所有権の登記の抹消は、所有権の移転の登記がない場合に限り、所有権の登記名義人が単独で申請することができる。
要点不動産登記法 77 条は、所有権の移転の登記がない場合に限り、所有権の登記名義人が単独で所有権の登記の抹消を申請できると定める。利害関係人がいれば承諾書が必要となる。
Q · 自分の名義で入っている建物の登記、ひとりで消すことはできますか?
移転登記がなければ名義人ひとりで申請できます
不動産登記法 77 条により、所有権の移転の登記がない場合に限り、所有権の登記名義人は単独で所有権の登記の抹消を申請できます。共同申請主義(同法 60 条)の例外です。ただし抵当権者や差押債権者など登記上の利害関係を有する第三者があるときは、同法 68 条によりその承諾を証する情報がなければ申請は却下されます。抹消すると甲区が空になり、表題部所有者の登記が職権で回復されます。
登記の世界には鉄の原則がある。権利に関する登記は、登記権利者と登記義務者が二人そろって申請する(不動産登記法 60 条)。相手が実印を出さないと言えば、そこで止まる。77 条はその原則に、条件付きの抜け道を一本だけ通した。所有権の登記を消す場面で、しかも所有権の移転の登記が一度も入っていない場合に限り、名義人はひとりで抹消を申請できる。典型は、新築建物に誤った名義で保存登記を入れてしまったケースだ。ただし、あなたが知っておくべき落とし穴が二つある。ひとつ、抹消すれば甲区が空になり、職権で表題部所有者の登記が戻るだけで、所有権が誰かに移るわけではない。ふたつ、抵当権者や差押債権者がいれば、その承諾書がない限り申請は通らない(68 条)。単独申請は、誰の同意も要らないという意味ではない。
不動産登記法 77 条は、所有権の登記の抹消における単独申請の要件を定める規定であり、所有権の移転の登記がない場合に限って、所有権の登記名義人が単独で抹消を申請できる旨を規定する。共同申請主義を定める同法 60 条の例外として位置づけられ、抹消により表題部所有者の登記が職権で回復される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
実体を欠く所有権の登記を登記記録から消し、公示を実体に合わせる手続です。抹消すると甲区が空になり、表題部所有者の登記が職権で回復されます。
所有権の移転の登記がないこと、申請人が所有権の登記名義人であることの二つです。移転登記が一度でも入っていれば単独申請はできません。
同一建物に登記記録が二つある場合、片方の所有権の登記を抹消しないと移転登記は進みません。移転登記が未了なら 77 条で名義人が単独申請できます。
抹消登記は原則として不動産 1 個につき 1,000 円です(同一申請で 20 個を超える場合の上限あり)。最新の税額は登録免許税法をご確認ください。
抵当権者などその所有権の登記を前提に権利を有する第三者からです(不動産登記法 68 条)。金融機関は完済または担保差替えを求めるのが通例です。
一般承継人として申請できます(不動産登記法 62 条)。ただし相続人が複数の場合の申請人適格は運用が分かれ、法務局への事前照会が事実上必須です。
抹消登記手続を求める訴えを提起し、確定判決を得て単独で申請します(不動産登記法 63 条 1 項)。並行して利害関係人の承諾取得も進めます。
申請期限の定めはありません。ただし移転登記が入った時点で単独申請の適格は失われ、相手方が取得時効を完成させれば請求自体ができなくなります。
所有権の移転の登記が入っていなければ、名義人ひとりで申請できる(不動産登記法 77 条)。ただし抵当権や差押えなど登記上の利害関係を有する第三者がいると、その承諾書がない限り申請は却下される(同 68 条)。業界裏話ヒント:銀行は担保が消える方向の承諾に極めて慎重で、完済か担保の差し替えを求めてくる。融資実行の前に登記の誤りを直せるかどうかで、所要期間が数日と数か月に分かれる。
消えるのは公示だけで、所有権そのものは動かない。抹消すると甲区が空になり、職権で表題部所有者の登記が戻るので、そこから真実の所有者が改めて保存登記を申請する(不動産登記法 74 条)。業界裏話ヒント:抹消から新しい保存登記までの空白の間は甲区が無い状態になり、差押えが割り込む余地が生まれる。だから実務では抹消と保存を連件で申請し、同日に処理させる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 申請の形態 | 77 条:所有権の登記名義人の単独申請 | — |
| 使える前提条件 | 所有権の移転の登記がないこと | — |
| 第三者の関与 | 68 条により利害関係人の承諾が別途必要 | — |
| 所要コストの目安 | 書類が揃えば数日〜数週間、費用は登録免許税と報酬程度 | — |
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