賃金の最低基準に関しては、最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)の定めるところによる。
要点労働基準法 28 条は、賃金の最低基準を最低賃金法に委ねる委任規定。具体的な金額は労働基準法になく、都道府県ごとに毎年改定される地域別最低賃金で決まる。
Q · 最低賃金って労働基準法の何条にいくらと書いてあるの?
金額は労基法になく最低賃金法で決まる
労働基準法 28 条は「賃金の最低基準に関しては、最低賃金法の定めるところによる」とだけ規定する委任条文です。具体的な金額は労働基準法には書かれておらず、最低賃金法と、それに基づき都道府県ごとに毎年(おおむね 10 月)改定される地域別最低賃金で決まります。最低賃金を下回る賃金の合意は、本人が同意していても最低賃金法 4 条 2 項により無効となり、差額を遡って請求できます。
時給が低すぎないか確かめようと、あなたは労働基準法を開く。だが、どれだけページをめくっても具体的な金額は出てこない。それもそのはず、労働基準法 28 条はたった一文でこう告げる。賃金の最低基準は最低賃金法の定めるところによる、と。つまり最低賃金の本体は労働基準法の中にはなく、1959 年(昭和 34 年)にできた最低賃金法という別の法律に移されている。この一文を知っているかどうかで、あなたが正しい場所を探せるかが決まる。さらに重要なのは、最低賃金が都道府県ごとに毎年おおむね 10 月に改定されるという点。去年の金額のまま計算していると、知らないうちに違法な低賃金で働かされている、あるいは払っていることがある。28 条はその入口を指し示す道標であり、本当の戦場はその先にある。
労働基準法 28 条は賃金の最低基準に関する委任規定であり、最低賃金の具体的内容を自ら定めず、最低賃金法(昭和 34 年法律第 137 号)の定めるところに委ねる旨を規定する。最低賃金の金額は同法に基づき、都道府県ごとの地域別最低賃金および特定(産業別)最低賃金として決定される。
差額を遡って請求できます。最低賃金法 4 条 2 項で低額の合意は無効となり、最低賃金額で契約したものとみなされます。労働基準監督署に申告すれば是正指導も受けられます。
地域別は都道府県ごとに全労働者へ適用される下限、特定は一定産業の労働者に適用される下限です。両方適用される場合は高い方が優先されます。
月給を月平均所定労働時間で割って時給換算し、地域別最低賃金と比較します。精皆勤手当や通勤手当などは算入されない点に注意が必要です。
通勤手当・家族手当・精皆勤手当・時間外割増・賞与などは最低賃金の比較対象から除外されます。これらを含めて計算すると違反を見落とします。
地域別最低賃金未満の支払いには最低賃金法 40 条により 50 万円以下の罰金が科されうります。さらに差額の支払義務も残ります。
派遣先の事業場が所在する都道府県の地域別最低賃金が適用されます。派遣元の本社所在地ではない点に注意が必要です。
原則できません。最低賃金法 7 条の減額特例は都道府県労働局長の許可が必要で、許可なく一律に下げると違反になります。
厚生労働省や各都道府県労働局が地域別・特定最低賃金を公表しています。毎年おおむね 10 月に新額が発効するため最新版を確認します。
書いてありません。労働基準法 28 条が「最低賃金法の定めるところによる」と委ねているため、具体的な金額は最低賃金法と、それに基づき都道府県ごとに定められる地域別最低賃金で決まります。業界裏話ヒント:最低賃金には「地域別」と「特定(産業別)」の二種類があり、両方が適用される場合は高い方が優先されます。自分の業種に特定最低賃金がないか確認すると、地域別より高い水準で守られていることがある
言えます。最低賃金法 4 条 2 項により、最低賃金額に達しない賃金の定めは無効となり、最低賃金額で契約したものとみなされます。あなたが同意のサインをしていても関係ありません。業界裏話ヒント:差額の未払い賃金は遡って請求でき、悪質な場合は最低賃金法 40 条の罰則(50 万円以下の罰金)が使用者に科されうる。労働基準監督署に申告すれば、自分で直接交渉せずに是正指導してもらえる
地域別最低賃金は毎年改定され、おおむね 10 月に新額が発効します。改定を知らずに旧額のまま払い続けると、使用者は知らぬ間に違反状態になります。業界裏話ヒント:金額は都道府県ごとにバラバラで、隣の県と数十円違うことも珍しくない。複数県にまたがって働く、雇う場合は勤務地ごとの最低賃金が適用される。本社所在地の金額で一律計算していると、地方拠点で違反が発生する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 労基法 28 条:最低賃金を最低賃金法へ委ねる委任規定 | — |
| 守る対象 | 賃金の最低水準(下限額そのもの) | — |
| 違反時の効果 | 最低賃金法 4 条で低額合意は無効、差額請求+同法 40 条の罰則 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。