職業安定法 第42条の2(準用)
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第二十条の規定は、労働者の募集について準用する。この場合において、同条第一項中「公共職業安定所」とあるのは「労働者の募集を行う者(厚生労働省令で定める者を除く。次項において同じ。)及び募集受託者(第三十九条に規定する募集受託者をいう。同項において同じ。)」と、「事業所に、求職者を紹介してはならない」とあるのは「事業所における就業を内容とする労働者の募集をしてはならない」と、同条第二項中「求職者を無制限に紹介する」とあるのは「労働者を無制限に募集する」と、「公共職業安定所は当該事業所に対し、求職者を紹介してはならない」とあるのは「公共職業安定所は、その旨を労働者の募集を行う者及び募集受託者に通報するものとし、当該通報を受けた労働者の募集を行う者又は募集受託者は、当該事業所における就業を内容とする労働者の募集をしてはならない」と、同項ただし書中「紹介する」とあるのは「募集する」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
準用とは何ですか?
定義準用とは、職業安定法第42条の2に定められた規定で、「第二十条の規定は、労働者の募集について準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第42条の2(準用)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第42条の2の条文原文は「第二十条の規定は、労働者の募集について準用する。」で始まります。
- 職業安定法第42条の2は第三章の二 労働者の募集に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第42条の2の前の条は職業安定法第42条です。
- 職業安定法第42条の2の次の条は職業安定法第43条です。
- 職業安定法第42条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第42条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第42条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/42_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法42条の2は、ストライキやロックアウト中の事業所で働く労働者の募集を、募集主と募集受託者の双方に禁止する規定。労働委員会の通報後も原則として募集できない。
Q · ストライキ中の工場で、代わりの人を求人広告で集めてもいいの?
できない。スト中の事業所での募集は職安法違反
職業安定法42条の2は、同法20条を労働者の募集に準用し、同盟罷業(ストライキ)または作業所閉鎖(ロックアウト)が行われている事業所での就業を内容とする募集を、募集主本人と募集受託者(人材会社など)の双方に禁じています。争議前の段階でも、労働委員会の通報を受けたハローワークから通報があれば、通常の員数を維持する範囲を超える募集はできません。
解説
ストライキの最中に「急募」の求人広告を出す。経営者にとっては自然な防衛策に見えるが、職業安定法はこれを禁じている。42条の2は、ハローワークに課された争議中立義務(20条)を、自社で直接募集する企業と、募集を委託された者(募集受託者)にもそのまま適用する規定である。禁止される場面は二つある。一つ目は、同盟罷業(ストライキ)や作業所閉鎖(ロックアウト:使用者側が職場を閉じ、労働者の就労を拒む争議行為)が行われている事業所で働く人の募集である。二つ目は、まだストに至っていない段階で、労働委員会が「無制限な募集は争議の解決を妨げる」と通報し、ハローワークからその旨の連絡を受けた場合である。ただし二つ目には例外があり、争議前に通常いた人数を維持する範囲の募集は認められる。押さえておくべきなのは、法が止めているのは「募集」という入口であって、管理職や非組合員が業務を代行することまで一律に禁じてはいない点だ。どこに線があるかを知っている側だけが、争議の場で冷静に動ける。
法的な位置づけ
職業安定法42条の2は、労働争議に対する国の中立原則を民間の労働者募集に及ぼす規定である。同法20条を準用し、労働者の募集を行う者および募集受託者に対し、同盟罷業または作業所閉鎖が行われている事業所における就業を内容とする募集を禁止するとともに、労働委員会の通報に基づく公共職業安定所からの通報を受けた場合にも、通常の員数維持に必要な限度を除き募集を禁じる。
手順
- 1.争議の兆候が出た時点で募集を棚卸し スト通告や労働委員会からの通報の可能性が出た段階で、対象事業所に関わる求人媒体の掲載、自社採用ページ、人材会社への募集委託をすべて一覧化する
- 2.争議中の事業所向けの募集を停止し記録 同盟罷業・作業所閉鎖が始まったら、当該事業所での就業を内容とする募集を直ちに停止し、媒体・委託先ごとに停止日時を記録する。自動更新設定も解除する
- 3.通報段階では「通常の員数」を算定 労働委員会の通報に基づく連絡を受けた場合、争議発生前に通常使用していた労働者数を資料で確定し、その維持に必要な限度の欠員補充のみ募集を続ける
- 4.募集受託者は受注時に争議の有無を確認 人材会社・求人媒体は、受注時チェックシートに労働争議の有無の確認項目を設け、争議中と判明した時点で当該事業所向けの募集を止める
よくある質問 AI による整理
Q1職業安定法42条の2とは?
争議中の事業所での労働者募集を、募集主と募集受託者に禁じる規定です。ハローワークの中立義務(20条)を民間の募集に広げたものです。
Q2スト中 求人広告 違法?
スト中の事業所での就業を内容とする募集は、職業安定法42条の2により違法です。求人サイトや自社採用ページへの掲載も募集に含まれえます。
Q3スト破り 雇用 違法?
本条が禁止するのは外部からの「募集」です。既存の管理職や非組合員による業務代行までは本条で直接禁じられていませんが、態様次第で不当労働行為が問題になります。
Q4募集受託者とは誰のこと?
労働者の募集を行う者から委託を受けて募集に従事する者で、職業安定法39条に規定されています。本条の義務を直接負う名宛人です。
Q5争議中の募集禁止 いつまで?
同盟罷業や作業所閉鎖が行われている間、または労働委員会の通報に基づく連絡を受けている間、禁止が続きます。争議終結後は通常どおり募集できます。
Q6争議中 別の事業所の求人は出せる?
争議が行われていない別の事業所での就業を内容とする募集は対象外です。ただし実際の配置先が争議中の事業所なら、実態で判断されます。
Q7職業安定法42条の2に違反したらどうなる?
厚生労働大臣による指導や改善命令(48条の3)の対象になりえます。労働者は違反事実を厚生労働大臣に申告できます(48条の4)。
Q8争議前の欠員補充は募集できる?
労働委員会の通報を受けた段階でも、争議発生前に通常使用していた労働者の員数を維持する限度の募集は認められます(20条2項ただし書の準用)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1スト中でも、前から決まってた中途採用の募集なら続けていいんですか?
ストが実際に行われている事業所での就業を内容とする募集であれば、時期を問わず禁止の対象になる。欠員補充の例外が書かれているのは、労働委員会の通報を受けた段階(20条2項の準用部分)だけである。実務のポイント:別の事業所での採用なら対象外だが、勤務地を「本社」と書きながら実際にはスト中の工場に配置すると、実態で判断される。勤務地表示を後で問われることを想定しておく
Q2人材会社なんですが、取引先がスト中だと知らずに募集を受けちゃいました。どうなりますか?
募集受託者は本条の名宛人であり、知った時点で募集を止める必要がある。違反が続けば厚生労働大臣の改善命令(48条の3)の対象になりうる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:大口取引先の争議情報は営業担当が一番早く知るのに、法務に上がってこないことが多い。受注時のチェックシートに「労働争議の有無」を一行入れておくだけで、知らなかったでは済まない状況を防げる
Q3ロックアウトって会社側がするものですよね?会社が自分で閉めたのに、募集まで禁止されるの?
される。42条の2は同盟罷業と作業所閉鎖を同列に扱っている。自ら職場を閉じて組合員の就労を拒みながら外部から人を募って操業すれば、争議の対抗手段として均衡を欠くからである。実務のポイント:ロックアウトが正当と認められる範囲は判例上かなり狭く、正当性が否定されると閉鎖期間の賃金支払義務が生じうる。そこに募集が重なると、使用者側の不利な材料が二重になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「ストをされたら代わりの人を雇えばいい」と考える経営者は多いが、争議中の事業所で働く人を募集する行為そのものが禁止されている。広告を出した時点で法令違反になる
- 人材会社や求人広告の制作側は「発注元の会社の問題で、自分たちは関係ない」と思いがちである。しかし42条の2は募集受託者を名指しで対象にしている。委託を受けて募集を実行する者も同じ義務を負う
- 組合側には「代替要員が働くこと自体が違法だ」と受け止める人もいるが、法律の構造は違う。本条が止めるのは募集という入口であり、すでに雇用している管理職や非組合員が業務を代行することまでは直接禁止していない。争うべき対象を取り違えると、申告も交渉も空振りに終わる
- 二つ目の場面(労働委員会からの通報)の「通常使用されていた労働者の員数を維持するため」という例外は、ストやロックアウトが実際に行われている場面には書かれていない。事前段階の欠員補充の例外を、スト突入後にも使えると思い込むのは危険である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の名宛人 | 職安法42条の2:労働者の募集を行う者・募集受託者 | 職安法20条:公共職業安定所(ハローワーク) 職安法34条:職業紹介事業者(20条の準用) |
| 禁止される行為 | 争議中の事業所での就業を内容とする労働者の募集 | 争議中の事業所への求職者の紹介 争議中の事業所への求職者の紹介 |
| 労働委員会の通報段階 | ハローワークからの通報を受けた後、無制限な募集が禁止 | 労働委員会の通報を受け、紹介が禁止 20条2項の準用による同旨の制限 |
| 例外 | 通報段階のみ、通常の員数維持に必要な限度の募集は可 | 通報段階のみ、通常の員数維持の限度の紹介は可 20条2項ただし書の準用による同旨の例外 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は合法な罷工期間等における就業服務機構の求職者推介を禁止する。日本の20条・34条に近く、使用者自身の募集を直接禁じる42条の2ほどの射程は条文上明確でない
韓国は使用者が争議行為で中断した業務のため外部者を採用・代替することを直接禁止しており、募集段階に限る日本より規制範囲が広い
ドイツは連邦雇用エージェンシーの職業紹介制限と、スト中の事業所への派遣労働者投入禁止で中立を図る。日本の職安法20条・派遣法24条の組合せに近い
フランスはスト参加者の代替を目的とする派遣・有期雇用契約を禁止する。雇用形態の側から規制する点が日本の募集規制と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 物流センターで組合が48時間ストに入った。センター長は人材会社に「明日から30人、短期で集めてほしい」と電話をかける。この発注を受けた人材会社は募集受託者として、自分自身が42条の2違反の当事者になる
- 求人媒体の営業担当として、取引先工場から掲載依頼を受けた。もしその工場がロックアウト中だと後から分かったら、掲載を続けてよいのか? 媒体側も、知った時点で掲載の扱いを見直す必要が出てくる
- 春闘の交渉が決裂寸前。労働委員会がハローワークに通報したという連絡が会社に届いた。今週末に出す予定だった大量採用の広告は止めなければならない。ただし欠員補充の範囲なら出せる。どこまでが「通常の員数」かを今夜中に詰める必要がある
- 組合員として、ストの翌日に会社の採用ページに「急募」の求人が出ているのを見つけた。スクショを撮り、日付と URL を残す。それが労働局への申告の起点になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 争議中に会社の求人広告、採用ページ、人材会社経由の募集を見つけたら、スクリーンショット、URL、掲載日時を保存する2. 委託先の人材会社や媒体名が分かれば記録する3. 都道府県労働局に職業安定法違反として申告する(48条の4) 4. 争議への干渉であれば、労働委員会への不当労働行為救済申立て(労働組合法7条)も並行して検討する
訴えられた側:1. 争議対象の事業所に関わる求人掲載と募集委託を直ちに停止し、停止日時を記録する2. 掲載が争議前からの欠員補充だった場合は、その経緯と人数の根拠を資料化する3. 業務の継続は、管理職や既存の非組合員による代行など、募集に頼らない手段に切り替える4. 行政から指導が入った場合は是正の経過を書面で示し、改善命令(48条の3)に進まないようにする
時効(請求できる期限):本条違反そのものに特定の時効はなく、禁止は同盟罷業・作業所閉鎖が続いている間、または労働委員会の通報を受けている間継続する。争議中の募集を不当労働行為として争う場合、救済申立ては行為の日(継続する行為はその終了日)から1年以内(労働組合法27条2項)
- 職業安定法 第20条準用元、ハローワークの争議中立義務
- 職業安定法 第34条職業紹介事業者への同旨準用
- 職業安定法 第39条募集受託者の定義の根拠条文
- 職業安定法 第48条の3違反時の改善命令の根拠
- 職業安定法 第48条の4違反事実の厚生労働大臣への申告
- 労働者派遣法(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律) 第24条派遣事業への職安法20条準用(通称 労働者派遣法)
- 労働関係調整法 第7条同盟罷業・作業所閉鎖を含む争議行為の定義
- 労働組合法 第7条争議介入を不当労働行為として争う根拠
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