要点破産法216条の同時廃止は、破産財団が手続費用に不足する場合に、破産手続の開始と同時に手続を廃止する制度。管財人も配当もないが、借金が消えるのは別途の免責許可決定の確定時である。
Q · 自己破産で「同時廃止」になったら、それで借金は消えるの?
手続の終了であって、借金が消える免責とは別の決定です
破産法216条の同時廃止は、破産財団が手続費用に不足するとき、破産手続の開始と同時に手続を廃止する決定です。管財人の選任も財産調査も配当もありません。ただし借金が法的に消えるのは、別途申し立てる免責許可決定が確定したとき(破産法253条)です。同時廃止だけで安心して免責手続を怠ると、破産までしたのに借金だけが残る事態も起こり得ます。清算手続の幕引きと債務の消滅は別の電車だと理解することが重要です。
自己破産を申し立てる個人の多くは、この条文を通って手続を終える。破産法216条の「同時廃止」とは、あなたに配当できる財産がほとんどなく、破産管財人を立てて手続を進める費用すら出ないと裁判所が判断したとき、破産手続の開始と同時にその手続を閉じてしまう仕組みだ。管財人による調査も債権者への配当もない、最も早くて安い破産のかたち。だがここで絶対に誤解してはならない一点がある。「手続が廃止された=借金が消えた」ではない。同時廃止はあくまで清算手続の幕引きにすぎず、あなたの借金が法的に消えるのは、別途申し立てる『免責許可の決定』が確定したときだ。この二つを混同したまま安心して免責の手続を怠れば、破産までしたのに借金だけが残るという最悪の事態すら起こりうる。さらに2項を読めば、費用分の金額(予納金)を積めば同時廃止にはならず管財手続に進む、という抜け道があることも分かる。
破産法216条の同時廃止とは、破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足すると裁判所が認める場合に、破産手続開始の決定と同時に破産手続廃止の決定を行う制度をいう。破産管財人の選任・財産調査・債権者への配当を経ない清算型倒産手続の一類型であり、費用を支弁できる予納があるときは適用されない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
破産財団が手続費用に不足するとき、破産手続の開始と同時に手続を廃止する制度です(破産法216条1項)。管財人を立てず、財産調査も配当も行いません。
管財人を立てないため予納金は数千円〜1万円台程度で済むことが多いです。管財事件になると予納金が20万円前後(少額管財)〜50万円以上必要になります。
破産手続自体は開始と同時に廃止されます。その後の免責許可決定の確定までは、申立てからおおむね数か月程度が一般的です。
手続が終わっても免責が確定するまで借金は残ります。免責を放置すると債務が残存し、破産の事実は信用情報や官報に記録されます。
同時廃止は手続開始と同時に廃止する型(216条)、異時廃止は手続開始後に費用不足が判明して途中で廃止する型(217条)です。
同時廃止の後、免責審尋を経て免責許可決定が出され、確定して初めて債務が消えます(破産法253条)。申立てから確定まで数か月かかります。
載ります。破産手続開始の決定と同時廃止の決定は公告されます(破産法216条3項)。官報への掲載により債権者に周知されます。
同時廃止決定には即時抗告ができます(216条4項)。ただし執行停止効はなく(5項)、実務では免責審尋で意見を述べる方が効果的です。
同時廃止は管財人を立てずに手続開始と同時に終える型、管財事件は破産管財人が財産を調査・換価・配当する型です。どちらになるかは財産の額や免責調査の必要性で裁判所が判断し、原則として自分では選べません(破産法216条1項)。業界裏話ヒント:弁護士が代理人につくと「少額管財」という運用で予納金が20万円程度に抑えられる裁判所が多い一方、本人申立だと通常管財で50万円以上を求められることがある。代理人の有無で、用意すべき現金が桁違いに変わる
破産手続開始により個別の強制執行は中止・失効し、債権者は手続外で勝手に取り立てできなくなります。ただし借金が法的に消えるのは免責許可決定が確定したとき(破産法253条)で、同時廃止だけでは債務は残っています。業界裏話ヒント:同時廃止の後、免責審尋を経て免責許可決定が確定するまで数か月かかる。その間に新たな借入れをしたり財産隠しが発覚したりすると、免責不許可(破産法252条)になり得る。手続が終わるまで気を抜かないことが肝心
本当です。破産手続の費用を支弁するのに足りる金額の予納があれば、同時廃止の規定は適用されません(破産法216条2項)。つまりお金を積めば管財手続に進みます。業界裏話ヒント:これは普通、債務者が望んで使う抜け道ではなく、財産があるケースで自然に管財へ回る仕組み。逆に、財産も予納金もなければ強制的に同時廃止になる。「お金がないから破産すらできない」という事態を防ぐのが、この同時廃止の本来の役割でもある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 廃止のタイミング | 216条 同時廃止:手続開始と同時に廃止 | — |
| 適用の前提 | 破産財団が手続費用に不足+予納なし | — |
| 管財人・配当の有無 | 管財人を立てず配当なし | — |
| 債務が消える段階 | 廃止ではなく免責許可決定の確定(253条) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。