公認会計士法 第37条の4(会長及び委員の身分保障)
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会長及び委員は、審査会により、心身の故障のため職務の遂行ができないと認められた場合又は職務上の義務違反その他会長若しくは委員たるに適しない非行があると認められた場合を除いては、在任中、その意に反して罷免されることがない。
この条文の基本情報
会長及び委員の身分保障とは何ですか?
定義会長及び委員の身分保障とは、公認会計士法第37条の4に定められた規定で、「会長及び委員は、審査会により、心身の故障のため職務の遂行ができないと認められた場合又は職務上の義務違反その他会長若しくは委員たるに適しない非行があると認められた…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第37条の4(会長及び委員の身分保障)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第37条の4の条文原文は「会長及び委員は、審査会により、心身の故障のため職務の遂行ができないと認められた場合又は職務上の義務違反その他会長若しくは委員たるに適しない非行があると認められた…」で始まります。
- 公認会計士法第37条の4は第六章に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第37条の4の前の条は公認会計士法第37条の3です。
- 公認会計士法第37条の4の次の条は公認会計士法第37条の5です。
- 公認会計士法第37条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第37条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第37条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/37_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法37条の4は、公認会計士・監査審査会の会長と委員について、心身の故障または非行を審査会が認定した場合を除き、在任中の罷免を禁じる身分保障規定である。
Q · 公認会計士・監査審査会の委員は、大臣の判断で途中で辞めさせられるの?
原則不可。故障か非行を審査会が認定した場合だけ
公認会計士法37条の4により、公認会計士・監査審査会の会長と委員は、在任中その意に反して罷免されないのが原則です。例外は、心身の故障のため職務を遂行できない場合と、職務上の義務違反その他委員にふさわしくない非行がある場合の二つに限られます。しかも、その事由があるかどうかを認定するのは所管大臣ではなく審査会自身です。検査結果が政治的に不都合でも、それだけを理由に委員を入れ替えることはできません。
解説
上場企業の決算書には監査法人の「お墨付き」が付いている。その監査法人を外から検査し、懲戒の要否まで調べるのが公認会計士・監査審査会である。本条は、その会長と委員を在任中に本人の意に反して辞めさせられる場合を、二つに限っている。一つは心身の故障で職務を遂行できないとき、もう一つは職務上の義務違反などの非行で、委員にふさわしくないときである。見落とされやすいのは、その事情があるかどうかを認定するのが大臣ではなく審査会自身だという点だ。所管の金融庁や政治家にとって都合の悪い検査結果を出しても、それを理由に委員を入れ替えることはできない。あなたが投資信託で間接的に保有している株の決算数字は、この一文で守られた検査官の独立性に支えられている。
法的な位置づけ
公認会計士法第37条の4は、金融庁に置かれる公認会計士・監査審査会の会長及び委員の身分保障を定める規定である。罷免事由を心身の故障による職務遂行不能と、職務上の義務違反その他の非行の二つに限定し、その認定権限を審査会自身に帰属させることで、任命権者による恣意的な罷免を排除する。
よくある質問 AI による整理
Q1公認会計士・監査審査会とは何ですか?
金融庁に置かれる合議制の機関で、監査法人や公認会計士の監査業務を検査し、懲戒処分の要否などを審議します。委員の身分は公認会計士法37条の4で保障されています。
Q2公認会計士・監査審査会の委員はどうやって選ばれる?
会長と委員は、両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命します(公認会計士法37条の2)。国会の関与を経ることで、人選段階から独立性を確保する仕組みです。
Q3審査会委員の罷免事由は何がありますか?
二つだけです。心身の故障のため職務を遂行できない場合と、職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行がある場合で、どちらも審査会の認定が前提になります。
Q4審査会委員の罷免は誰が決める?
罷免事由の有無を認定するのは審査会自身です。その認定を受けて任命権者が罷免する流れであり、手続は次条以下の規定によります。大臣が単独で事由を判断することはできません。
Q5審査会委員の任期は何年?
任期は公認会計士法37条の3が定めています。本条の身分保障はその任期中に適用されるもので、任期満了による退任は「意に反する罷免」には当たりません。
Q6審査会委員の身分保障は何のためにある?
検査結果が業界や政治に不都合でも委員を入れ替えられないようにして、監査法人への検査の独立性を守るためです。最終的に守られるのは、決算書を信頼して投資する人たちです。
Q7病気で長く休んでいる委員は辞めさせられる?
心身の故障のため職務を遂行できないと審査会が認定すれば、罷免の対象になります。休んでいる事実だけで自動的に失職するわけではなく、審査会の認定が必要です。
Q8公正取引委員会の委員にも同じような身分保障はある?
あります。独占禁止法31条も、一定の事由に該当する場合を除き、委員長と委員は在任中その意に反して罷免されないと定めています。本条は同種の独立型身分保障の仕組みです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1審査会の委員って、結局は金融庁の言いなりなんじゃないんですか?
制度上はそうならないように作られている。会長と委員は両議院の同意を得て任命され(公認会計士法37条の2)、在任中は本条により、心身の故障か非行を審査会が認定した場合でなければ罷免されない。実務のポイント:事務を担う事務局は金融庁の組織と人員に依存している面があり、独立性を見るなら委員の身分だけでなく、検査実務を誰が担っているかにも目を向けるとよい
Q2委員が問題を起こしたら、誰がクビにするんですか?
まず審査会自身が、心身の故障や職務上の義務違反などの非行があると認定する(本条)。そのうえで内閣総理大臣が罷免する流れであり、具体的な手続は罷免に関する次条以下の規定による。実務のポイント:認定と罷免の権限を分けているのは、大臣が先に「辞めさせたい」と決めて理由を後付けする事態を防ぐためである。順番が逆になれば、身分保障は名ばかりになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「国の審議会の委員なんて大臣がいつでも差し替えられる」と思われがちだが、本条の審査会は違う。罷免事由は心身の故障と非行の二つに限られ、しかも認定するのは審査会自身である。所管大臣の人事権は、そこで大きく削られている
- 身分保障は委員の特権だと受け取られやすいが、守られている本当の対象は検査を受ける監査法人の「先にいる人」、つまり決算書を信じて株を買う投資家である。委員個人のための規定として読むと、条文の重みを見誤る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 公認会計士法37条の4:罷免事由を二つに限定する身分保障 | 公認会計士法37条の2:両議院同意による会長・委員の任命 独占禁止法31条:公正取引委員会委員の身分保障 |
| 人事に関わる主体 | 罷免事由の認定は審査会自身 | 任命は内閣総理大臣、事前に国会両議院の同意 公正取引委員会委員にも在任中の身分保障あり(事由は同条各号) |
| 独立性の担保方法 | 出口(罷免)を絞り、恣意的な交代を封じる | 入口(任命)に国会を関与させ、人選の偏りを抑える 独立行政委員会として出口を絞る同型の構造 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は独立機関の合議制委員について任期と任命手続の明定を求める。会計士の監督は金融監督管理委員会が所管し、日本のような独立検査審査会は置かれていない
韓国は金融委員会の委員に身分保障を置き、監査監督は証券先物委員会・金融監督院が担う。合議制機関の委員を一定事由以外で解任できない点で本条と共通する
ドイツは2016年改革で監査人監督機関 APAS を連邦経済輸出管理庁(BAFA)内に設置。行政庁内の機関という点で、金融庁に置かれる本審査会と構造が近い
米国の PCAOB 委員は当初、正当事由がある場合にのみ SEC が解任できたが、連邦最高裁は二重の解任制限を違憲と判断した。身分保障と行政責任の緊張を示す好例である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大手監査法人への検査で重大な品質管理上の不備が見つかった。監査先には政財界とつながりの深い企業が並ぶ。このとき検査を指揮した委員を「交代させろ」という圧力がかかっても、心身の故障か非行を審査会自身が認定しない限り、任期途中で外すことはできない
- 委員の一人が長期入院し、半年以上審議に出席できていない。辞めさせられるのか? 本条の「心身の故障のため職務の遂行ができない」に当たるかどうかを審査会が認定すれば罷免の道が開ける。認定しなければ任期満了まで身分は続く
学説
一般的理解:罷免事由を限定し、その認定を合議体自身に委ねる型の身分保障は、職権行使の独立性を確保する典型的な立法技術とされる。公正取引委員会などの独立行政委員会と同型の構造である
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 改正:公認会計士法改正により公認会計士審査会が公認会計士・監査審査会に改組され、監査法人等に対する検査・審査機能が強化された。会長・委員の身分保障もこの組織のもとで現在の形となった
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