職業安定法 第34条(準用)
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第二十条の規定は、職業紹介事業者が職業紹介事業を行う場合について準用する。この場合において、同条第一項中「公共職業安定所」とあるのは「職業紹介事業者」と、同条第二項中「公共職業安定所は」とあるのは「公共職業安定所は、その旨を職業紹介事業者に通報するものとし、当該通報を受けた職業紹介事業者は、」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
準用とは何ですか?
定義準用とは、職業安定法第34条に定められた規定で、「第二十条の規定は、職業紹介事業者が職業紹介事業を行う場合について準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第34条(準用)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第34条の条文原文は「第二十条の規定は、職業紹介事業者が職業紹介事業を行う場合について準用する。」で始まります。
- 職業安定法第34条は第三節 補則に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第34条の前の条は職業安定法第33条の6です。
- 職業安定法第34条の次の条は職業安定法第35条です。
- 職業安定法第34条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第34条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第34条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/34
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法34条は、ストライキやロックアウト中の事業所への求職者紹介を職業紹介事業者に禁じる。労働委員会の通報後は、通常人員の維持分を除き紹介が制限される。
Q · ストライキ中の会社から「急ぎで人を紹介して」と頼まれたら、人材紹介会社は応じていいの?
応じられない。スト・ロックアウト中の紹介は禁止
職業安定法34条は同法20条を職業紹介事業者に準用しており、同盟罷業(ストライキ)や作業所閉鎖(ロックアウト)が行われている事業所に求職者を紹介することは禁止されます。この段階に例外はありません。また争議前でも、労働委員会からの通報が公共職業安定所を通じて届いた場合は、争議前の通常の人員を維持するための紹介を除き、その事業所への紹介は制限されます。違反は改善命令(48条の3)等の対象となりえます。
解説
ストライキ中の職場に代わりの人材を送り込むこと。いわゆる「スト破り」の手配を、法律は人材紹介会社にもはっきり禁じている。職業安定法20条は、もともとハローワーク(公共職業安定所)に向けて「労働争議では中立を守れ」と命じた規定である。34条はそれを民間の職業紹介事業者にもそのまま当てはめ、言葉を読み替えて適用させている(これを「準用」という)。中身は二段階ある。第一に、同盟罷業(ストライキ)や作業所閉鎖(ロックアウト、会社側が労働者を締め出すこと)がすでに起きている事業所には、求職者を一人も紹介できない。この段階に例外はない。第二に、まだストには至っていないがその危険が高い争議について、労働委員会がハローワークに通報し、ハローワークから紹介事業者に通報が届いた場合も、その事業所への紹介は止まる。ただしこちらには、争議前の通常の人数を保つための補充に限って紹介してよいという例外がある。人材紹介会社の営業担当なら「急ぎで20人」という依頼の裏にある事情を確かめる理由になり、組合員なら会社が外から人を集めようとしたときに突ける急所になる
法的な位置づけ
職業安定法34条は、公共職業安定所の労働争議に対する中立義務を定めた同法20条を、民間の職業紹介事業者に読み替えて準用する規定である。同盟罷業または作業所閉鎖中の事業所への紹介を禁止し、争議前であっても労働委員会の通報を受けた事業所については、通常の人員維持に必要な限度を超える紹介を制限する。
手順
- 1.受注時に労働争議の有無を確認する 急募・大量の求人依頼を受けたら、受注票のチェック項目として発注先事業所でストライキや作業所閉鎖が行われていないか、労働委員会の通報が届いていないかを確認し、回答を記録に残す
- 2.争議中と判明したら紹介を停止する スト・ロックアウト中と判明した事業所への紹介は直ちに止める。進行中の選考や内定調整も含めて保留にし、停止日時と判断理由を社内記録に残す
- 3.通報を受けた事業所は通常人員の範囲を確認する 公共職業安定所から通報を受けた事業所については、争議前の通常の人員数を把握し、欠員補充など人員維持に必要な範囲に限って紹介する。直前の急増分は紹介しない
- 4.社内規程と営業マニュアルを改訂する 争議中の求人は受付段階で止める旨を社内規程・営業マニュアルに明記し、営業担当者へ周知・研修する。労働局の調査時に提示できるよう改訂履歴を保管する
よくある質問 AI による整理
Q1職業安定法34条とは何ですか?
公共職業安定所の争議中立義務(20条)を民間の職業紹介事業者に準用する規定です。スト・ロックアウト中の事業所への紹介を禁じています。
Q2スト破り 人材紹介 違法?
職業紹介事業者がストライキ中の事業所へ代替要員を紹介することは、職業安定法34条(20条1項準用)により禁止されています。
Q3ロックアウト中の会社に人を紹介できる?
できません。作業所閉鎖(ロックアウト)もストライキと同じく紹介禁止の対象であり、例外は設けられていません。
Q4労働委員会の通報とは何ですか?
スト・ロックアウトに発展するおそれの高い争議で無制限な紹介が解決を妨げると認めるとき、労働委員会が公共職業安定所に行う通報です(20条2項)。
Q5通報後に紹介できる人数はいつまで制限される?
通報が効力を持つ間は、争議前の通常の人員を維持するために必要な範囲に限られます。争議が解決すれば通常どおり紹介できます。
Q6職業安定法34条に違反するとどうなる?
厚生労働大臣による改善命令(48条の3)の対象となりえ、有料職業紹介事業では許可取消し等(32条の9)の判断材料にもなりえます。
Q7スト中に会社が直接採用するのは違法?
34条が縛るのは紹介事業者の紹介行為で、直接採用そのものは対象外です。ただし不当労働行為(労組法7条)として争われる余地はあります。
Q8スト中の職場に派遣社員を送れる?
送れません。労働者派遣法24条が職業安定法20条を派遣事業に準用しており、紹介と同じくスト中の事業所への派遣は禁止されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1人材紹介の営業なんですが、取引先がストしてるかどうかなんて、いちいち分からないですよね?
条文が禁じているのは、スト中の事業所に紹介する行為そのものです(34条で準用する20条1項)。調べる方法が法律で決められているわけではありませんが、知り得たのに確認しなかったとなれば、行政指導の場では厳しく見られます。実務のポイント:大手の紹介会社は、受注時のチェック項目に「労働争議の有無」を入れています。この一項目が社内にあるかどうかが、労働局の調査が入ったときの評価を分けます
Q2派遣会社から人を入れるのはOKなんですか?
派遣も同じ考え方で縛られています。労働者派遣法24条が職業安定法20条を労働者派遣事業に準用しており、スト中の事業所への派遣は禁止の対象です。紹介がだめで派遣ならよい、という抜け道は用意されていません。実務のポイント:争議の現場で問題にされやすいのは、争議前から入っていた派遣スタッフの扱いです。増員なのか従来どおりなのかを示す記録が、紹介会社にも派遣会社にも、身を守る材料になります
Q3ストの前でも紹介が止まることがあるって本当?
本当です。労働委員会が、ストやロックアウトに至るおそれの高い争議が起きていて、無制限な紹介が解決を妨げるとハローワークに通報し、ハローワークから紹介事業者に通報されると、その事業所への紹介は制限されます(34条で準用する20条2項)。ただし、争議前の通常の人数を維持するのに必要な範囲は除かれます。実務のポイント:この例外の線は「争議前の人数」です。会社が直前に求人を急に増やしていれば、それが通常の人数を超えている証拠として使われます
間違えやすい点 AI による整理
- 「ストのことは労使の問題で、間に入る紹介会社には関係ない」と思われやすい。だが34条は名指しで職業紹介事業者に義務を課している。違反すれば厚生労働大臣の改善命令や、悪質な場合は許可取消しの判断材料になりうる。手数料が一件数十万円でも、事業そのものを失う危険と引き換えになる
- ストが起きている事業所への紹介禁止までは知っている人もいる。見落とされやすいのは二段目である。ストの「前」でも、労働委員会からの通報が届いた時点で、通常の人数を超える紹介は止まる。「まだストは始まっていないから大丈夫」は、通報が届いた後には通用しない
- 「会社が人を雇うこと自体を禁じる条文だ」と考えるのは問いの立て方が誤っている。34条が縛るのは紹介事業者の紹介行為であって、会社が自力で直接採用することまでは禁じていない。会社側の採用行為が不当労働行為(労働組合法7条)に当たるかどうかは、まったく別の土俵で争うことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制される主体 | 職業安定法34条:民間の職業紹介事業者 | 職業安定法20条:公共職業安定所(ハローワーク) 労働者派遣法24条:労働者派遣事業者 |
| 規制される行為 | 争議中の事業所への求職者の紹介 | 争議中の事業所への求職者の紹介 争議中の事業所への労働者の派遣 |
| スト・ロックアウト中 | 紹介禁止(例外なし) | 紹介禁止(例外なし) 20条準用により派遣禁止 |
| 争議前の通報段階 | 職安経由の通報を受けた後、通常人員維持分を除き紹介制限 | 労働委員会の通報を受けた後、通常人員維持分を除き紹介制限 20条準用により同様の制限 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は罷工期間および一定規模の労資争議の調解期間中、主管機関による求職者の推介を禁止する。対象が主管機関中心である点で日本の20条に近く、民間機関への準用の構造は日本と異なる
韓国は職業紹介機関の争議中立に加え、使用者自身による争議中の代替採用も制限しており、日本より規制の射程が広い
ドイツは連邦雇用エージェンシーの争議中立と、スト対象事業所での派遣労働者の就労禁止を別々に定める
米国はスト中の代替要員の雇入れを原則として認めており、日本型の紹介禁止規定は存在しない。威力行使目的のスト破り輸送のみ刑事規制される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 人材紹介会社のあなたに、長年の取引先から「来週から急ぎで販売スタッフを15人」と依頼が来た。理由を聞くと担当者は言葉を濁す。調べると、その店舗では労働組合が前日からストライキに入っていた。この案件を受ければ、あなたの会社が34条違反の当事者になる
- 組合が池袋の本店でストに入った翌朝、店の前に見慣れない応援スタッフが並んでいたらどうか? 彼らがどこから来たかで法的な評価が変わる。人材紹介会社経由ならこの条文の問題になり、派遣会社経由なら労働者派遣法側の同じ規定の問題になる。社内の別部署からの応援であれば、どちらにも当たらない
- 労使交渉が決裂寸前で、組合はスト権を確立済み。あと3日で回答期限が来る。会社は「念のため」と複数の紹介会社に大量の求人を出した。組合が労働委員会に申し立て、通報の流れが動き出せば、紹介会社は「通常人員の維持」に必要な分しか紹介できなくなる
- 紹介会社の法務担当として、全営業に向けたマニュアルを改訂する。ストやロックアウトの最中の求人は受け付け段階で止める。この一行がないと、現場の営業はそれと知らないまま違反する
- 会社側がロックアウトで組合員を締め出し、その間の穴埋めを紹介会社に頼んだ。ロックアウトもストと同じく、紹介禁止の対象である
取るべき行動
被害を受けた側:1. スト中またはロックアウト中に外部の人材が入ってきたら、日時・人数・どの会社からの手配かを、写真や証言で記録する2. 紹介会社経由であれば、その会社に争議の事実を書面で通知し、紹介の停止を求める3. 応じなければ、管轄の都道府県労働局に申告する4. スト前の段階なら、労働委員会への申立てや相談を通じて、通報の仕組み(20条2項)を動かす5. 会社の行為が不当労働行為に当たる余地があれば、労働委員会への救済申立てを並行して検討する
訴えられた側:1. 依頼を受けた時点で発注先に争議が起きていたか、通報を受けていたかを時系列で整理する2. 争議の事実を知った時点で紹介を止めたこと、その後の対応記録を残す3. 通報後の紹介であれば、争議前の通常の人数を維持する範囲だった根拠(過去の人員データ)を準備する4. 再発防止として、受付時に「労働争議の有無」を確認する項目を設け、社内規程を改める5. 労働局から指導を受けた場合は、改善計画を速やかに出す
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。実務上の時間軸は争議が続いている期間そのものである。禁止はストやロックアウトが行われている間、または労働委員会の通報が効力を持つ間に働き、争議が終われば紹介は再開できる
学説
争議中立説(一般的理解):職業紹介を担う機関が争議中の事業所へ代替要員を供給すると、団体行動権の実効性が損なわれ交渉力の均衡が崩れるため、仲介者には中立が求められるとする理解。34条は公的機関の中立義務を民間事業者にも及ぼしたものと位置づけられる。
- 職業安定法 第20条準用元、公共職業安定所の争議中立義務
- 職業安定法 第48条の3違反時の改善命令の根拠
- 職業安定法 第32条の9有料職業紹介事業の許可取消し等
- 職業安定法 第42条の2労働者募集への争議中立規定の準用(現行効力を要確認)
- 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律 第24条派遣事業への20条準用(通称 労働者派遣法)
- 労働関係調整法 第7条同盟罷業・作業所閉鎖など争議行為の定義
- 労働組合法 第7条使用者側の不当労働行為の禁止
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