公認会計士法 第34条の25(登録の申請)
クイックジャンプ
- 登録を受けようとする有限責任監査法人(第三十四条の二十二第八項の規定による定款の変更をしようとする無限責任監査法人を含む。第三十四条の二十七第一項第二号ロにおいて同じ。)は、次に掲げる事項を記載した申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
- 一名称
- 二事務所の所在地
- 三社員の氏名及び住所
- 四資本金の額
- 五その他内閣府令で定める事項
- 2.前項の申請書には、定款その他の内閣府令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
この条文の基本情報
登録の申請とは何ですか?
定義登録の申請とは、公認会計士法第34条の25に定められた規定で、「登録を受けようとする有限責任監査法人(第三十四条の二十二第八項の規定による定款の変更をしようとする無限責任監査法人を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の25(登録の申請)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の25の条文原文は「登録を受けようとする有限責任監査法人(第三十四条の二十二第八項の規定による定款の変更をしようとする無限責任監査法人を含む。」で始まります。
- 公認会計士法第34条の25は第五章の三に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の25の前の条は公認会計士法第34条の24です。
- 公認会計士法第34条の25の次の条は公認会計士法第34条の26です。
- 公認会計士法第34条の25には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の25 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の25(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_25
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法第34条の50は、有限責任監査法人の登録申請を定める。名称・所在地・社員の氏名住所・資本金の額を記載した申請書に定款等を添付し、内閣総理大臣に提出する。
Q · 監査法人が有限責任になるには、定款を変えるだけでいいの?
定款変更だけでは不可、申請と登録が必要
公認会計士法第34条の50により、有限責任監査法人として登録を受けようとする法人は、名称、事務所の所在地、社員の氏名及び住所、資本金の額その他内閣府令で定める事項を記載した申請書を内閣総理大臣に提出しなければなりません。既存の無限責任監査法人が定款変更で有限責任へ移る場合も同じ申請が必要で、定款等の添付書類も求められます。登録を受けるまでは有限責任の効力は生じません。
解説
上場会社の有価証券報告書の末尾に綴じられた監査報告書をめくると、署名欄に「指定有限責任社員 業務執行社員 公認会計士 ○○」という肩書きが並んでいることが多い。その肩書きを名乗れるのは、本条の申請書を内閣総理大臣に提出し、登録を受けた監査法人だけである。申請書に書く項目は、名称、事務所の所在地、社員の氏名と住所、資本金の額、その他内閣府令で定める事項。さらに定款などの書類を添付しなければならない。注目すべきは、すでに存在する無限責任監査法人が定款を変えて有限責任へ移る場合も、新設と同じ申請が必要だという点である。社員の責任を「出資の範囲まで」に絞るという特権は、自動では手に入らない。社員の名前と住所、資本金という事実を国に差し出して審査を受け、その代わりに責任の上限を得る取引である。投資家としてのあなたは、監査報告書の署名欄を見るだけで、その監査法人がこの手続を経た組織かどうかを判別できる
法的な位置づけ
公認会計士法第34条の50は、有限責任監査法人の登録申請手続を定める規定である。登録を受けようとする有限責任監査法人および定款変更により有限責任へ移行する無限責任監査法人は、名称、事務所の所在地、社員の氏名及び住所、資本金の額等を記載した申請書に定款等を添付し、内閣総理大臣に提出しなければならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.有限責任化の方針と定款変更案を確定する 社員会議で有限責任への移行(または有限責任監査法人の新設)を決定し、定款変更案を作成する。登録までは無限責任のままである点を社員全員で共有する
- 2.申請書の記載事項を揃える 名称、事務所の所在地、社員全員の氏名及び住所、資本金の額、その他内閣府令で定める事項を確定する。社員の住所は最新のものか一人ずつ確認する
- 3.定款等の添付書類を準備する 内閣府令で定める事項を記載した書類を確認し、定款ほか必要書類を準備する。記載内容と実態に食い違いがないか社内で二重チェックする
- 4.内閣総理大臣(金融庁)へ提出し登録を待つ 申請書と添付書類を提出する。不明点は事前に金融庁へ相談する。登録を受けるまでの間は、リスクの大きい新規案件の受託を慎重に判断する
よくある質問 AI による整理
Q1有限責任監査法人とは何ですか?
社員の責任が原則として出資の範囲に限られる監査法人です。公認会計士法上の登録を受けることで、その地位が認められます。
Q2有限責任監査法人の登録申請書には何を書く?
名称、事務所の所在地、社員の氏名及び住所、資本金の額、その他内閣府令で定める事項です(公認会計士法第34条の50第1項)。
Q3有限責任監査法人の登録申請先はどこ?
条文上の提出先は内閣総理大臣です。実務上は金融庁が窓口となるため、申請前に金融庁へ事前相談しておくと手続が円滑です。
Q4無限責任監査法人から有限責任へ移行できる?
できます。ただし定款変更をしようとする無限責任監査法人も本条の申請対象であり、申請書と添付書類を提出して登録を受ける必要があります。
Q5登録申請に添付する書類は?
定款その他内閣府令で定める事項を記載した書類です(同条第2項)。具体的な書類は内閣府令で確認し、最新の様式を用いてください。
Q6有限責任監査法人の登録はいつから効力がある?
登録を受けた時点から有限責任監査法人として扱われます。申請しただけ、定款変更を議決しただけでは有限責任の効力は生じません。
Q7申請書に社員の住所まで書く必要がある?
あります。社員の氏名及び住所は法定記載事項です。責任を限定する代わりに、組織の構成員を国に開示させる仕組みになっています。
Q8登録申請書の記載が事実と違ったらどうなる?
登録の拒否事由や事後の行政処分の対象となるおそれがあります。提出前に社員全員の住所や資本金の額を実態と照合することが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1有限責任監査法人と普通の監査法人って、何がそんなに違うんですか?
一番の違いは社員の責任範囲である。無限責任監査法人の社員は法人の債務について連帯して無限責任を負いうるが、有限責任監査法人の社員は原則として出資の範囲に限られる。その代わり本条の申請と登録が必要になり、名称や資本金を国に開示する。実務のポイント:有限責任でも、個別の監査業務を担当する指定有限責任社員の責任は別に重く扱われる。署名欄の名前こそが責任の所在を示している
Q2申請書に資本金を書かせるのは、なぜなんですか?
社員の責任が限定される以上、監査の失敗で投資家や依頼会社が損害を受けたとき、賠償の原資は主に法人の財産になるからである。本条1項4号が資本金の額を記載事項にしているのは、その受け皿を国が把握するためだ。実務のポイント:有限責任監査法人には資本金や財産的基礎に関する基準が別途設けられている(最新の改正状況をご確認ください)。監査法人を選ぶ側は、規模や看板より財務的な受け皿を見ている
間違えやすい点 AI による整理
- 「定款を変更すれば有限責任監査法人になれる」と考えがちだが、無限責任監査法人が定款変更で有限責任へ移る場合も、本条により登録申請が必要である。定款変更の議決と、登録による効力発生のあいだには時間差があり、その間に引き受けた業務の責任をどう扱うかを社内で整理しておく必要がある
- 有限責任という言葉の強さを知っていても、その限界を知らない人が多い。有限責任監査法人であっても、個別の監査証明業務を担当する「指定有限責任社員」は、その業務について重い責任を負う仕組みになっている(公認会計士法上の指定制度、最新の改正状況をご確認ください)。「有限責任だから会計士個人は安全」という理解は、投資家側から見ても監査人側から見ても危うい
- 投資家は「大手監査法人が付いているから安心」と考えるが、法律が見ているのは看板ではなく登録の中身である。登録時に開示される資本金の額は、事故が起きたときの賠償原資の目安の一つになる。監査法人の名前を見るのではなく、その法人の財務的な受け皿を見る視点が要る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 公認会計士法第34条の50:登録申請書の記載事項と添付書類 | 同法第34条の27:登録の拒否事由(本条申請の審査基準) 同法第34条の22:無限責任から有限責任への定款変更 |
| 主な行為者 | 登録を受けようとする監査法人 | 審査する内閣総理大臣(実務上は金融庁) 定款を変更する監査法人の社員 |
| 実務上の注意点 | 記載事項と実態の一致、添付書類の漏れ防止 | 拒否事由に該当しないことの事前確認 定款変更の議決だけでは有限責任の効力は生じない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも会計師事務所の法人形態について主管機関の許可・登記を要する仕組みがある。具体的な条番号と記載事項は現行法で要確認
ドイツでは監査法人(Wirtschaftsprüfungsgesellschaft)は Wirtschaftsprüferkammer による承認(Anerkennung)を要する
米国では上場会社を監査する事務所は PCAOB への登録が必要。組織形態上の責任限定は州法(LLP 等)が規律する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 中堅監査法人の社員会議で「来期から有限責任に移行しよう」と決まった。定款を変更する議決だけでは足りず、本条の申請書と添付書類を揃えて内閣総理大臣(実務上は金融庁)に提出し、登録を受ける必要がある。登録までは無限責任のままである点を、社員全員が理解しているか
- 投資していた上場会社が粉飾決算で上場廃止になった。監査報告書の署名欄を確認すると「指定有限責任社員」とある。監査法人への損害賠償請求を考えるとき、誰の個人責任を追及できるのかは、この登録の有無と指定の範囲で大きく変わる
- 申請書に記載した社員の住所が古いままだったら、どうなる? 登録申請の段階で事実と食い違う記載をすれば、登録拒否や後の行政処分の火種になる。提出前の数日間で、社員全員の住所を確認し直すことになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 粉飾決算などで損害を受けた場合、まず対象年度の有価証券報告書を入手し、監査報告書の監査法人名と指定有限責任社員の氏名を記録する2. 金融庁の公表情報で、その監査法人が有限責任監査法人として登録されているか、行政処分歴があるかを確認する3. 損害額と株式の取得時期を整理し、証券訴訟に詳しい弁護士へ相談する。金融商品取引法上の請求と民法上の請求を併せて検討する
訴えられた側:1. 有限責任への移行を検討する監査法人は、社員全員の氏名・住所、資本金の額、定款変更案を事前に確定させる2. 内閣府令で定める添付書類を確認し、記載内容と実態の食い違いがないか社内で二重チェックする3. 登録の効力が生じるまでは無限責任である前提で、移行期間中の新規契約やリスクの大きい案件の受託を慎重に判断する4. 不明点は申請前に金融庁へ相談する
時効(請求できる期限):本条の申請自体に提出期限はない。ただし登録を受けるまで有限責任の効力は生じない。損害賠償請求については特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用され、不法行為構成なら民法724条の期間制限に注意(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:公認会計士法改正により有限責任監査法人制度が創設され、登録制とその申請手続が整備された(条番号の変遷は e-Gov の沿革で要確認)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める