要点不動産登記法 78 条は、地上権の登記事項として設定の目的・地代の定め・存続期間・事業用定期借地権である旨・区分地上権の上下の範囲を限定列挙する規定である。
Q · 登記簿の地上権の欄には、いったい何が書かれているんですか?
目的・地代・存続期間・上下の範囲など 5 項目です
不動産登記法 78 条は、地上権の登記において記録すべき事項を限定列挙します。第 59 条各号の共通事項に加え、①設定の目的、②地代又はその支払時期の定めがあるときはその定め、③存続期間又は借地借家法 22 条 1 項前段・23 条 1 項等の定めがあるときはその定め、④事業用定期借地権である旨、⑤区分地上権の場合は地下又は空間の上下の範囲及び土地の使用の制限の定めです。地代は地上権の成立要件ではないため、記載がなければ無償の地上権と読むことになります。
登記簿の乙区に「地上権設定」の文字を見つけたら、次に目を落とすべきは地代の欄である。空白であれば、その地上権は無償だ。地上権は賃借権と違い、地代は成立要件ではない(民法266条)。78条2号がわざわざ「地代の定めがあるときは、その定め」と条件付きで書いているのは、そういう意味である。あなたがその土地を買っても、地上権者は物権として使い続け、しかも地主の承諾なく譲渡も転貸もできる。さらに5号を読めば、地下鉄トンネルや送電線のための区分地上権は、地下何メートルから何メートルまでという上下の範囲まで登記されている。杭が打てるか、地下室が掘れるか、その答えは不動産業者の説明ではなく、この登記事項の並びの中にある。78条は登記手続の規定という顔をしているが、実質は土地の使用価値がどこまで削られているかを列挙した明細である。
不動産登記法 78 条は、地上権の登記における固有の登記事項を定める規定である。第 59 条各号の権利に関する登記の共通事項に加え、設定の目的、地代及び支払時期の定め、存続期間等の定め、事業用定期借地権である旨、区分地上権の上下の範囲と土地の使用の制限を限定列挙し、登記官が記録すべき事項の範囲を画する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
不動産登記法 78 条が定める 5 項目です。設定の目的、地代とその支払時期、存続期間等の定め、事業用定期借地権である旨、区分地上権の上下の範囲と使用の制限が記録されます。
必要です。78 条 5 号は、民法 269 条の 2 第 1 項前段の地上権について、目的である地下又は空間の上下の範囲を登記事項としています。範囲の特定を欠く申請は通りません。
できます。設定の目的が借地借家法 23 条 1 項・2 項の建物所有であるときは、その旨が 78 条 4 号の登記事項になります。ただし設定自体に公正証書が必要です。
登記事項としては記録されず、期間は当事者の請求により裁判所が 20 年以上 50 年以下の範囲で定めます(民法 268 条 2 項)。慣習があるときはそれによります。
登記権利者である地上権者と登記義務者である土地所有者の共同申請が原則です(不動産登記法 60 条)。実務では司法書士が双方から委任を受けて申請します。
所有権以外の権利なので権利部乙区に記録されます。甲区の所有者名義だけを見ても、その土地がどこまで使われているかは分かりません。
区分地上権については登記できます。78 条 5 号は民法 269 条の 2 第 1 項後段の定め、つまり土地所有者の使用を制限する特約も登記事項としています。
存続期間の満了、放棄、合意解除などで地上権が消滅したときです。登記記録は自動では消えず、原則として当事者の共同申請で抹消します。
地上権が圧倒的に有利です。物権なので登記請求権があり、78条が登記事項を細かく定めているのもそのためです。地主の承諾なく譲渡・転貸できる点も大きく、賃借権なら民法612条で承諾が必要です。業界裏話ヒント:だからこそ地主は地上権を嫌い、日本の借地の大半は賃借権です。相手が地上権に固執してきたら、将来の事業売却や証券化を織り込んでいるサインだと読んでよい
原則としてできません。地上権は無償が原則で、地代は当事者が定めたときに初めて発生します(民法266条)。78条2号が「定めがあるときは」と条件付きなのはそのためです。業界裏話ヒント:送電線や地下トンネルの区分地上権は、設定時に一時金を払って地代の定めを置かない形が多い。相続前に乙区を見ておくと、その土地の収益力がゼロだと分かり、遺産分割での評価と取り合いが変わります
建てられますが無制限ではありません。区分地上権は上下の範囲だけでなく、土地の使用の制限の定めも登記事項です(78条5号、民法269条の2第1項後段)。杭の深度や荷重の上限が記録されていることがあります。業界裏話ヒント:この制限は登記されて初めて第三者に対抗できる。記載の意味が読み取れないときは、不動産業者を経由せず鉄道事業者や電力会社の用地担当に掘削承諾の運用を直接照会したほうが、正確な答えが早く出ます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 権利の性質と登記の可否 | 78 条:地上権は物権。登記請求権があり、地上権者から登記を求められる | — |
| 対価の位置づけ | 78 条 2 号:地代は「定めがあるとき」のみ登記事項。無償の地上権が成立しうる | — |
| 範囲の特定 | 78 条 5 号:区分地上権は地下又は空間の上下の範囲と使用の制限まで記録 | — |
| 譲渡・転貸 | 78 条:制限は原則登記事項でなく、地主の承諾なく譲渡・転貸できる | — |
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