買戻しの特約の登記の登記事項は、第五十九条各号に掲げるもののほか、買主が支払った代金(民法第五百七十九条の別段の合意をした場合にあっては、その合意により定めた金額)及び契約の費用並びに買戻しの期間の定めがあるときはその定めとする。
要点不動産登記法 96 条は、買戻しの特約の登記の登記事項として、買主が支払った代金、契約の費用、買戻しの期間の定めを掲げる。登記により買戻権を第三者に対抗できる。
Q · 登記簿の「買戻特約」って、具体的に何が書いてあるんですか?
代金額・契約の費用・買戻期間の三つが公示されます
不動産登記法 96 条により、買戻しの特約の登記には、第 59 条各号の共通事項に加えて、買主が支払った代金(民法 579 条の別段の合意があればその金額)、契約の費用、そして買戻しの期間の定めがあるときはその期間が記録されます。この三つは、売主がいくら返せば所有権を取り戻せるか、いつまで取り戻せるかを示す数値であり、購入希望者・融資する金融機関・相続人の全員が登記事項証明書から読み取れます。買戻期間は売買契約の日から 10 年が上限で、定めがなければ 5 年です(民法 580 条)。
登記事項証明書の甲区に、所有権移転登記のすぐ下へ小さく並ぶ行がある。「買戻特約 売買代金〇〇円 契約費用〇円 期間〇年」。不動産登記法 96 条は、この一行に何を書かせるかを決めている条文だ。59 条各号の共通事項に加えて、買主が支払った代金(2020 年 4 月施行の民法改正で、当事者が別段の合意をすればその金額でよくなった)、契約の費用、そして期間の定めがあればその期間。なぜ金額まで公開するのか。買戻しとは、売主がその金額を返せば売買契約を一方的に解除して所有権を取り戻せる権利(民法 579 条)だからである。つまり登記簿に刻まれた数字は、あなたが今いくらでこの家を失いうるかの値札だ。その家をローンで買おうとしている人、相続で受け取った人、担保に取ろうとしている銀行、全員がこの三つの数字を見て判断を変える。
不動産登記法 96 条は、買戻しの特約の登記における登記事項を定める規定である。第 59 条各号に掲げる権利に関する登記の共通事項のほか、買主が支払った代金(民法 579 条の別段の合意をした場合はその合意により定めた金額)、契約の費用、及び買戻しの期間の定めがあるときはその定めが登記事項とされる。買戻権の内容を公示し、第三者への対抗の基礎を形成する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
売主が買主に支払った代金と契約の費用を返還して売買契約を解除し、所有権を取り戻せる特約です(民法 579 条)。売買契約と同時にしなければ効力を持ちません。
不動産登記法 96 条により、59 条各号の共通事項のほか、買主が支払った代金、契約の費用、買戻しの期間の定めがあるときはその期間が記録されます。
所有権に関する事項なので甲区です。所有権移転登記に付記する形(付記登記)で記録されるため、所有者欄のすぐ下に小さく並びます。見落としやすい位置です。
売買契約の日から 10 年が上限です。これを超える定めは 10 年に短縮され、後からの伸長はできません。期間を定めなかった場合は 5 年以内に行使する必要があります(民法 580 条)。
特約は売買契約と同時にする必要があり、登記は所有権移転登記と同時に申請するのが実務です。移転登記の後から特約だけ追加する運用は制度上できません。
原則は登記権利者(売主=買戻権者)と登記義務者(買主)の共同申請です(不動産登記法 60 条)。抹消も原則共同申請ですが、69 条の 2 の例外があります。
期間内に代金および契約の費用を提供して行使すると(民法 583 条 1 項)、売買契約が解除され所有権は売主に復帰します。登記記録上は所有権移転の登記で処理されます。
金融機関からは所有権が巻き戻りうる担保物件と評価されるため、買戻特約の抹消を融資実行の条件とされることが多くあります。事前に金融機関へ登記事項を提示して確認してください。
原則は買戻権者との共同申請(不動産登記法 60 条)ですが、令和 3 年改正で新設された同法 69 条の 2 により、売買契約の日から 10 年を経過していれば現在の所有権登記名義人が単独で抹消を申請できます(令和 5 年 4 月 1 日施行)。業界裏話ヒント:この単独抹消を使わず、買戻権者の相続人探しから始めてしまう例が今も残っている。10 年経過が登記記録から読めるなら、実費は数万円規模で終わる話である
期間内は売主が代金と契約の費用を返して解除できる(民法 579 条、583 条)ため、その間に投じた造成費や内装費は戻らない前提で考える必要があります。判断材料は 96 条が公示させる代金額・契約費用・期間の三つです。業界裏話ヒント:自治体の分譲では、要綱や契約書に「事前承諾があれば譲渡可」という条項が置かれていることが多い。諦める前に担当課へ先に当たると、抹消や承諾の実務ルートが見つかる
実際に担保目的で使われる例は多く、その場合は清算義務や仮登記担保に関する法理との関係が問題になります。買戻特約付売買が担保目的と評価されるかは実務上、解釈が分かれています。業界裏話ヒント:売って住み続け後で買い戻すと持ちかけられたら、その場で買戻特約の登記の有無を確認する。登記がなければ第三者に対抗できず(民法 581 条)、買い戻す権利は事実上の口約束にすぎない
| dimension | thisArticle | alternatives |
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| 規定の役割 | 不登法 96 条:買戻特約の登記に固有の登記事項(代金額・契約費用・期間)を定める | — |
| 登場する場面 | 買戻特約を登記記録に載せるとき | — |
| 申請の構造 | 共同申請(不登法 60 条)、所有権移転登記と同時申請が実務 | — |
| 読み手にとっての意味 | いくら返せば所有権が巻き戻るか、いつまでかを読み取れる | — |
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