労働基準法 第72条
クイックジャンプ
第七十条の規定に基づく厚生労働省令の適用を受ける未成年者についての第三十九条の規定の適用については、同条第一項中「十労働日」とあるのは「十二労働日」と、同条第二項の表六年以上の項中「十労働日」とあるのは「八労働日」とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働基準法第72条は、日本の労働基準法に含まれる条文です。
- 労働基準法第72条の条文原文は「第七十条の規定に基づく厚生労働省令の適用を受ける未成年者についての第三十九条の規定の適用については、同条第一項中「十労働日」とあるのは「十二労働日」と、同条第二…」で始まります。
- 労働基準法第72条は第七章に置かれています。
- 労働基準法の公布日は昭和22年4月7日です。
- 労働基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 労働基準法第72条の前の条は労働基準法第71条です。
- 労働基準法第72条の次の条は労働基準法第73条です。
- 労働基準法第72条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第72条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049 - 本サイト収録
労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第72条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000049/72
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働基準法72条は、認定職業訓練中の未成年者について年次有給休暇の初年度付与を10日から12日に読み替える特例で、勤続6年以上の加算は逆に10日から8日に下がる。
Q · 職業訓練中の未成年だと、有給が普通より多いって本当?
本当です。認定職業訓練中の未成年は初年度12日
労働基準法72条により、第70条の省令の適用を受ける認定職業訓練中の未成年者は、第39条の年次有給休暇の初年度付与が10労働日から12労働日に読み替えられます。一般労働者より2日多く付与される一方、勤続6年以上の加算は10労働日から8労働日に下がるため、生涯の上限は20日で全労働者と揃います。付与通知が10日になっていたら、72条を根拠に差の2日を請求できます。
解説
工業高校を出て建設会社の認定職業訓練に入った18歳。普通の新入社員なら入社6か月後にもらえる年次有給休暇は10日。だがあなたが第70条の厚生労働省令の適用を受ける職業訓練生で、しかも未成年なら、その10日が12日に読み替えられる。労働基準法72条は、第39条の年次有給休暇の規定を、技能者養成中の未成年者についてだけ書き換える特例だ。初年度は10日が12日へ、勤続6年以上の表の加算分は10日が8日へ。つまり若いうちに有給を厚く前倒しし、最終的な上限20日は全労働者で揃える設計になっている。多くの訓練生も、教える側の職業訓練指導員も、この2日の上乗せを知らないまま過ごす。知っていれば、根拠を持って堂々と請求できる2日だ。
法的な位置づけ
労働基準法72条は、第70条の厚生労働省令の適用を受ける認定職業訓練中の未成年者に対し、第39条の年次有給休暇の規定を読み替える特例規定である。初年度の付与を10労働日から12労働日へ引き上げ、勤続6年以上の加算を10労働日から8労働日へ引き下げることで、若年技能者への前倒し付与と上限20日の統一を両立させる。
よくある質問 AI による整理
Q1労働基準法72条とは何ですか?
第70条の省令の適用を受ける認定職業訓練中の未成年者について、第39条の年次有給休暇の日数を読み替える特例規定です。初年度が12日、6年以上の加算が8日になります。
Q2認定職業訓練とは何ですか?
職業能力開発促進法に基づき都道府県知事の認定を受けた職業訓練です。この認定を受けているかどうかが、72条の有給特例が適用される入口になります。
Q3訓練生の有給休暇は何日ですか?
省令対象の認定職業訓練中で未成年の場合、初年度は12労働日です。一般労働者の10労働日より2日多く付与されます。
Q4未成年の有給休暇は成人より多いですか?
認定職業訓練中の未成年に限れば、72条により初年度は成人より2日多い12日です。ただし勤続6年以上の加算は逆に少なくなります。
Q5有給休暇の時効は何年ですか?
労働基準法115条により、年次有給休暇の請求権の時効は2年です。起算点は有給が付与された基準日で、放置すると消滅します。
Q6有給を会社が少なく通知したらどうすればいい?
付与通知が10日で72条の対象なら、条文を示して差の2日の付与を書面で求めます。応じない場合は労働基準監督署に相談できます。
Q7職業能力開発促進法と労働基準法の関係は?
認定職業訓練の枠組みは職業能力開発促進法が定め、その訓練生の有給などの労働条件の特例を労働基準法70〜72条が定めます。二つの法律が連動します。
Q8有給の付与漏れは労基署に相談できますか?
できます。認定職業訓練の書類と付与通知を持参し、労働基準監督署または労働相談コーナーに相談します。是正勧告の対象になり得ます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1職業訓練生なら誰でも有給が12日になるんですか?
いいえ。72条が上乗せするのは、第70条の厚生労働省令の適用を受ける認定職業訓練中で、かつ未成年者に限られます。成人の訓練生や認定外の社内訓練は、普通どおり第39条の10日です。実務のポイント:自分が対象かどうかは、その訓練が正式な「認定職業訓練」かで決まる。会社の訓練だからと自動的に対象になるわけではないので、訓練計画の認定番号を労務担当に確認すれば一発で分かる
Q212日にしてもらえる分、有給の上限も増えるんですか?
増えません。72条は初年度を10日から12日へ前倒しする一方、勤続6年以上の表の加算を10日から8日へ下げます。結果、上限は普通の労働者と同じ20日に揃います(第39条2項)。実務のポイント:得なのは若いうち。早い段階で有給が多い分、訓練期間中にしっかり消化しておくのが賢い。後半で取り返そうとしても上限は同じだから、前倒しの旨みは前半でしか活かせない
間違えやすい点 AI による整理
- 「有給は誰でも10日スタート」と思い込んでいる人が多いが、認定職業訓練中の未成年者だけは12日スタート。同じ職場で隣に座っていても、適用される条文が違えば初年度の日数そのものが違う。あなたが立てた「全員同じ」という前提が、最初からずれている
- 「未成年だから有給は少ないだろう」と感じている人がいるが、実態は逆で、72条は年少の訓練生をむしろ手厚くしている。問題はその手厚さの度合いを正確に知らないこと。2日多いと知らなければ、2日多いことを請求のしようがない
- 「特例で12日になるなら、生涯の有給総量も増える」と思いがちだが、勤続6年以上の加算が10日から8日に下げられるため、上限は20日のまま。増えるのは生涯総量ではなく、もらえるタイミングの早さだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 認定職業訓練中の未成年者(72条) | 6か月継続勤務した全労働者(39条) 認定職業訓練を受ける労働者一般(71条) |
| 初年度の年休付与 | 12労働日 | 10労働日 ―(年休以外の労働条件特例の委任) |
| 勤続6年以上の加算 | 8労働日 | 10労働日 ― |
| 有給の上限 | 20日 | 20日 ― |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は勤続年数に応じた年次有給休暇を一律付与し、日本のような訓練生・未成年の上乗せ特例は設けていない。
ドイツは年少者保護法で18歳未満の労働者に年齢に応じ最低25〜30労働日の休暇を与え、若年者を手厚くする点で72条と発想を共有する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが認定職業訓練に入って6か月が過ぎたら? その基準日から有給が発生する。普通なら10日だが、第70条の省令対象の未成年なら12日。最初の付与通知に会社が「10日」と書いてきたとき、その場で72条を出せるかどうかで2日が決まる
- あなたが認定職業訓練を運営する工場の労務担当だとする。未成年の訓練生の有給を一律10日で処理していたら、それは2日分の付与漏れ。労働基準監督署の是正勧告の対象になりうるし、未消化分を退職時に蒸し返される火種にもなる
- 訓練生が有給を申請してきた。あなたは就業規則どおり10日と答えた。だが相手は厚生労働省令の対象で、本来は12日だった。差の2日は、後から正当に請求される
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の訓練が「認定職業訓練」か、訓練計画の認定番号を労務担当に確認する。これが72条適用の入口2. 自分が未成年(満18歳未満)であることと合わせ、初年度の付与が12日になっているか付与通知をチェック3. 10日のままなら、72条と第39条を示して差の2日の付与を書面(メールでも可)で求める4. 会社が応じない場合は、訓練計画の認定書類と付与通知を持って労働基準監督署または労働相談コーナーへ
訴えられた側:1. 第70条の省令対象となる認定職業訓練生のうち、未成年者を別管理にする。一律10日処理は付与漏れの温床2. 就業規則・有給管理台帳の付与日数ロジックを72条の読み替え(初年度12日、6年以上加算8日)に合わせて修正3. 過去に10日で処理した未成年訓練生がいれば、時効内の分は遡って付与する4. 是正勧告を受ける前に自主的に補正すれば、付加金や信用毀損のリスクを大きく下げられる
時効(請求できる期限):年次有給休暇の請求権の時効は2年(労働基準法115条)。起算点は有給が付与された基準日(通常は入社6か月後)。2日分の上乗せに気付かず放置すると2年で消滅する(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:72条は39条の年次有給休暇規定を認定職業訓練中の未成年者についてのみ読み替える特例であり、初年度を手厚くする一方で6年以上の加算を抑え、上限20日の均衡を保つものと理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:労働基準法制定時、第七章『技能者の養成』の一部として、職業訓練中の未成年者の年次有給休暇に関する読み替え特例を定める。
- 労働基準法 第39条本条が読み替える年次有給休暇の本則
- 労働基準法 第70条本条の前提となる職業訓練の省令特例の根拠
- 労働基準法 第71条同章における職業訓練生の年少者特例
- 労働基準法 第60条年少者の労働時間及び休日に関する特例
- 労働基準法 第115条有給休暇請求権の消滅時効(2年)
- 職業能力開発促進法 第24条認定職業訓練の枠組みを定める根拠法(現行効力を要確認)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める