要点労働基準法 15 条は、使用者に労働条件の明示義務を課し、賃金等の重要事項を書面で示すよう求める。明示された条件が事実と違えば、労働者は即時に労働契約を解除できる。
Q · 求人や面接で聞いた条件と、実際の労働条件が違ったらどうなるの?
聞いていた条件と違えば、その場で即時に辞められます
労働基準法 15 条により、使用者は労働契約の締結時に賃金・労働時間等の労働条件を明示しなければならず、賃金等の重要事項は書面(希望すれば電子メール等でも可)で示す義務があります。明示された条件が事実と相違する場合、労働者は 2 週間前の予告なしに即時に契約を解除できます(同条 2 項)。さらに就職のため転居した人は、解除日から 14 日以内に帰郷すれば、必要な旅費を会社に負担させることができます(同条 3 項)。
内定承諾の電話で「残業はほぼゼロ」「月給 30 万」と言われた。入社してみれば毎晩終電、給料明細は基本給 22 万に手当を足してやっと届くか届かないか。ここで多くの人は「騙された、でも今さら辞めたら次がない」と飲み込む。労働基準法 15 条は、その泣き寝入りの代わりに二枚のカードをあなたの手に握らせる。第一に、使用者は契約を結ぶ際、賃金・労働時間その他の労働条件を明示する義務を負い、賃金など重要事項は書面(本人が希望すればメール等でも可)で示さねばならない。第二に、明示された条件が事実と違ったとき、あなたは即時に契約を解除できる。通常の退職は原則 2 週間前の予告が要るが、条件相違の場合は当日辞めても契約違反にならない。しかも転居して入社した人なら、解除の日から 14 日以内に帰郷するなら、引っ越して戻る旅費まで会社が負担する。求人で条件を盛った会社は、辞める側にこれだけの権利を自分から配っているのだ。
労働基準法 15 条は労働条件明示義務を定める規定であり、使用者が労働契約締結時に賃金・労働時間その他の労働条件を明示すべきこと、賃金等の重要事項は厚生労働省令所定の方法(原則書面)で示すべきこと、及び明示条件が事実と相違する場合の労働者の即時解除権と転居者への帰郷旅費負担を規定する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
使用者が労働契約締結時に賃金・労働時間・勤務地などの条件を労働者に示すことです。労働基準法 15 条が根拠で、賃金等の重要事項は原則として書面で明示する義務があります。
労働契約の締結時、つまり採用が決まり入社する際に交付されます。賃金や労働時間など重要事項は書面(希望すれば電子メール等)で示す必要があり、口頭だけでは明示義務違反です。
30 万円以下の罰金の対象になり得ます(労働基準法 120 条)。また労働者は労働基準監督署に申告でき、会社は是正指導を受けます。条件相違なら労働者は即時解除も可能です。
労働基準法施行規則 5 条の改正により、就業場所・業務の変更の範囲、有期契約の更新上限などが明示事項に追加されました。古い様式の通知書は明示漏れを起こしている可能性があります。
通知書は使用者が一方的に交付する明示書面、契約書は双方が署名押印する合意文書です。15 条が義務づけるのは明示であり、両者を兼ねた書面で交付されることもあります。
あります。派遣元との労働契約に労基法 15 条が適用されるほか、労働者派遣法に基づく就業条件明示も別途必要です。両方の明示が食い違えば相手方の落ち度が明確になります。
普通の退職は原則 2 週間前の予告が必要ですが、条件相違による 15 条 2 項の即時解除は当日辞めても契約違反になりません。予告なく退職できる例外的な権利です。
有効です。労働者が希望した場合、ファクシミリや電子メール・SNS 等で出力して書面化できる方法での明示が認められています(労働基準法施行規則 5 条)。
労働条件の明示と事実が食い違っている状態で、あなたは 15 条 2 項により即時に契約を解除できます。会社が当初の明示を怠った、または虚偽の明示をしたなら明示義務違反です。業界裏話ヒント:求人票はあくまで『募集条件』で、確定条件は労働条件通知書だという建前を会社は使いたがります。だからこそ入社時に渡される労働条件通知書の現物が決定的証拠になる。受け取ったその日に写真を撮り、求人票と並べて保存しておくと、後で『言った言わない』に持ち込まれない
条件相違による 15 条 2 項の即時解除なら、民法の 2 週間前予告(627 条)を待つ必要はなく、当日辞めても契約違反にはなりません。むしろ引き止めや損害賠償をちらつかせる行為自体が問題になり得ます。業界裏話ヒント:会社が『辞めるなら違約金』『損害賠償する』と脅すのは、労働基準法 16 条(賠償予定の禁止)に真正面から反することが多い。その一言を引き出せたら、それはあなたの側の証拠になります
就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から 14 日以内に帰郷する場合、使用者は必要な旅費を負担しなければなりません(15 条 3 項)。これは法律上の義務で、会社の温情ではありません。業界裏話ヒント:この『帰郷旅費』を知っている人はごく少なく、会社側の担当者すら把握していないことがある。請求の際に条番号(15 条 3 項)を明示すると、相手は反論しにくくなる。本人だけでなく、転居に伴って同居していた家族の旅費まで含まれると解されている点も押さえておきたい
賃金や労働時間など厚生労働省令で定める重要事項は、書面(本人が希望すれば電子メール等でも可)で明示することが義務づけられています(15 条 1 項、労働基準法施行規則 5 条)。書面交付がなければ、その時点で明示義務違反です。業界裏話ヒント:2024 年 4 月以降、就業場所・業務の変更の範囲や有期契約の更新上限なども明示事項に追加されている。古い様式しか使っていない会社は、知らないうちに明示漏れを起こしている。最新の明示ルールに沿った通知書が出ていないこと自体が、交渉材料になる(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 15 条:契約締結時の労働条件の明示義務 | — |
| 違反・不適合の効果 | 条件相違なら即時解除+転居者の帰郷旅費、明示懈怠は罰則(120 条) | — |
| 労働者が得る手段 | 予告なしの即時離脱・旅費請求・労基署申告 | — |
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