要点不動産登記法 81 条は、賃借権および転貸の登記事項として、賃料、存続期間、譲渡転貸の可否、敷金の有無、建物所有目的、定期借地権の定めなど八項目を定める。
Q · 賃借権を登記すると、契約の中身はどこまで他人に見られるんですか?
賃料も存続期間も敷金の有無も公示される
不動産登記法 81 条により、賃借権の登記には賃料、存続期間や支払時期の定め、譲渡・転貸を許す旨の定め、敷金があるときはその旨、建物所有目的か否か、定期借地権等の定めが記録されます。登記事項証明書は利害関係の有無を問わず誰でも請求できるため(同法 119 条)、登記された賃借権の賃料水準は第三者からも見える情報になります。その代わり、登記があれば所有者が入れ替わっても賃借権を対抗できます(民法 605 条)。
登記簿は誰でも数百円の手数料で取れる。だから賃借権を登記した瞬間、その物件にいくらの賃料を払っているかは、競合他社にも取引先にも見える情報になる。不動産登記法 81 条が並べる八つの項目、賃料、存続期間、譲渡転貸を許すかどうか、敷金の有無、定期借地権かどうか、これらは全部そこに載る。裏返せば、この条文は逆向きにも使える。土地を買う前、資材置場を借りる前、定期借地権付きマンションを検討する前に、権利部乙区のこの欄を読めば、その不動産が何年後に自由になるのか、借りている側がどれだけ強いのかが一目で分かる。そしてもう一つ、多くの借主が知らない事実がある。賃貸人には賃借権の登記に協力する義務がないというのが大審院以来の判例であり、登記は共同申請だ。つまり登記できるかどうかは、契約書にサインする前の交渉でしか決まらない。
不動産登記法 81 条は、賃借権の登記および賃借物の転貸の登記に固有の登記事項を列挙する規定である。第 59 条各号の共通登記事項に加えて、賃料、存続期間または賃料の支払時期の定め、譲渡・転貸を許す旨の定め、敷金の有無、賃貸人の処分権限の制限、建物所有目的、事業用定期借地権等および定期借地権等の定めが、権利部乙区に記録される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
原則として新所有者に賃借権を主張できません。建物所有目的の借地は自己名義の建物登記、建物賃貸借は引渡しで代替できますが、駐車場や資材置場の土地賃借には代替手段がありません。
賃料、存続期間や支払時期の定め、譲渡・転貸を許す旨、敷金があるときはその旨、賃貸人の処分権限の制限、建物所有目的、事業用定期借地権等、定期借地権等の定めの八項目です。
賃借権が登記されていれば分かります。81 条 1 号で賃料は必要的登記事項とされ、登記事項証明書は利害関係の有無を問わず誰でも請求できます(同法 119 条)。
賃貸人と賃借人の共同申請です(同法 60 条)。賃貸人には登記に協力する義務がないとされるため、契約締結前に登記協力の特約を入れられるかが実質的な分かれ目になります。
定めがあるときは登記されます(81 条 3 号)。任意的登記事項のため定めがなければ記録されず、その場合は民法 612 条の原則どおり賃貸人の承諾なく転貸はできません。
賃借権設定の目的が建物の所有であるときはその旨が記録されます(81 条 6 号)。その建物が借地借家法 23 条の事業用の建物であれば、7 号でその旨も記録されます。
賃貸人が行為能力の制限を受けた者や財産の処分権限を有しない者であるときは、その旨が登記事項になります(81 条 5 号)。短期賃貸借の期間制限(民法 602 条)に関わる情報です。
建物所有目的ではないため借地借家法は適用されませんが、賃借権自体の登記は可能です。賃貸人の同意が得られれば、81 条の賃借権登記が事実上唯一の対抗手段になります。
原則として通らない。登記は賃貸人と賃借人の共同申請であり(不動産登記法 60 条)、賃貸人には登記に協力する義務がないというのが大審院以来の判例だからだ。だから契約締結前に特約として入れるしかない。業界裏話ヒント:貸主が渋る本音は費用と賃料公示の二つである。交渉の場で「登録免許税と司法書士報酬は全額こちら持ち」と先に言うと、通る確率が目に見えて上がる
権利部乙区の賃借権の欄を見る。81 条 8 号により、借地借家法 22 条 1 項前段(一般定期借地権)、23 条 1 項(事業用定期借地権)、38 条 1 項前段(定期建物賃貸借)等の定めがあれば、その旨が記録される。業界裏話ヒント:販売資料に定期借地権とあるのに 8 号の記載がない物件は、その定めが登記されていない可能性がある。契約前に自分で登記事項証明書を取り、資料と突き合わせる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 登記事項の対象となる権利 | 81 条:賃借権および賃借物の転貸 | — |
| 必ず記録される事項 | 賃料(1 号)は定めがある限り必要的登記事項 | — |
| 任意的登記事項 | 存続期間・支払時期、譲渡転貸を許す旨、敷金の有無、処分権限の制限、建物所有目的、事業用定期借地権等、定期借地権等の定め | — |
| 実務上の最大の障害 | 賃貸人に登記協力義務がなく、共同申請(60 条)が成立しない | — |
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