日本国憲法 第98条
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- この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
- 2.日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 日本国憲法第98条は、日本の日本国憲法に含まれる条文です。
- 日本国憲法第98条の条文原文は「この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。」で始まります。
- 日本国憲法第98条は第十章 最高法規に置かれています。
- 日本国憲法の公布日は昭和21年11月3日です。
- 日本国憲法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 日本国憲法第98条の前の条は日本国憲法第97条です。
- 日本国憲法第98条の次の条は日本国憲法第99条です。
- 日本国憲法第98条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第98条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION - 本サイト収録
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第98条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/321CONSTITUTION/98
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点日本国憲法98条は、憲法を国の最高法規とし、これに反する法律・命令等は効力を持たないと定める。第2項は条約・国際法規の誠実な遵守を国家に義務づける。
Q · 国会が可決した法律でも、憲法に反していたら無効になるの?
はい。憲法98条により、憲法に反する法律は最初から無効です。
憲法98条1項により、憲法に反する法律・命令・条例・行政処分は、その全部または一部が最初から効力を有しません。ただし日本は付随的違憲審査制(81条)を採るため、裁判所が抽象的に法令を無効と宣言することはなく、具体的な不利益処分を受けた当事者が取消訴訟などの中で違憲を主張して初めて判断されます。違憲判決が出ても、通説(個別的効力説)では効力は当該事件に及ぶにとどまり、条文は国会が改廃するまで形式的に残ります。
解説
市役所から届いた一枚の通知、勤め先の就業規則、住んでいる自治体の条例。あなたを縛るルールには、すべて見えない上下関係がある。その頂点に立つのが憲法であり、それを宣言しているのが98条だ。「この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない」。つまり、国会が多数決で可決した法律でも、地方議会が定めた条例でも、憲法に反していれば最初から無効になる。あなたを苦しめているその規則は、本当に有効なのか。第2項はさらに、日本が結んだ条約と確立された国際法規を誠実に守れと国家に命じる。ただし、条約と憲法のどちらが上かは、実務上、学説で決着がついていない論点だ。この一条が、裁判所が法律を違憲・無効と判断できる根拠の土台になっている。
法的な位置づけ
日本国憲法98条は、憲法の最高法規性を定める規定である。第1項は、憲法に反する法律・命令・詔勅その他の国務に関する行為がその効力を有しない旨を、第2項は、締結した条約および確立された国際法規を誠実に遵守すべき旨を規定する。国内法秩序における憲法の最高位と、国際協調主義の双方を宣言する条文である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.受けた不利益の根拠規範を特定する 自分が受けた不利益が、法律・条例・命令・行政処分のどれに基づくものかを特定する。違憲を主張するには、まず攻撃対象となる根拠規範を明確にする必要がある
- 2.違反する憲法条文を整理する 根拠規範が憲法のどの条文に反するかを整理する。営業の自由(22条)、法の下の平等(14条)、財産権(29条)など、侵害される具体的な人権規定を特定する
- 3.具体的な処分の取消訴訟で違憲を主張する 日本は付随的違憲審査制なので、抽象的に法令を争わず、具体的な不利益処分の取消訴訟・国家賠償請求などの中で違憲の主張を行う。81条・98条を根拠規定として明示する
- 4.出訴期間内に専門弁護士へ相談する 取消訴訟の出訴期間(処分を知った日から6か月、処分の日から1年)を逃さないよう、行政訴訟・憲法訴訟に強い弁護士に早期に相談する。期間経過後は争う扉が閉じる
よくある質問 AI による整理
Q1憲法違反の法律はどうやって争うの?
日本は付随的違憲審査制なので、抽象的に法令を争えません。具体的な不利益処分を受けてから、取消訴訟などの中で違憲を主張します(81条・98条)。
Q2市役所の通知が憲法違反だと思ったら?
通知の根拠となる法律・条例・処分を特定し、それが憲法のどの権利に反するか整理した上で、処分の取消訴訟の中で違憲を主張します。出訴期間に注意が必要です。
Q3違憲審査は誰が行うの?
すべての裁判所が違憲審査権を持ちますが、最高裁判所が終審裁判所として最終判断を下します(81条)。日本に憲法裁判所はありません。
Q4確立された国際法規って具体的に何?
国際社会で広く承認された慣習国際法を指します。条約とともに98条2項により国内で誠実に遵守する義務があり、裁判で援用される場合があります。
Q5違憲の法律で受けた処分は取り消せる?
根拠法令が違憲なら、その処分の取消訴訟で違憲を主張できます。ただし出訴期間(処分を知った日から6か月)を過ぎると争えなくなります。
Q6憲法と条約が矛盾したらどちらが優先?
学説が分かれています。条約優位説と憲法優位説が対立し、実務上は憲法優位を前提に、条約に法律より上位の効力を認める折衷的理解が有力です。
Q7行政処分を違憲だと争う期限はいつまで?
取消訴訟は処分を知った日から6か月、処分の日から1年が原則の出訴期間です(行政事件訴訟法14条)。過ぎると根拠法令が違憲でも争えません。
Q8公務員にも憲法を守る義務がある?
あります。99条が天皇・国務大臣・国会議員・裁判官その他の公務員に憲法尊重擁護義務を課しており、98条の最高法規性を主観的に担保します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1条例が憲法違反だと思ったら、その条例だけを裁判で潰せますか?
日本では原則できない。付随的違憲審査制を採るため、条例そのものを抽象的に争うのではなく、その条例に基づく具体的な不利益処分(許可の却下、過料など)を受けてから、取消訴訟の中で違憲を主張する(憲法81条、98条)。実務のポイント: 抽象的に法令を争う客観訴訟は法律が特に認めた場合(住民訴訟など)に限られる。だから「この条例おかしい」と思っても、まず自分が具体的な不利益を受ける立場に立つことが、争うための前提になる
Q2条約って、国内で本当に効力があるんですか? 守らなくても罰則ないですよね?
98条2項により、日本が締結した条約は国内で誠実に遵守する義務がある。多くの条約は国内法と同様の効力を持ち、裁判で援用できる。ただし条約の中には自動執行力のないもの(プログラム規定的なもの)もあり、その場合は直接の請求根拠にならない。実務のポイント: 国際人権規約や難民条約は実際の訴訟で援用される。弁護士でも条約を訴訟で使うことに不慣れな人が多く、条約に強い弁護士に当たるかどうかで、入管・人権事件の戦い方が大きく変わる
Q3違憲判決が出たら、その法律はすぐ消えるんですか?
自動的に条文が削除されるわけではない。日本の通説(個別的効力説)では、違憲判決の効力はその事件にだけ及び、法律自体は国会が改正・廃止するまで条文として残る(98条、81条)。実務のポイント: つまり最高裁が違憲と言っても、国会が動かなければ条文は形式上生き続ける。尊属殺重罰規定(旧刑法200条)は1973年に違憲とされたが、正式に削除されたのは1995年。22年間、違憲のまま条文が残っていた
間違えやすい点 AI による整理
- 国会が可決した法律は絶対的に有効だと思い込んでいる人が多い。だが98条により、憲法に反する法律は成立した瞬間から無効である。問題は、誰かが具体的な裁判で争わない限り、その無効が公に確認されないまま運用され続けることだ
- 違憲審査制度があることは知っていても、日本の裁判所が抽象的に法律の合憲性を判断してくれない(付随的違憲審査制)ことまでは知らない人が多い。あなた自身が具体的な不利益を受けて訴えなければ、違憲の門は開かない。制度の存在を知っているだけでは武器にならない
- 「条約と憲法はどちらが上か」と問う人がいるが、この問いには定まった答えがない。実務上、学説で見解が分かれており、条約優位説と憲法優位説が対立している。決着済みと思い込んで議論を組み立てると、前提から足をすくわれる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 役割 | 98条:最高法規性の宣言(違憲な法令の効力を否定) | 81条:違憲審査権の主体と対象(最高裁が終審) 99条:憲法尊重擁護義務 |
| 名宛人・内容 | 国内のあらゆる法規範・国務行為に対し効力否定の効果 | 裁判所に対し法令の合憲性を審査する権限を付与 天皇・国務大臣・公務員等に対し遵守義務 |
| 機能の性質 | 違憲審査の実体的根拠(何が無効になるか) | 違憲審査の手続的担保(誰がどう判断するか) 憲法保障の主観的担保(誰が守るか) |
| 効果 | 憲法違反の法令・行為は効力を有しない | 最高裁が合憲性を終局的に判断する 公務員に憲法を尊重し擁護する義務が生じる |
他国ではどう定めているか 4 か国
「法律與憲法牴觸者無効」「命令與憲法或法律牴觸者無効」と規定し、98条1項とほぼ同趣旨。違憲審査は憲法法廷(旧大法官)が担う。
第6条が条約・国際法規に国内法と同等の効力を認め、第107条が違憲法律審判を憲法裁判所に集中させる。日本と異なり集中型違憲審査制を採る。
憲法(基本法)の優位を定め、一般的国際法規に法律より上位の効力を認める。違憲審査は連邦憲法裁判所に集中する抽象的・具体的規範統制制度。
第6条が憲法・連邦法・条約を国の最高法規とし、Marbury 判決が司法審査制を確立。日本の付随的違憲審査制の母法。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが営む店を縛る新しい条例ができて、営業時間を一律に制限されたら? その条例が憲法の営業の自由(22条)に反するなら、98条を根拠に効力を争える。ただし日本では条例単独で訴えるのではなく、具体的な不利益処分を待って争うのが原則だ
- 自治体の職員として条例案を起草するとき、その条例が憲法や上位の法律に抵触すれば、議会を通過しても98条で無効になりうる。可決されたから安全、ではない。起草段階の合憲性チェックが効いてくる
- 外国人の友人が入管の処分に苦しんでいる。日本が批准した国際人権規約を98条2項を通じて持ち出せる場合がある。条約は飾りではない。
- 違憲かもしれない法律に基づく行政処分を受けてしまった。取消訴訟の出訴期間は処分を知った日から6か月。この期間を過ぎると、どんなに根拠法令が違憲でも、争う扉は閉じる
- 刑事裁判で、適用される罰則そのものが憲法に反すると気づいたとき、98条と81条を根拠に違憲の主張ができる。実際、過去には違憲とされ効力を失った罰則もある
取るべき行動
被害を受けた側:1. あなたが受けた不利益が、法律・条例・行政処分のどれに基づくか特定する2. その根拠規範が憲法のどの条文(営業の自由22条、平等14条、財産権29条など)に反するか整理する3. 日本は付随的違憲審査制なので、抽象的に法令を争わず、具体的な不利益処分の取消訴訟の中で違憲を主張する4. 出訴期間(処分を知った日から6か月)を逃さず、行政訴訟・憲法訴訟に強い弁護士に相談する
訴えられた側:1. 適用される法律や罰則そのものが憲法に反しないか検討し、反するなら違憲の抗弁を主張する2. 過去に類似の規定が違憲とされた判例がないか調べる3. 行政側であれば、処分の根拠法令が上位法・憲法に適合しているかを事前に確認する。98条により違憲な根拠に基づく処分は覆される4. 条約が関わる事件では、98条2項を通じた条約違反の主張・反論を準備する
時効(請求できる期限):違憲の主張自体に時効はないが、その入口となる行政処分の取消訴訟は、処分を知った日から6か月、処分の日から1年が原則の出訴期間(行政事件訴訟法14条)。この期間を過ぎると、たとえ根拠法令が違憲でも取消訴訟では争えなくなる
学説
個別的効力説(通説):違憲判決の効力は当該事件にのみ及び、法令そのものは国会が改廃するまで形式的に存続するとする説。日本の実務上の通説とされる。
憲法優位説:条約より憲法が優位するとする説。条約が憲法に優位すれば内閣・国会の手続のみで実質的に憲法保障を変更でき、硬性憲法の改正手続(96条)を潜脱する点を根拠とする。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和21年(1946年) 新設:日本国憲法の制定により新設。1946年11月3日公布、1947年5月3日施行。以後、日本国憲法は一度も改正されていない。
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