行政機関の長等は、利用目的のために又は前条第二項第三号若しくは第四号の規定に基づき、保有個人情報を提供する場合において、必要があると認めるときは、保有個人情報の提供を受ける者に対し、提供に係る個人情報について、その利用の目的若しくは方法の制限その他必要な制限を付し、又はその漏えいの防止その他の個人情報の適切な管理のために必要な措置を講ずることを求めるものとする。
要点個人情報保護法 70 条は、行政機関が保有個人情報を外部に提供する際、必要と認めれば提供先に利用制限や安全管理措置を求める義務を定める。ただし『求めるものとする』にとどまり判断に裁量が残る。
Q · 役所が私の個人情報を別の機関や外部に渡すとき、勝手に渡していいの?
無制限ではなく、役所は提供先に利用制限や安全管理を求める義務があります
個人情報保護法 70 条により、行政機関の長等が保有個人情報を外部へ提供する場合、必要があると認めるときは、提供を受ける者に対して利用目的・方法の制限その他必要な制限を付し、又は漏えい防止など適切な管理措置を講ずるよう求めなければなりません。義務を負うのは役所であって本人ではない点、そして『求めるものとする』にとどまり必要性の判断に裁量が残る点がポイントです。漏えいが起きたときは『役所が措置を求めたか、その中身が妥当だったか』が責任追及の急所になります。
あなたが役所に提出した所得や病歴や住所の情報は、その役所の中だけで完結すると思われがちだ。実際には、別の行政機関に渡ったり、統計や研究の目的で外部に提供されたりする。個人情報保護法70条は、その『渡す瞬間』に効く条文だ。役所があなたの保有個人情報を他機関や第三者に提供するとき、必要と認めれば、受け取る側に対して『利用目的を限定しろ』『この方法以外で使うな』『漏らさないよう安全に管理しろ』と条件を付けることを求める。ポイントは二つ。第一に、この義務を負うのは役所であって、あなたではない。あなたのデータの手綱を握れるのは提供元の役所だけだ。第二に、条文は『求めるものとする』であって『必ず付す』ではない。必要性の判断に役所の裁量が残る。だからこそ、漏えいが起きたとき『役所は本当に条件を付けたのか、その中身は妥当だったか』が、責任を追及する側の最初の急所になる。
個人情報の保護に関する法律 70 条は、行政機関の長等が利用目的のため又は 69 条 2 項 3 号・4 号に基づき保有個人情報を提供する場合において、必要があると認めるときは、提供を受ける者に対し利用目的・方法の制限その他必要な制限を付し、又は漏えい防止その他適切な管理のために必要な措置を講ずることを求めるものとする規定である。行政機関の統制を提供後にまで及ぼす役割を担う。
行政機関が保有個人情報を外部に提供するとき、提供先に利用目的・方法の制限や安全管理措置を求める義務を定める規定です。義務を負うのは役所で、本人ではありません。
違法ではありません。提供できる場面は 69 条が本人同意・他機関への必要な提供・統計・学術研究などに限定し、その枠内で提供する場合に 70 条の措置要求義務がかかります。
行政機関等が職務上作成・取得し、組織的に利用するために保有している個人情報で、行政文書等に記録されているものを指します。所得・病歴・住所などが典型例です。
69 条は『どんな場面なら提供できるか』という提供の可否を規律し、70 条は『提供する場合に提供先へどんな条件を付けるか』という措置要求を規律します。前提と後処理の関係です。
本人は開示請求制度により、自分の情報がいつ・どの機関へ・どんな条件で提供されたかを役所に出させることができます。窓口申請または郵送で請求書を提出します。
情報連携で所得・年金情報が役所間を移動する際、提供元が 70 条で利用目的・管理方法の条件を付すかどうかが安全性を左右します。特定個人情報はマイナンバー法 19 条でさらに制限されます。
個人情報保護委員会に苦情を申し出ることができます。委員会の関与が役所を動かすことがあり、並行して開示請求で提供条件を確認しておくと交渉材料になります。
国家賠償法 4 条・民法 724 条により、損害及び加害者を知った時から 3 年(生命・身体侵害は 5 年)、行為時から 20 年です。ログ保存期間が切れる前に早期に動くのが重要です。
無制限ではない。提供できる場面は69条が限定しており(本人同意、他機関への必要な提供、統計・学術研究・特別の理由など)、その枠内で提供する場合でも、70条は役所に対し受け取る側へ利用目的・方法の制限や安全管理措置を求めるよう義務づける。業界裏話ヒント:あなたは自分の情報が『いつ・誰に・どんな条件で』提供されたかを、開示請求で確認できる。多くの人はこの請求権を使わないが、提供の履歴と付された条件を役所に出させることで、後の交渉材料が一気に増える
提供を受けた側の管理責任に加え、提供元の役所が70条の措置要求を怠っていれば、役所側の責任も問える。国家賠償法1条で提供元の行政機関に、民法709条で提供先に、二方向から請求を組める。業界裏話ヒント:弁護士がまず確認するのは『役所は提供時にどんな措置を求めたか』の記録だ。措置要求が形だけ、あるいは何もしていなければ、賠償の相手を資力のある役所本体まで広げられる。業者一社だけを相手にするより回収可能性が上がる
70条の措置要求は、契約条項や書面での制限として提供先を拘束する形が一般的で、破れば提供元との関係で責任が生じる。加えて、行政機関等の従事者が不正な目的で保有個人情報を提供・盗用した場合には刑事罰の規定もある(罰則条項の具体的な条番号・法定刑は最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:『求めるものとする』という文言に強制力の限界があるのは事実。だからこそ提供先での事故が起きたとき、措置の中身が実効的だったかを問う余地が残る
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 70 条:外部への提供時に提供先へ付す措置要求 | — |
| 義務の相手方 | 提供を受ける他機関・第三者 | — |
| 義務の強さ | 「求めるものとする」=必要性判断に裁量が残る | — |
| 漏えい時に効く場面 | 措置要求の有無・妥当性が国賠追及の急所 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。