公認会計士法 第34条の52(決定案の提出)
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審判官は、審判手続を経た後、審判事件についての決定案を作成し、内閣総理大臣に提出しなければならない。
この条文の基本情報
決定案の提出とは何ですか?
定義決定案の提出とは、公認会計士法第34条の52に定められた規定で、「審判官は、審判手続を経た後、審判事件についての決定案を作成し、内閣総理大臣に提出しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の52(決定案の提出)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の52の条文原文は「審判官は、審判手続を経た後、審判事件についての決定案を作成し、内閣総理大臣に提出しなければならない。」で始まります。
- 公認会計士法第34条の52は第五章の六に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の52の前の条は公認会計士法第34条の51です。
- 公認会計士法第34条の52の次の条は公認会計士法第34条の53です。
- 公認会計士法第34条の52には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の52 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の52(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_52
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法34条の52は、審判官が審判手続を経た後、課徴金の審判事件の決定案を作成し、内閣総理大臣に提出しなければならないと定める規定である。
Q · 公認会計士の課徴金審判で出てくる「決定案」って何?
審判官が審判を終えた後に書く、課徴金決定の下書き
公認会計士法34条の52により、審判官は審判手続を経た後、審判事件についての決定案を作成し、内閣総理大臣に提出しなければなりません。課徴金納付命令の決定はこの決定案に基づいて行われます(34条の53)。本条には被審人へ決定案を事前に示す手続がないため、反論は答弁書と審判期日で尽くしておく必要があります。
解説
監査報告書に虚偽の証明があったとして課徴金の審判にかけられると、多くの会計士は最終的な「決定」で勝負が決まると思い込む。実態は違う。内閣総理大臣(実際は権限の委任を受けた金融庁長官)が出す課徴金納付命令の決定は、審判官が作る「決定案」に基づいて行われる(34条の53)。つまり、事実認定と課徴金額の骨組みは、本条の決定案の段階でほぼ固まる。審判官は金融庁の内部職員だが、審判手続(行政機関の中で開かれる裁判に似た手続)を経た後でなければ決定案を書けない。あなたが答弁書、審判期日での意見陳述、証拠の提出で残したものだけが、この下書きの材料になる。審判期日で黙っていた論点は、決定案に入りようがない。課徴金額は故意なら監査報酬相当額の1.5倍、過失なら1倍とされている(31条の2、34条の21の2。最新の改正状況をご確認ください)。故意か過失かという一点の書き方だけで、金額は1.5倍の差になる。
法的な位置づけ
公認会計士法第34条の52は、課徴金に係る審判事件において、審判手続を主宰した審判官に対し、審判手続を経た後に決定案を作成し内閣総理大臣に提出することを義務付ける規定である。審理を担う者と処分を行う者を区別し、処分の基礎となる判断を審判手続の段階で形成させる機能を持つ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.開始決定書の争点を切り分ける 審判手続開始決定書の「課徴金に係る事実」と「金額計算の基礎」を一行ずつ確認し、認める点と争う点を分ける。特に故意か過失かの認定は課徴金額に直結するため最優先で検討する
- 2.監査記録を全量保全する 監査調書、内部レビュー記録、クライアントとのメールを直ちに保全する。決定案が提出された後に出した証拠は審判記録に入らないため、初動で揃えておく
- 3.答弁書で反論を記録に残す 指定期限までに答弁書を提出し、争う点とその根拠となる証拠を具体的に示す。取消訴訟で裁判所に読まれることを前提に書く
- 4.審判期日の最終意見陳述で論点を絞る 審判期日では、故意か過失かなど金額を左右する論点に絞り、監査調書のどの箇所が根拠になるかを特定して陳述する。決定案作成前の実質的な最後の機会となる
よくある質問 AI による整理
Q1公認会計士の課徴金審判とは?
虚偽証明などを理由に課徴金を課す前に、金融庁内部で開かれる準司法的な手続です。審判官が審理し、その後に決定案を作成します。
Q2公認会計士の課徴金はいくら?
虚偽証明の場合、故意なら監査報酬相当額の1.5倍、過失なら1倍とされています(31条の2、34条の21の2)。最新の改正状況は要確認です。
Q3決定案が提出された後はどうなる?
内閣総理大臣(権限委任により金融庁長官)が決定案に基づいて課徴金納付命令などの決定を行います(34条の53)。
Q4課徴金の決定に不服があるときはどうする?
決定の取消訴訟を提起できます。出訴期間は決定の効力発生日から30日以内とされ、行政事件訴訟法の原則より短いため注意が必要です。
Q5課徴金審判の答弁書はいつまでに出す?
審判手続開始決定書で指定された期限までに提出します。期限は短いことが多く、通知を受けたらすぐに準備を始める必要があります。
Q6課徴金審判に弁護士は必要?
法律上の義務ではありませんが、決定案の材料は審判記録に限られるため、課徴金審判の経験がある弁護士を代理人にするのが一般的です。
Q7課徴金と懲戒処分は両方受けることがある?
あり得ます。課徴金は行政上の金銭的制裁、業務停止などは懲戒処分で、目的と手続が別です。主張の一貫性を保つ必要があります。
Q8監査法人も課徴金審判の対象になる?
なります。監査法人の虚偽証明は34条の21の2で課徴金の対象とされ、個人の会計士と同様に審判手続を経て決定されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1審判官って裁判官みたいに中立なんですか? 結局金融庁の人ですよね?
審判官は金融庁の職員で、内閣総理大臣(権限委任により金融庁長官)が指定する(34条の41)。当該事件の調査に関わった者は審判官になれない仕組みだが、組織として独立しているわけではない。実務のポイント:だからこそ審判は「勝つ場」というより「記録を作る場」と割り切る代理人が多い。決定案に反論が書かれていなければ、後の取消訴訟で手続の不十分さを争う材料になる
Q2決定案ってこっちに見せてもらえるんですか? 出る前に反論できる?
本条は決定案を内閣総理大臣に提出すると定めるだけで、被審人に事前に示して反論させる手続は設けていない。反論の機会は、決定案が作られる前の答弁書と審判期日である。実務のポイント:決定案に反論する手続がない以上、審判期日の最終陳述が実質的な最終弁論になる。ここを形式的に済ませる被審人は少なくないが、それが一番もったいない
間違えやすい点 AI による整理
- 「最終判断は大臣だから、金融庁の上層部に働きかければ覆る」と考えるのは前提から誤っている。決定は決定案に基づいて行われる仕組みであり、審判手続の外で動くことは記録に残らない。戦うべき場所は審判期日である
- 審判官が金融庁の職員であることは知っていても、それがどこまで影響するかは見落とされがちである。審判官は当該事件の調査に関わった者から外される仕組みになっているが、同じ組織の人間であることに変わりはない。だからこそ、後の取消訴訟で裁判所に読まれることを前提に、審判記録を自分で厚くしておく必要がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続上の位置 | 34条の52:審判手続の終了後、審判官が決定案を作成・提出 | 34条の40:審判手続を開始する決定 34条の53:決定案に基づく最終決定 |
| 行為主体 | 審判官 | 内閣総理大臣(権限委任により金融庁長官) 内閣総理大臣(権限委任により金融庁長官) |
| 被審人が関与できる余地 | 決定案自体への事前反論手続は規定なし。答弁書・審判期日の記録が材料 | 開始決定書を受けて答弁書を準備する起点 不服があれば取消訴訟で争う |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では会計師の懲戒を懲戒委員会が審議する仕組みで、審理機関と監督機関を分ける点で発想が近い。
韓国では監査人への過徴金が証券先物委員会の審議を経て課される。合議体の審議を挟む点が日本の審判官方式と異なる。
米国では行政法審判官(ALJ)や PCAOB の hearing officer が initial decision を出し、上位機関が審査する。決定案提出型の日本法と構造が類似する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 監査法人のパートナーとして、上場会社の粉飾を見抜けなかった件で審判手続開始決定の通知が届いた。法人は「最終決定が出てから争えばいい」と言うが、それで間に合うのか? 決定案は審判期日の記録から作られる。審判期日で過失の範囲を絞る主張をしなければ、故意と認定する案がそのまま上がっていく
- 答弁書の提出期限まで、残りは10日。事実を全部認めて早く終わらせるか、監査手続の妥当性を争うか。どちらを選ぶかで、審判官の机に載る材料がまるで変わる
- 審判官を務める金融庁職員の側から見ると、決定案は手続を尽くした証拠でもある。被審人の反論に触れない決定案は、その後の取消訴訟で真っ先に突かれる
取るべき行動
被害を受けた側:被審人として審判にかけられた場合:1. 開始決定書の「課徴金に係る事実」と「金額計算の基礎」を一行ずつ確認し、争う点と認める点を分ける2. 監査調書・内部レビュー記録・クライアントとのメールを直ちに保全する3. 金融商品取引法の課徴金審判の経験がある弁護士を代理人に選ぶ4. 答弁書と審判期日では、故意か過失かの認定に資源を集中させる。決定案の材料はこの記録しかない
訴えられた側:被審人の立場が「訴えられた側」に当たる:1. 事実を認めて早期に終える道と、争う道の費用対効果を最初に試算する2. 争うなら、審判期日での意見陳述と参考人審問の申出を活用し、審判記録に反論を残す3. 決定に不服がある場合の取消訴訟に備え、審判段階から裁判所に読ませる前提で主張を組む4. 懲戒処分(業務停止など)が並行する可能性も見込み、主張の一貫性を保つ
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。答弁書は開始決定書で指定された期限までに出す。決定に不服があれば取消訴訟を起こせるが、出訴期間は決定の効力発生日から30日以内という短い期間とされている(行政事件訴訟法の原則6か月より短い。最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:審判官による決定案作成と処分権者による決定を分ける二段構えは、行政内部で調査・審理・処分の機能を形式上分離し、手続の公正さを担保する仕組みと理解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正 公認会計士・監査法人に対する課徴金制度の導入に伴い、審判手続の一環として新設されたとみられる。その後の改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:公認会計士・監査法人に対する課徴金制度の導入に伴い、審判手続の一環として設けられたとみられる。その後の改正の有無は要確認。
- 公認会計士法 第34条の53決定案に基づく課徴金納付命令の決定
- 公認会計士法 第34条の41審判官の指定と除斥
- 公認会計士法 第34条の40審判手続開始の決定
- 公認会計士法 第31条の2公認会計士の虚偽証明に対する課徴金
- 公認会計士法 第34条の21の2監査法人の虚偽証明に対する課徴金
- 金融商品取引法 第185条の6同型の決定案提出規定(並行制度)(現行効力を要確認)
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