要点破産法 23 条は、裁判所が特に必要と認めるとき、破産手続の費用を仮に国庫から支弁できると定める。仮支弁された場合、費用の予納義務(22 条)は適用されない。
Q · 破産したくてもお金がない場合、費用を国が立て替えてくれますか?
制度上は可能だが、実務ではほとんど発動しない
破産法 23 条により、裁判所が申立人の資力や財団となるべき財産の状況その他の事情を考慮し、特に必要と認めれば、破産手続の費用を仮に国庫から支弁できます。職権で破産手続を開始した場合も同様で、仮支弁されれば予納義務(22 条)は外れます。ただし『特に必要と認めるとき』のハードルが高く、実務での発動例は少ない。多くの無資力者は、法テラスの立替や同時廃止(216 条)で費用を抑えるルートを選んでいます。
破産するにも金がいる。この事実の残酷さに気づいている人は少ない。借金で首が回らなくなり破産を申し立てるとき、裁判所に「予納金」を納めなければならない(破産法22条)。財産がほぼ無く同時廃止で済むなら数万円だが、管財事件になると20万円前後、規模次第ではそれ以上。手元に一円も残っていない人ほど、この予納金が払えず破産の入口で弾かれる。破産法23条は、その逆説に対して裁判所が握る安全弁だ。申立人の資力や財団となるべき財産の状況その他の事情を考慮し、申立人や利害関係人の利益保護のため特に必要と認めれば、手続費用を仮に国庫から立て替えられる。職権で破産手続を開始した場合も同じ。そして仮支弁されたときは、22条1項の予納義務は外れる。ただし「特に必要と認めるとき」という縛りが強く効いていて、実務でこの仮支弁が認められる例は驚くほど少ない。多くの無資力者は、これを知らないまま法テラスの立替や同時廃止に流れていく。あなたが知るべきは、入口で諦める前に、条文上はまだ国庫という選択肢が残っているという事実だ。
破産法 23 条は費用の仮支弁を定める規定であり、裁判所が申立人の資力・財団となるべき財産の状況その他の事情を考慮し、当事者の利益保護のため特に必要と認める場合に、破産手続費用を仮に国庫から立て替える制度を規律する。予納義務(22 条 1 項)の例外として位置づけられ、無資力者の司法アクセスを実質化する機能を担う。
AI 輔助整理,以條文原文為準
裁判所が特に必要と認めるとき、破産手続の費用を国庫が仮に立て替える制度です。破産法 23 条が根拠で、仮支弁されれば予納義務(22 条)は外れます。
同時廃止なら数万円程度、管財事件になると 20 万円前後、規模次第でそれ以上です。財産がほぼ無い人ほど、この予納金が入口の壁になります。
同時廃止は破産財団に費用を賄う財産がない場合の簡易手続で数万円、管財事件は破産管財人が選任され予納金 20 万円前後が必要です(破産法 216 条)。
同時廃止で費用を抑える、法テラスの民事法律扶助で立替・分割にする、少額管財で積み立てる、23 条の国庫仮支弁を上申する、といった複数の入口があります。
法テラス(民事法律扶助)は弁護士費用を立替・分割してくれます。手続費用の国庫仮支弁(23 条)とはカバーする費目が異なる点に注意が必要です。
できます。予納金を保護費から捻出するのは筋が悪いため、法テラスの立替や 23 条の国庫仮支弁など保護費を削らない財源が検討されます。相談時に必ず受給を申告してください。
申立人の資力や財団となるべき財産の状況を考慮し、当事者の利益保護のため特に必要と認められる場合です。実務ではハードルが高く、認容例は多くありません。
裁判所の定めた期間内に予納がなく仮支弁も認められなければ、申立ては棄却されます(破産法 30 条 1 項 1 号)。仮支弁の上申は期限前に行うのが鉄則です。
半分本当で半分誤りです。管財事件で予納金(多くは20万円前後)が払えないと手続は進みませんが、財産がほぼ無い人は同時廃止で数万円に抑えられます(破産法216条)。さらに法テラスの立替や23条の国庫仮支弁という道もある。業界裏話ヒント:実務では23条の仮支弁はほぼ使われず、弁護士はまず法テラスの立替と少額管財(予納金を分割で積み立てる運用)で組み立てます。『仮支弁を使ってほしい』と裁判所に直接頼んでも通りにくいので、法テラス経由が現実解です
仮支弁された手続費用は、破産財団から財団債権として優先的に回収される建前です(破産法148条参照)。あなた個人が後日請求されるというより、配当に回る前の財団から差し引かれる構造になります。業界裏話ヒント:そもそも仮支弁が認められるのは財団から回収の見込みがある程度立つ場面が多く、本当に一円も無いケースは同時廃止で費用自体を発生させない方向へ流れます。『国が無償で恵んでくれる制度』ではなく『立て替え』である点が見落とされがちです(最新の運用は管轄裁判所にご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 費用の扱い | 破産法 23 条:裁判所が特に必要と認め国庫が仮に立替 | — |
| 発動要件 | 資力・財団の状況等を考慮し利益保護のため特に必要 | — |
| 予納義務との関係 | 仮支弁されれば 22 条 1 項の予納義務が外れる | — |
| 実務での頻度 | 認容例は稀(『特に必要』を厳格運用) | — |
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