受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

労働基準法 第23条(金品の返還)

クイックジャンプ
  1. 使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があつた場合においては、七日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。
  2. 2.前項の賃金又は金品に関して争がある場合においては、使用者は、異議のない部分を、同項の期間中に支払い、又は返還しなければならない。

この条文の基本情報

金品の返還とは何ですか?

定義金品の返還とは、労働基準法第23条に定められた規定で、「使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があつた場合においては、七日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 労働基準法第23条(金品の返還)は、日本の労働基準法に含まれる条文です。
  2. 労働基準法第23条の条文原文は「使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があつた場合においては、七日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者…」で始まります。
  3. 労働基準法第23条は第二章 労働契約に置かれています。
  4. 労働基準法の公布日は昭和22年4月7日です。
  5. 労働基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 労働基準法第23条の前の条は労働基準法第22条です。
  7. 労働基準法第23条の次の条は労働基準法第24条です。
  8. 労働基準法第23条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第23条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049
  • 本サイト収録労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第23条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000049/23
裁判例 1件に引用されています

関連度の高い1件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点労働基準法23条は、労働者の退職・死亡時に権利者の請求があれば、使用者が7日以内に賃金を支払い、預けた金品も返還しなければならないと定める。

Q · 会社を辞めたら、最後の給料はいつもらえるの?次の給料日まで待つしかない?

請求すれば7日以内。次の給料日を待つ必要はない。

労働基準法23条により、退職または死亡の場合、権利者が請求すれば会社は7日以内に賃金を支払い、社内預金・保証金などの金品も返還しなければなりません。ポイントは「請求があった場合」で、黙っていると7日のタイマーは始まりません。金額に争いがあっても、異議のない部分は7日以内に支払う義務があります(2項)。ただし退職金はこの7日ルールの対象外で、就業規則の支払時期に従います。

解説

ブラック企業を辞めた翌日、最後の給料はいつ振り込まれるのか。会社は「次の給料日まで待て」と言うかもしれない。それは法的には嘘だ。労働基準法23条は、あなたが退職または死亡した場合、権利者が請求すれば、会社は7日以内に賃金を支払い、さらに積立金・保証金・社内預金など、名称を問わずあなたに属する金品をすべて返還しなければならないと定める。鍵は「請求があった場合」。あなたが黙っていれば7日は始まらない。請求して初めてカウントが動く。しかも会社が金額に文句をつけても、争いのない部分は7日以内に払えと2項が命じる。「全額で揉めているから一円も払わない」は通用しない。多くの人は次の給料日まで待つものだと思い込んでいるが、退職者にはこの強力な早期回収ルートが手元にある。

法的な位置づけ

労働基準法23条は退職時等の金品返還を定める規定であり、労働者の死亡または退職に際し権利者の請求があった場合、使用者が7日以内に賃金を支払い、積立金・保証金・貯蓄金その他名称を問わず労働者に属する金品を返還すべき義務を課す。賃金支払の通常ルール(同法24条)に対する退職時の特則として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.退職・死亡の事実を確認し書面で返還を請求 退職(または被相続人の死亡)の事実を確認したら、内容証明郵便で「賃金および金品の返還」を請求し、到達日を証拠化する。これで7日のタイマーの起算日が固定され、会社は「請求を受けていない」と言い逃れできなくなる
  2. 2.争いのない部分の7日以内支払いを要求 会社が金額に異議を述べても、争いのない部分の7日以内の支払いを23条2項を根拠に要求する。争点のある残額だけを別途協議とし、全額を人質に取らせない
  3. 3.7日経過後は労基署へ申告 + 遅延利息を加算 請求から7日を過ぎても払われないときは労働基準監督署へ申告する(罰則が会社への圧力になる)。同時に賃金の支払の確保等に関する法律6条の年14.6% 遅延利息を加算して再請求する
  4. 4.なお応じなければ少額訴訟・支払督促、倒産時は立替払制度 それでも応じなければ少額訴訟(60万円以下)または支払督促を検討する。会社が倒産している場合は、賃金の支払の確保等に関する法律の未払賃金立替払制度へ進む

よくある質問 AI による整理

Q1退職時の金品返還とは何ですか?

退職や死亡のとき、請求があれば会社が7日以内に賃金と預けた金品を返す義務です(労基法23条)。社内預金・保証金・積立金など名称を問わず対象になります。

Q2給料を7日以内に払わない会社はどうなりますか?

労基法23条違反で、120条により30万円以下の罰金の対象です。労働基準監督署への申告が会社への有効な圧力になります。

Q3退職した給料の請求はどうやってするの?

内容証明郵便で「賃金および金品の返還」を請求します。到達日が証拠化され、7日のタイマーの起算日を会社が後で否定できなくなります。

Q4退職金はいつまでに払われますか?

退職金は23条の7日ルール外で、就業規則や労働協約の支払時期に従います。「退職後2か月以内」などの規程があればその期日までです。

Q5辞めた会社の給料に遅延利息はつきますか?

賃金の支払の確保等に関する法律6条により、退職日の翌日から年14.6% の遅延利息を請求できます。請求書に明記すると効果的です。

Q6亡くなった家族の未払い給料は請求できますか?

相続人は「権利者」として、勤め先に残る未払い賃金・社内預金・保証金を7日以内に請求できます。遺産分割前でも単独で請求が可能です。

Q7会社が倒産したら預けたお金は戻りますか?

23条の請求権はあっても財産がなければ回収は困難です。賃金の支払の確保等に関する法律の未払賃金立替払制度が次の手になります。

Q8給料の一部だけ争いがある場合はどうなりますか?

23条2項により、会社は異議のない部分を7日以内に支払う義務があります。「全額で揉めているから一円も払わない」は違法です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1辞めた会社が「給料は次の給料日に払う」と言うんですが、待つしかないですか?

待つ必要はありません。労働基準法23条1項により、あなたが請求すれば会社は7日以内に賃金を支払う義務を負います。通常の給料日サイクルとは別の、退職者専用の早期回収ルートです。実務のポイント:この7日は「請求があった場合」に初めて動きます。黙っていると会社に急ぐ義務は生じないので、辞めたら速やかに、できれば内容証明郵便で請求の日付を残すのが鉄則です

Q2退職金も7日以内にもらえるんですよね?

それは誤解です。23条の7日ルールが対象とするのは通常の賃金と預けた金品で、退職金は就業規則や労働協約で定めた支払時期に従います。規程が「退職後2か月以内」なら、その期日まで請求できません。実務のポイント:賃金と退職金を分けて考えるのが実務の常識です。最終月の給料・残業代・未消化分は7日で攻め、退職金は規程の支払日を待つ、と二段構えで管理すると取りこぼしがありません

Q3給料だけじゃなく、会社に預けた保証金や社内預金も返してもらえますか?

返してもらえます。23条は「名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品」と定めており、積立金・保証金・社内預金・財形貯蓄などすべてが対象です(23条1項)。実務のポイント:会社が倒産しかけている場合は別の備えが要ります。賃金の支払の確保等に関する法律に保全措置や未払賃金立替払制度があり、23条の請求はその入口です。会社の資金繰りが怪しいと感じたら、請求と並行して労基署に相談しておくと回収の選択肢が増えます

間違えやすい点 AI による整理

  • 「退職金もこの7日以内に受け取れる」と多くの人が信じているが、そもそも問いの立て方が誤っている。23条の7日ルールが対象とするのは通常の賃金と預けた金品であり、退職金は就業規則や労働協約で定めた支払時期に従う。退職金規程が「退職後2か月以内」と定めていれば、その期日まで請求できない
  • 「請求しなくても、辞めれば自動的に7日以内に払われる」と思い込んでいる人がいる。条文は「権利者の請求があつた場合」と書いており、7日のカウントは退職日ではなく請求の到達から始まる。黙って待っている限り、会社に法的な急ぎの義務は生じない
  • 「金額で争いがある以上、確定するまで一円も払われなくて当然」と諦める人が多い。だが23条2項は逆を命じる。会社は異議のない部分を7日以内に支払う義務があり、争点のある残額だけを別途協議する。全額を人質に取る交渉は、最初から法に反している
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面23条:退職・死亡時の賃金支払と金品返還24条:通常時の賃金支払五原則
22条:退職時等の証明書交付
発動の前提権利者の請求(請求到達から7日起算)毎月一定期日の支払日到来
労働者からの証明書請求
対象賃金 + 名称を問わず労働者に属する金品賃金(通貨・全額・直接・毎月・一定期日)
使用期間・業務種類・退職事由等の証明
違反時の効果120条の罰則 + 賃確法6条の年14.6% 遅延利息120条の罰則
120条の罰則

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国労働基準法第22条第2項

台湾は契約終了時に賃金を即時清算すべきと定め、日本の『請求から7日』という要件とは構成が異なる。

韓国
대한민국 근로기준법 제36조

韓国は退職・死亡後14日以内の金品清算を原則とし、当事者の合意で期日を延長できる点が日本と異なる。

ドイツ
BGB § 614・GewO § 107

ドイツは賃金後払原則と支払期日の一般規定で処理し、退職時専用の短期返還規定は設けていない。

アメリカ
California Labor Code §§ 201–203等

米国は州ごとに最終給与支払法を定め、即時または次の給与日までの支払と、遅延ペナルティを課す州が多い。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 辞めた会社が社内預金30万円を返さず「処理に時間がかかる」と引き延ばしてくる。あなたが書面で返還を請求すれば、その日から7日のタイマーが回り始める。あと数日で7日を過ぎれば、労働基準監督署への申告と、賃確法に基づく年14.6% の遅延利息が視野に入る
  • もし退職した翌週に勤めていた会社が倒産したら、預けた保証金や未払い賃金はどうなる? 23条の請求権はあるが相手に財産がない。ここで賃金の支払の確保等に関する法律の未払賃金立替払制度が接続する。23条を知っていれば、次に何の制度へ進むかが見える
  • あなたが小さな会社の経営者で、揉めて辞めた従業員が最終給与の返還を請求してきた。金額の一部に争いがある。「全部で揉めているから払わない」は違法だ。23条2項により異議のない部分は7日以内に払わねばならず、放置すれば罰則(労働基準法120条)の対象になる
  • 父が在職中に亡くなり、勤め先に財形貯蓄と保証金が残っている。相続人であるあなたは「権利者」として、会社に7日以内の返還を請求できる。会社が「遺産分割が済むまで」と渋っても、請求があれば期限は動く。葬儀の慌ただしさの中で見落としやすい権利だ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 退職(または被相続人の死亡)の事実を確認したら、内容証明郵便で「賃金および金品の返還」を請求、到達日を証拠化する2. 会社が金額に異議を述べても、争いのない部分の7日以内の支払いを23条2項を根拠に要求3. 7日を過ぎたら労働基準監督署へ申告(罰則は会社への圧力になる)、同時に賃金の支払の確保等に関する法律6条の年14.6% 遅延利息を加算して再請求4. なお応じなければ少額訴訟(60万円以下)または支払督促を検討。会社倒産時は未払賃金立替払制度へ

訴えられた側:1. 退職者から請求を受けたら、まず賃金と金品を「争いのない部分」と「争いのある部分」に切り分ける2. 争いのない部分は請求到達から7日以内に支払う、ここを怠ると23条違反で罰則(労働基準法120条、30万円以下の罰金)対象3. 争点は書面で具体的に明示し、後日協議とする4. 退職金は23条の7日ルール外であることを確認、就業規則の支払時期に従い、混同して急ぎすぎない

時効(請求できる期限):権利者の請求の時から7日以内(労働基準法23条1項)。賃金請求権そのものの消滅時効は5年、当分の間は3年(労働基準法115条、令和2年(2020年)改正、最新の改正状況をご確認ください)、起算点は各賃金の支払日。退職金請求権の時効は5年(同115条)

学説

通説:23条1項の7日は権利者の請求の到達時から起算され、退職日からではないと解されている。対象は賃金と労働者に属する金品であり、退職金は就業規則等の定めに従うため本条の7日ルールの対象外とされる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和22年(1947年) 新設:労働基準法の制定とともに退職時等の金品返還義務を規定。労働者保護のため通常の賃金支払サイクルとは別に、請求から7日という早期返還ルートを設けた。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

労働基準法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 労働契約

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›