公認会計士法 第1条の3(定義)
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- この法律において「財務書類」とは、財産目録、貸借対照表、損益計算書その他財務に関する書類(これらの作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。)をいう。
- 2.この法律において「公表する」とは、公告をすることその他株主、債権者その他多数の者の知り得る状態に置くことをいう。
- 3.この法律において「監査法人」とは、次条第一項の業務を組織的に行うことを目的として、この法律に基づき設立された法人をいう。
- 4.この法律において「有限責任監査法人」とは、その社員の全部を有限責任社員とする定款の定めのある監査法人をいう。
- 5.この法律において「無限責任監査法人」とは、その社員の全部を無限責任社員とする定款の定めのある監査法人をいう。
- 6.この法律において「特定社員」とは、監査法人の社員のうち、公認会計士及び外国公認会計士(第十六条の二第五項に規定する外国公認会計士をいう。)以外の者をいう。
- 7.この法律において「外国監査法人等」とは、第三十四条の三十五第一項の規定による届出をした者をいう。
この条文の基本情報
定義とは何ですか?
定義定義とは、公認会計士法第1条の3に定められた規定で、「この法律において「財務書類」とは、財産目録、貸借対照表、損益計算書その他財務に関する書類(これらの作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚に…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第1条の3(定義)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第1条の3の条文原文は「この法律において「財務書類」とは、財産目録、貸借対照表、損益計算書その他財務に関する書類(これらの作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚に…」で始まります。
- 公認会計士法第1条の3は第一章 総則に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第1条の3の前の条は公認会計士法第1条の2です。
- 公認会計士法第1条の3の次の条は公認会計士法第2条です。
- 公認会計士法第1条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第1条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第1条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/1_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法第1条の3は、財務書類、監査法人、有限責任監査法人、特定社員など七つの用語を定義する。有限責任監査法人は社員全部を有限責任社員とする定款を持つ監査法人をいう。
Q · 「有限責任監査法人」って、粉飾を見逃しても誰も責任を取らない法人のこと?
違う。法人は全財産で責任を負い、指定社員も重い責任を負う
公認会計士法第1条の3第4項は、社員の全部を有限責任社員とする定款の定めのある監査法人を「有限責任監査法人」と定義しています。有限になるのは社員個人の責任であり、法人自体は自らの財産全体で責任を負います。さらに、監査証明業務の担当に指定された社員は、その業務から生じた債務について出資額を超えて責任を負います(同法34条の10の6)。請求先を検討する際は、法人名と業務執行社員の双方を確認することが重要です。
解説
大手監査法人の正式名称には、ほぼそろって「有限責任」の四文字が入っている。これは飾りではない。本条4項・5項の定義は、粉飾を見抜けなかった監査の後始末で、誰の個人財産まで責任が届くかを切り替えるスイッチである。有限責任監査法人の社員(パートナー)は、原則として出資額までしか責任を負わない。ただし、その監査証明の担当に指定された社員(指定有限責任社員)だけは、その業務から生じた債務について出資額を超えて責任を負う。投資家として損害を追うなら、法人の看板だけでなく、担当者の名前まで確かめることになる。1項は、紙を作らず電子データだけで作成された決算書も「財務書類」に含めている。6項の「特定社員」は、会計士の資格がなくても監査法人の社員になれる制度を前提にしている。七つの定義のひとつひとつが、責任の範囲を区切る境界線である
法的な位置づけ
公認会計士法第1条の3は、同法で用いる基本用語を定める定義規定である。財務書類は財務に関する書類およびその作成に代わる電磁的記録を含み、監査法人は監査証明業務を組織的に行う目的で同法に基づき設立された法人をいう。監査法人は社員全部の責任形態に応じて有限責任監査法人と無限責任監査法人に区分され、公認会計士・外国公認会計士以外の社員は特定社員と定義される。
よくある質問 AI による整理
Q1有限責任監査法人とは何ですか?
社員の全部を有限責任社員とする定款の定めのある監査法人です(公認会計士法1条の3第4項)。社員個人の責任は原則として出資額までに限られます。
Q2無限責任監査法人とは何ですか?
社員の全部を無限責任社員とする定款の定めのある監査法人です(同条5項)。社員は法人の債務について個人財産でも責任を負います。
Q3監査法人の特定社員とは?
監査法人の社員のうち、公認会計士と外国公認会計士以外の者をいいます(同条6項)。IT や法務などの専門家が想定され、監査証明業務は執行できません。
Q4公認会計士法の財務書類 電子データも含む?
含みます。1項は、財産目録や貸借対照表などの作成に代えて作られた電磁的記録も財務書類に含めると明記しています。
Q5公認会計士法でいう「公表する」とは?
公告をすることその他、株主・債権者など多数の者が知り得る状態に置くことをいいます(同条2項)。官報やウェブ掲載などが典型です。
Q6監査法人とはどんな法人?
公認会計士法2条1項の監査証明業務を組織的に行うことを目的として、同法に基づき設立された法人です(1条の3第3項)。
Q7外国監査法人等とは何ですか?
公認会計士法34条の35第1項による届出をした者をいいます(1条の3第7項)。日本の開示企業を監査する外国の監査事務所が想定されます。
Q8監査法人の社員は全員公認会計士?
全員ではありません。特定社員として会計士でない社員も認められますが、公認会計士である社員の割合には法令上の下限があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1有限責任監査法人って、粉飾を見逃しても責任を取らなくていいってことですか?
違う。法人そのものは、自らの財産全体で責任を負う。有限になるのは社員個人の責任で、原則は出資額までである。ただし、監査証明の担当に指定された社員は、その業務から生じた債務について出資額を超えて責任を負う(公認会計士法34条の10の6)。実務のポイント:和解交渉の場で指定社員個人の名前を出すかどうかで、相手の対応は目に見えて変わる
Q2監査法人のパートナーなのに会計士じゃない人っているんですか?
いる。本条6項の特定社員である。日本公認会計士協会への登録が必要で、IT や法務などの専門家が想定されている。ただし監査証明業務は執行できず、公認会計士である社員の割合にも下限がある(同法34条の4、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:転職市場でいう「パートナー」は、社員、特定社員、単なる職位名のどれを指すかで法的な意味がまったく違う
間違えやすい点 AI による整理
- 投資家から見ると、「有限責任」は監査法人が責任を逃れるための盾に見える。しかし法律の設計では、責任を消すのではなく、特定の人に集める仕組みである。担当に指定された社員は、その業務から生じた債務について出資額を超えて責任を負う。この落差を知らないと、本来は請求先に入れられた個人を見落とす
- 「監査法人の社員は全員が公認会計士だ」と思われがちだが、6項は会計士でない社員(特定社員)の存在を前提にしている。ただし、公認会計士である社員の割合には法令上の下限がある。また、特定社員は監査証明業務を執行できない。資格のない者が監査法人を乗っ取れる制度ではない(最新の改正状況をご確認ください)
- 「監査されるのは紙の決算書」という問いの立て方が、そもそもずれている。1項の財務書類には、作成に代えて作られた電磁的記録も含まれる。「紙がないから監査の定義の外だ」という理屈は、入口で通らない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 公認会計士法1条の3:有限責任・無限責任監査法人、特定社員などの用語を定義 | 同法34条の10の6:社員の責任の範囲(有限・無限の効果)を規律 同法34条の24:有限責任監査法人の登録制を規律 |
| 有限責任の扱い | 定款で社員全部を有限責任社員と定めた監査法人を有限責任監査法人と呼ぶ | 指定された社員は担当業務の債務につき出資額を超えて責任を負う 有限責任監査法人として業務を行うには登録が必要 |
| 実務での確認ポイント | 法人名に「有限責任」があるか、社員が会計士か特定社員か | 当該監査業務の指定社員は誰か 登録の有無・時期(現行効力を要確認) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は會計師事務所の形態として法人會計師事務所を認めるが、日本の有限責任監査法人のような指定社員責任の明文構造とは異なる点に注意
韓国は회계법인(会計法人)制度を設け、社員の資格・責任について独自の規律を置く
ドイツは Wirtschaftsprüfungsgesellschaft として GmbH・AG など一般の会社形態を利用し、経営陣の過半を Wirtschaftsprüfer とする要件を課す
米国は上場会社監査人に PCAOB 登録を義務付け、事務所形態は各州の LLP 法等に委ねる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 持ち株の会社が粉飾決算で上場廃止になり、株価は十分の一になった。もし監査法人にも責任を問うなら、相手は法人だけか、それとも担当パートナー個人も含まれるのか? 監査法人の名前に「有限責任」が付いているかどうかで答えが変わる。しかも損害を知った日から、時効のカウントはすでに進んでいる
- IT 監査の専門家であるあなたは、監査法人から「パートナー待遇」で誘われた。会計士の資格はない。入所すれば本条6項の特定社員になり、監査証明業務を執行する立場には立てない。サインする前に、肩書きと実際の権限が食い違っていないかを確かめておく
取るべき行動
被害を受けた側:1. 有価証券報告書の監査報告書から、監査法人の正式名称と業務執行社員を控える2. 法人名に「有限責任」があれば、法人に加えて指定社員個人への請求も検討する3. 会社・役員への請求(金融商品取引法21条の2、会社法429条)と並行して、監査人への請求(金融商品取引法22条等)を組み立てる4. 株主の集団訴訟の動きがあるか確認し、費用負担を抑える
訴えられた側:1. 自分が当該業務の指定社員に当たるか、指定の有無と時期を確認する2. 有限責任監査法人で指定外の業務であれば、責任は出資額が限度であることを主張する3. 監査調書を保全し、故意・過失がなかったことを立証する準備をする(金融商品取引法21条2項2号) 4. 法人が加入する賠償責任保険の適用範囲を確認する
時効(請求できる期限):本条は定義規定であり、固有の時効はない。監査人に対する不法行為請求には民法724条が適用される(損害および加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年)。金融商品取引法上の請求には、同法20条等の別の期間制限がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:有限責任監査法人制度は、監査法人の大規模化に伴う社員のリスクを限定する一方、指定社員に無限責任類似の責任を残すことで監査品質の規律を維持する設計と理解されている
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正 有限責任監査法人制度、特定社員制度、外国監査法人等の届出制度が導入され、本条の関連定義が整備されたとみられる。項番号の変遷と施行日は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:公認会計士法制定(昭和23年法律第103号)。本条の定義規定は後の改正で整備された
- 2.平成19年(2007年) 改正:有限責任監査法人制度・特定社員制度・外国監査法人等の届出制度が導入され、関連定義が整備されたとみられる。項番号の変遷と施行日は要確認
- 公認会計士法 第2条監査証明業務の定義、3項「次条第一項の業務」の中身
- 公認会計士法 第16条の2外国公認会計士の定義元、6項が参照
- 公認会計士法 第34条の10の6社員の責任範囲、有限・無限の効果(現行効力を要確認)
- 公認会計士法 第34条の24有限責任監査法人の登録制(現行効力を要確認)
- 公認会計士法 第34条の35外国監査法人等の届出、7項の定義元
- 金融商品取引法 第193条の2上場会社等の財務書類の監査証明義務
- 会社法 第337条会計監査人は公認会計士か監査法人に限定
- 金融商品取引法 第22条虚偽記載時の監査人の流通市場責任
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