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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

不動産登記法 第79条(永小作権の登記の登記事項)

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  1. 永小作権の登記の登記事項は、第五十九条各号に掲げるもののほか、次のとおりとする。
  2. 一小作料
  3. 二存続期間又は小作料の支払時期の定めがあるときは、その定め
  4. 三民法第二百七十二条ただし書の定めがあるときは、その定め
  5. 四前二号に規定するもののほか、永小作人の権利又は義務に関する定めがあるときは、その定め

この条文の基本情報

永小作権の登記の登記事項とは何ですか?

定義永小作権の登記の登記事項とは、不動産登記法第79条に定められた規定で、「永小作権の登記の登記事項は、第五十九条各号に掲げるもののほか、次のとおりとする。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 不動産登記法第79条(永小作権の登記の登記事項)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
  2. 不動産登記法第79条の条文原文は「永小作権の登記の登記事項は、第五十九条各号に掲げるもののほか、次のとおりとする。」で始まります。
  3. 不動産登記法第79条は第三節 権利に関する登記に置かれています。
  4. 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
  5. 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 不動産登記法第79条の前の条は不動産登記法第78条です。
  7. 不動産登記法第79条の次の条は不動産登記法第80条です。
  8. 不動産登記法第79条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第79条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
  • 本サイト収録不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第79条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/79

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点不動産登記法79条は、永小作権の登記事項として小作料を必須とし、存続期間や支払時期の定め、民法272条ただし書の譲渡禁止特約は、定めがあるときに登記事項となる。

Q · 永小作権を登記するとき、登記簿には何が載るんですか?

小作料は必ず登記、特約は定めがあるときだけ登記します

不動産登記法79条により、永小作権の登記事項は、同法59条各号の共通登記事項に加えて、①小作料(無条件で必須)、②存続期間または小作料の支払時期の定めがあるときはその定め、③民法272条ただし書の譲渡・賃貸の禁止の定めがあるときはその定め、④その他永小作人の権利義務に関する定めがあるときはその定め、となります。1号の小作料だけが「定めがあるときは」の条件を持たないのは、民法270条が小作料の支払を永小作権の要素としているためで、無償の永小作権は成立せず、記載を欠く申請は登記官の段階で通りません。

解説

相続した農地の登記事項証明書を開くと、永小作権の欄には必ず小作料の金額が書かれている。これは偶然ではない。79条が挙げる登記事項のうち、1号の小作料だけが「定めがあるときは」という条件を持たない。すぐ手前の78条は地上権の地代を「定めがあるときは」と条件付きにしているのに、である。理由は永小作権の本質にある。民法270条は小作料を支払うことを永小作権の要素としており、無償の永小作権は存在しない。だから小作料の記載を欠く申請は登記官の段階で通らない。そしてもう一つ、3号が名指しする民法272条ただし書、つまり譲渡・賃貸の禁止特約。これを登記簿に載せなければ、地主は永小作権を買い受けた第三者に「譲渡は禁じてあった」と言えない。契約書に書いてあっても、登記簿になければ、その特約はあなたの外の世界には存在しない。

法的な位置づけ

不動産登記法79条は、永小作権の登記の登記事項を定める規定である。同法59条各号の共通登記事項に加え、小作料を必須の登記事項とし、存続期間または小作料の支払時期の定め、民法272条ただし書による譲渡・賃貸の禁止の定め、その他永小作人の権利義務に関する定めについては、定めがあるときに限り登記事項となる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.農地なら先に農地法3条の許可を取る 永小作権の設定・移転は農地法3条の許可がなければ効力を生じない。登記所より前に行政のゲートが立っているため、農業委員会への許可申請を最初に済ませる。許可書がない申請は法務局で止まる
  2. 2.設定契約で79条各号の登記事項を確定させる 小作料の額(1号、必須)、存続期間または支払時期(2号)、民法272条ただし書の譲渡・賃貸の禁止(3号)、その他永小作人の権利義務(4号)を契約書上で特定する。特約を第三者に対抗したいなら、この段階で登記する前提で条項を書く
  3. 3.登記申請書と添付情報を組み立てる 登記原因証明情報、農地法3条の許可書、登記識別情報、印鑑証明書などを不動産登記令3条・7条に沿って揃える。登録免許税は不動産の価額の1000分の10で計算する
  4. 4.管轄法務局へ設定者と永小作人が共同申請する 不動産登記法60条の共同申請主義により、土地所有者と永小作人が共同で申請する。オンライン申請でも書面申請でも、管轄は土地の所在地を管轄する法務局に限られる
  5. 5.完了後に登記事項証明書で乙区の記載を検証する 完了証だけで安心せず、登記事項証明書を取得して乙区を読む。小作料の額、存続期間、譲渡禁止特約が意図どおり記載されているかを1行ずつ照合する。載っていない特約は、第三者との関係では存在しない

よくある質問 AI による整理

Q1永小作権とは何ですか?

他人の土地で耕作や牧畜を行う物権です。民法270条以下が定め、小作料の支払が要素とされます。賃借権と違い地主の承諾なく譲渡・相続でき、抵当権の目的にもなります。

Q2不動産登記法79条の登記事項は何ですか?

59条各号の共通事項に加え、小作料が必須です。存続期間または支払時期の定め、民法272条ただし書の譲渡等禁止の定め、その他永小作人の権利義務の定めは、定めがあるときに登記します。

Q3小作料を登記しないとどうなりますか?

登記申請そのものが通りません。79条1号は小作料を無条件の登記事項とし、民法270条も小作料の支払を永小作権の要素とするため、無償の永小作権は登記できないからです。

Q4永小作権の存続期間は何年ですか?

設定行為で定める場合は20年以上50年以下で、50年を超える定めは50年に短縮されます。定めがないときは、別段の慣習がある場合を除き30年です(民法278条)。

Q5小作料を増額したら変更登記は必要ですか?

必要です。増額は当事者間では合意時から有効ですが、登記しなければ永小作権を譲り受けた第三者には登記簿上の旧額しか主張できません。79条1号の登記事項の変更として申請します。

Q6永小作権は相続できますか?

できます。物権なので地主の承諾は不要で、相続により当然に承継されます。相続した土地の乙区に永小作権が残っていれば、所有者であっても自由な耕作や売却はできません。

Q7永小作権を消滅させる方法はありますか?

小作料の滞納が引き続き2年以上あれば消滅請求ができます(民法276条)。ほかに存続期間の満了、合意解除、永小作人による放棄(民法275条)、混同という道があります。

Q8永小作権付きの土地は売れますか?

売買自体は可能ですが、買主は永小作権の負担をそのまま引き継ぎます。金融機関の担保評価も大きく下がるため、実務では先に消滅させるか、価格に反映させて取引します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1永小作権って、今でも新しく設定できるものなんですか?

できる。民法270条以下は現行法として生きており、79条も登記事項を定めたままだ。ただし農地に設定するなら農地法3条の許可が要り、新規設定は実務上ごく少ない。登記簿に残るものの多くは明治・大正期からの承継である。実務のポイント:司法書士でも永小作権の設定登記を一度も扱わずに引退する人がいる。永小作権が絡む相続や売買では、依頼前に取扱経験の有無を聞いておくと事故が減る

Q2契約書に「譲渡禁止」と書いてあれば、わざわざ登記しなくても大丈夫ですよね?

当事者の間では有効だ。だが79条3号が民法272条ただし書の定めをわざわざ登記事項に挙げているのは、登記しなければ第三者に対抗できないからにほかならない。権利が譲渡されれば、譲受人に禁止特約を突きつける足場を失う。実務のポイント:登記官は当事者間の設定契約書まで見に行かない。特約を登記簿に載せるかどうかは、実質的に申請人側の選択になっている

間違えやすい点 AI による整理

  • 永小作権が物権であることは知っていても、その帰結の重さが見えていない。物権だから、地主の承諾なしに相続され、譲渡され、抵当権の目的にもなる(民法272条本文、369条2項)。しかも81条が賃借権について「譲渡・転貸を許す旨の定め」を登記事項とするのに対し、79条3号は「禁止する定め」を登記事項とする。原則が正反対なのだ。賃貸のつもりで許した土地が、二世代後には見知らぬ第三者の権利になっている
  • 「特約を登記すべきかどうか」という問いの立て方がすでにずれている。79条3号・4号は特約を受け入れる器を用意しているだけで、登記しなければ特約が消えるわけではない。当事者の間では有効に生き続ける。本当に問われているのは特約の存否ではなく、その特約が何人まで届くかという射程である
  • 存続期間の定めがなければ永久に続くと思われがちだが、民法278条3項により、定めがないときは別段の慣習がある場合を除き30年。設定行為で定める場合も20年以上50年以下で、50年を超える定めは50年に短縮される(同条1項)
比較の観点この条文ほかの条文
対価の登記79条1号:小作料は無条件の必須登記事項78条:地上権の地代は「定めがあるとき」の任意的登記事項
81条:賃借権の賃料は登記事項(賃貸借の要素)
譲渡に関する定めの扱い79条3号:民法272条ただし書の「禁止する定め」を登記事項とする78条:地上権では譲渡制限の定めは掲げられていない
81条:賃借権では「譲渡・転貸を許す旨の定め」を登記事項とする(原則が逆)
権利の性質と処分の自由物権。地主の承諾なく譲渡・相続でき、抵当権の目的にもなる(民法272条本文、369条2項)物権。譲渡・相続とも自由
債権。譲渡・転貸には賃貸人の承諾が必要(民法612条)
存続期間20年以上50年以下、定めがなければ別段の慣習を除き30年(民法278条)地上権は上限なし、定めがなければ裁判所が定める(民法268条)
賃貸借は原則50年が上限(民法604条)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民法第850条の1以下(農育権)

台湾は日本統治期に永佃権を継受したが、2010年の物権編改正で永佃権を廃止し、存続期間20年以下の農育権へ改組した。日本が永久性に近い長期物権を残したのに対し、台湾は期間上限で土地利用の硬直化を断ち切った点が対照的

韓国
대한민국 민법 제279조 이하(지상권)

韓国民法は永小作権を独立の物権類型として置かず、地上権と賃借権で農地利用を処理する。登記事項の構成も地上権を軸とするため、日本79条に一対一で対応する条文はない

ドイツ
Erbbaurechtsgesetz(ErbbauRG)

ドイツは旧来の Erbpacht を廃し、建築目的の Erbbaurecht に整理した。農地の長期利用は物権ではなく Landpacht(債権)で処理されるため、農地に物権を設定して登記する日本型とは制度設計の起点が異なる

アメリカ
Ground lease / perpetual leasehold(州法)

米国には連邦統一の永小作制度がなく、長期リースを州ごとの recording statutes に従って郡に記録する。記録内容も当事者が作成した証書そのものであり、日本のように法律が登記事項を号建てで法定する構造をとらない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 相続した農地に永小作権の登記が残っていたら、どうなる? 買主は現れず、金融機関の担保評価もほぼゼロに沈む。相続税の申告期限は相続開始を知った日の翌日から10か月。存続期間の残りと小作料額を登記簿から拾わないまま申告すれば、永小作権付き土地としての評価減を取り損ねたまま納税額が確定する
  • 小作料を口約束で年3万円上げ、変更登記は打たなかった。翌年、永小作人がその権利を第三者に譲渡する。新しい相手に請求できるのは、登記簿に残る旧額だけだ
  • 農地を借りたい若手就農者が、地主から「賃貸借ではなく永小作権でいこう」と持ちかけられた。賃借権より強い物権を得られる話に見える。だが設定契約に譲渡禁止の一文が入るか、そしてそれが79条3号として登記簿に載るかで、出口が変わる。離農するとき権利を売って資金を回収できるのか、それとも放棄するしかないのか。分岐点は登記簿のたった一行にある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 登記事項証明書の乙区から、小作料額・存続期間・設定の日・特約の有無をすべて書き出す2. 存続期間の残りを計算する(定めがなければ民法278条3項で原則30年) 3. 小作料の滞納が引き続き2年以上に達していれば、内容証明郵便で消滅請求を検討する(民法276条) 4. 現況が耕作放棄地なら、消滅請求・合意解除・買取のどれで整理するかを、農地法3条の許可要否とセットで司法書士または弁護士に持ち込む

訴えられた側:永小作人として消滅請求を受けたら、まず滞納が本当に「引き続き2年以上」に達しているかを入金記録で検証する(民法276条)。不可抗力で収益を失った年でも小作料は免除されない(民法274条)が、引き続き3年以上まったく収益がない等の事情があれば放棄という出口がある(民法275条)。譲渡が禁止特約違反だと責められた場合は、その特約が登記簿に記載されていたか、取得時に知り得たかを最初に確認する

時効(請求できる期限):79条自体に期間の定めはない。実務で効くのは、永小作権の存続期間(民法278条、20年以上50年以下、定めなきときは別段の慣習がある場合を除き30年)と、小作料債権の消滅時効(民法166条1項、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)。消滅請求の前提となる滞納は「引き続き2年以上」(民法276条)で、起算は各支払期の到来時

学説

通説:79条1号が小作料を無条件の登記事項としたのは、民法270条が小作料の支払を永小作権の成立要素とすることの登記法上の反映であり、無償の永小作権を観念できない以上、任意的登記事項とする余地がないと解される

通説:79条3号・4号は特約の成立要件ではなく対抗要件に関する規定であり、登記を欠く特約も当事者間では有効に存続する。第三者との関係でのみ主張できなくなるという二層構造で理解される

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年)不動産登記法全部改正 現行不動産登記法の制定に伴い、権利ごとの登記事項を78条以下に整理した中で本条が置かれた。旧法下の対応規定との連続性および以後の改正の有無は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:不動産登記法の全部改正(平成16年法律第123号)に伴い、権利ごとの登記事項を78条以下に整理する中で本条が置かれた。旧法下の対応規定との連続性、および以後の改正の有無は人的検証が必要

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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