公認会計士法 第52条の4
クイックジャンプ
第三十四条の三十三第八項の規定に違反して、同項の不足額につき供託を行わなかつた場合には、当該違反行為をした者は、六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第52条の4は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第52条の4の条文原文は「第三十四条の三十三第八項の規定に違反して、同項の不足額につき供託を行わなかつた場合には、当該違反行為をした者は、六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 公認会計士法第52条の4は第八章に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第52条の4の前の条は公認会計士法第52条の3です。
- 公認会計士法第52条の4の次の条は公認会計士法第53条です。
- 公認会計士法第52条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第52条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第52条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/52_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法52条の4は、有限責任監査法人の供託金の不足額を期限内に補充しなかった者を、6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 監査法人が賠償で減った供託金を積み直さないと、罪になるの?
期限内に補充しないと、行為者が拘禁刑・罰金の対象になる
有限責任監査法人は、社員の責任を有限にする代わりに一定額の供託が義務付けられています(公認会計士法34条の33)。賠償の支払いなどで供託額が法定額を下回った場合、同条8項に基づき定められた期間内に不足額を供託しなければなりません。これを怠ると、公認会計士法52条の4により、違反行為をした者が6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処されます。補充期間の詳細は内閣府令で確認が必要です。
解説
監査法人の看板に「有限責任」の四文字が入ると、社員(パートナー会計士)は監査ミスの賠償責任を原則として出資額の範囲までに抑えられる。その代わりに法律が課す条件が、一定額の金銭を供託所に積んでおくことである(公認会計士法34条の33)。供託金は、監査に関して法人に損害賠償を求める債権者が、他の債権者より先に回収できる財源になる。本条が罰するのは、その供託金が賠償の支払いなどで減り、法定額を割り込んだのに、決められた期限内に不足分を積み増さなかった場合である。罰則は6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金で、処罰されるのは法人という抽象的な存在ではなく、違反行為をした生身の人間である。有限責任は無料の特権ではなく、供託金を常に満額に保つという条件付きの契約だと理解しておけば、監査法人を選ぶ側も、経営する側も、見るべき数字が変わる。
法的な位置づけ
公認会計士法52条の4は、有限責任監査法人の供託不足額不補充罪を定める罰則規定である。同法34条の33第8項により、供託額が法定額に満たなくなった場合には定められた期間内に不足額を供託すべき義務が生じ、本条はこれを怠った行為者を6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。
よくある質問 AI による整理
Q1有限責任監査法人の供託金とは?
有限責任監査法人が公認会計士法34条の33に基づき供託所に積む金銭です。監査に関する損害賠償債権者が優先的に回収できる財源になります。
Q2監査法人 供託金 不足 罰則は?
不足額を定められた期間内に供託しないと、公認会計士法52条の4により行為者が6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処されます。
Q3公認会計士法52条の4で処罰されるのは誰?
条文上は「当該違反行為をした者」で、補充を怠った自然人です。法人への両罰規定の適用は別途、同法の罰則規定で確認が必要です。
Q4供託金の補充期限はいつまで?
公認会計士法34条の33第8項と内閣府令で定める期間内です。具体的な日数は最新の内閣府令で確認してください。
Q5供託金の代わりに保険で対応できる?
同法34条の33は、銀行等との契約や責任保険契約で供託の全部又は一部に代える仕組みを置いています。範囲は政令・内閣府令で確認が必要です。
Q6供託不足額不補充罪の時効は?
法定刑の長期が5年未満の拘禁刑にあたるため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。補充期限の経過時から進行します。
Q7供託額は何で決まる?
社員数などに応じて政令で定められます。合併や採用で社員が増えると法定額も上がり、増額分の手当てが必要になります。
Q8監査法人の供託状況は確認できる?
監査法人の選定・更新時の質問票で、供託や責任保険の状況を照会するのが実務的です。財務の健全性を測る材料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1賠償金を供託金から払ったら、すぐ積み直さないといけないんですか?
不足が生じたら、公認会計士法34条の33第8項に基づき定められた期間内に不足額を供託しなければならず、怠れば本条で処罰されうる。期間の詳細は内閣府令を確認すること。実務のポイント:賠償交渉の担当と供託の管理担当が別部署だと、和解金の支払い後に誰も補充期限を追っていない事態が起きやすい。和解契約の決裁書に補充手当てをセットで載せる法人ほど事故がない
Q2お金が足りないとき、現金以外で何とかする方法はありますか?
公認会計士法34条の33は、銀行等との契約や責任保険契約によって供託の全部または一部に代える仕組みを置いている(範囲は政令・内閣府令で要確認)。ただし契約の締結にも時間がかかる。実務のポイント:保険や保証契約は審査に数週間かかることがあり、補充期限には間に合わないことがある。平時から代替手段の枠を確保している法人と、慌てて探す法人では、危機時の選択肢の数がまるで違う
間違えやすい点 AI による整理
- 供託は登録のときに一度積めば終わりだと思われがちだが、本条が罰するのはその後の話である。賠償の支払いや社員数の増加で法定額を割り込んだ時点から、補充義務が改めて発生する。入口ではなく、維持が問われる条文である
- 罰金50万円なら法人の経費で払えば済むと考える人もいるが、条文が処罰するのは「違反行為をした者」、つまり補充を怠った自然人である。前科が付けば、公認会計士としての登録や信用に波及しうる。数字の小ささと影響の大きさがまったく釣り合っていない
- 監査を頼む会社の側は「監査法人の内部の財務の話で、うちには関係ない」と思いがちだが、法律の視点では供託金は監査の被害者のための優先回収財源である。補充されない供託金は、あなたの会社や株主が将来使うはずの安全網に空いた穴そのものだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の性質 | 公認会計士法52条の4:不足額を補充しなかった行為者への刑罰 | 公認会計士法34条の33:有限責任監査法人の供託義務と補充義務を定める本体規定 公認会計士法55条:法人に対する両罰規定(現行効力を要確認) |
| 対象者 | 違反行為をした自然人 | 有限責任監査法人そのもの 法人(行為者処罰に加えて科される) |
| 効果 | 6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金 | 供託・補充の義務付け(刑罰はなし) 法人への罰金刑 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は法人會計師事務所制度を持つが、供託不足の補充懈怠を直接処罰する規定は確認できない。日本は刑罰で財源維持を担保する点が特徴的
韓国は会計法人に損害賠償準備金の積立や共同基金への拠出を求める仕組みで賠償財源を確保する
ドイツは職業賠償責任保険の加入義務を中心に賠償財源を確保し、供託方式は採らない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 被監査会社の粉飾を見抜けなかったとして株主から訴えられ、賠償金の一部が供託金から払われた。供託額は法定額を下回った。資金繰りが厳しい中、「来期の利益で埋めればいい」と判断を先送りした代表社員は、その瞬間に本条の射程に入る
- もし、あなたが上場準備企業の CFO で、監査を依頼している中堅の有限責任監査法人に巨額の賠償請求が来ていると業界紙で知ったら、どうする? 供託金の補充が済んでいるか、法人に確認する価値がある。補充できない法人は、財務基盤そのものが揺らいでいるシグナルだからだ
- 合併で社員数が増えると、政令で定める供託額も上がる。内部の管理担当が増額分の手当てを忘れていた。不足を知ってから期限が切れるまで、残された日数は多くない
- あなたは監査法人の業務管理担当パートナーである。供託に代えて銀行と結んだ契約の期限切れを見落とした。気付いた時点で、不足額の手当ては今週中に済ませなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 監査の不備で損害を受けたと考える被監査会社や投資家は、相手が有限責任監査法人か登記・登録情報で確認する2. 供託金には監査に関する損害賠償債権者の優先的な回収の仕組みがあるため、請求の際に供託金への権利行使の可否を弁護士と検討する3. 補充が遅れていると疑われる場合、金融庁(公認会計士・監査審査会を含む監督当局)への情報提供も選択肢になる
訴えられた側:1. 不足額の発生日と、内閣府令が定める補充期限を直ちに特定する(詳細は内閣府令の定めを確認) 2. 現金の供託が難しければ、銀行等との供託に代わる契約や責任保険契約で代替できる範囲を確認する3. 期限を過ぎてしまった場合でも速やかに補充し、経緯と再発防止策を文書化する。事後の是正は起訴・量刑判断の情状になりうる4. 両罰規定の適用可能性も含め、刑事弁護に通じた弁護士に早期相談する
時効(請求できる期限):補充期限は公認会計士法34条の33第8項および内閣府令で定める期間(最新の改正状況をご確認ください)。本条違反の公訴時効は、長期5年未満の拘禁刑にあたる罪として3年(刑事訴訟法250条2項)、補充期限経過時から起算する
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正 有限責任監査法人制度の創設に伴い、供託義務違反の罰則として設けられたとみられる(人的検証が必要)
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴い「懲役」を「拘禁刑」に改めた
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:公認会計士法改正により有限責任監査法人制度が創設され、供託義務とその違反に対する罰則が整備された(本条の新設時期は人的検証が必要)
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴い「懲役」を「拘禁刑」に改めた。令和7年(2025年)6月1日施行
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める