要点個人情報保護法 57 条は、報道機関・著述業者・宗教団体・政治団体が各活動目的で個人情報を扱う場合、第 4 章の義務を適用除外とする。開示請求は発生せず、残るのは 3 項の努力義務のみである。
Q · 週刊誌に載った自分の情報、個人情報保護法で削除させられますか?
できません。適用除外で開示も利用停止も請求権が発生しません
できません。個人情報保護法 57 条は、報道機関・著述業者・宗教団体・政治団体が各活動目的で個人情報を扱う場合、第 4 章の義務規定を一括して適用除外とします。そのため 33 条の開示請求権も 35 条の利用停止請求権も最初から発生せず、委員会への苦情も 149 条で報道等の自由を妨げないよう委員会自身が縛られています。残るのは 3 項の努力義務のみで、違反しても命令も過料もありません。争うなら民法 709 条のプライバシー侵害・名誉毀損、刑法 230 条に土俵を移す必要があります。
週刊誌があなたの離婚歴を報じた。あなたは個人情報保護法を思い出し、開示請求と利用停止請求ができるはずだと考える。できない。57条1項は、報道機関、著述を業とする者、宗教団体、政治団体の四者が、それぞれ報道・著述・宗教活動・政治活動の目的で個人情報を扱う限り、「この章の規定は、適用しない」と定める。この章とは第4章、つまり利用目的の特定から安全管理措置、漏えい報告、第三者提供制限、開示請求、利用停止請求まで、あなたが個人情報保護法だと思っている義務のほぼ全部だ。穴が開いているのではない。憲法が保障する報道の自由、信教の自由、政治活動の自由を守るために、立法者が意図して開けた四つの窓である。あなたが持てるのは57条3項の努力義務、つまり「自ら措置を講じ公表するよう努めよ」という、命令も罰則もない一文だけだ。戦う土俵が違う。ここで争っても勝てない相手に、あなたは民法の側から回り込まなければならない。
個人情報保護法 57 条は適用除外を定める規定であり、報道機関・著述業者・宗教団体・政治団体が、報道・著述・宗教活動・政治活動の目的で個人情報等を取り扱う限り、第 4 章の義務規定を一括して適用しないものとする。憲法上の報道の自由・信教の自由・政治活動の自由を保障する制度的枠組みとして機能し、残余として 3 項の自主的措置の努力義務を課す。
報道機関・著述業者・宗教団体・政治団体が各活動目的で個人情報を扱う場合、第 4 章の義務規定を一括して適用しない制度です。57 条 1 項が根拠で、開示や利用停止の請求権が発生しません。
第 4 章の義務が外れるため、命令も過料もありません。残るのは 3 項の努力義務のみで、これに違反しても行政処分の対象になりません。事後救済は民法・刑法で行います。
利用目的の特定(17 条)、安全管理措置(23 条)、漏えい報告(26 条)、第三者提供制限(27 条)、開示(33 条)、利用停止(35 条)など第 4 章全体が一括で外れます。
宗教活動の目的で個人情報を扱う限り、57 条 1 項 3 号で第 4 章が適用されません。信者名簿の管理義務や漏えい報告義務は法的には課されず、3 項の努力義務のみです。
違います。令和 3 年改正で学術研究機関等は一律の適用除外リストから外れ、20 条 2 項・27 条 1 項など場面ごとの個別例外に置き換わりました。研究者は条文を一つずつ確認する義務を負います。
できません。149 条 1 項が、委員会は報道・著述・学問・信教・政治活動の自由を妨げてはならないと委員会自身を縛ります。報道機関等への提供行為にも権限を行使しません(149 条 2 項)。
著述目的の取扱いである限り、57 条 1 項 2 号で第 4 章が外れ、33 条の開示請求権が発生しません。出版社が「著述を業とする者」に当たるかは実務上解釈が分かれ、そこが数少ない攻め口になります。
残ります。適用除外は行政上の義務を外すだけで、民法 709 条のプライバシー侵害・名誉毀損、刑法 230 条の名誉毀損罪は別途成立し得ます。争う土俵を一般法に移すことになります。
できない。報道目的である限り57条1項1号で第4章全体が適用されず、33条の開示請求も35条の利用停止請求も発生しない。委員会も149条1項で報道の自由を妨げてはならないと縛られている。戦うなら民法709条のプライバシー侵害だ。業界裏話ヒント:委員会に苦情を送っても数か月が消えるだけで、その間に民法724条の3年時効は進む。窓口を間違えた時間は誰も返してくれない
57条1項1号の括弧書きは「報道を業として行う個人」を含むので、理論上は可能だ。ただし「業」は反復継続性を要し、57条2項の報道は不特定多数に客観的事実を事実として知らせることを指す。単発の私怨投稿はどちらも満たさない。業界裏話ヒント:この線引きは実務上解釈が分かれている。継続的な取材実績、訂正手続の整備、公表された編集方針の有無が、後の裁判で「業」の認定を左右する材料になる
個人情報保護法では動かない。政治活動目的なら57条1項4号で第4章が外れ、26条の漏えい報告義務も委員会の命令もない。残るのは57条3項の努力義務のみだ。損害賠償は民法709条で個別に争う。業界裏話ヒント:報告義務がないため、漏えいの事実自体が公表されないことがある。名簿記載者は、自分の情報が流出したことを何年も知らないまま過ごす
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 57 条:報道等四者を第 4 章から一括で適用除外 | — |
| 適用の前提 | 取扱目的の全部または一部が報道・著述・宗教・政治活動であること | — |
| 適用除外との関係 | 本条により 33 条・27 条ごと排除される | — |
| 委員会の関与 | 149 条で権限行使を自制、提供行為に不介入 | — |
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