公認会計士法 第35条の2(職権の行使)
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審査会の会長及び委員は、独立してその職権を行う。
この条文の基本情報
職権の行使とは何ですか?
定義職権の行使とは、公認会計士法第35条の2に定められた規定で、「審査会の会長及び委員は、独立してその職権を行う。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第35条の2(職権の行使)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第35条の2の条文原文は「審査会の会長及び委員は、独立してその職権を行う。」で始まります。
- 公認会計士法第35条の2は第六章に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第35条の2の前の条は公認会計士法第35条です。
- 公認会計士法第35条の2の次の条は公認会計士法第36条です。
- 公認会計士法第35条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第35条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第35条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/35_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法35条の2は、公認会計士・監査審査会の会長及び委員が独立して職権を行うと定める。金融庁に置かれながら、審査や勧告の判断に長官の指揮は及ばない。
Q · 公認会計士・監査審査会は金融庁の言いなりにならないの?
はい。会長と委員の判断に長官の指揮は及びません
公認会計士法35条の2は、公認会計士・監査審査会の会長及び委員が「独立してその職権を行う」と定めています。審査会は組織上は金融庁に置かれていますが(同法35条)、監査法人の審査・検査や勧告の判断について金融庁長官の指揮命令は受けません。ただし独立しているのは職権行使であり、懲戒処分や業務停止命令を下すのは内閣総理大臣(委任を受けた金融庁長官)です。審査会は検査と勧告を担う、という役割分担になっています。
解説
監査法人を検査する組織が、金融庁の中に置かれている。だが金融庁長官は、その組織の会長や委員に「この監査法人には手加減しろ」とは命じられない。そう定めているのが、わずか一行の本条である。公認会計士・監査審査会(通称 CPAAOB)は、監査法人の品質管理を審査・検査し、問題があれば金融庁長官に処分を勧告する。さらに公認会計士試験の実施も担っている。組織の上では金融庁の下にありながら、職権の行使(審査会が法律で与えられた権限を使うこと)では上からの指揮を受けない。あなたの年金や NISA の投資先が出す決算書は、誰かが監査したから信用されている。その監査をさらにチェックする審査会が政治や業界の圧力で曲がれば、あなたが信じる数字は根元から揺らぐ。ニュースで「審査会が勧告」と読んだら、それは役所の内部手続ではなく、独立した判断として出たものだと読み分けてよい。
法的な位置づけ
公認会計士法35条の2は、公認会計士・監査審査会の会長及び委員の職権行使の独立を定める規定である。審査会は金融庁に置かれる合議制の機関であるが、その構成員は監査法人等の審査・検査や処分の勧告などの職権を行使するにあたり、上級機関の指揮命令に服さず、自らの判断で権限を行使する。
よくある質問 AI による整理
Q1公認会計士・監査審査会とは?
監査法人等の品質管理を審査・検査し、必要に応じて処分を勧告する機関です。金融庁に置かれ、公認会計士試験の実施も担っています。
Q2公認会計士・監査審査会の英語名は?
Certified Public Accountants and Auditing Oversight Board で、略称は CPAAOB です。海外の監査監督機関と並べて言及されることも多い名称です。
Q3公認会計士・監査審査会の会長は誰が任命する?
会長及び委員は、両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命します(公認会計士法37条)。国会の同意を必要とする点が独立性を支えています。
Q4審査会の検査を受けるのはどこ?
主に監査法人や、上場会社等の監査を行う公認会計士です。日本公認会計士協会が行う品質管理レビューの内容を審査し、必要に応じて立入検査を行います。
Q5審査会の勧告に法的拘束力はある?
勧告そのものが処分になるわけではありません。勧告を受けた内閣総理大臣(金融庁長官)が、懲戒処分などを行うかどうかを判断します。
Q6公認会計士試験は誰が実施している?
公認会計士・監査審査会が実施しています。試験の運営も独立した職権行使の対象となる点が、本条の見落とされがちな側面です。
Q7審査会の検査結果はどこで見られる?
金融庁の審査会ウェブサイトで、勧告の内容や検査で見つかった指摘事項の事例集などが公表されています。監査法人を比べる材料になります。
Q8職権の独立とはどういう意味?
法律で与えられた権限を使うときに、上級の行政機関から個別の指示を受けず、自らの判断で決めるという意味です。所属組織の有無とは別の概念です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1審査会って結局は金融庁の内部組織なんでしょ? 独立って言っても形だけでは?
組織上は金融庁に置かれていますが(公認会計士法35条)、会長と委員は独立して職権を行うと本条が明記しています。会長と委員は両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命し(同法37条)、罷免できる事由も法律で限定されています。実務のポイント:独立性の実効性を測るには、審査会の勧告が金融庁の処分にどれだけ反映されたかを公表資料で追うのが近道です。勧告と処分の内容を突き合わせる人はほとんどいません
Q2監査法人に問題があったら、審査会がすぐ業務停止にしてくれるんですか?
いいえ。審査会は検査を行い、その結果に基づいて金融庁長官等に処分を勧告する機関で、業務停止命令などの処分そのものは内閣総理大臣(委任を受けた金融庁長官)が下します。実務のポイント:勧告から処分までには時間差が生じるため、勧告の公表時点で市場が先に反応することがあります。投資判断では処分の報道ではなく勧告の公表を見るべきです
間違えやすい点 AI による整理
- 「金融庁に置かれているのだから、金融庁の一部署で長官の部下だ」と考えがちである。組織上の所属と職権行使の独立は別の話だ。審査会の事務局は金融庁の中にあるが、会長と委員は審査や勧告の判断について長官の指揮命令を受けない。所属の場所だけを見て独立性を否定すると、制度の読み方を誤る
- 独立という言葉は知っていても、その範囲を広く見すぎる人が多い。本条が保障するのは職権行使の独立であって、審査会が自ら処分を下す権限ではない。懲戒処分や業務停止命令を出すのは原則として内閣総理大臣(委任を受けた金融庁長官)であり、審査会は検査と勧告を担う。独立した勧告と最終処分は分かれている、この二段構えを押さえて初めて報道が正確に読める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定内容 | 公認会計士法35条の2:会長及び委員の職権行使の独立 | 公認会計士法35条:審査会を金融庁に置くことと所掌事務 公認会計士法37条:両議院の同意による会長・委員の任命 |
| 独立性への寄与 | 判断の段階で上級機関の指揮命令を排除する | 設置場所を定めるだけで、独立性そのものは定めない 人選の段階で国会の関与を求め、恣意的な人事を防ぐ |
| 誤読しやすい点 | 独立=処分権限まであると誤解されやすい | 金融庁に置かれる=長官の部下と誤解されやすい 内閣総理大臣任命=政府の意のままと誤解されやすい |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では金融監督管理委員会が会計師を監督する。金管会自体は独立機関と位置づけられるが、日本のように監査監督専門の独立合議体を置く構造ではない
ドイツは APAS を連邦経済輸出管理庁(BAFA)内に置き、専門的に独立した監督を行わせる。庁内設置と独立性を両立させる点で日本と発想が近い
米国は PCAOB を SEC の監督下にある非営利法人として設置し、監査法人の登録・検査・処分を担わせる。処分権限まで持つ点で日本の審査会と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 持ち株の会社で不正会計が発覚した。担当していた監査法人に対し、審査会の検査結果に基づく勧告が出たと報じられる。株価が戻るかどうかを考えるとき、その勧告が上から「止められなかった」判断だという点が、市場がどこまで本気の処分と受け取るかを左右する
- 大手監査法人の品質管理担当パートナーとして、あなたは審査会の検査を受けている。「金融庁の上の人に話を通せば何とかなる」と考えるのは筋違いではないか? 本条がある以上、委員の判断を上から変えさせるルートは法律上用意されていない。準備すべきは指摘事項への是正計画である
学説
通説(行政委員会合憲論):行政権は内閣に属する(憲法65条)が、内閣による任命権や予算を通じた統制が及んでいる限り、職権行使の独立が認められた合議制機関の設置は許容されると解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成15年(2003年)改正、平成16年(2004年)4月施行 公認会計士審査会を改組して公認会計士・監査審査会を設置した際に本条を新設し、会長及び委員の職権行使の独立を明文化した。その後の文言改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 新設:公認会計士法改正により公認会計士審査会を改組し、公認会計士・監査審査会を設置(平成16年(2004年)4月施行)。あわせて会長及び委員の職権行使の独立を明文化した。
- 公認会計士法 第35条審査会の設置及び所掌事務
- 公認会計士法 第36条審査会の組織、会長及び委員の構成
- 公認会計士法 第37条両議院同意による会長・委員の任命
- 公認会計士法 第41条の2審査会の勧告権限(現行効力を要確認)
- 公認会計士法 第49条の4検査等の権限の審査会への委任
- 金融庁設置法 第6条金融庁に置く審議会等の根拠(現行効力を要確認)
- 国家行政組織法 第8条審議会等の設置に関する一般規定
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