児童福祉法 第21条の4
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- 国は、小児慢性特定疾病の治療方法その他小児慢性特定疾病その他の疾病にかかつていることにより長期にわたり療養を必要とする児童等(第三項及び第二十一条の五第一項において「疾病児童等」という。)の健全な育成に資する調査及び研究を推進するものとする。
- 2.国は、前項に規定する調査及び研究の推進に当たつては、難病の患者に対する良質かつ適切な医療の確保を図るための基盤となる難病の発病の機構、診断及び治療方法に関する調査及び研究並びに難病の患者の療養生活の質の維持向上を図るための調査及び研究との適切な連携を図るよう留意するものとする。
- 3.厚生労働大臣は、第一項に規定する調査及び研究の成果を適切な方法により地方公共団体、小児慢性特定疾病の治療方法その他疾病児童等の健全な育成に資する調査及び研究を行う者、医師、疾病児童等及びその家族その他の関係者に対して積極的に提供するものとする。
- 4.厚生労働大臣は、前項の規定により第一項に規定する調査及び研究の成果を提供するに当たつては、個人情報の保護に留意しなければならない。
- 5.都道府県は、厚生労働大臣に対し、医療費支給認定に係る小児慢性特定疾病児童又は医療費支給認定患者その他厚生労働省令で定める者に係る小児慢性特定疾病の病名、病状の程度その他の厚生労働省令で定める小児慢性特定疾病児童等に関する情報(厚生労働省令で定めるところにより医療費支給認定保護者又は医療費支給認定患者その他厚生労働省令で定める者の同意を得た情報に限る。以下「同意小児慢性特定疾病関連情報」という。)を、厚生労働省令で定める方法により提供しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第21条の4は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第21条の4の条文原文は「国は、小児慢性特定疾病の治療方法その他小児慢性特定疾病その他の疾病にかかつていることにより長期にわたり療養を必要とする児童等(第三項及び第二十一条の五第一項にお…」で始まります。
- 児童福祉法第21条の4は第四款 雑則に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第21条の4の前の条は児童福祉法第21条の3です。
- 児童福祉法第21条の4の次の条は児童福祉法第21条の4の2です。
- 児童福祉法第21条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第21条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第21条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/21_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法21条の4は、国に小児慢性特定疾病の調査研究の推進と成果の積極提供を義務づけ、都道府県が国へ送る病名等の情報を保護者等の同意を得たものに限ると定める。
Q · 子どもの難病データを国に提供する同意書、断ったら医療費助成は止まるの?
止まらない。国への提供は同意を得た情報に限られる
児童福祉法21条の4第5項は、都道府県が厚生労働大臣へ提供する小児慢性特定疾病の病名・病状の程度等の情報を「同意を得た情報に限る」と定めています。一方、医療費の支給は同法19条の2以下が根拠で、条文上は別の仕組みです。同意しない場合でも、その家庭の情報が国へ送られないだけです。なお、同意した情報は第1項の調査研究に使われ、第3項により成果は家族にも積極的に提供されます。
解説
小児慢性特定疾病の医療費助成を受けている家庭には、都道府県から「研究等への情報提供に同意しますか」という欄のある書類が回ってくる。多くの保護者はこれを助成手続の一部だと思い、他の書類と一緒に機械的に丸を付ける。だが本条第五項はそこを正確に区切っている。都道府県が国に送れるのは「同意を得た情報に限る」。あなたの署名一つが、子どもの病名と病状の程度が全国規模のデータに入るかどうかを決めている。そして、その同意は医療費支給認定の要件ではない。断っても助成は続く。一方で、同意した情報は第一項の調査及び研究の燃料になり、第三項によって成果はあなた自身に返ってくる建て付けになっている。厚生労働大臣は研究成果を地方公共団体や医師だけでなく「疾病児童等及びその家族」に積極的に提供する義務を負うからだ。データを差し出す側であると同時に、成果を受け取る側でもある。この双方向性を知っているかどうかで、あの同意欄の意味はまったく変わってくる。
法的な位置づけ
児童福祉法第21条の4は、小児慢性特定疾病その他の長期療養を要する児童等の健全な育成に資する調査及び研究を国が推進すること、難病研究との連携、厚生労働大臣による成果の積極的提供と個人情報保護への留意、並びに都道府県による同意取得済み情報の国への提供義務を定める規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1小児慢性特定疾病の研究協力の同意とは?
都道府県が子どもの病名・病状の程度等の情報を厚生労働大臣に提供することへの同意です。児童福祉法21条の4第5項で、提供できるのは同意を得た情報に限られます。
Q2小慢の情報提供に同意しないと助成は打ち切られる?
打ち切られません。医療費の支給は児童福祉法19条の2以下が根拠で、情報提供の同意は21条の4第5項という別の条文に置かれています。
Q3小児慢性特定疾病のデータはどこに送られる?
都道府県から厚生労働大臣に、厚生労働省令で定める方法で提供されます。提供されるのは同意を得た病名・病状の程度等の情報に限られます。
Q4小児慢性特定疾病の研究成果はどこで見られる?
21条の4第3項により、厚生労働大臣は研究成果を医師や自治体だけでなく疾病児童等とその家族にも積極的に提供するものとされています。国の公開情報を確認できます。
Q5小児慢性特定疾病 研究 同意 撤回できる?
撤回の具体的な手続は厚生労働省令や都道府県の運用によります。同意取得時に、撤回の窓口と方法を書面で確認しておくのが確実です。
Q6小児慢性特定疾病と難病法の研究は連携している?
21条の4第2項は、国が小児期の調査研究を進める際に、難病の発病機構・診断・治療方法等に関する研究との適切な連携に留意すると定めています。
Q7希少疾病の子どもの情報は匿名化で安全?
氏名を外しても、患者数が少ない疾病では地域・年齢・病名の組合せで特定されるおそれがあります。第4項は成果提供時の個人情報保護への留意を国に義務づけています。
Q8児童福祉法21条の4都道府県の義務は?
第5項により、都道府県は同意を得た小児慢性特定疾病児童等の情報を、厚生労働省令で定める方法で厚生労働大臣に提供しなければなりません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1研究に使われるって聞いたんですけど、断ったら治療や助成で不利になりませんか?
制度上そうはならない。第二十一条の四第五項が、国に提供できるのは「同意を得た情報に限る」と明記しているのは、同意が任意だからである。医療費の支給は第十九条の二以下が根拠で、条文が別に立っている。実務のポイント:同意書は署名時に撤回方法が案内されないことが多い。取得のその場で「撤回する場合の窓口と方法」を紙でもらっておくと、後から必ず効いてくる
Q2匿名にするって言われたんですが、本当に誰か分からなくなるんですか?
氏名を外しても、患者数が全国で数十人規模の疾患では、都道府県名・年齢・病名の組合せで事実上特定されうる。第四項が独立の項で個人情報の保護への留意を義務づけているのは、この再識別リスクがあるからだ。実務のポイント:希少疾患では、公表の際に地域や年齢の区分を粗くする(集計単位を広げる)運用が鍵になる。同意前に「公表時の集計単位」を質問できる家族は、実務担当者から本気の相手と見なされる
Q3うちの子の病気の研究成果って、親でも見られるものなんですか?
見られる。第三項は、厚生労働大臣が研究成果を地方公共団体や医師だけでなく「疾病児童等及びその家族その他の関係者」に積極的に提供するものとしている。家族は明文で受け手に数えられている。実務のポイント:国の研究費で動く研究班の報告書は公開されており、主治医が把握するより早く読める場合がある。診察の前に該当疾患の最新の整理に目を通しておくと、聞くべき質問が具体的になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「同意しないと助成が受けられないのでは」という問いの立て方そのものが誤っている。医療費支給認定の要件は第十九条の二以下の医療的・手続的要件であり、研究への情報提供の同意は第二十一条の四第五項という別の条文に置かれている。制度上、二つは別の回路であって、一方が他方の条件にはなっていない
- 匿名化すれば誰か分からなくなるという理解自体は正しいが、その限界の深刻さが読めていない。全国に患者が数十人という疾患では、都道府県名・年齢・病名の三つが揃った時点で事実上特定される。第四項がわざわざ独立の項を立てて「個人情報の保護に留意しなければならない」と書いているのは、希少疾病では再識別リスクが抽象論ではないからである
- あなたから見れば小児慢性特定疾病の助成は「二十歳まで面倒を見てくれる制度」だが、法律から見れば小児期の制度(児童福祉法)と成人期の制度(難病法)は別の法律で、対象疾病の範囲も一致しない。第二項の「適切な連携を図るよう留意する」は、この落差が現実に家庭を直撃しているからこそ置かれた一文だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 児童福祉法21条の4:調査研究の推進、成果提供、同意情報の国への提供 | 児童福祉法19条の2:小児慢性特定疾病医療費の支給 |
| 保護者の同意の位置づけ | 国への情報提供の前提(第5項「同意を得た情報に限る」) | 条文上、研究への情報提供の同意は支給の要件として置かれていない |
| 主な義務主体 | 国・厚生労働大臣・都道府県 | 都道府県(医療費の支給主体) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は希少疾病について通報・登録と研究の推進を専用の法律で定めている。小児に限らない点で日本の小児慢性特定疾病制度とは対象の切り方が異なる
韓国は希少疾患の登録・統計と研究支援を専用法で規律する。日本のように小児期と成人期で法律を分ける構造ではない
米国は NIH に希少疾患研究の担当部門を法定し、研究推進を連邦レベルで制度化している。患者データの提供は研究ごとの同意と連邦のプライバシー規制による
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 同意書にサインしなかったら、来月から子どもの医療費助成は止まるのか? 止まらない。助成は第十九条の二以下、研究への情報提供の同意は第二十一条の四第五項、別の回路に置かれている
- 二十歳の誕生日まであと四か月。小児慢性特定疾病の受給者証はその日で終わるが、子の疾患が指定難病の一覧に載っていなければ、成人期の医療費助成には繋がらない。第二項が難病法の調査及び研究との「適切な連携」をわざわざ命じているのは、この断層が現実にあるからだ。今のうちに主治医へ指定難病該当性の確認と診断書の準備を依頼しておく必要がある(対象疾病の範囲は最新の改正状況をご確認ください)
- あなたが県庁の小児慢性特定疾病担当だとする。同意欄が空欄のまま届いた申請書を、締切に追われて「同意あり」として国に送れば、第五項の「同意を得た情報に限る」に正面から反する。個人情報の取扱いとしても問題になり、後から同意を取り直す作業は数千件規模に膨らむ
- 友人の子が希少な代謝疾患と診断され、「研究に協力してもデータが漏れないか心配だ」と相談してきた。第四項は厚生労働大臣に個人情報の保護への留意を義務づけているが、留意義務は結果保証ではない。あなたが伝えるべきは、どの項目が、どこまで出るのかを説明してもらう権利が家族の側にあるという点だ
- 主治医から「この病気は情報が少なくてね」と言われた夜。第三項は、国が研究成果を地方公共団体・研究者・医師・疾病児童等及びその家族に積極的に提供するものとしている。国が公開している疾患別の整理を診察前に印刷して持参すれば、次の外来での会話の密度が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 同意を求められたら、その場で「医療費支給認定の要件かどうか」を確認し、回答を書類名とともにメモに残す2. 提供される項目(病名・病状の程度・その他厚生労働省令で定める情報)の範囲を書面で示してもらう3. 撤回したい場合の窓口と方法を紙で受け取る4. 同意するなら、第三項の成果提供を使う側にも回る。国が公開する疾患別情報を定期的に確認し、外来に持ち込む
訴えられた側:1. 都道府県・医療機関側は、第五項の「同意を得た情報に限る」を業務フローの分岐点として明記し、同意欄空白は送信しない設計にする2. 同意取得時の説明文書と取得記録を、支給認定の書類と物理的に分けて保管する3. 第四項を踏まえ、希少疾病の再識別リスクを前提に、集計単位と公表粒度を事前に定める4. 撤回申出の受付経路を一本化し、国への提供済みデータの取扱いを事前に整理しておく
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はないが、情報の取扱いをめぐり損害賠償を求める場合は一般消滅時効(民法百六十六条、債権は権利行使できると知った時から五年または権利行使できる時から十年)が適用される。実務上の期限はむしろ受給者証の有効期間満了日と二十歳到達日であり、成人期の制度への接続はその半年前から動き出す必要がある
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)児童福祉法改正(要検証) 小児慢性特定疾病対策が法律上の制度として整備された際に、調査及び研究の推進と成果提供を定める本条が置かれたと理解されるが、改正前の条文との対応関係は原典照合が必要
- 令和4年(2022年)改正、令和6年(2024年)4月施行(要検証) 小児慢性特定疾病児童等に関する情報の全国的な集約を法定化する改正により、都道府県から厚生労働大臣への情報提供義務と、提供対象を同意取得済み情報に限る第五項が加わったと理解される。施行日と項番の対応は原典照合が必要
- 児童福祉法 第6条の2小児慢性特定疾病及び医療支援の定義
- 児童福祉法 第19条の2小児慢性特定疾病医療費の支給、同意とは別系統の要件
- 児童福祉法 第21条の4の2匿名化した情報の研究者等への利用提供(現行効力を要確認)
- 児童福祉法 第21条の5疾病児童等の用語を共有する施策推進規定
- 児童福祉法 第2条国及び地方公共団体の児童育成責務
- 難病の患者に対する医療等に関する法律 第27条成人期の難病調査研究、第二項の連携先(現行効力を要確認)
- 個人情報の保護に関する法律 第69条行政機関等の目的外利用提供の制限(現行効力を要確認)
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