要点個人情報保護法 88 条は、他の法令が同一方法で保有個人情報を開示する場合に二重開示を行わないと定める。ただし他法に不開示の定めがあるときは調整されない。
Q · 役所に『それは別の法律で扱う』と言われたら、自分の情報はもう開示請求できないの?
他法に不開示規定があれば開示請求ルートが残る
個人情報保護法 88 条は、他の法令が同一の方法(写しの交付など)で保有個人情報を開示すると定める場合、その方法による二重開示を行わないと調整します。ただし、その他法に『一定の場合は開示しない』旨の定めがあるとき、または他法の開示期間が過ぎたときは調整が解け、個人情報保護法 76 条の開示請求ルートが正面から使えます。縦覧方式の他法は同条 2 項で閲覧とみなされ、開示請求の射程に入ります。
役所に自分の情報の開示を求めるとき、実は入口は一つではない。戸籍謄本は戸籍法、住民票は住民基本台帳法、というように、特定の記録にはそれぞれ専用の法律ルートがある。個人情報保護法88条が定めるのは、その専用ルートと、同法の開示請求(76条)が同じ方法でぶつかったときの交通整理だ。他の法律が同じ方法(写しの交付など)で出してくれるなら、個人情報保護法は二重には出さない。ここまでは単なる重複回避に見える。だが本当に効くのは但書と括弧書きだ。その他の法律に『一定の場合は開示しない』という定めがあるとき、あるいは他法が定める開示期間が過ぎたとき、この譲り合いは働かない。つまり専用ルートで門前払いされても、縦覧の期間を逃しても、個人情報保護法の開示請求という二つ目の扉が閉じないことがある。役所の窓口が一本道しか案内しないとき、あなたはもう一つの扉の存在を知っている側になる。
個人情報保護法 88 条は開示方法の調整を定める規定であり、他の法令が同一の方法で保有個人情報を開示すると定める場合に、同法 87 条 1 項本文による開示を重ねて行わない旨を規定する。ただし他法に不開示の定めがある場合や他法の開示期間経過後にはこの調整は及ばない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
保有個人情報が他の法令でも同じ方法で開示される場合の交通整理を定めた規定です。二重開示を避けつつ、他法に不開示規定があるときや開示期間経過後は開示請求ルートを残します。
情報を保有する行政機関の長等に対して個人情報保護法 76 条で請求します。戸籍や住民票のように専用法があるものは、まず専用法のルートで扱われることがあります。
原則は戸籍法・住民基本台帳法の交付制度が優先し、同一方法の二重開示はされません。ただし他法に不開示規定がある場合や開示期間経過後は 88 条により開示請求が可能になります。
開示決定等は原則として請求があった日から 30 日以内に行われます(個人情報保護法 83 条)。事務処理上の困難がある場合は期限が延長されることがあります。
処分があったことを知った日の翌日から 3 か月以内に審査請求ができます(行政不服審査法 18 条)。あわせて開示決定等の取消訴訟を検討することもできます。
取れる余地があります。88 条の調整は他法の開示期間内に限られるため、固定資産課税台帳の縦覧期間などが過ぎれば、同じ情報を開示請求で正面から求められます。
情報公開請求は他人の情報を含む行政文書を対象とし、開示請求は自分の保有個人情報を対象とします。88 条は自分の情報側のルート調整を定めています。
開示請求手数料と開示実施手数料がかかります(個人情報保護法 89 条)。金額は政令や条例で定められ、実施方法によって加算される場合があります。
諦める必要はない場合があります。88条1項但書により、その別の法律に『一定の場合は開示しない』旨の定めがあるときは、二重開示を避ける調整は働かず、個人情報保護法76条の開示請求ルートが残ります。業界裏話ヒント:窓口は『別法が優先』とだけ案内しがちですが、別法に非開示条項があるか、開示期間が過ぎていないかまでは自分から教えてくれない。そこを突けるかどうかで取れる情報が変わる。
対象外ではありません。88条2項が『縦覧』を同法87条1項の『閲覧』とみなすため、縦覧方式の情報も個人情報保護法の開示請求の枠組みに乗ります。しかも縦覧に期間が定められている場合、その期間が過ぎれば88条の調整は解け、開示請求で改めて求める道が開きます。業界裏話ヒント:縦覧期間を逃すと『もう見られない』と思い込む人が大半。だが期間経過はむしろ開示請求ルートが開くタイミングだと知る人は、後から正面請求できる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 88 条:他法との開示方法の調整(二重開示回避) | — |
| 働く場面 | 他法が同一方法で開示すると定めている場合 | — |
| 本人へのメリット | 他法が門前払い・期間経過なら開示請求ルートが残る | — |
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