児童福祉法 第21条の6
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市町村は、障害児通所支援又は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第五条第一項に規定する障害福祉サービス(以下「障害福祉サービス」という。)を必要とする障害児の保護者が、やむを得ない事由により障害児通所給付費若しくは特例障害児通所給付費又は同法に規定する介護給付費若しくは特例介護給付費(第五十六条の六第一項において「介護給付費等」という。)の支給を受けることが著しく困難であると認めるときは、当該障害児につき、政令で定める基準に従い、障害児通所支援若しくは障害福祉サービスを提供し、又は当該市町村以外の者に障害児通所支援若しくは障害福祉サービスの提供を委託することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第21条の6は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第21条の6の条文原文は「市町村は、障害児通所支援又は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第五条第一項に規定する障害福祉サービス(以下「障害福祉サービス」という。」で始まります。
- 児童福祉法第21条の6は第五款 障害児通所支援及び障害福祉サービスの措置に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第21条の6の前の条は児童福祉法第21条の5の32です。
- 児童福祉法第21条の6の次の条は児童福祉法第21条の7です。
- 児童福祉法第21条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第21条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第21条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/21_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法21条の46は、保護者がやむを得ない事由で給付費の支給を受けることが著しく困難なとき、市町村が職権で障害児通所支援等を提供・委託できると定める。
Q · 親が申請してくれないと、障害のある子は支援を受けられないの?
やむを得ない事由があれば市町村が職権で支援を提供できる
障害児通所支援は原則として保護者の申請と契約で始まります。しかし児童福祉法第21条の46により、保護者が虐待・入院・行方不明・申請拒否などのやむを得ない事由で給付費の支給を受けることが著しく困難だと市町村が認めるときは、保護者の申請がなくても、市町村が障害児通所支援や障害福祉サービスを提供し、または事業者に委託できます。これは市町村の裁量による措置で、費用は保護者の負担能力に応じて徴収されます(同法56条)。
解説
日本の障害福祉は申請主義で動いている。保護者が窓口に行き、受給者証を取り、事業所と契約する。その最初の一歩を誰も踏まなければ、どれだけ支援を必要とする子どもでも、制度の上では存在しないことになる。ここに穴が開く。保護者が虐待している、入院している、行方不明である、あるいは「うちの子は障害児じゃない」と申請そのものを拒む。子どもは何一つ悪くないのに、支援がゼロになる。本条はその穴を塞ぐ非常弁である。市町村は、保護者がやむを得ない事由で給付費を受けることが著しく困難だと認めたとき、保護者の申請も同意もなしに、障害児通所支援や障害福祉サービスを直接提供でき、市町村以外の事業者に委託もできる。契約方式から措置方式へ切り替わるということだ。そしてこれは行政処分の系譜に属する。市町村の判断に納得がいかないなら、あなたには文書で理由を求め、争う筋道が残されている。
法的な位置づけ
児童福祉法第21条の46は、障害児通所支援等の契約・給付方式に対する例外として、保護者がやむを得ない事由により障害児通所給付費または介護給付費等の支給を受けることが著しく困難と市町村が認める場合に、市町村が政令で定める基準に従い、職権で当該障害児に障害児通所支援もしくは障害福祉サービスを提供し、または市町村以外の者に提供を委託できる旨を定める規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1やむを得ない事由による措置とは?
保護者の申請・契約によらず、市町村が職権で障害児に通所支援等を提供する仕組みです。児童福祉法21条の46が根拠で、契約方式の例外にあたります。
Q2放課後等デイサービス 親が申請しない場合どうなる?
原則として利用できませんが、保護者の申請拒否や養育困難がやむを得ない事由と認められれば、市町村の措置で利用が始まる余地があります。
Q3措置による障害児通所支援 費用は誰が払う?
事業所には市町村から委託費が支払われ、保護者からは市町村が負担能力に応じて費用を徴収します(児童福祉法56条)。
Q4障害児の措置 決めるのは誰?
本条の措置は市町村が行います。施設入所など都道府県が採る措置(児童福祉法27条)とは主体が異なります。
Q5措置 保護者の同意は必要?
本条は保護者の申請や同意を要件としていません。やむを得ない事由があると市町村が認めれば、職権で提供を決定できます。
Q6障害児 措置 期間はいつまで?
条文上の期限はありません。家庭状況が改善し保護者が給付を受けられるようになれば、通常の契約方式に戻るのが一般的な運用です。
Q7措置 自治体によって違う?
本条は「できる」規定で市町村の裁量に委ねられているため、運用実績や判断基準には自治体ごとに差があります。
Q8措置決定に不服がある場合は?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)を検討できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保護者が「うちの子は障害じゃない」と言って療育を受けさせません。祖母の私が申請できますか?
原則としてできません。申請権者は保護者に限られます。ただし児童福祉法6条の「保護者」には現に児童を監護している者も含まれるため、同居して監護している祖母であれば該当する余地があります。実務のポイント:自治体は「保護者に申請してもらってください」で会話を終わらせがちですが、本条の措置は職権発動なので申請は不要です。求めるべきは申請の受理ではなく、児童福祉担当への事実の通報です
Q2「やむを得ない事由」って具体的に何ですか? 貧しいだけでは駄目ですか?
典型は虐待、保護者の疾病・入院・拘禁・行方不明、判断能力の低下、そして保護者が申請自体を拒否している場合です。経済的に苦しいだけでは足りず、給付費の支給を受けること自体が著しく困難だという構造が要ります。実務のポイント:条文は「できる」と書かれた裁量規定で、市町村ごとに運用幅があります。同じ県内の隣の市では措置が出るという差が現実に存在するので、転居を伴う相談では自治体ごとの運用実績を先に確認する価値があります
Q3措置を断られました。これって不服申立てできるんですか?
措置を求める申請権が明文化されていないため、措置をしない判断に処分性があるかは実務上解釈が分かれています。それでも文書で理由を得たうえで審査請求を行い、あわせて義務付け訴訟(行政事件訴訟法3条6項)を検討するのが定石です。実務のポイント:処分性が微妙な領域ほど、自治体は訴訟を避けたがります。申立ての準備を始めた段階で運用が動き、判決を取る前に実質的な目的が達成される例は少なくありません
Q4措置で受け入れた場合、うちの事業所の報酬はどうなりますか?
保護者と契約して給付費を代理受領する契約方式ではなく、市町村との委託契約に基づき市町村から委託費が支払われます。保護者からの費用徴収は市町村が児童福祉法56条により行うため、事業所が利用者負担金を追いかける必要がありません。実務のポイント:措置委託の単価は自治体の要綱で決まり、給付費の単価と一致しないことがあります。受託前に単価表と加算の扱いを文書で確認しないと、受けてから採算が合わないと気付きます
間違えやすい点 AI による整理
- 申請しなければサービスを受けられないことは、たいていの人が知っている。知られていないのはその深刻さの方だ。障害児支援の入口は保護者のみが握っており、子ども本人も、学校も、同居していない祖父母も、原則として単独では申請できない。保護者が動かないという一点だけで、子どもの療育が数年単位で止まる。本条はその構造的欠陥に対する、数少ない公的な解除弁である
- 「うちの自治体はやってくれない、どう頼めばいいのか」という問いの立て方そのものがずれている。本条による措置は申請に応じて出される給付ではなく、市町村が職権で行うものだ。頼む先は給付の窓口担当者ではなく、養育困難や虐待の事実を認定する側、つまり要保護児童対策地域協議会・児童相談所・学校である。事実をそこへ流し込むのが、実際の動かし方になる
- 保護者から見れば「勝手に決められた押しつけ」だが、法律から見れば子どもの最善の利益を守るための公的介入である。この落差を感情だけで処理すると、拒否や欠席を重ねた記録が積み上がり、後の児童相談所の判断であなたに不利に働く。争うなら、記録を汚さずに、理由開示と不服申立てという土俵で争う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 措置の主体 | 市町村 | 都道府県(児童福祉法27条) 児童相談所長(児童福祉法33条) |
| 内容 | 障害児通所支援・障害福祉サービスの提供または委託 | 里親委託・施設入所等の措置 児童の一時保護 |
| 発動要件 | 保護者がやむを得ない事由で給付費の支給を受けることが著しく困難 | 要保護児童等について都道府県が必要と認めるとき 児童の安全確保等のため必要と認めるとき |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では主管機関が要保護児童を緊急保護・安置する職権規定が中心で、障害児の通所支援を職権で提供する独立規定は日本ほど明確ではない
米国は親が不在・不明の場合にsurrogate parentを選任して特別支援教育の手続を進める仕組みで、行政の直接提供ではなく代理人選任で申請主義の穴を埋める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、放課後等デイサービスに通っていた子の母親が突然入院し、父親は単身赴任で連絡がつかないとしたら? 受給者証の更新申請をする人が誰もいない。期限が切れた瞬間、事業所は報酬を請求できず利用を断らざるを得ない。ここで市町村が本条の措置に切り替えれば、子どもの通所は一日も途切れない
- あなたは「うちの子に障害児の枠をつけたくない」と療育を断り続けてきた保護者かもしれない。学校と市が動き、ある日「措置」として児童発達支援の利用が決まったと通知が届く。これは相談でも勧誘でもなく、行政としての決定だ。納得できないなら理由の開示と不服申立てという正規の反論ルートがある。通知を無視して放置するのが一番まずい
- 祖母が一人で孫を育てている。手続の書類が読めず、申請は三年止まったままだ。本条は、その三年を終わらせるための鍵になりうる。
- 児童相談所が一時保護を解除し、子どもが家に帰ることが決まった。あと数日で在宅生活が再開するのに、保護者は通所の申請をしない。市町村が本条の措置を決めなければ、支援が一つもない家庭に障害のある子が戻ることになる。一時保護の解除日が、そのままタイムリミットだ
- 事業所を経営しているあなたのもとに、市から「措置で受けてほしい」と委託の打診が来る。契約方式と違い、相手は利用者ではなく市町村になる。費用は市町村から支払われ、保護者からの徴収は市町村が児童福祉法56条に基づいて行う。未収金リスクの構造がまるごと入れ替わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保護者が申請できない、またはしないという事実を記録化する。欠席や連絡不通の日付、家庭訪問記録、医師や学校の所見をそろえる2. 市町村の障害福祉担当とこども家庭センター(未設置なら児童福祉担当課)の双方に同じ資料を出す。片方だけでは案件が回らない3. 要保護児童対策地域協議会の個別ケース検討会議に載せるよう依頼する4. 断られたら措置をしない理由を文書で求め、不服申立てと義務付け訴訟の可能性を弁護士に相談する
訴えられた側:1. 通知書は末尾の教示欄から読む。不服申立ての期間と提出先が書かれている2. 措置に不服でも、子どもの通所を実力で止めない。欠席の記録は後の児童相談所の判断で確実に不利になる3. 市町村が認定した「やむを得ない事由」の中身を情報開示請求で確認し、事実誤認があれば日付と資料で具体的に反証する4. 費用徴収(児童福祉法56条)は負担能力に応じた額であり、算定に誤りがあれば同時に争える
時効(請求できる期限):本条の措置自体に期限の定めはない。効いてくるのは争う側の期限である。審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。措置の必要性は家庭状況で変動するため、事情が変わった時点で改めて働きかけることもできる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説的理解:社会福祉基礎構造改革により福祉サービスは措置から契約へ移行したが、契約を結べない者の保護のため、やむを得ない事由による措置が例外として存置された。本条はその障害児支援版と位置づけられる
改正沿革 AI による整理
- 平成22年(2010年)改正、平成24年(2012年)4月施行 障害児支援体系の再編により、障害児通所支援と障害児通所給付費の仕組みが児童福祉法に移管・整理され、やむを得ない事由による措置の対象に障害児通所支援が組み込まれる構造となった
- 平成24年(2012年)改正、平成25年(2013年)4月施行 障害者自立支援法が障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律へ改称され、本条が引用する法律名と条項の表記が改められた
改正の年表
- 1.平成22年(2010年) 改正:障害児支援体系の再編により障害児通所支援と障害児通所給付費が児童福祉法に整理され、やむを得ない事由による措置の対象に障害児通所支援が組み込まれた(平成24年4月施行)
- 2.平成24年(2012年) 改正:障害者自立支援法が障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律へ改称されたことに伴い、引用する法律名と条項の表記が改められた(平成25年4月施行)
- 児童福祉法 第6条の2の2障害児通所支援の内容を定義する条文
- 児童福祉法 第21条の5の3本条が例外をなす契約方式の本体(現行効力を要確認)
- 児童福祉法 第27条都道府県が採る措置との役割分担
- 児童福祉法 第33条緊急時の一時保護との併用関係
- 児童福祉法 第56条措置費用の保護者からの徴収根拠
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第5条本条が引用する障害福祉サービスの定義(通称 障害者総合支援法)
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第19条介護給付費等の支給決定手続の本体
- 児童虐待の防止等に関する法律 第6条やむを得ない事由の端緒となる通告義務
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