日本国憲法 第97条
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この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 日本国憲法第97条は、日本の日本国憲法に含まれる条文です。
- 日本国憲法第97条の条文原文は「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すこ…」で始まります。
- 日本国憲法第97条は第十章 最高法規に置かれています。
- 日本国憲法の公布日は昭和21年11月3日です。
- 日本国憲法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 日本国憲法第97条の前の条は日本国憲法第96条です。
- 日本国憲法第97条の次の条は日本国憲法第98条です。
- 日本国憲法第97条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第97条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION - 本サイト収録
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第97条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/321CONSTITUTION/97
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点日本国憲法97条は、基本的人権を人類の努力の成果として、現在および将来の国民に侵すことのできない永久の権利として信託すると宣言する最高法規章の基礎規定である。
Q · 憲法97条って、人権の話なのになぜ最高法規の章に置かれているの?
人権の永久不可侵が憲法を最高法規たらしめる土台だからです
日本国憲法97条は、基本的人権を人類の自由獲得の努力の成果として、現在および将来の国民に「侵すことのできない永久の権利」として信託すると宣言します。本条が第10章「最高法規」の冒頭に置かれているのは偶然ではありません。起草者は、この憲法が最高法規であるのは単に形式上一番上の法だからではなく、人類が勝ち取った人権を永久に信託しているからこそだと考えました。つまり97条は、98条の「最高法規」という看板に中身となる理由を与える基礎条文です。
解説
憲法の条文を後ろの方までめくると、第97条にたどり着く。基本的人権について書いてあるのに、置かれている章は「最高法規」だ。なぜ人権の話が、憲法の効力を語る章に紛れ込んでいるのか。ここにこの条文の正体が隠れている。起草者はこう考えた。日本国憲法が国の最高法規であるのは、ただ形式的に一番上の法だからではない。人類が何百年もかけて勝ち取った基本的人権を、現在と将来の国民に永久に信託しているからこそ、この憲法は最高なのだ、と。つまり97条は、98条の「最高法規」という看板に、その中身となる理由を与えている。さらにあなたが知っておくべき事実がある。2012年に公表されたある政党の憲法改正草案では、この97条が丸ごと削除されていた。あなたの人権を「侵すことのできない永久の権利」と書いたこの一条は、現実の政治の議題として削除候補にされたことがある。理念の飾りではなく、誰かが抜こうとした杭である。
法的な位置づけ
日本国憲法97条は、基本的人権の本質を定める規定であり、これらの権利を人類の自由獲得の努力の成果として、現在および将来の国民に侵すことのできない永久の権利として信託する旨を宣言する。第10章最高法規の冒頭規定として、98条の形式的最高法規性に人権保障という実質的根拠を与える機能を持つ。
よくある質問 AI による整理
Q1憲法97条とは何ですか?
基本的人権を人類の自由獲得の努力の成果とし、現在と将来の国民に「侵すことのできない永久の権利」として信託すると宣言する規定です。最高法規の章の冒頭に置かれています。
Q2憲法97条はなぜ改正草案で削除候補になったのですか?
2012年に公表されたある政党の憲法改正草案では97条が丸ごと削除されていました。11条と重複するという理由が挙げられますが、人権の核を縛る重しを外す動きとして議論を呼びました。
Q3憲法97条と98条の違いは何ですか?
97条は人権の永久不可侵性を宣言し、98条は憲法が国の最高法規であることを定めます。97条は98条の最高法規性に「なぜ最高なのか」という実質的理由を与える関係にあります。
Q4憲法97条は誰に向けた規定ですか?
現在の国民だけでなく「将来の国民」に対しても人権を信託すると定めています。世代を超えて人権の核を引き継ぐ趣旨で、改正権の限界論の足場にもなります。
Q5憲法97条は試験に出ますか?
司法試験・予備試験で出題頻度が高い条文です。特に「なぜ最高法規の章にあるか」「11条との関係」「改正の限界との関係」を自分の言葉で説明できるかが問われます。
Q6永久不可侵の権利でも制限できますか?
永久に奪えないのは人権という制度の核であり、個別の権利は公共の福祉(12条・13条)により調整されます。核は不可侵、運用は調整可能という二層構造です。
Q7憲法97条はなぜ最高法規の章にあるのですか?
起草者は、憲法が最高法規であるのは人類が勝ち取った人権を永久に信託しているからだと考えました。97条は98条の最高法規性に実質的理由を与えるため、あえて第10章に置かれています。
Q8基本的人権が信託されるとはどういう意味ですか?
過去の人々が試練に堪えて勝ち取った人権を、現在と将来の国民が預かり、次世代へ引き継ぐという趣旨です。一時の多数派でも奪えない核として位置づけられます。
この条文についての質問 AI による整理
Q197条と11条って同じこと書いてあるのに、なんで二つあるんですか?
条文の中身は近いですが、置かれた章と役割が違います。11条は「第3章 国民の権利及び義務」の入口で人権の享有を保障し、97条は「第10章 最高法規」の入口で、なぜこの憲法が最高法規なのかという問いに「人類が勝ち取った人権を永久に信託しているから」と答えます。実務のポイント:97条はGHQ草案の理念をほぼそのまま受け継いだ条文で、起草段階から「11条と重複では」と指摘されてきました。だからこそ後の改正草案で削除候補に挙がった。重複と見るか二重の歯止めと見るかで、削除への賛否が分かれます
Q2憲法って改正したら、人権をなくすこともできちゃうんですか?
手続き上は96条に従えば憲法は改正できます。ただし学説では、基本的人権の核心のように憲法の同一性を支える部分は、改正手続きを踏んでも変えられないとする「改正限界説」が有力で、97条はその核を指し示す条文と位置づけられます。実務のポイント:この「改正の限界」は実務上も学説上も決着していない論点で、解釈が分かれています。改正案を読むときは、手続き(96条)だけでなく、人権の核(97条)に触れているかを分けて見ると、その案の射程が立体的に見えてきます
Q3外国人にも、この「永久不可侵の人権」は保障されるんですか?
保障されますが、無条件ではありません。最高裁はマクリーン事件(最大判昭和53.10.4)で、憲法の人権保障は権利の性質上日本国民のみを対象とするものを除き、外国人にも等しく及ぶとしました。97条・11条の「人権の享有主体」を権利の性質ごとに切り分ける考え方です。実務のポイント:参政権や入国の自由など「国民であること」が前提の権利は外国人に及びにくい一方、表現の自由や適正手続きは及ぶ。在留資格の更新の場面で憲法上の権利行使がどう扱われるかは、今も実務で議論を呼んでいます
間違えやすい点 AI による整理
- 「97条は11条と同じことを二度書いているだけの無駄な条文だ」と言われることがある。だがこの問いの立て方そのものがずれている。11条は人権の章の入口で権利の「享有」を保障し、97条は最高法規の章の入口で「なぜこの憲法が最高なのか」の答えとして人権を据える。位置も役割も違うのであって、これは重複ではなく二重の固定である
- 「永久不可侵と書いてあるから人権は絶対に制限されない」と読むのは浅い。永久に奪えないのは人権という制度の核であって、個別の権利は「公共の福祉」(憲法12条、13条)によって調整される。核は不可侵、運用は調整可能、この二層構造を取り違えると、人権を制限する立法の合憲性をめぐる議論が最初から噛み合わなくなる
- あなたから見れば97条はただの理念的な飾り文に見えるかもしれない。だが憲法学から見れば、これは98条の最高法規性を実質的に基礎づける条文であり、「憲法改正の限界」(手続きを踏んでも変えられない核があるか)という論点に直結している。飾りどころか、改正権の射程を縛る重しである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 置かれた章と役割 | 第10章 最高法規の冒頭:人権の永久不可侵を宣言し最高法規性の実質的根拠を示す | 第3章の冒頭:人権の享有と永久不可侵性を保障する入口(11条) 第10章:憲法が国の最高法規であることを定める(98条) |
| 規範の方向 | なぜこの憲法が最高なのかという問いに人権で答える | 国民が人権を享有することを保障する 憲法に反する法律・命令等は効力を有しないと定める |
| 実務・学説上の論点 | 11条との重複か二重保障か、改正の限界の論拠 | 人権の享有主体論(外国人の人権等) 条約と憲法の優劣、違憲審査の前提 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は概括的基本権保障(22条)を置くが、永久不可侵性を明示する単独条文は持たない。人権保障の核は司法院大法官解釈により実質的に基礎づけられる。
韓国は人間の尊厳と価値・幸福追求権を定め、国家の基本権保障義務を明記。永久不可侵の宣言ではなく国家の保障義務の形で人権の核を表現する点が異なる。
ドイツは人間の尊厳(1条)を永久条項(79条3項 Ewigkeitsklausel)で改正不能とし、改正の限界を明文化。97条が学説に委ねる「核は変えられない」を条文で確定させている点が対照的。
米国は独立宣言で unalienable rights(奪い得ない権利)を宣言し、修正9条で列挙されない権利の留保を定める。自然権思想という点で97条と系譜を共有する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし憲法改正の発議がなされ、国民投票の投票用紙が手元に届いたら、あなたは何を基準に賛否を決めるのか。改正案が97条の「人権の永久不可侵」をどう扱っているかは、その案の本質を見抜く最初の試金石になる。投票日までの期間は限られている、その短い間に核心を読み解けるかどうかで一票の重みが変わる
- 短答式の問題集を開くと「97条は最高法規の章に置かれている」という一行に線が引いてある。なぜそこにあるのかを自分の言葉で説明できれば理解、丸暗記で済ませれば本番で足をすくわれる
- あなたの職場に外国人の同僚が来て、在留資格をめぐる不利益について相談を受けた。「外国人に日本国憲法の人権は及ぶのか」という疑問の根っこは、97条と11条が語る人権の享有主体論にある。答えの方向はマクリーン事件判決(最大判昭和53.10.4)が示している
学説
改正限界説(通説):96条の手続きを踏んでも変えられない憲法の核があるとし、基本的人権の核心はその核に含まれるとする。97条はその核を指し示す条文と位置づけられ、改正権の射程を縛る論拠となる。
二重保障説 vs 重複説:97条を11条の単なる繰り返し(重複)と見るか、人権章の入口(11条)と最高法規章の入口(97条)で人権を二重に固定したもの(二重保障)と見るかで評価が分かれる。削除論への賛否もここで割れる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和21年(1946年) 新設:日本国憲法の制定(1946年11月3日公布、1947年5月3日施行)に伴い新設。GHQ 草案の人権理念を受け継ぎ、最高法規章の冒頭に基本的人権の本質規定として置かれた。以後、日本国憲法は一度も改正されていない。
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