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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

不動産登記法 第75条(表題登記がない不動産についてする所有権の保存の登記)

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登記官は、前条第一項第二号又は第三号に掲げる者の申請に基づいて表題登記がない不動産について所有権の保存の登記をするときは、当該不動産に関する不動産の表示のうち法務省令で定めるものを登記しなければならない。

この条文の基本情報

表題登記がない不動産についてする所有権の保存の登記とは何ですか?

定義表題登記がない不動産についてする所有権の保存の登記とは、不動産登記法第75条に定められた規定で、「登記官は、前条第一項第二号又は第三号に掲げる者の申請に基づいて表題登記がない不動産について所有権の保存の登記をするときは、当該不動産に関する不動産の表示のうち法…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 不動産登記法第75条(表題登記がない不動産についてする所有権の保存の登記)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
  2. 不動産登記法第75条の条文原文は「登記官は、前条第一項第二号又は第三号に掲げる者の申請に基づいて表題登記がない不動産について所有権の保存の登記をするときは、当該不動産に関する不動産の表示のうち法…」で始まります。
  3. 不動産登記法第75条は第二款 所有権に関する登記に置かれています。
  4. 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
  5. 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 不動産登記法第75条の前の条は不動産登記法第74条です。
  7. 不動産登記法第75条の次の条は不動産登記法第76条です。
  8. 不動産登記法第75条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第75条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
  • 本サイト収録不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第75条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/75

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点不動産登記法75条は、判決または収用によって所有権を得た者が表題登記のない不動産の保存登記を申請したとき、登記官が法務省令で定める不動産の表示を職権で登記しなければならないと定める。

Q · 表題登記がない建物でも、いきなり所有権保存登記はできるんですか?

判決か収用による取得なら、表題登記なしでも保存登記できます

不動産登記法74条1項2号(判決による所有権確認)または3号(収用による所有権取得)に該当する場合、表題登記がない不動産についても所有権保存登記を申請できます。このとき同法75条により、登記官は不動産の表示のうち法務省令で定める事項を職権で登記しなければなりません。申請人は表題登記の申請を別途行う必要がない一方、建物図面・各階平面図など法務省令が求める資料の提出までは免除されません。相続や売買による取得は原則としてこのルートに乗らず、先に表題登記が必要です。

解説

相続で山奥の古い建物を引き継いだ、あるいは競売で未登記の倉庫を落札した。登記所に行くと「この不動産、表題登記がありません」と言われる。ここで多くの人が固まる。不動産登記には二階建ての構造があり、一階が「表題部」(どこにある、何平方メートルの、何造の建物か、という物理的な身元)、二階が「権利部」(誰の所有か、抵当権は付いているか)である。原則として一階なしに二階は建たない。だが不動産登記法75条は、判決で所有権を確認された者(74条1項2号)と、収用によって所有権を取得した者(同3号)に限り、表題登記がなくても所有権保存登記を認め、その代わりに登記官が職権で不動産の表示を書き込むと定める。つまりあなたは表題登記の申請を別途せずに済む。手続が一段減るということは、費用も土地家屋調査士への依頼も一往復減るということだ。この条文を知らない人は、登記所で「まず表題登記から」と言われて素直に引き返す。知っている人は、自分がこのルートに乗れるかを先に確認する。

法的な位置づけ

不動産登記法75条は、表題登記がない不動産について所有権の保存の登記を行う場合における登記官の職権登記義務を定める規定である。同法74条1項2号または3号に掲げる者の申請に限り、表題登記の申請を経ずに権利部の登記が可能となり、不動産の表示のうち法務省令で定める事項は登記官が職権で記録する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.対象不動産の登記記録の有無を確認する 管轄法務局で登記事項証明書の交付請求を行い、表題部が存在するかを確認する。記録がなければ「該当なし」と回答され、未登記であることが確定する
  2. 2.自分の取得原因が74条1項2号・3号に当たるか判定する 所有権を確認する確定判決を得ているか、収用による取得かを確認する。いずれにも当たらない相続・売買・建築の場合は、原則どおり表題登記の申請が先になる
  3. 3.判決主文の建物特定が登記に耐えるか事前確認する 所在、構造、床面積といった物理的特定が判決主文に書き込まれているかを司法書士に確認する。特定が曖昧だと勝訴していても登記所で受理されず、補正の往復が発生する
  4. 4.法務省令が求める図面資料を準備する 75条の職権登記は資料なしに行われるものではない。建物図面・各階平面図など、登記官が表示を記録するために必要な資料を土地家屋調査士に依頼して作成する
  5. 5.管轄法務局で事前相談を経て保存登記を申請する 申請前に登記相談を利用し、75条ルートの適用可否と提出書類の過不足をその場で確認する。確認後に所有権保存登記を申請すれば、補正による差し戻しを最小化できる

よくある質問 AI による整理

Q1未登記建物とは何ですか?

登記簿に表題部すら作られていない建物のことです。固定資産税が課されていても登記されているとは限らず、相続や売却の段階で初めて発覚することが多くあります。

Q2未登記建物を相続したらどうすればいい?

まず法務局で登記記録の有無を確認し、表題登記を土地家屋調査士に依頼するのが原則です。判決や収用による取得なら74条1項2号・3号ルートで保存登記に直行できます。

Q3不動産登記法74条1項2号の判決とはどんな判決ですか?

申請人の所有権を確認する内容の確定判決を指します。所有権確認訴訟の勝訴判決が典型で、主文で建物が物理的に特定されていることが登記実務上の鍵になります。

Q4収用で取得した建物の登記はどうなりますか?

起業者は74条1項3号により保存登記を申請でき、表題登記がなくても75条で登記官が表示を職権記録します。実体的な所有権取得の根拠は土地収用法にあります。

Q5未登記建物は売却できますか?

事実上の売買は可能ですが、登記がなければ民法177条の対抗要件を備えられず、買主は第三者に所有権を主張できません。金融機関の担保設定も事実上不可能です。

Q6未登記のままだと罰則はありますか?

建物の表題登記は取得から1か月以内の申請義務があり、過料の対象となり得ます。相続の場合は2024年4月施行の相続登記義務化により3年以内の申請義務も加わります。

Q7表題登記の費用はいくらかかりますか?

登録免許税は原則不要ですが、建物図面・各階平面図の作成を伴うため土地家屋調査士の報酬が発生します。建物の規模や現況調査の難易度で幅があるため、事前見積もりが必須です。

Q8未登記建物に住宅ローンは組めますか?

抵当権設定登記ができないため、原則として組めません。融資を受けるには表題登記と所有権保存登記を先に完了させる必要があり、その所要期間が実行日を左右します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1表題登記って、所有権保存登記と何が違うんですか?

表題登記は建物の物理的な身元(所在、構造、床面積など)を記録するもので、所有権保存登記は誰のものかという権利を記録するものです。前者は土地家屋調査士、後者は司法書士の業務領域です。実務のポイント:この二つを一人の専門家に頼めると思って司法書士事務所に電話し、「測量は別の士業です」と言われて驚く人が多い。調査士と司法書士が提携している事務所を選ぶと、窓口が一本化されて往復が減る

Q2登記官が表示を書いてくれるなら、図面は要らないんですよね?

要ります。75条が定めるのは登記官が職権で表示を記録する義務であって、資料を申請人が用意しなくてよいという意味ではありません。記録すべき事項の範囲は法務省令に委ねられており、建物図面等が求められます。実務のポイント:「職権で」という言葉を「無料で全部やってくれる」と読む人が非常に多い。職権とは、申請がなくても登記官の側で記録できるという権限の話であり、実質作業の負担が消えるわけではない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「表題登記がなければ所有権の登記は絶対にできない」と信じている人が多いが、74条1項2号・3号のルートに限ってはそうではない。表題登記の申請を経ずに保存登記まで到達でき、表示部分は登記官が職権で作る
  • 登記官が表示を記録してくれると聞くと「では測量も不要か」と考えがちだが、そこが落とし穴である。登記官は無から情報を作り出すわけではなく、申請人が提出した資料(建物図面、各階平面図など、法務省令の定めるところによる)や実地調査に基づいて記録する。手続の一段が省けるだけで、物理的な現況把握という実質作業は消えない
  • 「未登記建物でも固定資産税は課されているのだから、市町村の課税台帳がそのまま登記になる」と考える人がいるが、問いの立て方が誤っている。課税台帳(家屋補充課税台帳)と不動産登記簿は所管も目的も別系統であり、課税されている事実は登記されている事実を一切意味しない。相続や売却の段階で初めて未登記が発覚するのは、この二系統の分離が原因である
比較の観点この条文ほかの条文
規定の対象不登法75条:表題登記がない不動産への保存登記時の登記官の職権登記義務不登法74条:所有権保存登記を申請できる者の限定列挙
不登法47条:建物取得者に課される表題登記の申請義務
義務を負う主体登記官(職権で表示を記録する)申請適格者(申請できる立場の問題)
所有権を取得した者(1か月以内の申請義務)
適用の前提74条1項2号・3号の者からの申請 かつ 表題登記がないこと表題部所有者、判決による確認、収用による取得のいずれか
新築・区分建物等で表題登記がまだない建物を取得したこと
申請人の負担表題登記の申請は不要だが図面等の資料提出は必要申請適格の疎明資料が必要
土地家屋調査士による調査・図面作成と申請が必要

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
土地法第37条・土地登記規則第79条

台湾も日本統治期の土地調査事業に由来する登記制度を持ち、未登記建物については「建物所有権第一次登記」が保存登記に相当する。建物測量成果図の提出を要する点も日本と同型

韓国
부동산등기법 제65조

韓国も表題部(표제부)と権利部の構造を採り、所有権保存登記の申請適格者を限定列挙する。判決による確認を申請適格とする点で日本74条1項2号と同型の構造を持つ

ドイツ
GBO §§ 3, 13 ff. / BGB § 94

ドイツでは建物が土地の本質的構成部分とされるため、建物単独の登記という発想自体が存在しない。土地登記簿への記載と地籍(Kataster)が分離しており、日本の表題部に相当する機能は地籍側が担う

アメリカ
State Recording Acts / Torrens Title Registration

米国の主流は権利そのものを登記する制度ではなく証書(deed)を登録する recording system であり、公信力は title insurance が補完する。未登記建物という概念の位置づけが日本とは根本的に異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 亡くなった祖父が建てた納屋が、登記所の記録上どこにも存在しない。遺産分割で揉め、家庭裁判所の手続を経て所有権確認の判決を得た。この判決を持って登記所に行けば、表題登記の申請をせずに保存登記ができる。表示の部分は登記官が書き込んでくれる
  • 道路拡幅事業であなたの土地上の未登記建物が収用対象になった。起業者は収用によって所有権を取得するが、その建物には表題登記がない。この場合も74条1項3号ルートで保存登記が可能で、登記官が表示を職権で記録する
  • もし、相手方が「この建物は自分のものだ」と主張し続け、その建物が未登記だったとしたら? 所有権確認訴訟で勝訴判決を得れば、相手の協力なしに単独で保存登記まで到達できる。相手のハンコを待たずに済むという点が、この条文の実質的な威力である
  • あと3か月で建物を担保に融資を受けたいが、対象建物が未登記だと判明。通常なら表題登記(土地家屋調査士)→ 保存登記(司法書士)の二段階で数か月。判決ルートに乗れるかどうかで、融資実行日が動く

取るべき行動

被害を受けた側:1. 対象建物の登記記録の有無を法務局で確認(登記事項証明書の交付請求、なければ「該当なし」と回答される) 2. 自分の取得原因が判決か収用かを確認、該当すれば74条1項2号・3号ルート、該当しなければ表題登記が先3. 判決ルートなら判決主文の建物特定が登記に耐えるか司法書士に事前確認4. 建物図面・各階平面図など法務省令が求める資料を土地家屋調査士に依頼して準備5. 管轄法務局で事前相談を経てから申請

訴えられた側:相手方から所有権確認訴訟を起こされ、勝訴されると相手は単独で保存登記まで到達する。対抗するなら訴訟段階が勝負であり、登記段階での巻き返しは難しい。自分に持分や占有の正当性があるなら、判決確定前に主張を尽くすこと。すでに保存登記がなされた場合は、登記の抹消を求める別訴が必要となり負担は跳ね上がる

時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし相続によって不動産を取得した場合、2024年4月1日施行の相続登記申請義務化により、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ所有権を取得したことを知った日から3年以内の申請義務があり、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となる(不動産登記法76条の2、76条の3、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:75条は表題部先行の原則に対する例外規定であり、権利が判決または収用によって既に確定している場面で、公示だけが手続の順序によって遅延することを防ぐ趣旨と理解されている。登記簿の正確性は登記官の職権行使によって担保されるため、二層構造そのものは維持される

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 改正:不動産登記法の全部改正(平成16年法律第123号)により、オンライン申請の導入とあわせて条文が全面的に再編され、現行75条として整備された

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不動産登記法の全文を見る所属する編章節を開く:第二款 所有権に関する登記

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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