受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 8 分8 分8 分

日本国憲法 第33条

クイックジャンプ

何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、且つ理由となつてゐる犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 日本国憲法第33条は、日本の日本国憲法に含まれる条文です。
  2. 日本国憲法第33条の条文原文は「何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、且つ理由となつてゐる犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。」で始まります。
  3. 日本国憲法第33条は第三章 国民の権利及び義務に置かれています。
  4. 日本国憲法の公布日は昭和21年11月3日です。
  5. 日本国憲法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 日本国憲法第33条の前の条は日本国憲法第32条です。
  7. 日本国憲法第33条の次の条は日本国憲法第34条です。
  8. 日本国憲法第33条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式日本国憲法(昭和二十一年憲法)第33条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION
  • 本サイト収録日本国憲法(昭和二十一年憲法)第33条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/321CONSTITUTION/33
裁判例 27件に引用されています

関連度の高い3件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点日本国憲法33条は、現行犯逮捕の場合を除き、裁判官の発する令状によらなければ逮捕されないと定める。これを令状主義といい、身体の自由を守る根幹規定である。

Q · 警察は令状なしで人を逮捕できるの?

原則は裁判官の令状が必要。例外は現行犯と緊急逮捕です。

日本国憲法33条は、何人も現行犯として逮捕される場合を除き、権限を有する司法官憲(裁判官)が発し、理由となる犯罪を明示した令状によらなければ逮捕されないと定めます。これを令状主義といいます。例外は二つで、目の前で罪を犯した現行犯逮捕(刑訴213条)と、死刑・無期または長期3年以上の重い罪で急を要する緊急逮捕(刑訴210条、先に逮捕し直ちに令状を請求)です。この二つに当たらないのに令状を示されない逮捕は、違法の疑いが濃くなります。

解説

駅で肩がぶつかった相手に痴漢と間違われ、その場で腕をつかまれた。深夜の職務質問で「署まで来い」と強く促された。こうした瞬間、あなたを守る盾が憲法33条である。「何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、理由となつてゐる犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない」。つまり警察といえども、原則として裁判官のサインした逮捕状がなければ、あなたの身体を拘束できない。これを令状主義と呼ぶ。例外は二つ。目の前で罪を犯した現行犯と、重い罪で嫌疑が固まった緊急逮捕(刑事訴訟法210条、先に捕まえ後から令状を取る)。逆に言えば、この二つに当たらないのに令状を示されなければ、その逮捕は違法の可能性が高い。あなたが握っておくべき急所は、逮捕状には必ず罪名が書かれていること。「とりあえず連れて行く」は許されない。

法的な位置づけ

日本国憲法33条は令状主義を定める規定であり、現行犯として逮捕される場合を除き、権限を有する司法官憲が発し、かつ理由となる犯罪を明示した令状によらなければ、何人も逮捕されない旨を規定する。国家の逮捕権限に対し、裁判官による事前の司法審査を要求する身体の自由の基本保障である。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.任意か逮捕かをその場で確認する 警察に呼び止められ同行を求められたら、まず「これは任意ですか、逮捕ですか」と明確に問う。任意同行なら拒否してその場を離れる権利がある。腕をつかまれ強制された瞬間、それは令状の要る逮捕に変わる
  2. 2.令状の罪名(理由となる犯罪)を確認する 逮捕されたら逮捕状の提示を求め、罪名と被疑事実が明示されているかを読む。現行犯・緊急逮捕でないのに令状がない、または罪名が空欄の場合は違法逮捕を疑う
  3. 3.黙秘権を行使し弁護人を呼ぶ 憲法38条の黙秘権を行使し、弁護人と接見するまで実質的な供述をしない。違法逮捕の過程で得られた自白は証拠能力を争える余地があるため、最初の供述を急がない
  4. 4.当番弁護士に接見を依頼する 当番弁護士制度を使い、初回無料の接見を依頼する。逮捕の適法性(令状の有無・緊急逮捕後の令状請求が直ちに行われたか)を最優先で検討してもらう

よくある質問 AI による整理

Q1令状主義とは何ですか?

国家が個人を逮捕・拘束する際、裁判官という第三者が発した令状を要求する原則です。憲法33条が根拠で、警察の判断だけで身体を拘束させない歯止めになります。

Q2現行犯逮捕の要件は何ですか?

現に罪を行い、または行い終わった直後であることが要件です(刑訴212条)。この明白性があるため令状なしに逮捕でき、警察官以外の私人でも逮捕できます。

Q3緊急逮捕とは何ですか?

死刑・無期または長期3年以上の重い罪で、急を要し令状を求める暇がないとき、令状なしに先に逮捕し、直ちに裁判官へ令状を請求する制度です(刑訴210条)。

Q4逮捕状には何が書いてありますか?

被疑者の氏名・罪名・被疑事実の要旨・引致先・有効期間などが記載されます。憲法33条が要求する「理由となる犯罪の明示」がなされているかを確認できます。

Q5職務質問は拒否できますか?

職務質問や任意同行は任意であり拒否できます。腕をつかまれ強制された時点で、それは令状の要る逮捕に変わり、令状がなければ違法の疑いが生じます。

Q6司法官憲とは誰のことですか?

逮捕状を発する権限を持つ裁判官を指します。判例上、検察官や警察官はこれに含まれず、第三者である裁判官の審査を経ることが令状主義の核心です。

Q7逮捕されると何日くらい拘束されますか?

逮捕後の身柄拘束は最大23日(逮捕72時間+勾留10日+延長10日)です。ただし逮捕の入口を定めるのは33条、その後の保障は34条が担います。

Q8令状なしに逮捕されたらどうすればいいですか?

現行犯・緊急逮捕に当たらない令状なき逮捕は違法を疑い、その場で「任意ですか、逮捕ですか」と確認します。黙秘権を行使し、当番弁護士に接見を依頼してください。

この条文についての質問 AI による整理

Q1警察に「ちょっと署まで来て」と言われたら、断れないんですか?

断れます。それは任意同行であって逮捕ではありません。憲法33条が要求する令状がない以上、あなたを強制的に連行することはできず、「任意なら帰ります」と言って立ち去る権利があります。実務のポイント:実務では、警察は任意同行と逮捕の境界をあえて曖昧にしたまま事情聴取を進めることがあります。一度署に入って長時間聴取されると「事実上の逮捕」と評価される場面もある。その場で任意か逮捕かを口に出して確認し、できれば録音しておくと、後で違法性を争う決定的な材料になる

Q2現行犯なら、警察じゃない一般人でも逮捕できるって本当ですか?

本当です。現行犯人は何人でも逮捕状なしに逮捕できます(刑事訴訟法213条)。万引き犯を店員が取り押さえるのがこれです。ただし現行犯と言える状況が必要で、誤認すれば逆に逮捕監禁罪に問われます。実務のポイント:私人が逮捕したら直ちに警察へ引き渡す義務があり、自分で説教したり長時間閉じ込めると違法になる。痴漢を駅事務室に確保して長々と問い詰める、というのは実は危ない橋。確保したらすぐ警察、が鉄則です

Q3令状なしで逮捕されたら、それだけで無罪になりますか?

逮捕が違法でも、それだけで無罪になるわけではありません。ただし違法な逮捕の過程で得られた自白や証拠は違法収集証拠として排除される可能性があり、結果的に立証が崩れて無罪につながることはあります。実務のポイント:弁護人が逮捕手続の違法を突くのは、無罪そのものより、その後の自白の証拠能力を崩すためであることが多い。入口の手続違反が事件全体のドミノを倒す起点になる。だから逮捕時の状況は些細でもメモに残す価値があります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「警察に呼ばれたら従わなければならない」と思い込んでいる人が多いが、任意同行は文字どおり任意で、拒否できる。腕をつかまれ強制された時点で、それは令状の要る逮捕に変わる。任意と逮捕の境目を知らないまま「従う」ことが、自分の権利を手放す瞬間になる
  • 令状主義は知っていても、その例外である緊急逮捕の広さを知る人は少ない。死刑・無期または長期3年以上の罪で、急を要し裁判官の令状を求める暇がないとき、警察は令状なしに先に逮捕できる(刑事訴訟法210条)。「令状がなければ絶対に逮捕されない」という安心は、この例外の前で揺らぐ
  • 「逮捕されさえしなければ大丈夫」という問いの立て方そのものがずれている。憲法33条が守るのは逮捕の入口だけで、その後の身柄拘束(最大23日)や取調べは34条・38条の領域。33条だけを盾にしても、勾留の段階では別の条文を持ち出さなければ、あなたは守られない
比較の観点この条文ほかの条文
保障の対象憲法33条:逮捕(身体拘束の入口)への令状主義憲法34条:抑留・拘禁の理由告知と弁護人依頼権
憲法35条:住居・所持品の捜索押収への令状主義
令状の要否と例外原則令状必要、例外は現行犯逮捕・緊急逮捕拘禁には理由開示・弁護人依頼が必須
原則令状必要、例外は逮捕に伴う捜索
守る局面捕まる瞬間(逮捕の適法性)捕まった後(身柄拘束の継続)
証拠を取られる場面(捜索・押収)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国憲法第8条

台湾も逮捕拘禁を法定手続によらせ、24時間以内の裁判所移送を要求する。司法審査による身体の自由保障という点で日本の令状主義と方向性を同じくする。

韓国
대한민국 헌법 제12조

韓国憲法も영장주의(令状主義)を明文化し、現行犯と長期3年以上の罪での緊急の場合に事後令状を認める。日本の制度と構造が極めて近い。

ドイツ
Grundgesetz Art. 104

ドイツは自由の剥奪につき裁判官の事前または直後の決定を要求し、逮捕の翌日までに裁判官の審査を義務付ける。司法留保の徹底度が高い。

アメリカ
U.S. Constitution, Fourth Amendment

米国は相当な理由(probable cause)に基づく令状を原則とし、現行犯や緊急状況の例外を判例で形成。日本の令状主義の母法的存在である。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし深夜の路上で警察に呼び止められ、令状も見せられないまま「署で話を聞くだけ」とパトカーに乗せられそうになったら? 任意同行なら拒否できる。腕をつかまれ強制された瞬間、それは令状なき逮捕で違法の疑いが濃くなる。その場で「これは任意ですか、逮捕ですか」と問うだけで、相手の動きが変わる
  • 満員電車で痴漢と決めつけられ、被害者と駅員にホームへ引きずり出された。これは現行犯逮捕(刑事訴訟法213条)に当たりうるが、「現行犯」と言えるだけの状況がなければ私人による不当な拘束になる。誰が、何を根拠に現行犯と判断したのか、後の裁判で必ず争点になる
  • 玄関を開けたら私服警官が紙を手にして立っていた。逮捕状なら罪名が明記されている。まずその一行を読む。
  • あなたが緊急逮捕されたとして、警察はその後「直ちに」裁判官へ令状を請求しなければならない。残された時間はわずか。請求が遅れたり令状が出なければ、あなたは即時釈放されるべき立場にある。この「直ちに」の解釈こそ、弁護人が真っ先に突く穴だ
  • 友人が SNS の喧嘩相手を殴ると書き込み、本当に会いに行こうとした。あなたが止めるべき理由は、現場で殴れば現行犯逮捕されるだけでなく、凶器を持って向かえば事情次第で緊急逮捕の対象にもなりうるからだ

取るべき行動

被害を受けた側:1. まず「任意ですか、逮捕ですか」と明確に問う。任意ならその場を離れる権利がある2. 逮捕されたら令状の提示を求め、罪名(理由となる犯罪)が明示されているか確認。現行犯・緊急逮捕でない令状なき逮捕は違法を疑う3. 黙秘権(憲法38条)を行使し、弁護人を呼ぶまで実質的な供述をしない4. 当番弁護士制度で初回無料の接見を依頼し、逮捕の適法性を最優先で検討してもらう

訴えられた側:1. 私人でも現行犯人は逮捕できる(刑事訴訟法213条)が、罪を行い終わって間がない等「現行犯」と言える状況が要る2. 取り押さえたら直ちに警察へ引き渡す。自分で拘束を続ければ逆に逮捕監禁罪(刑法220条)になりうる3. 現行犯と確信できなければ取り押さえず警察を呼ぶに留める。誤認なら相手から損害賠償を請求される4. 制圧は必要最小限に、暴行が過剰なら正当行為の範囲を超える

時効(請求できる期限):令状そのものに時効はないが、現行犯逮捕は罪を行い又は行い終わった直後性が要件(刑事訴訟法212条)。緊急逮捕後は「直ちに」裁判官の令状を請求しなければならず(刑事訴訟法210条)、逮捕後の身柄拘束は最大23日(逮捕72時間+勾留10日+延長10日)。違法逮捕に基づく国家賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年(国家賠償法4条、民法724条)

学説

通説(合憲説):緊急逮捕は、重大犯罪・緊急性・逮捕後直ちの令状請求という厳格な制約があり、実質的に令状主義の枠内にあるため合憲とする。判例も同旨で実務を支える。

有力説(違憲説):緊急逮捕は逮捕の時点で令状が存在しない以上、事前審査を本質とする令状主義に反するとして違憲を主張する。立法論として事前令状の徹底を説く。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和21年(1946年) 新設:日本国憲法の制定により新設。明治憲法下の行政検束的運用への反省から、GHQ 草案を基礎に英米法の令状主義を導入した。制定後、本条は一度も改正されていない。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

日本国憲法の全文を見る所属する編章節を開く:第三章 国民の権利及び義務

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›