を定め、監督機関への苦情申立てと司法的救済を並行して認めるが、私人間訴訟の一律の事前請求前置は設けない
米国は連邦統一法がなくカリフォルニア州法等が access / deletion 権を定める。事業者への請求と是正機会(cure period)の考え方は近いが、州ごとに手続が分かれる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 退会した婚活アプリが、あなたの写真やメッセージ履歴をまだ保有しているとしたら? 利用停止(35条)を求めて仮処分で急いで止めたい。だが39条3項は、その仮処分にも事前請求のルールを準用する。焦って申立てだけ先に出しても、手順不備で退けられかねない。あと数日でデータが第三者へ渡るかもしれない、そんな時間圧のなかでも入口の手順を外せない
- あなたが中小企業の総務担当で、退職者から「在職中の人事評価データを全部開示しろ」という請求を受け取った。ここで曖昧に放置すると、2週間後に本人が訴訟を起こせる状態になる。逆に、応じる気がないからと即座に明確な拒否通知を出すと、それが相手の提訴タイミングを一気に早める。拒否は事業者にとって時間を失う一手にもなる
- 名簿業者にあなたの連絡先が流れ、勧誘が止まらない。利用停止を求めても無視される。この2週間の壁を越えれば、裁判所であなたの請求権を正面から主張できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. どの権利を使うか特定する。中身を見たいなら開示(33条)、間違いを直すなら訂正(34条)、使わせたくない・消させたいなら利用停止(35条)2. 請求は配達証明付き内容証明郵便で送り、到達日を固定する3. 到達から2週間経過後に提訴、または相手が拒否したら即提訴4. 緊急に止めたいデータ提供は仮処分を検討、ただし3項で事前請求が準用される点に注意する
訴えられた側:1. 請求を受け取ったら、対象が保有個人データに当たるか、開示・訂正・利用停止の要件を満たすかをまず精査する2. 全部拒否は相手の即時提訴を招くと理解し、応じる範囲や理由の説明(36条)を検討する3. 手数料徴収(38条)や本人確認手続(37条)など法が認める正当な手順は踏む4. 感情的な即答を避け、期限内に文書で対応方針を回答する
時効(請求できる期限):事前請求が相手に到達した日から2週間を経過するまで提訴できない(39条1項)。到達は『通常届くべき時』にみなされる(2項)。相手が請求を拒否した場合はこの制限が外れ、即時提訴が可能(同項ただし書)。仮処分命令の申立ても同じ扱い(3項)。なお開示等請求権そのものに特別な時効規定はないが、放置すればデータが削除・変更され立証が困難になる
学説
通説:39条の事前請求前置と2週間の待機は、事業者に任意履行の機会を与え濫訴を防ぐ趣旨の訴訟要件であり、拒否があれば待機は不要となる。開示等請求権自体の存否とは区別された、訴えの適法要件と解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成27年(2015年)改正、施行 平成29年(2017年5月30日) 開示・訂正・利用停止請求を裁判上行使できる具体的請求権として明確化し、事業者に任意対応の機会を与えつつ濫訴を防ぐため、事前請求前置と2週間の待機を定める規定(本条の原型、旧34条)を新設した
- 令和3年(2021年)改正、施行 令和4年(2022年4月1日) 官民の個人情報保護法制を一本化する大改正で条文が全面的に再編され、旧34条の事前請求規定が現行39条へ移動した。実質的内容の変更ではなく条番号の移動が中心
改正の年表
- 1.平成27年(2015年)改正、施行 平成29年(2017年) 新設:開示・訂正・利用停止請求を裁判上行使できる具体的請求権として明確化し、事業者の任意対応の機会確保と濫訴防止のため事前請求前置と2週間の待機を定めた(本条の原型、旧34条)
- 2.令和3年(2021年)改正、施行 令和4年(2022年4月1日) 改正:官民の個人情報保護法制を一本化する大改正で条文が全面再編され、旧34条の事前請求規定が現行39条へ移動した。実質内容の変更ではなく条番号の移動が中心
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