民法第三百九十八条の八第一項又は第二項の合意の登記は、当該相続による根抵当権の移転又は債務者の変更の登記をした後でなければ、することができない。
要点不動産登記法 92 条により、根抵当権の合意の登記は、相続による移転登記または債務者の変更登記を先に完了させた後でなければできない。合意の登記の期限は相続開始から 6 か月である。
Q · 根抵当権の相続って、6 か月以内に合意の登記をすればいいだけなんですか?
先に相続による移転登記か債務者変更登記を済ませないと、合意の登記は受理されません
不動産登記法 92 条により、民法 398 条の 8 第 1 項・第 2 項の合意の登記は、相続による根抵当権の移転の登記または債務者の変更の登記を完了した後でなければ申請できません。合意の登記の期限は相続開始から 6 か月です(民法 398 条の 8 第 4 項)。つまりこの 6 か月の中で、前提登記と合意の登記という二段階を両方終わらせる必要があります。期限を過ぎると元本は相続開始の時に確定したものとみなされ、死亡後に実行された融資は担保されない状態になります。
父が亡くなって半年目に、取引銀行から「合意の登記、間に合いましたか」という電話が入る。この一本の意味が分かる相続人は少ない。民法398条の8は、根抵当権の債務者や根抵当権者が死亡したとき、今後も誰が借り続けるか(指定債務者・指定根抵当権者)を設定者との合意で決められると定める。ただし相続開始から6か月以内にその合意を登記しなければ、元本は死亡時に確定したものとみなされる。そこへ不動産登記法92条が条件を重ねる。合意の登記の前に、相続による根抵当権の移転登記または債務者の変更登記を済ませておけ、と。つまり与えられた6か月は、二段構えの登記を両方終わらせる時間である。遺産分割で相続人の実印が揃わない、設定者が親族でなく協力を渋る。そんな理由で前提登記が止まれば、合意の登記は物理的に受理されない。期限を落とした瞬間、その根抵当権は死亡時点の残債しか担保しない普通の抵当権へ変わり、後継者の運転資金の枠が消える。
不動産登記法 92 条は、根抵当権の相続に関する合意の登記の前提要件を定める手続規定である。民法 398 条の 8 第 1 項または第 2 項に基づく指定根抵当権者・指定債務者の合意の登記は、相続による根抵当権の移転の登記または債務者の変更の登記が完了した後でなければ申請することができない。登記記録上の権利者および債務者を先に確定させることで、公示の連続性を確保する趣旨である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
根抵当権者や債務者が死亡したとき、今後も誰が取引を続けるか(指定根抵当権者・指定債務者)を設定者との合意で定め、その内容を登記するものです。相続開始から 6 か月以内に登記する必要があります。
合意の登記より先に済ませておくべき、相続による根抵当権の移転の登記または債務者の変更の登記を指します。これが未了のままでは、合意の登記は受理されません。
相続開始、つまり被相続人が死亡した日から起算します。遺産分割協議を始めた日でも金融機関から通知が来た日でもありません。前提登記の準備期間も含めて逆算する必要があります。
相続を原因とする権利の移転登記は相続人が単独で申請できます(不動産登記法 63 条 2 項)。一方、合意の登記は設定者との共同申請となるため、設定者の協力が欠かせません。
できないわけではありませんが、共同申請主義(不動産登記法 60 条)により設定者の実印と印鑑証明が必要です。協力が得られなければ、期限内の合意の登記は事実上不可能になります。
元本は相続開始の時に確定したものとみなされます(民法 398 条の 8 第 4 項)。死亡後に実行された融資は担保されず、根抵当権は死亡時点の残債だけを担保する状態になります。
根抵当権者が死亡した場合は相続による移転登記、債務者が死亡した場合は債務者の変更の登記が前提となります。どちらのケースかで、申請人も必要書類も変わります。
合意の登記は付記登記として実行され、不動産 1 個につき 1,000 円が目安です。期限を落として根抵当権を設定し直す場合は極度額の 0.4%となり、負担が大きく変わります(最新の税率は要確認)。
民法398条の8第4項は「六箇月以内に登記をしないとき」と書いており、期間内の申請で足りるとする扱いが一般的だが、この点は実務上、解釈が分かれている。しかも不動産登記法92条で前提登記が必要なため、補正や却下が入ると連鎖で崩れる。業界裏話ヒント:司法書士は期限の1か月前を内部デッドラインに置く。補正が一度入るだけで数週間飛ぶので、法務局が混む年度末や月末を外して申請日を組む
元本は相続開始時に確定したとみなされ、合意の登記はできなくなる(民法398条の8第4項)。残る道は、確定した債務を弁済または債務引受で整理したうえで、後継者を債務者とする根抵当権を新たに設定し直すことになる。業界裏話ヒント:新規設定の登録免許税は極度額の0.4%、債務者変更の付記登記は不動産1個につき1,000円。極度額5,000万円なら20万円が現金で出ていく(最新の改正状況をご確認ください)
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| 登記の目的 | 不動産登記法 92 条:合意の登記(指定債務者・指定根抵当権者を定める) | — |
| 申請の構造 | 共同申請(設定者の実印・印鑑証明が必要) | — |
| 時間的な位置づけ | 前提登記の完了後、かつ相続開始から 6 か月以内 | — |
| 失敗したときの帰結 | 受理されず、6 か月徒過で元本が相続開始時に確定 | — |
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