日本国憲法 第70条
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内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があつたときは、内閣は、総辞職をしなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 日本国憲法第70条は、日本の日本国憲法に含まれる条文です。
- 日本国憲法第70条の条文原文は「内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があつたときは、内閣は、総辞職をしなければならない。」で始まります。
- 日本国憲法第70条は第五章 内閣に置かれています。
- 日本国憲法の公布日は昭和21年11月3日です。
- 日本国憲法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 日本国憲法第70条の前の条は日本国憲法第69条です。
- 日本国憲法第70条の次の条は日本国憲法第71条です。
- 日本国憲法第70条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第70条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION - 本サイト収録
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第70条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/321CONSTITUTION/70
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点日本国憲法70条は、内閣総理大臣が欠けたとき、又は総選挙後初めて国会が召集されたとき、内閣が総辞職しなければならないと定める。民意の更新と連帯責任を担保する規定である。
Q · 選挙で同じ党が勝っても、内閣はいったん総辞職するの?
はい。総選挙後初の国会召集で内閣は必ず総辞職します。
日本国憲法70条により、衆議院議員総選挙の後に初めて国会が召集されたとき、内閣は与党が勝っても必ず総辞職します。また内閣総理大臣が欠けたとき(死亡・辞職・議員資格喪失)も同様です。ただし71条により、新しい内閣総理大臣が任命されるまで前内閣が職務を継続するため、統治の空白は生じません。同じ首相が再指名されても形式上は新内閣となり、「第2次」「第3次」と番号が付きます。
解説
ニュースで「第2次〇〇内閣が発足」と番号付きで報じられるのを見て、不思議に思わなかっただろうか。同じ首相、同じ与党なのに、なぜ「2次」なのか。答えが憲法70条にある。衆議院の総選挙が終わり、選挙後はじめて国会が召集された瞬間、内閣は全員いったん総辞職しなければならない。たとえ選挙で与党が圧勝しても、例外はない。もう一つの引き金は「内閣総理大臣が欠けたとき」。首相が死亡したり、議員資格を失ったりすると、内閣全体が連帯して職を辞す。首相一人の問題が、なぜ閣僚全員に及ぶのか。それは66条が定める「内閣の連帯責任」の表れだ。あなたが投じる一票は、政策を選ぶだけでなく、選挙のたびに政府を一度リセットさせる引き金にもなっている。
法的な位置づけ
日本国憲法70条は内閣の総辞職事由を定める規定であり、内閣総理大臣が欠けた場合、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があった場合に、内閣が総辞職する義務を負う旨を規定する。これは議院内閣制における内閣の連帯責任(66条)と、71条の職務継続規定と一体で機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1内閣総辞職とは何ですか?
内閣を構成する内閣総理大臣と国務大臣の全員が同時に職を辞することです。日本国憲法70条が定める事由が生じると、内閣は連帯して総辞職します。
Q2内閣はどんなときに総辞職しますか?
憲法70条により、内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会が召集されたときに総辞職します。69条の不信任決議による場合もあります。
Q3総辞職と内閣改造はどう違いますか?
総辞職は内閣そのものを一度終わらせる手続きで、内閣改造は内閣を維持したまま一部の国務大臣を入れ替えるものです。法的性質がまったく異なります。
Q4首相が欠けたとはどういう意味ですか?
死亡、辞職、国会議員の資格喪失など、内閣総理大臣がその地位を失うことを指します。一時的な病気や出張は「欠けた」に当たらず、内閣法9条の臨時代理が立ちます。
Q5総選挙の後はいつ新内閣ができますか?
総選挙後に召集される特別国会で旧内閣が総辞職し、新たに内閣総理大臣が指名されてから組閣されます。政権が切り替わる節目は投開票日ではなく特別国会の召集日です。
Q6総辞職すると政府は空白になりますか?
なりません。憲法71条により、総辞職した内閣は新しい内閣総理大臣が任命されるまで引き続き職務を行います。統治の連続性が保たれます。
Q7特別国会はいつ召集されますか?
衆議院議員総選挙の日から30日以内に召集されます(憲法54条1項)。この特別国会の冒頭で旧内閣が総辞職し、新首相が指名されます。
Q8首相が入院したら内閣は総辞職しますか?
一時的な入院は「欠けた」に当たらないため、総辞職しません。内閣法9条により、あらかじめ指定された国務大臣が臨時に内閣総理大臣の職務を代行します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1首相がいきなり亡くなったら、その瞬間に日本に政府がなくなるんですか?
なりません。70条で内閣は総辞職しますが、71条により新しい首相が任命されるまで前内閣がそのまま職務を続けます。だから一瞬も『政府ゼロ』の状態は生まれません。実務のポイント:実際には副総理などが臨時に首相の職務を代行し(内閣法9条)、速やかに国会が新首相を指名します。1980年の大平首相急死の際も、内閣は職務を継続したまま選挙と組閣が進みました。空白を作らない設計が徹底されています
Q2選挙で同じ与党が勝ったのに、なぜ『新内閣発足』ってニュースになるんですか?
総選挙後にはじめて国会が召集された時点で、70条により内閣はいったん全員総辞職するからです。その後、同じ首相が改めて指名されても、形式上は新しい内閣として発足します。だから『第2次』『第3次』と番号が付きます。実務のポイント:この総辞職は『内閣改造』とは別物です。改造は内閣を維持したまま閣僚を入れ替えるもの、70条の総辞職は内閣そのものを一度終わらせるもの。報道で両者が混同されることがあり、区別できると政局の読みが一段深まります
間違えやすい点 AI による整理
- 「内閣総辞職」と聞くと政治の混乱や危機のように感じるが、70条の総辞職は危機ではなく定例手続き。総選挙のたびに必ず起きる、いわばカレンダー通りのイベントだ。本当の政治危機である69条の不信任案による総辞職とは、意味がまったく違う
- 首相が辞めれば内閣も終わる、ここまでは多くの人が知っている。だが知られていないのは、総辞職したあとも前内閣が新首相の決定まで職務を続けるという点(71条)。総辞職した瞬間に政府が消えるわけではない。空白なき移行こそ、この仕組みが本当に守ろうとしているものだ
- 「首相が入院したら内閣は総辞職するのか」という問いそのものがずれている。70条の『欠けた』は死亡・辞職・議員資格の喪失など地位そのものを失うことを指し、一時的な病気や出張は含まない。その場合は内閣法9条の臨時代理が立つ。問うべきは『欠けた』のか『事故(一時的支障)』なのかの区別だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 総辞職の引き金 | 70条:総選挙後の初召集・内閣総理大臣が欠けたとき | 69条:衆議院の不信任決議(信任案否決) 71条:—(総辞職後の職務継続を定める) |
| 性質 | 定例的・自動的な手続き(政治危機ではない) | 政治責任に基づく対抗局面 統治の連続性の担保 |
| 選択肢 | 総辞職のみ | 10日以内に衆議院解散 か 総辞職を選択 新首相の任命まで職務を継続 |
| 民意との関係 | 総選挙による民意の更新を反映 | 国会との信任関係の崩壊を反映 移行期の空白回避を優先 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も立法院の改選後に行政院が総辞職すべきとされる(釈字387号)。ただし総統就任時の行政院総辞職は慣行であり憲法上の義務ではないとされた(釈字419号)。
ドイツも新 Bundestag の召集により連邦首相および連邦大臣の職が当然に終了する。議院内閣制における内閣の更新という点で本条と同趣旨。
米国は大統領制で内閣の連帯総辞職の制度はない。閣僚は大統領の信任の下に在職し、慣行上、政権交代時に辞表を提出する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 首相が突然亡くなったら、国はどうなる? 1980年、大平正芳首相が選挙期間中に急死した。70条が答えを持つ。首相が「欠けた」以上、内閣は総辞職する。だが71条により、後任が決まるまで内閣は職務を続け、統治の空白は生まれない
- 選挙で与党が勝ったのに、なぜ閣僚の顔ぶれが組み直されるのか。総選挙後の初めての召集で内閣は総辞職し、同じ首相が改めて指名され、組閣をやり直す。だから第2次、第3次と番号が増えていく。途中で閣僚だけ入れ替える「内閣改造」とは、法的に別の出来事だ
- 総選挙が終わり、各党が動き出す。召集された国会の冒頭、現職内閣はその場で総辞職する。その瞬間から新首相の指名までの数時間、日本は前内閣が職務を継続する「つなぎ」の時間に入る。この空白を埋める装置が71条だ
学説
通説:70条の『欠けた』は、死亡・辞職・被選挙資格や国会議員資格の喪失など、内閣総理大臣が法的にその地位を失う場合を指し、一時的な病気・出張・生死不明等の『事故』は含まないと解される。事故の場合は内閣法9条の臨時代理によって対応する。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和21年(1946年) 新設:日本国憲法の制定により新設。1947年5月3日施行。以後、本条を含む日本国憲法は一度も改正されていない。
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