この章に定めるものの外、補償に関する細目は、厚生労働省令で定める。
要点労働基準法 88 条は、災害補償の細目を厚生労働省令に委任する規定。障害等級表や補償日数の具体は労働基準法施行規則の別表で定まる。
Q · 労災の補償額って、法律のどこに書いてあるの?
法律本体ではなく、88 条が委任した厚生労働省令の別表で決まる
労働基準法 88 条は、災害補償に関する細目を厚生労働省令に委ねると定めます。同法第 8 章が療養補償(75 条)・障害補償(77 条)・遺族補償(79 条)などの枠組みを置き、障害等級ごとの補償日数といった具体的な数値は労働基準法施行規則の別表で確定します。法律本体だけでは金額に辿り着けず、省令の別表まで遡って初めて『第○級なら平均賃金の何日分』が判明します。
労災で指を失った、腰を痛めて働けなくなった。そのとき気になるのは「いくら補償されるのか」だ。あなたは労働基準法の第8章を開く。だが、肝心の金額表も、障害等級ごとの細かい計算も、そこには載っていない。88条がこう言うからだ。「この章に定めるものの外、補償に関する細目は、厚生労働省令で定める」。つまり、災害補償の骨格だけが法律に書かれ、実際に効く数字の本体は省令側に切り出されている。あなたが本当に読むべきは、労働基準法施行規則の別表に並んだ障害等級表であり、そこで初めて「第○級なら平均賃金の何日分」が確定する。法律本体だけ読んで「うちの補償はこれだけか」と早合点した人と、省令の別表まで辿り着いた人とでは、請求できる金額の理解がまるで変わる。88条は、その入口に立つ「ここから先は省令を見ろ」という道標である。
労働基準法 88 条は委任規定であり、同法第 8 章に定める災害補償について、その細目を厚生労働省令に委ねる旨を規定する。療養・障害・遺族補償等の枠組みを法律本体が定め、障害等級表や補償日数などの技術的な数値は労働基準法施行規則の別表に切り出される構造を示す。
労働基準法施行規則の障害等級別表で、後遺障害の部位・程度ごとに第 1 級から第 14 級まで区分され、等級に応じて平均賃金の何日分かが定まります。
災害補償は会社が直接支払う義務(労基法 75 条以下)、労災保険給付は政府の保険から支給される給付です。保険でカバーされる分、会社は直接補償義務を免れます(労基法 84 条)。
e-Gov 法令検索で「労働基準法施行規則」を開き、巻末の別表(障害等級表等)を確認できます。条文本体ではなく別表に補償日数が記載されています。
厚生労働大臣が法律の委任に基づいて定める命令で、法律より下位の規範です。災害補償の技術的細目はこの省令に委ねられています。
まず労災保険給付を労働基準監督署へ請求し、不足分は会社へ災害補償を請求します。88 条が委任した省令の別表を根拠に金額を示すのが有効です。
事故発生日以前 3 か月間に支払われた賃金総額を、その期間の総日数で割って算出します(労基法 12 条)。補償額はこの平均賃金に日数を掛けて決まります。
労働基準法施行規則の障害等級別表で等級を確定し、等級に応じた日数(例:第 1 級なら平均賃金の 1340 日分等)に平均賃金を掛けた額が障害補償の目安です。
労基法上の災害補償請求権には消滅時効があり、補償の種類により起算点が異なります。労災保険給付の時効と別個なので、早めに請求するのが安全です。
労働基準法本体ではなく、88条が委任した労働基準法施行規則の別表(障害等級表など)を見ます。法律本体の75条から82条が補償の種類を定め、具体的な日数や等級は省令の別表で確定します。業界裏話ヒント:実務では会社の補償より労災保険給付の方が手厚いことが多く、まず労働者災害補償保険法に基づく給付を確認するのが定石。労基法上の補償は労災保険給付と調整され、保険でカバーされる分は会社が直接払う義務を免れる(労基法84条)
逆です。88条のような委任規定は、実際に効く数字や基準が省令側にあることを示す道標で、ここを無視すると補償計算の本体に永久に辿り着けません。業界裏話ヒント:法律の専門家が労災案件を扱うとき、条文より先に施行規則の別表を開く。条文は『何があるか』しか教えないが、別表は『いくらか』を教える。当事者がこの順序を知らないまま条文だけで交渉すると、根拠の薄い主張になりやすい
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 88 条:補償の細目を省令へ委任(道標) | — |
| 金額・日数の所在 | 労働基準法施行規則の別表に委任 | — |
| 実務での使い方 | 省令の別表へ辿る入口として参照 | — |
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