要点破産法 189 条は、担保権消滅の許可決定で売却の相手方を確定させる規定。買受希望者の届出があればその者が買主となり、決定確定で管財人と買受人の売買契約が成立したものとみなされる。
Q · 倒産した取引先の担保物件、破産管財人が勝手に売るのを止められないの?
止められる。187 条の実行申立てか 188 条の高値買主で対抗できる
破産法 189 条は、担保権消滅許可の売却の相手方を確定させる規定です。買受希望者の届出(188 条)があればその者が、なければ管財人が定めた相手が買主になります。担保権者は、手前の段階で担保権の実行を申し立てて売却を止める(187 条)か、より高い買受希望者を立てて対抗できます(188 条)。許可決定が確定すると、管財人と買受人の間に売買契約が成立したものとみなされ(189 条 2 項)、以後は即時抗告(189 条 4 項)でしか争えません。
会社が倒産し、工場に銀行の抵当権がついている。銀行は最強の立場に見える。だが破産管財人には、その担保権ごと工場を売り払う武器がある。破産法189条は、その売却で誰が買主になるかを裁判所が確定させる瞬間だ。あなたが担保権者なら、ここで何もしなければ、管財人が見つけてきた相手に、あなたの担保物が売られる。だが手を打つ道はある。前段階で自分の担保権を実行する申立てをすれば売却を止められ(187条)、より高い値をつける買受希望者を送り込めば(188条)、買主はその高値の人に切り替わる。189条1項は、この届出があったかどうかで買主を振り分ける。そして許可決定が確定した瞬間、管財人と買主の間に売買契約が成立したものとみなされる(2項)。納得できなければ即時抗告(4項)。決定書はあなたに送達される(5項)、つまり、見て見ぬふりはできない。
破産法 189 条は、担保権消滅許可の手続における売却の相手方の確定を定める規定である。裁判所は、買受希望者の届出の有無に応じて売却の相手方を定めて許可の決定をし、その決定が確定したときは、破産管財人と買受人との間で許可申立ての内容と同一の売買契約が締結されたものとみなされる。決定に対しては即時抗告をすることができる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
破産管財人が裁判所の許可を得て、担保のついた財産を担保権ごと売却し、担保権を消滅させる制度です(破産法 186 条以下)。担保権者には売得金から相当額が配当されます。
担保権者は、187 条所定の期間内に自分で担保権の実行(競売)を申し立てれば、管財人による売却を止められます。期間を過ぎると効力がありません。
破産手続によらず担保物から優先的に弁済を受けられる権利です(破産法 65 条)。抵当権・質権・留置権などが該当し、破産しても尊重されます。
決定書の送達を受けた日から原則 1 週間です(破産法 13 条が準用する民事訴訟法 332 条、最新の改正状況をご確認ください)。期限が短いので通知到達と同時に動く必要があります。
自動では消えません。破産管財人が担保権消滅許可(186 条)を得て担保物を売却したときに消滅します。担保権者は売得金から優先弁済を受けます。
許可決定が確定した時点で、管財人と買受人の間に許可申立ての内容と同一の売買契約が成立したものとみなされます(189 条 2 項)。申出額が売得金となります。
違法ではありません。裁判所の許可(186 条・189 条)に基づく適法な換価です。担保権者の同意は不要ですが、担保権者は 187 条・188 条で対抗できます。
187 条の実行申立てで売却を止めるか、188 条で提示額を上回る買受希望者を立てて対抗します。動かなければ提示額のまま確定します。
本当です。破産管財人は裁判所の許可(186条・189条)を得れば、担保権者の同意なしに担保物を売却し、担保権を消滅させられます。ただし担保権者は無防備ではなく、自分で担保権を実行する申立て(187条)で売却を止めるか、より高い買受希望者を立てる(188条)ことで対抗できます。業界裏話ヒント:管財人が提示する売却価格は「これでも担保権者は文句を言わないだろう」というラインで設定されがちです。実際に対抗手段を使う担保権者は少数なので、黙っていれば相場より安い値で確定する。動いた者だけが価格を引き上げられる
立場によります。189条3項は、撤回できる買受希望者から、第1項2号に定める買受希望者(届出をして買主候補に確定した者)を明文で除外しています。つまり買主候補に固定された人は撤回できません。一方、それ以外の買受希望者は裁判が確定するまで撤回できます(3項本文)。業界裏話ヒント:これを知らずに「とりあえず高値で名乗りを上げて様子を見よう」とやると、買主候補に固定された瞬間、資金繰りがつかなくても降りられなくなる。買受希望者の届出は、資金の裏付けを完全に固めてから出すのが鉄則
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 役割・効果 | 189 条:売却の相手方の確定と売買契約成立のみなし | — |
| 動くタイミング | 許可決定から確定まで | — |
| 担保権者への効果 | 結果が確定、以後は即時抗告のみ | — |
| 撤回の可否 | 確定後は不可(即時抗告のみ) | — |
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