労働基準法 第73条
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第七十一条の規定による許可を受けた使用者が第七十条の規定に基いて発する厚生労働省令に違反した場合においては、行政官庁は、その許可を取り消すことができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働基準法第73条は、日本の労働基準法に含まれる条文です。
- 労働基準法第73条の条文原文は「第七十一条の規定による許可を受けた使用者が第七十条の規定に基いて発する厚生労働省令に違反した場合においては、行政官庁は、その許可を取り消すことができる。」で始まります。
- 労働基準法第73条は第七章に置かれています。
- 労働基準法の公布日は昭和22年4月7日です。
- 労働基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 労働基準法第73条の前の条は労働基準法第72条です。
- 労働基準法第73条の次の条は労働基準法第74条です。
- 労働基準法第73条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第73条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049 - 本サイト収録
労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第73条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000049/73
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働基準法73条は、技能者養成の許可を受けた使用者が厚生労働省令に違反した場合、行政官庁がその許可を取り消せると定める規定である。
Q · 職業訓練の許可って、ルール違反したら取り消されるんですか?
省令違反があれば行政官庁が許可を取り消せます
労働基準法73条により、第71条の許可を受けた使用者が第70条の厚生労働省令に違反すると、行政官庁は許可を取り消すことができます。許可が消えれば、労働時間や年少者保護の特例を前提に組んだ運用が違法状態に転落します。取消は不利益処分なので、事前に行政手続法13条の聴聞が保障され、不服があれば審査請求や取消訴訟で争えます。
解説
「職業訓練」という名目があれば、使用者は労働時間や年少者保護の一部の規制を合法的に外せる。それを認めるのが労基法70条と71条の許可制度だ。だが、その許可は無条件の特権ではない。73条は、71条の許可を受けた使用者が70条に基づく厚生労働省令に違反したとき、行政官庁がその許可を取り消せると定める。訓練を口実に保護の緩和だけ享受し、省令のルールを守らない事業者からは、役所が特権を一発で引き上げられるという構造だ。あなたが訓練生として理不尽な扱いを受けているなら、この一条がその事業者の足場を崩す引き金になる。逆にあなたが許可事業者の側なら、省令違反は過料で済む話ではなく、許可そのものを失い、これまで適法だった特例の前提が一夜にして消える事態を意味する。
法的な位置づけ
労働基準法73条は、技能者養成のための特例を認める許可の取消を定める規定である。第71条の許可を受けた使用者が、第70条に基づく厚生労働省令に違反した場合に、行政官庁がその許可を取り消すことができる旨を規定し、特例享受の前提を失わせる行政処分の根拠となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
よくある質問 AI による整理
Q1労働基準法73条とは?
第71条の許可を受けた使用者が第70条の厚生労働省令に違反したとき、行政官庁が許可を取り消せると定める規定です。技能者養成の特例の前提を失わせます。
Q2技能者養成の許可が取り消される条件は?
第70条に基づく厚生労働省令への違反があった場合です。許可の内容や年少者保護に関する省令上のルールを破ると、取消の対象になります。
Q3許可取消の前に聴聞はありますか?
あります。取消は不利益処分なので、行政手続法13条により事前に聴聞の機会が保障されます。ここで是正の証拠を示せば軽い処分にとどまる余地があります。
Q4労基法70条・71条・73条の違いは?
70条は特例を定める省令の委任根拠、71条は特例適用の前提となる許可、73条は省令違反を理由にその許可を取り消す規定です。三条が一組で機能します。
Q5職業訓練だと労働時間の上限を外せるって本当?
許可があれば一部可能です。70条・71条が技能者養成のために労働時間や年少者保護の特例を認めます。ただし省令違反があれば73条で許可を失います。
Q6許可取消は過去に遡って効きますか?
講学上は後発的事由による撤回に近く、将来に向けて効力を失うのが原則です。ただし過去の違法な扱いは未払賃金請求として別途追及できます。
Q7外国人技能実習と労基法73条は関係ありますか?
別制度です。73条の技能者養成は労基法第7章の徒弟・職業訓練の話で、技能実習法に基づく外国人技能実習とは系統が異なります。
Q8許可取消に不服がある場合は争えますか?
争えます。審査請求(行政不服審査法)または取消訴訟(行政事件訴訟法3条)で、裁量権の逸脱・濫用などを主張して争うことができます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1許可取消って、ただの行政指導と何が違うんですか?
まったく別物だ。行政指導は相手の任意の協力を求めるだけで処分性がなく、取消訴訟の対象にならない。一方、73条の許可取消は不利益処分で、事前に聴聞の機会が保障され(行政手続法13条)、不服があれば審査請求や取消訴訟で争える。実務のポイント:役所が最初『指導』の形で接触してくる段階は、まだ取消が確定していない交渉の余地がある時間帯だ。ここで誠実に是正へ動くか放置するかで、その後に来るのが指導止まりか取消通知かが分かれる。指導を軽く見て無視するのが一番危ない
Q2一度取り消されたら、もう二度と許可は取れないんですか?
73条自体には再申請を永久に封じる規定はない。違反原因を是正し、71条の要件を改めて満たせば、再度の許可申請は可能というのが原則だ。実務のポイント:ただし取消歴は行政側の記録に残り、次の審査は確実に厳しくなる。実務では、取消を受ける前の聴聞段階で自主的に許可を返上(取下げ)し『取消処分』という履歴を避ける選択をする事業者もいる。取消されるのと自ら返すのとで、後の心証がまるで違う
間違えやすい点 AI による整理
- 「73条は外国人技能実習生を保護する条文だ」と思い込んで調べに来た人が多いが、そもそも問いの立て方が間違っている。ここでいう『技能者の養成』は労基法第7章の徒弟・職業訓練の話で、技能実習法に基づく外国人技能実習とは別の制度。対象を取り違えると、まったく見当違いの規定を読み込むことになる
- 許可取消を「よくある行政処分の一つ」と軽く見る向きがあるが、その深刻度を見誤っている。許可が消えれば、70条の特例を前提に組んでいた労働時間が一夜にして全部違法状態に転落する。割増賃金の未払い・是正勧告・さらなる送検と、ドミノ式に責任が連鎖していく
- 条文が「取消」と書いているので過去に遡って全部無効になると考えがちだが、講学上これは後発的事由による『撤回』に近く、将来に向かって効力を失うのが原則。労働者の側から見れば、取消の有無とは別に、過去の違法な扱いは未払賃金請求として独立に追及できる。この落差を知らない事業者は、取消だけ気にして過去の清算を見落とす
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 73条:省令違反を理由とする許可の取消 | 70条:技能者養成の特例を定める省令の委任根拠 71条:特例適用の前提となる行政官庁の許可 |
| 発動の主体 | 行政官庁(許可を取り消す) | 厚生労働大臣(省令を制定) 行政官庁(許可を与える) |
| 使用者への効果 | 特例の前提喪失・特例運用が将来違法化 | 労働時間・年少者保護の特例が許容される 特例を適法に享受できる地位を取得 |
| 争訟手段 | 聴聞(行手法13条)→審査請求・取消訴訟 | 省令自体の適法性を争う(限定的) 不許可なら義務付け訴訟等 |
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自社の社内訓練制度で許可を取り、年少訓練生に通常より長い労働をさせていた。労基署の臨検で省令違反を指摘されたとき、口頭指導で済むと高をくくっていたら、届いたのは許可取消の聴聞通知だった。是正計画を示すか黙って失うか、判断を迫られるのはあなただ
- もし「訓練」の名のもとに、本来守られるはずの休憩や労働時間の保護を外され続けていたとしたら? その事業者の許可は、73条で取り消させられる対象になる。労基署への一通の申告が、その調査を動かす引き金になる
- 聴聞通知が届いた。指定された期日まであと数日。ここで何の主張もしなければ、許可は取り消される。沈黙は同意とほぼ同じ結果を招く
- 友人が「うちは外国人技能実習生を受け入れているから73条が効く」と言う。それは誤りだ。73条の言う『技能者の養成』は、技能実習法の世界とは別系統。混同したまま動くと、的外れな対応をすることになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 省令違反を裏づける証拠を確保する。労働時間記録、シフト表、賃金明細、訓練の実態が分かるやり取りを保存2. 労基署に申告する(労働基準法104条の申告権。申告を理由とする不利益取扱いは同条で禁止) 3. 許可取消は行政官庁の権限なので直接請求はできないが、あなたの申告が調査と取消検討の引き金になる4. 取消の有無とは別に、違法な長時間労働には未払賃金・割増賃金を民事で請求する。こちらは独立に進められる
訴えられた側:1. 聴聞通知が来たら期日を厳守。すでに是正済みなら、その証拠を整えて提出する2. 違反の重大性・故意過失の有無・是正状況を主張し、取消は裁量権の逸脱・濫用だと争う余地を探る3. 取消処分が出たら、審査請求(行政不服審査法)または取消訴訟(行政事件訴訟法3条)で争う4. 取消の効果が将来に向かってのみか遡及するかを確認。過去の特例適用が無効になると未払リスクが跳ね上がるため、ここの見極めが資金繰りを左右する
時効(請求できる期限):取消訴訟は処分があったことを知った日から6か月以内、かつ処分の日から1年以内(行政事件訴訟法14条)。審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。聴聞の期日は通知書記載の指定日(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:73条の「取消」は、許可時に瑕疵があった場合の狭義の取消ではなく、後発的な省令違反を理由とする講学上の『撤回』に近いと解される。効力は将来に向かって生じるのが原則で、過去の特例適用を当然に無効とするものではない。
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)公布・平成13年(2001年)施行 中央省庁等改革 省庁再編に伴い、委任先が「労働省令」から「厚生労働省令」へ改められた。本条固有の改正回数の全体像は未確認のため人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:労働基準法制定時に第7章(技能者の養成)の一環として設けられ、許可制の特例に対する取消権限を規定。
- 2.平成11年(1999年)公布・平成13年(2001年)施行 改正:中央省庁等改革に伴い、委任先の省令が「労働省令」から「厚生労働省令」へ改められた。本条固有の改正回数の全体像は未確認。
- 労働基準法 第70条技能者養成の特例を定める厚生労働省令の委任根拠、違反対象の規範
- 労働基準法 第71条特例適用の前提となる行政官庁の許可、取消の対象
- 労働基準法 第72条訓練生の年次有給休暇に関する特例
- 労働基準法 第69条徒弟の弊害排除、養成制度の保護目的を示す総則的規定
- 行政手続法 第13条許可取消(不利益処分)に先立つ聴聞・弁明の機会の保障
- 行政不服審査法 第18条取消処分に対する審査請求の期間制限
- 行政事件訴訟法 第3条許可取消の処分性に基づく取消訴訟の根拠
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