公認会計士法 第47条の2(公認会計士又は監査法人でない者の業務の制限)
クイックジャンプ
公認会計士又は監査法人でない者は、法律に定のある場合を除くほか、他人の求めに応じ報酬を得て第二条第一項に規定する業務を営んではならない。
この条文の基本情報
公認会計士又は監査法人でない者の業務の制限とは何ですか?
定義公認会計士又は監査法人でない者の業務の制限とは、公認会計士法第47条の2に定められた規定で、「公認会計士又は監査法人でない者は、法律に定のある場合を除くほか、他人の求めに応じ報酬を得て第二条第一項に規定する業務を営んではならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第47条の2(公認会計士又は監査法人でない者の業務の制限)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第47条の2の条文原文は「公認会計士又は監査法人でない者は、法律に定のある場合を除くほか、他人の求めに応じ報酬を得て第二条第一項に規定する業務を営んではならない。」で始まります。
- 公認会計士法第47条の2は第七章に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第47条の2の前の条は公認会計士法第47条です。
- 公認会計士法第47条の2の次の条は公認会計士法第48条です。
- 公認会計士法第47条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第47条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第47条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/47_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法47条の2は、公認会計士・監査法人以外の者が報酬を得て他人の財務書類の監査又は証明を業として行うことを禁じる。記帳代行や財務相談は対象外。
Q · 公認会計士じゃない人に「監査報告書」を書いてもらっても大丈夫?
報酬を払う監査証明は公認会計士か監査法人にしか頼めない
公認会計士法47条の2により、公認会計士又は監査法人でない者は、法律に定めのある場合を除き、他人の求めに応じ報酬を得て財務書類の監査又は証明(同法2条1項)を業として営むことができません。税理士や会計コンサルが報酬付きで「監査報告書」を出せば本条違反となりえます。一方、財務書類の調製や財務の調査・相談(同法2条2項)は資格がなくても行えます。
解説
「監査済み」「会計的に証明済み」。投資家向け資料やクラファンのページでこの言葉を見ると、多くの人は安心する。ところが、報酬を受け取って他人の財務書類を監査・証明する仕事は、公認会計士と監査法人にしか許されていない。公認会計士法47条の2が、それ以外の者がこの業務を営むことを禁じているからだ。ここで押さえておきたいのは、同法2条が業務を二つに分けている点である。1項の「財務書類の監査又は証明」は独占業務(資格者だけに許された仕事)で、2項の「財務書類の調製、財務に関する調査・立案・相談」は誰でも手がけられる。会計コンサルや記帳代行は資格がなくても営業できるが、「監査しました」「証明します」と書いた書面を報酬と引き換えに出した瞬間、その線を越える。試験に合格していても未登録なら、やはり「公認会計士でない者」に当たる。だから、相手が差し出してきた「監査報告書」を受け取ったら、最初に署名者の資格と登録を確かめればよい。それだけで、紙切れを信用するかどうかの判断が根本から変わる。
法的な位置づけ
公認会計士法第47条の2は、財務書類の監査又は証明の業務を公認会計士及び監査法人に独占させる業務制限規定である。資格を有しない者が、法律に別段の定めがある場合を除き、他人の求めに応じ報酬を得てこれを業として営むことを禁じ、財務書類の調製や財務相談などの非独占業務とは区別される。
よくある質問 AI による整理
Q1公認会計士の独占業務とは?
公認会計士法2条1項の「財務書類の監査又は証明」です。47条の2により、公認会計士と監査法人以外は報酬を得てこれを業として営めません。
Q2無資格で監査証明をしたらどんな罰則がある?
公認会計士法52条により、2年以下の拘禁刑又は200万円以下の罰金の対象となります。最新の改正状況は e-Gov で確認してください。
Q3監査報告書の署名者が公認会計士か確認する方法は?
日本公認会計士協会の会員検索で氏名や登録の有無を照会できます。監査法人名の場合は法人として登録されているかも確かめましょう。
Q4会計参与と会計監査人の違いは?
会計参与は取締役と共同で計算書類を作成する機関で、税理士もなれます。会計監査人は計算書類を監査する機関で、公認会計士・監査法人に限られます。
Q5合意された手続(AUP)は監査にあたる?
合意した手続を実施して事実を報告するだけで、適正性の保証意見を出さない業務です。どこまで「監査又は証明」にあたるかは解釈が分かれています。
Q6「法律に定のある場合を除く」とはどういう意味?
他の法律が資格者以外の者による監査・証明を特に認めている場合を除外する趣旨です。具体的な範囲は個別の法律で確認する必要があります。
Q7無資格の会計コンサルはどこまで業務できる?
財務書類の作成(調製)、財務に関する調査・立案・相談(公認会計士法2条2項)は資格がなくても営めます。保証にあたる監査・証明はできません。
Q8監査法人とは何ですか?
財務書類の監査又は証明を組織的に行うため、公認会計士が共同で設立する法人です。公認会計士法に基づき設立され、監査業務を担います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1税理士さんに決算書の「監査」を頼んでもいいんですか?
報酬を得て業として財務書類の監査や証明をするのは、公認会計士法2条1項・47条の2により公認会計士と監査法人だけに限られています。税理士に頼めるのは決算書の作成や税務の確認までです。実務のポイント:中小企業が金融機関に「監査済み」と説明しても、署名が税理士なら銀行側は監査とは扱いません。本当に信用を上げたいなら、監査法人の任意監査か、会計参与の設置を検討するのが近道です
Q2試験に受かったばかりです。知り合いの会社の決算をチェックして謝礼をもらうのはアウトですか?
公認会計士として業務を行うには登録が必要で(同法17条以下)、試験合格だけでは公認会計士ではありません。チェックの中身が「監査又は証明」に当たれば、47条の2違反になりえます。実務のポイント:処分歴は登録審査の段階で問われることがあります。登録前の小遣い稼ぎが、将来の資格そのものを危うくしかねません。相談やアドバイスの範囲にとどめ、書面に「監査」「証明」と書かないことです
Q3うちのアプリで「AI 監査」って名前を使いたいんですが、まずいですか?
AI が自動で仕訳の誤りを指摘するだけなら、2条2項の調査・相談の延長と見る余地があります。しかし、利用者の財務書類の適正性を第三者として保証する書面を報酬付きで発行すれば、47条の2に触れる可能性が高まります。実務のポイント:判断の分かれ目になりやすいのは、機能より成果物の題名と文言です。大手会計 SaaS が「監査」ではなく「チェック」「レビュー」と表現しているのは偶然ではありません
間違えやすい点 AI による整理
- 税理士は会計のプロだから監査証明もできる、と思われがちだが、税理士の独占業務は税務代理・税務書類の作成・税務相談であり、財務書類の監査証明は含まれない。税理士が報酬を得て業として「監査報告書」を出せば、本条の問題になる
- 「監査という言葉さえ使わなければ大丈夫」という発想は半分しか当たっていない。問われるのは名称ではなく中身で、他人の財務書類が適正だと第三者の立場で保証する業務の実質があるかが焦点になる。逆に、合意した手続を実施して事実を報告するだけの業務がどこまで「監査又は証明」に当たるかは、実務上、解釈が分かれている
- 資格を持たない側から見ると、これは「書類を一枚チェックしてあげた」程度の親切にすぎない。だが法律から見ると、資本市場や取引先が頼りにする「保証」を無資格者が売ったことになる。この認識のずれが、刑事罰と信用失墜を同時に招く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制の対象 | 47条の2:監査・証明の業務そのもの(業務独占) | 48条:公認会計士の名称の使用(名称独占) 2条2項:財務書類の調製・調査・立案・相談(非独占) |
| 無資格者ができること | 報酬を得て監査・証明を業として営むことは不可 | 公認会計士と誤認させる名称は使用不可 誰でも業として営める |
| 違反時の効果 | 52条による刑事罰 | 同法の罰則規定の対象(条番号は要確認) 本法上の制限なし(他の士業法の確認は必要) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も財務報告の査核簽證を会計師の業務とし、資格者以外による執業を制限している。条番号は現行法で要確認
韓国も会計監査を公認会計士の職務とし、無資格者による業務を制限する。具体的条番号は要確認
ドイツは法定監査を Wirtschaftsprüfer に限定する。中小会社の監査では vereidigter Buchprüfer も関与しうる
米国は州ごとの Accountancy Act で attest 業務を免許を持つ CPA に限定する。モデル法として UAA が参照される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 出資を検討しているスタートアップから「第三者監査済み」の決算書を受け取った。署名欄を見ると、聞いたことのない「○○会計コンサルティング株式会社」。その監査報告書が法律上どういう位置付けにあるのか、まず疑うところから始めるべきである
- あなたは元経理部長で、独立して中小企業向けの財務アドバイザーをしている。顧客の NPO から「理事会に出す決算の外部監査をお願いしたい、謝礼は払う」と頼まれた。引き受けて「監査報告書」と題した書面に署名すれば、善意であっても47条の2の線を踏む可能性がある
- 公認会計士試験に合格したが、実務補習を終えておらず登録もまだ。知人の会社から小遣い程度で決算書の「お墨付き」を頼まれた。合格者であっても、登録前なら公認会計士ではない
- もし、自社の暗号資産サービスで「資産の裏付けを監査済み」と発表する予定だが、検証を請け負ったのが海外の非資格の分析会社だったら、どうなる? 発表まであと3日。表現を「監査」から「残高確認の結果報告」に改めるのか、それとも監査法人に依頼し直すのか。今決めなければ、広報文がそのまま証拠になる
- 会計 SaaS を開発していて、AI が仕訳をチェックし「監査証明書」を自動で発行する機能を企画した。この名前のまま出すと、サービス自体が無資格での監査業務の提供と見られうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 受け取った監査報告書・証明書の署名者名を控え、日本公認会計士協会の会員検索で登録の有無を確認する2. 無資格者の監査を信じて出資・取引し損害が出たなら、勧誘資料、メール、報告書の原本を時系列で保存する3. 損害賠償は民法709条(不法行為)や契約責任で検討し、刑事面は警察または金融庁への情報提供を視野に入れる4. 相手方会社の役員に責任追及できるか(会社法429条)も弁護士と詰める
訴えられた側:1. 提供した業務が「監査又は証明」(2条1項)なのか、調製・調査・相談(2条2項)にとどまるのかを、成果物の文言と実際の手続から切り分ける2. 反復継続の意思(業として営んだか)の有無を整理する3. 進行中の案件は直ちに名称と成果物の書式を見直し、必要なら監査法人に引き継ぐ4. 捜査機関や金融庁から連絡が来たら、供述前に弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条違反の罰則(同法52条、2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金。最新の改正状況をご確認ください)の公訴時効は、刑事訴訟法250条2項により行為終了時から3年。被害者による民事請求は、損害と加害者を知った時から3年、不法行為時から20年(民法724条)
- 公認会計士法 第2条独占業務(1項)と非独占業務(2項)の画定
- 公認会計士法 第17条公認会計士名簿への登録義務(現行効力を要確認)
- 公認会計士法 第48条公認会計士の名称使用制限(現行効力を要確認)
- 公認会計士法 第52条本条違反の罰則規定(現行効力を要確認)
- 会社法 第337条会計監査人の資格を公認会計士等に限定
- 金融商品取引法 第193条の2上場会社等の財務書類に監査証明を義務付け
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める