要点労働基準法 120 条は、労働条件の明示や賃金台帳の作成など一定の手続的義務に違反した者を 30 万円以下の罰金に処すと定める。121 条により違反行為をした個人も併せて処罰される。
Q · 労働条件通知書をくれない会社って、何か罰則あるの?
はい、30 万円以下の罰金で、社長個人も同時に罰せられます
労働基準法 120 条は、労働条件の書面明示(15 条)、就業規則の周知(106 条)、賃金台帳の作成保存(108 条)などの違反者を 30 万円以下の罰金に処します。注意すべきは 121 条の両罰規定で、法人だけでなく実際に違反した社長や人事担当者個人も同時に処罰される点です。これは過料ではなく刑罰のため前科がつき、労働基準監督官は司法警察員として捜査し検察に書類送検できます。
入社時に労働条件通知書を一枚ももらっていない、就業規則がどこにも掲示されていない、賃金台帳すら作られていない。あなたの職場でこのどれか一つでも欠けていたら、会社は労働基準法 120 条違反で 30 万円以下の罰金を科されうる。多くの人は「罰金 30 万円なんて会社には痛くもかゆくもない」と考える。だが見落としているのは二点。第一に、この条文は 121 条の両罰規定とセットで動く。違反すれば、法人としての会社だけでなく、実際に手を下した社長や人事担当者個人も同時に罰金を科される。第二に、これは過料(役所が科す行政上の金銭ペナルティ、前科はつかない)ではなく刑罰だ。前科がつく。しかも労働基準監督官は司法警察員(逮捕や捜索ができる捜査官)の権限を持ち、捜査して検察に書類送検できる。つまり 120 条は、ブラック企業の「言った言わない」を、客観的な書類の有無で立件可能にする装置なのだ。
労働基準法 120 条は、同法が定める比較的軽微な手続的義務違反に対する罰則規定であり、違反者を 30 万円以下の罰金に処する。労働条件の書面明示、就業規則の周知、賃金台帳の作成保存、臨検の拒否などの不履行を対象とし、懲役を含む 119 条と二段構成をなす。書類の有無を客観的指標として違反を立件可能にする規定である。
労働条件の明示・就業規則の周知・賃金台帳の作成保存など、比較的軽微な手続的義務に違反した者を 30 万円以下の罰金に処す罰則規定です。懲役を含む 119 条とセットで労基法の罰則を構成します。
違法です。15 条の明示義務違反であり、120 条の罰金対象になります。書面がないこと自体が、後の未払い請求などで労働者を守る証拠の欠如にもつながります。
121 条の規定で、違反行為をした個人(社長・人事担当者など)を罰するほか、その事業主である法人にも同じ罰金を科す仕組みです。会社のお金で個人の前科は消せません。
監督官が臨検(立入調査)や是正勧告を行い、悪質または無視の場合は書類送検へ進みます。申告を理由とする不利益取扱いは 104 条で禁止されています。
119 条は強制労働の禁止など中核的義務違反で懲役もありうる重い罰則、120 条は書類の作成・交付・周知・保存といった手続的義務違反で罰金のみの軽い罰則です。
あります。108 条の賃金台帳作成保存義務に違反すると 120 条の罰金対象です。台帳の不存在は未払い残業代の立証でも会社に不利に働きます。
120 条の罪は罰金のみのため公訴時効は 3 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項)。なお未払い賃金など民事の請求権の消滅時効は別枠で、最新の改正状況の確認が必要です。
違反です。106 条は就業規則・法令の周知義務を定めており、机にしまって誰にも見せない状態は 120 条の罰金対象になります。
刑事と民事は別の道です。刑事は 15 条・120 条違反として労働基準監督署に申告し、監督官が動きます。一方、あなた自身がお金を取り戻す手段ではありません。未払い賃金や条件の食い違いは別途、民事の賃金請求で回収します。業界裏話ヒント:監督署は「個別の金銭トラブルの取り立て役」ではなく「法令違反の取り締まり役」です。だから「通知書をくれない」と相談しても動きが鈍いことがある。申告のときは賃金未払いや長時間労働など、法令違反として明確な事実を一緒に出すと監督官が本腰を入れやすい
金額だけ見ればそうですが、効くのは別の部分です。121 条の両罰規定で社長や担当者個人にも罰金と前科がつき、書類送検されれば社名が報道され、入札参加資格や許認可、取引先の与信に影響します。業界裏話ヒント:多くの会社が本当に恐れているのは罰金そのものより「送検・公表」です。厚生労働省は労働基準関係法令違反で送検した企業名を一覧公表している。だから監督官の是正勧告は、罰金の安さに反して経営者を本気で動かすカードになる
それ自体が 120 条 4 号の独立した犯罪です。臨検を拒む、妨げる、忌避する、尋問に虚偽を述べる、帳簿を出さない、偽の帳簿を出す、いずれも 30 万円以下の罰金。元の違反とは別に成立します。業界裏話ヒント:労働基準監督官は 102 条で司法警察員の権限を持つ、れっきとした捜査官です。「ない」と嘘をついて後から台帳が出てくると、隠蔽の心証で一気に悪質性が跳ね上がる。下手に隠すより、不備は不備として正直に出し、是正を約束するほうが結果は軽くなることが多い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 罰則の重さ | 30 万円以下の罰金のみ(懲役なし) | — |
| 対象となる義務 | 労働条件明示・就業規則周知・賃金台帳作成保存・臨検協力などの手続的義務 | — |
| 前科 | つく(過料ではなく刑罰) | — |
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