日本国憲法 第71条
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前二条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行ふ。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 日本国憲法第71条は、日本の日本国憲法に含まれる条文です。
- 日本国憲法第71条の条文原文は「前二条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行ふ。」で始まります。
- 日本国憲法第71条は第五章 内閣に置かれています。
- 日本国憲法の公布日は昭和21年11月3日です。
- 日本国憲法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 日本国憲法第71条の前の条は日本国憲法第70条です。
- 日本国憲法第71条の次の条は日本国憲法第72条です。
- 日本国憲法第71条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第71条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION - 本サイト収録
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第71条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/321CONSTITUTION/71
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点日本国憲法71条は、不信任決議や総選挙後に内閣が総辞職しても、あらたな総理が任命されるまで従前の内閣が職務を続けると定める。これにより行政に空白が生じない。
Q · 内閣が総辞職したら、新しい内閣ができるまで政府は不在になるの?
不在になりません。新総理任命まで前の内閣が職務を続けます
日本国憲法71条により、第69条の不信任決議や第70条の総理欠缺・総選挙後の総辞職があっても、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで、従前の内閣がそのまま職務を継続します。これを職務執行内閣(事務管理内閣)と呼びます。法的権限は通常の内閣と同一で、災害対応・外交・自衛隊出動命令も理論上可能です。ただし学説では、民意を失った内閣は現状維持的・必要最小限の職務にとどめるべきとされ、退陣間際の大型決定は慎むべきと考えられています。
解説
総選挙で与党が大敗した翌朝、テレビは「内閣総辞職」と速報する。多くの人はそこで「では今、日本の政府は不在なのか」と漠然と不安になる。だが憲法71条を知っていれば、その不安は消える。前の二条(69条の不信任決議、70条の総理欠缺・総選挙後)で内閣が総辞職した場合でも、新しい内閣総理大臣が任命されるまで、辞めたはずの内閣がそのまま職務を執り続ける。これを「職務執行内閣(事務管理内閣)」と呼ぶ。あなたが知っておくべきは、この一文が国家に「行政の空白」を一秒も作らせない安全装置だという点だ。大地震が選挙の谷間に来ても、外交危機が政権交代の最中に起きても、誰かが必ず決定権を握っている。ただし、民意を失った内閣がどこまで踏み込んだ決定をしてよいかは、条文に書かれていない。そこが学説と実務の分かれ目になる。
法的な位置づけ
日本国憲法第71条は職務執行内閣(事務管理内閣)を定める規定であり、前二条に基づき内閣が総辞職した後も、あらたな内閣総理大臣が任命されるまで従前の内閣が職務を継続する旨を規定する。行政権の主体に空白を生じさせないための継続性保障の仕組みであり、第65条の行政権帰属を時間的に補完する。
よくある質問 AI による整理
Q1職務執行内閣とは何ですか?
総辞職後も新総理任命まで職務を続ける内閣のことです。日本国憲法71条が根拠で、事務管理内閣とも呼ばれます。行政の空白を防ぐ仕組みです。
Q2内閣総辞職後はいつまで職務を続けるのですか?
あらたに内閣総理大臣が任命される瞬間までです(憲法71条)。国会の指名と天皇の任命が完了した時点で、前内閣の職務は終了します。
Q3憲法71条と70条の違いは何ですか?
70条は総理の欠缺や総選挙後に総辞職する『きっかけ』を定め、71条はその総辞職後に前内閣が職務を継続する『その後』を定めます。原因と結果の関係です。
Q4職務執行内閣は自衛隊の出動を命じられますか?
法的権限は通常の内閣と同一なので、災害派遣や防衛出動の命令も理論上は可能です。緊急時に決定権者を空白にしないための継続性が確保されています。
Q5総理大臣が死亡したら誰が政府を動かすのですか?
後任が指名・任命されるまで、残った国務大臣で構成する内閣が職務を執行します。報道は『政治空白』と書きますが、法的には空白は存在しません。
Q6選挙後の政治空白は本当にあるのですか?
法的にはありません。投開票から新内閣発足までの数日間も、71条により前内閣が行政権を行使します。『空白』は報道上の比喩にすぎません。
Q7職務執行内閣は衆議院を解散できますか?
条文上の明文制限はありませんが、学説では民意を失った内閣は現状維持的職務にとどめるべきとされ、重大な政治的決定である解散は差し控えるべきと考えられています。
Q8前二条とは憲法の何条を指しますか?
第69条(衆議院の内閣不信任決議による総辞職)と第70条(総理欠缺・総選挙後の総辞職)を指します。71条はこの二つの局面を受けています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1内閣が総辞職したのに仕事を続けるって、矛盾してませんか?
矛盾しません。総辞職は『辞職の意思表示』であって、その効果は新内閣の成立まで猶予されると考えられています。71条が『あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行ふ』と定めるため、辞職の宣言と実際の職務終了の間にタイムラグが法的に組み込まれているのです。実務のポイント:このため『総辞職した内閣』と『まだ職務を執っている内閣』は同じ人々を指し、報道が『前内閣』と書く時期でも、法的には現に行政権を行使する正規の内閣である。この区別は政権交代期の政府決定の有効性を判断する鍵になる
Q2職務執行内閣って、新しい法案を通したり大きな決定をしたりできるんですか?
法的権限は通常の内閣と同一で、閣議決定も自衛隊出動命令も理論上は可能です。ただし学説では『すでに民意を失った内閣は、現状維持的・必要最小限の職務にとどめるべき』という見解が有力で、実務上も大型の政策決定は避ける慣行があります。実務のポイント:この『どこまで踏み込めるか』は条文に書かれておらず、実務上、解釈が分かれている論点。だからこそ退陣間際の駆け込み人事や予算措置が起きると、その適否をめぐって激しい政治論争になる。憲法71条そのものより、この『行使の限界』をめぐる議論を知っている人が、政権末期の動きを正しく評価できる
間違えやすい点 AI による整理
- 「内閣総辞職したら、その瞬間に大臣は全員ただの民間人に戻る」と思っている人は多い。実際は逆で、71条により新総理が任命されるまで職務執行の義務と権限が残る。辞めたくても、後任が決まるまで放り出すことは許されない。総辞職は『終わり』ではなく『引き継ぎの開始』にすぎない
- 『職務執行内閣は何もできない仮の政府』という理解は、半分しか正しくない。法的権限は通常の内閣と変わらず、緊急時には自衛隊出動命令も外交決定も下せる。問題は権限の有無ではなく、民意を失った内閣がその強大な権限をどこまで使ってよいかという『行使の節度』にある。ここを混同すると、政権末期の暴走を見抜けない
- あなたは『総理が辞めたら、副総理や官房長官が自動的に代行する』と思っているかもしれない。だが71条が想定するのは、内閣という合議体がそのまま職務を続ける姿であって、誰か一人への権限集中ではない。一方、総理が病気などで一時的に欠ける場合の臨時代理は内閣法9条の別の仕組みであり、71条とは局面が違う。問いの立て方そのものを整理する必要がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する局面 | 71条:総辞職後の職務継続(結果) | 69条:不信任決議による総辞職(原因) 70条:総理欠缺・総選挙後の総辞職(原因) |
| 発動の契機 | 前二条による総辞職があったこと | 衆議院での不信任決議または信任案否決 + 10日内不解散 総理の死亡・資格喪失、または総選挙後の初国会召集 |
| 主たる効果 | 新総理任命まで前内閣が職務を継続 | 内閣は総辞職するか衆議院を解散 内閣は総辞職する |
他国ではどう定めているか 4 か国
行政院長は新任総統就任時や立法院改選後に総辞職するが、新院長就任まで看守内閣として職務を継続する慣行がある。継続性の発想は日本と共通
連邦首相・連邦大臣は、後任者の任命まで職務を継続する義務を負う(geschäftsführende Bundesregierung)。日本の71条とほぼ同趣旨の継続性保障規定
総辞職した政府は新内閣発足まで『日常事務の処理(expédition des affaires courantes)』に限って職務を継続する。日本より権限の射程が慣行上明確に限定されている
任期制を採るため職務執行内閣の概念はなく、新旧政権の移行は固定された就任日(1月20日)で行われる。移行期は『レームダック』として政治的に節度が求められる点が日本の論点に通じる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、衆院選の投開票から新内閣発足までの空白期間に、震度7の地震や他国からの武力攻撃が起きたら、誰が自衛隊の出動を命じるのか。答えは総辞職したはずの旧内閣だ。71条があるから、災害対応も外交も止まらない。この仕組みを知っているかどうかで、政権交代期のニュースの読み方がまるで変わる
- 総理大臣が在任中に急死したとする。後任が国会で指名され、天皇に任命されるまで数日かかる。その数日間、亡き総理の内閣(厳密には残った国務大臣が職務を執行)が政府を回す。報道は「政治空白」と書くが、法的には空白は存在しない。あなたはこの落差を見抜ける
- 政権末期の職務執行内閣が、退陣間際に大型の予算措置や人事を強行しようとしたら、それは許されるのか。学説では『現状維持的な職務に限るべき』という見解が有力だが、条文上の明確な制限はない。実務上、解釈が分かれている論点であり、政治的にも激しく争われる場面だ
学説
通説:総辞職の効果は新内閣の成立まで猶予され、71条により従前の内閣が引き続き職務を行う。職務執行内閣の権限は通常の内閣と同一だが、民主的正統性を失っているため、現状維持的・必要最小限の職務にとどめるべきとされる。大型の政策決定や人事については条文上の明文制限がなく、解釈が分かれる。
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