公認会計士法 第34条の27(登録の拒否)
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- 内閣総理大臣は、登録の申請者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を拒否しなければならない。
- 一第三十四条の二十九第二項の規定により申請者が登録を取り消され、その取消しの日から三年を経過しない場合
- 二社員のうちに次のいずれかに該当する者がいる場合
- 一第三十四条の四第二項各号のいずれかに該当する者
- 二第三十四条の二十九第二項の規定により他の登録を受けた有限責任監査法人(以下「登録有限責任監査法人」という。)が登録を取り消された場合において、その取消しの日前三十日以内に当該他の登録有限責任監査法人の社員であつた者でその処分の日から三年を経過しないもの
- 三資本金の額が公益又は投資者保護のため必要かつ適当なものとして政令で定める金額に満たない場合
- 四申請者の社員のうちに公認会計士である社員の占める割合が百分の五十を下らない内閣府令で定める割合を下回る場合
- 2.内閣総理大臣は、前項の規定により登録の拒否をした場合においては、遅滞なく、理由を付して、その旨を申請者に通知しなければならない。
この条文の基本情報
登録の拒否とは何ですか?
定義登録の拒否とは、公認会計士法第34条の27に定められた規定で、「内閣総理大臣は、登録の申請者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を拒否しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の27(登録の拒否)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の27の条文原文は「内閣総理大臣は、登録の申請者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を拒否しなければならない。」で始まります。
- 公認会計士法第34条の27は第五章の三に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の27の前の条は公認会計士法第34条の26です。
- 公認会計士法第34条の27の次の条は公認会計士法第34条の28です。
- 公認会計士法第34条の27には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の27 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の27(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_27
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法34条の27は、取消し後3年未経過・欠格社員の存在・資本金不足・会計士社員比率不足のいずれかがあれば、有限責任監査法人の登録を必ず拒否すると定める。
Q · 有限責任監査法人の登録って、どんな場合に断られるの?
四つの拒否事由のどれか一つに当たれば必ず拒否
公認会計士法34条の27第1項により、①登録取消しの日から3年を経過していない、②社員の中に欠格事由に当たる者がいる、③資本金が政令の定める額に満たない、④公認会計士である社員の割合が内閣府令の基準(法律上の下限は50%)を下回る、のいずれかに当たると、内閣総理大臣は登録を拒否しなければなりません。裁量で通す余地はなく、拒否する場合は同条2項により遅滞なく理由を付して申請者に通知されます。
解説
「有限責任監査法人トーマツ」「有限責任あずさ監査法人」。大手監査法人の名前に付いている「有限責任」の四文字は、自分で名乗れば済むものではない。内閣総理大臣の登録を受けて初めて名乗れる(公認会計士法34条の24)。その登録の門番が本条である。門は四つある。過去に登録を取り消されてから3年たっていない法人、欠格事由に当たる社員を抱える法人、政令で定める最低資本金に届かない法人、公認会計士である社員の割合が内閣府令の基準を下回る法人。どれか一つに当たれば、内閣総理大臣は登録を「拒否しなければならない」。役所が裁量で(情けをかけて)通してくれる余地はない。一方で、拒否するときは遅滞なく理由を付けて通知する義務がある(2項)。あなたが監査法人を立ち上げる側なら、資本金と社員構成は設立登記の前に固めておく必要がある。上場準備企業の財務担当なら、監査法人を選ぶとき法人名に「有限責任」が付いているかどうかで、その法人が国の審査に通った資本基盤と社員構成を持っているかが分かる。
法的な位置づけ
公認会計士法第34条の27は、有限責任監査法人の登録拒否事由を定める規定である。内閣総理大臣は、申請者が登録取消し後3年未経過、欠格事由に該当する社員の存在、政令所定の最低資本金未満、公認会計士社員の割合が内閣府令所定割合未満のいずれかに該当する場合、登録を拒否しなければならず、拒否時は理由を付して申請者に通知する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.全社員の経歴と処分歴を一覧化する 社員全員について、過去に登録を取り消された法人への関与歴、懲戒処分歴などを一覧にし、本条1項2号の欠格事由に当たる者がいないかを確認する
- 2.最低資本金を社員数から逆算する 公認会計士法施行令の基準額を現在の社員数と採用予定者を含めた社員数で試算し、資本金に余裕を持たせる
- 3.公認会計士社員の割合を試算する 特定社員(非会計士社員)の採用予定まで含めて、公認会計士である社員の割合が内閣府令の基準を下回らないかを計算する
- 4.登録申請書を提出する 34条の25の手続に従い申請書と添付書類を整え、専門家の事前確認を経たうえで提出する
- 5.拒否通知を受けたら理由と期限を確認する 通知の理由欄から該当する号と事実を特定し、事実誤認なら審査請求(3か月以内)や取消訴訟(6か月以内)を検討、要件不足なら補ったうえで再申請する
よくある質問 AI による整理
Q1有限責任監査法人とは何ですか?
社員の責任が原則として出資額に限定される監査法人です。名乗るには内閣総理大臣の登録が必要で(公認会計士法34条の24)、登録の可否を本条が審査します。
Q2有限責任監査法人の登録拒否事由は何個ありますか?
四つです。取消し後3年未経過、欠格社員の存在、政令の最低資本金未満、公認会計士社員の割合不足。一つでも当たれば拒否は義務です。
Q3登録を取り消された監査法人はいつから再登録できますか?
34条の29第2項による取消しの日から3年を経過するまでは、本条1項1号により再登録できません。3年経過後に改めて申請します。
Q4有限責任監査法人の最低資本金はいくら?
具体的な金額は公認会計士法施行令で定められ、社員数に応じて変わる仕組みです。社員を増やす前に基準額を必ず最新の政令で確認してください。
Q5監査法人の社員は公認会計士でなくてもなれますか?
なれます(特定社員)。ただし公認会計士である社員の割合が内閣府令の基準を下回ると、有限責任の登録は本条1項4号で拒否されます。
Q6登録拒否の通知はいつ届きますか?
本条2項は「遅滞なく」理由を付して通知すると定めています。具体的な日数は条文に書かれていないため、審査状況は金融庁に確認するのが確実です。
Q7登録拒否に不服がある場合どこに申し立てますか?
行政不服審査法に基づく審査請求、または行政事件訴訟法に基づく取消訴訟が考えられます。期限は前者が原則3か月、後者が6か月です。
Q8監査法人の名前に「有限責任」と付けないとどうなりますか?
登録を受けた有限責任監査法人は名称に「有限責任」を用いる必要があり、登録のない法人は使えません。名称がその法人の責任形態を示す表示になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1有限責任の登録を断られたら、監査の仕事は全部できなくなるんですか?
できなくなるわけではない。本条が拒むのは有限責任監査法人としての登録(34条の24)であり、社員が無限連帯責任を負う形態の監査法人として業務を続ける道は残る。実務のポイント:拒否されたことよりも、その事実を顧客にどう説明するかで信用の傷み方が変わる。拒否理由が資本金不足のように補える事項なら、再申請の予定時期まで添えて先に伝えたほうが、監査契約の解約を防ぎやすい
Q2社員一人の過去の処分で、法人全体が登録拒否されるって本当ですか?
本当である。1項2号は「社員のうちに」欠格事由に該当する者がいれば拒否すると定めており、法人単位で判断される。他の要件をすべて満たしていても結論は変わらない。実務のポイント:処分歴のある実力者を引き抜くとき、その人の処分の時期と内容が号の細目に当たるかを入社前に確認していない法人は少なくない。登録後に事由が生じた場合は34条の29の取消しの問題になるので、社員の加入手続に審査の工程を組み込んでおくべきだ
Q3登録拒否の通知に理由が一行しか書いていなかったら、どうすればいいですか?
本条2項は理由を付して通知する義務を課しており、行政手続法8条も申請を拒否する処分には理由の提示を求めている。どの事実が拒否事由に当たるのか読み取れない記載は、手続違法として争う余地がある。実務のポイント:理由提示の不備で処分が取り消されても、要件を満たしていなければ同じ結論で処分がやり直されるだけである。争う価値があるのは、事実認定そのものに誤りがある場合だ
間違えやすい点 AI による整理
- 「登録拒否=監査法人として業務ができなくなる」と思われがちだが、本条が拒むのは有限責任監査法人としての登録だけである。監査法人そのものは、社員が無限連帯責任を負う形態で業務を続けられる。失うのは監査業務ではなく、社員個人の財産を守る盾である
- 資本金要件は設立時に一度クリアすれば終わりだと思われている。だが社員の数が増えれば政令の基準額も連動して上がる仕組みであり、社員を増やすたびに資本金の手当てが必要になる。採用計画と資本政策はセットで動かすべきものだ(最新の改正状況をご確認ください)
- 申請者から見れば「書類を出して待つ手続」だが、法律から見れば「社員一人ひとりの経歴監査」である。法人の財務がどれほど健全でも、社員の中に号の細目で定める欠格事由に当たる人が一人いれば拒否される。この落差を知らずに、他法人で処分歴のある有力会計士を社員に迎え入れて頓挫する例がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定内容 | 34条の27:有限責任監査法人の登録拒否事由(入口審査) | 34条の29:登録後の登録取消し(出口の処分) 34条の4:監査法人の社員の資格(形態を問わない基本要件) |
| 判断の時点 | 登録申請時 | 登録後に事由が生じたとき 監査法人の設立時・社員加入時 |
| 効果 | 有限責任監査法人として登録されない(無限責任型での業務は継続可能) | 登録が取り消され、本条1項1号により3年間再登録不可 要件を欠く者は社員になれない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も法人形態の会計師事務所について主管機関の許可と組織要件を設けている。具体的な条番号と要件は最新条文で要確認
ドイツは監査法人(Wirtschaftsprüfungsgesellschaft)に承認制を採り、経営陣に占める監査士の比率などの要件を課す
米国は上場企業を監査する会計事務所に PCAOB への登録を義務付ける。責任限定の LLP 形態は州法で別途規律される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 独立した会計士5人で監査法人を作り、有限責任型で登録を申請した。ところが社員の一人が2年前に登録を取り消された監査法人の社員だったことが審査で引っかかった。一人の経歴が、法人全体の門を閉じる
- IT コンサル出身の非会計士を社員に迎えて監査法人の DX を進めたい。だが非会計士社員を増やしすぎて公認会計士社員の割合が内閣府令の基準を下回った瞬間、本条4号で登録拒否となる。人材戦略が登録要件とぶつかる
- もし登録拒否の通知書が届いたら、どう動く? 理由欄を読み、審査請求の期限(知った日の翌日から3か月)を手帳に書き込むのが最初の一手になる
- あなたは IPO 準備中のスタートアップの CFO。大手には断られ、中小監査法人を探している。候補の法人名に「有限責任」が付いていない。それは登録拒否されたのか、あえて無限責任型を選んでいるのか。面談で聞くべき質問が一つ増える
- 株主総会の招集通知が来週発送で、監査法人の交代を議案に載せる予定だった。ところが新任候補の法人がまだ有限責任の登録審査中だと分かった。残り7日、議案の文言をどう書くかで揉めている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 拒否通知の理由欄を読み、1項のどの号のどの事実に当たるとされたのかを特定する2. 事実誤認(社員の経歴の取り違え、資本金の計算違いなど)があれば、資料を揃えて行政不服審査法に基づく審査請求、または取消訴訟を検討する3. 要件不足が事実なら、増資や社員構成の見直しで補ったうえで再申請する4. 審査の間は、無限責任型の監査法人として業務を続けられるか、顧客への説明と合わせて整理する
訴えられた側:立場を逆にして申請前の予防として読む。1. 全社員について、過去に登録取消しを受けた法人への関与歴と懲戒処分歴を一覧にする2. 政令の基準額を社員数から逆算し、資本金に余裕を持たせる3. 公認会計士社員の割合を、採用予定者まで含めて試算する4. 弁護士や公認会計士法に詳しい専門家に申請書類を事前に見てもらい、拒否事由に当たらないかを確認する
時効(請求できる期限):登録を取り消された法人は、取消しの日から3年間再登録できない(1項1号)。拒否処分への審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正(要人的検証) 有限責任監査法人制度の創設に伴い、登録制とその拒否事由が導入されたとみられる。その後の文言改正の有無と時期は未確認
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:公認会計士法改正により有限責任監査法人制度が創設され、登録制と登録拒否事由が導入された(その後の文言改正の有無は要確認)
- 公認会計士法 第34条の24有限責任監査法人の登録義務
- 公認会計士法 第34条の25登録申請の手続と記載事項
- 公認会計士法 第34条の29登録取消し、1号の3年制限の起点
- 公認会計士法 第34条の4監査法人社員の資格と会計士比率の原則
- 公認会計士法 第34条の33有限責任監査法人の供託義務(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第8条申請拒否処分の理由提示義務の一般則
- 行政不服審査法 第18条拒否処分に対する審査請求期間
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