職業安定法 第32条の15(帳簿の備付け)
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有料職業紹介事業者は、その業務に関して、厚生労働省令で定める帳簿書類を作成し、その事業所に備えて置かなければならない。
この条文の基本情報
帳簿の備付けとは何ですか?
定義帳簿の備付けとは、職業安定法第32条の15に定められた規定で、「有料職業紹介事業者は、その業務に関して、厚生労働省令で定める帳簿書類を作成し、その事業所に備えて置かなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第32条の15(帳簿の備付け)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第32条の15の条文原文は「有料職業紹介事業者は、その業務に関して、厚生労働省令で定める帳簿書類を作成し、その事業所に備えて置かなければならない。」で始まります。
- 職業安定法第32条の15は第一節 有料職業紹介事業に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第32条の15の前の条は職業安定法第32条の14です。
- 職業安定法第32条の15の次の条は職業安定法第32条の16です。
- 職業安定法第32条の15には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第32条の15 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第32条の15(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/32_15
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法32条の15は、有料職業紹介事業者に、厚生労働省令で定める帳簿書類の作成と事業所への備付けを義務づける。事業規模による免除はない。
Q · 転職エージェントって、紹介や手数料の記録を残す義務があるの?
ある。有料職業紹介事業者は帳簿の作成・備付けが義務
職業安定法32条の15により、許可を受けた有料職業紹介事業者は、業務に関して厚生労働省令で定める帳簿書類を作成し、事業所に備えて置かなければなりません。施行規則上、求人管理簿・求職者管理簿・手数料管理簿が中心で、電磁的記録による作成・保存も認められています。規模による免除はなく、違反は罰則や改善命令、許可取消の判断材料になり得ます。
解説
転職エージェントとの面談は、話して終わりではない。有料職業紹介事業者には、業務に関する帳簿書類を作成し、事業所に備えておく義務がある。どんな帳簿が必要かは厚生労働省令(職業安定法施行規則)が定めており、求人管理簿・求職者管理簿・手数料管理簿の三つが中心になる。いつ、どの求人を誰に紹介し、手数料をいくら受け取ったか。その流れがすべて紙か電子データとして事業所に残る仕組みである。この義務を知っていると、立場が変わる。紹介会社と「言った・言わない」で揉めたとき、相手の手元には法律上つけておかなければならない記録があるはずだと分かる。会社側から見れば、帳簿がないこと自体が労働局の調査で真っ先に指摘される弱点になる。求職者にとっては証拠のありかを示す地図、事業者にとっては自分を守る最後の記録。条文はたった一文でも、職業紹介という取引を透明にする骨格を担っている
法的な位置づけ
職業安定法32条の15は、有料職業紹介事業者の帳簿備付け義務を定める規定であり、事業者に対し、その業務に関して厚生労働省令で定める帳簿書類を作成し、事業所に備えて置くことを求める。記載事項と保存期間は職業安定法施行規則に委ねられ、報告徴収・立入検査(同法50条)による行政の検証対象となる。
手順
- 1.施行規則の記載事項を洗い出す 職業安定法施行規則と職業紹介事業の業務運営要領を確認し、求人管理簿・求職者管理簿・手数料管理簿それぞれの必須記載事項をリスト化する
- 2.CRM・会計データの項目を管理簿に対応づける 既存の CRM、スプレッドシート、会計ソフトの項目と必須記載事項を突き合わせ、欠けている項目を追加する。散在している Slack 等の記録は正式データに移す
- 3.管理簿の様式で即時出力できるようにする 三つの管理簿をそれぞれ CSV または帳票として一括出力できるテンプレートを用意し、事業所で即座に提示できる状態にする
- 4.定期的に照合し、修正は記録として残す 月次で管理簿と実際の紹介・入金・返戻金を照合する。食い違いは遡って書き換えず、修正日と理由を付した修正記録として残し、保存期間を管理する
よくある質問 AI による整理
Q1有料職業紹介事業者の帳簿とは何ですか?
職業安定法32条の15と施行規則が求める業務記録で、求人管理簿・求職者管理簿・手数料管理簿が中心です。事業所に備えて置く必要があります。
Q2求人管理簿には何を書けばいいですか?
求人者の情報や求人の内容、紹介の状況など、職業安定法施行規則が定める記載事項を記録します。具体的な項目は業務運営要領で確認するのが確実です。
Q3職業紹介の帳簿の保存期間はいつまで?
施行規則上、管理簿はその完結の日から一定期間(2年とされる)の保存が求められます。最新の改正状況は施行規則の原文で確認してください。
Q4職業紹介の帳簿は電子データでもいい?
電磁的記録での作成・保存は認められています。ただし記載事項がそろい、事業所ですぐ提示できる状態であることが前提です。
Q5個人の副業エージェントにも帳簿義務はある?
あります。義務の対象は許可を受けた有料職業紹介事業者すべてで、法人か個人か、規模の大小による免除はありません。
Q6職業紹介の帳簿をつけないと違法?
違法です。本条違反は職業安定法上の罰則の対象となり得るほか、改善命令(48条の3)や許可取消(32条の9)の判断材料にもなります。
Q7労働局の立入検査で帳簿は見られる?
見られます。職業安定法50条に基づく報告徴収・立入検査では、管理簿の有無と記載内容が実際の紹介・入金と一致しているかが確認されます。
Q8無料職業紹介にも同じ帳簿義務がある?
本条の名宛人は有料職業紹介事業者ですが、無料職業紹介事業にも準用規定等で帳簿に関する義務が及ぶ場合があります。該当条文を個別に確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1紹介会社に「私の記録を見せて」と言ったら、見せてもらえるんですか?
職業安定法32条の15は事業所に備え置く義務を定めた条文で、求職者に閲覧させる権利までは直接定めていない。ただし求職者管理簿にはあなたの個人情報が含まれるため、個人情報保護法33条の開示請求を使える余地がある。実務のポイント:「閲覧させてください」ではなく「保有個人データの開示請求」と書いて送ると、相手は法定の手続として対応せざるを得なくなる
Q2帳簿をちゃんとつけていなかったら、紹介会社はどうなるんですか?
本条違反には職業安定法上の罰則(罰金)があり、労働局の改善命令(48条の3)や許可取消(32条の9)の判断材料にもなる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:実務では、いきなり刑事罰になるより、立入検査(50条)での是正指導が先に来ることが多い。その指導を放置すると次の段階に進み、許可の更新審査でも響いてくる
Q3Excel や CRM で管理していれば、紙の帳簿はいらないですか?
電磁的記録での作成・保存は認められている。問題は形式ではなく、施行規則が定める記載事項がそろっているか、事業所ですぐ提示できるかである。実務のポイント:検査で困るのは「データはあるが出力に半日かかる」状態だ。管理簿の様式で一発出力できる CSV テンプレートを用意しておく事業者と、そうでない事業者では、検査当日の印象がまるで違う
間違えやすい点 AI による整理
- 帳簿義務は大手の紹介会社だけの話で、一人で運営する小さなエージェントには関係ないと思われがちである。だが義務の対象は許可を受けた有料職業紹介事業者すべてで、規模による免除はない。副業で始めた個人事業でも同じ帳簿が求められる
- 帳簿はつけていれば十分だと考える事業者は多い。本当に問われるのは、事業所に備えてすぐ出せるか、記載が実際の紹介や入金と一致しているかである。CRM には全部入っているのに管理簿の形で出力できない、という状態は、立入検査の場では存在しないのとほぼ同じに扱われる
- 求職者の視点では「エージェントとのやり取りはチャットに残っているから大丈夫」となる。だが紛争になると、相手方の公式記録とあなたのチャットの切れ端のどちらが重く見られるかという問題になる。自分の記録に加え、相手が持っているはずの帳簿の存在を前提に動けるかどうかで、交渉の重心が変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の内容 | 32条の15:省令で定める帳簿書類の作成・事業所備付け | 32条の16:事業報告の提出・情報提供 50条:行政による報告徴収・立入検査 |
| 誰に向けた義務か | 有料職業紹介事業者(記録を自ら保持) | 有料職業紹介事業者(行政への報告・公衆への情報提供) 行政の権限(事業者は受忍・協力) |
| 実務上の役割 | 取引の一次記録として紛争・検査の証拠基盤になる | 事業実績を集計して外部に示す 帳簿を実際に確認・検証する場面 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も私立就業服務機構を許可制とし、管理辦法で業務上の記録・書類の整備を求める枠組みを持つ。具体的な記載事項は管理辦法で要確認
韓国も有料職業紹介を登録制で規制し、事業者に関係書類の作成・備置きを求める枠組みがある。条番号は原文で要確認
ドイツは2002年以降、民間職業紹介の許可制を廃止し、手数料の上限等を中心に規制する。日本のような法定管理簿の体系とは構造が異なる
米国は連邦の統一規制がなく、州法で職業紹介業を規律する。カリフォルニア州は契約書面や記録に関する規定を置く
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 紹介された会社に入って二か月で辞めたら、紹介会社が企業に返金した手数料の一部をあなたに請求してきた。その金額の根拠はどこにあるのか? 手数料の動きは手数料管理簿に記録されるはずで、請求の根拠を書面で示すよう求める足がかりになる
- あなたは人材紹介スタートアップの創業者。案件管理は Slack と個人のスプレッドシートに散らばっている。労働局の定期指導が来週に迫り、三つの管理簿の形式で出せるデータがない。残り五日で過去分を整理し直さなければならない
- 求職者から「私の経歴を本人の同意なく別の会社に送りましたよね」と抗議が来た。求職者管理簿の紹介記録と、本人への連絡履歴が食い違っていたら、反論は一気に崩れる
- 友人が「紹介会社に登録したら、知らない会社から電話が来た」と相談してきた。紹介会社がどの企業に何を渡したかは、記録として残っているはずのものだ。まず記録の開示と説明を求めるよう伝えればいい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 紹介会社とのメール・チャット・面談メモを日付順に保存する2. 紹介日、紹介先、手数料や返戻金の根拠について、相手の記録に基づく説明を書面で求める3. 回答を拒まれたり、説明が食い違ったりしたら、管轄の都道府県労働局(需給調整事業部門)に相談する4. 金銭請求を受けている場合は、根拠が示されるまで支払いを保留し、弁護士や総合労働相談コーナーで確認する
訴えられた側:1. 求人管理簿・求職者管理簿・手数料管理簿が施行規則の記載事項を満たしているか、すぐに点検する2. CRM や会計データと突き合わせ、食い違いを修正記録として残す(遡って書き換えない) 3. 事業所ですぐ提示できる状態に整える4. 労働局の指導には誠実に対応し、改善計画を文書で示す。虚偽の記載は罰則と許可取消のリスクを大きくする
時効(請求できる期限):特定の時効はない。施行規則上、管理簿はその完結の日から一定期間(2年とされる)の保存が求められる。紛争になった場合の金銭請求には一般消滅時効(民法166条、知った時から5年、権利を行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
- 職業安定法 第32条の9義務違反等による許可の取消
- 職業安定法 第32条の16事業報告・情報提供義務
- 職業安定法 第48条の3違反時の改善命令
- 職業安定法 第50条報告徴収・立入検査で帳簿を確認
- 職業安定法 第51条業務上知り得た秘密の保持義務
- 個人情報の保護に関する法律 第33条求職者による保有個人データ開示請求
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