公認会計士法 第55条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の過料に処する。
- 一第三十三条第一項第一号の規定(第十六条の二第六項、第三十四条の十の十七第三項、第三十四条の二十一第四項、第三十四条の二十一の二第七項及び第三十四条の二十九第四項において準用する場合を含む。)による事件関係人又は参考人に対する処分に違反して出頭せず、陳述をせず、虚偽の陳述をし、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
- 二第三十三条第一項第二号の規定(第十六条の二第六項、第三十四条の十の十七第三項、第三十四条の二十一第四項、第三十四条の二十一の二第七項及び第三十四条の二十九第四項において準用する場合を含む。)による鑑定人に対する処分に違反して、出頭せず、鑑定をせず、又は虚偽の鑑定をした者
- 三第三十三条第一項第三号の規定(第十六条の二第六項、第三十四条の十の十七第三項、第三十四条の二十一第四項、第三十四条の二十一の二第七項及び第三十四条の二十九第四項において準用する場合を含む。)による物件の所持者に対する処分に違反して物件を提出しない者
- 四第三十三条第一項第四号の規定(第十六条の二第六項、第三十四条の十の十七第三項、第三十四条の二十一第四項、第三十四条の二十一の二第七項及び第三十四条の二十九第四項において準用する場合を含む。)による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第55条は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第55条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 公認会計士法第55条は第八章に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第55条の前の条は公認会計士法第54条です。
- 公認会計士法第55条の次の条は公認会計士法第55条の2です。
- 公認会計士法第55条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第55条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第55条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/55
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法55条は、懲戒調査で出頭・陳述・報告・鑑定・物件提出・立入検査の命令に違反した者に30万円以下の過料を科す。虚偽の陳述や報告も対象となる。
Q · 金融庁の会計士懲戒調査を拒んだら、どうなるの?
最大30万円の過料。会計士なら懲戒判断にも響き得る
公認会計士法55条は、同法33条1項に基づく懲戒調査の処分に違反した者に30万円以下の過料を科します。対象行為は、参考人等の不出頭・陳述拒否・虚偽陳述・報告拒否・虚偽報告(1号)、鑑定人の不出頭・鑑定拒否・虚偽鑑定(2号)、物件の不提出(3号)、立入検査の拒否・妨害・忌避(4号)です。過料は刑罰ではないため前科にはなりませんが、地方裁判所が非訟事件手続で科します。会計士本人にとっては、調査への非協力が懲戒処分の判断に影響する可能性もあります。
解説
公認会計士の懲戒調査で金融庁から呼び出されるのは、会計士本人だけではない。公認会計士法33条1項は、内閣総理大臣(実務では委任を受けた金融庁)が懲戒事由の調査のために「事件関係人又は参考人」に出頭や報告を求め、鑑定人に鑑定を命じ、物件の提出を命じ、事務所に立ち入って検査できると定めている。本条はその命令に従わなかった者への制裁で、上限は三十万円の過料(役所の命令に従わなかったことへの金銭的な制裁で、刑罰ではない)である。ここで押さえておきたいのは二点ある。一つ目は、監査を受けた会社の経理部長や退職した元スタッフも「参考人」になり得ることだ。二つ目は、制裁の対象が「来ない」「黙る」だけではないことだ。「嘘をつく」「嘘の報告をする」も同じ列に並んでいる。黙っていれば済むという発想も、話を合わせておけば済むという発想も、条文の上ではどちらも通らない。
法的な位置づけ
公認会計士法55条は、公認会計士等の懲戒事由の調査を担保する秩序罰規定であり、同法33条1項各号に基づく事件関係人・参考人・鑑定人・物件所持者に対する処分への違反、および立入検査の拒否・妨害・忌避について、三十万円以下の過料を科す旨を定める。過料は刑罰ではなく、非訟事件手続により裁判所が科す。
よくある質問 AI による整理
Q1公認会計士法55条とは?
会計士の懲戒調査で出された出頭・報告・物件提出・立入検査などの命令に違反した者に、30万円以下の過料を科す規定です。資格の有無を問わず適用されます。
Q2公認会計士法 過料 いくら?
本条の上限は三十万円です。具体的な金額は、違反の態様などを踏まえて地方裁判所が上限の範囲内で決めます。
Q3公認会計士法の過料は誰が決める?
金融庁ではなく地方裁判所です。非訟事件手続法119条以下の手続により、裁判所が当事者の陳述を聴いたうえで過料の裁判をします。
Q4過料の裁判に不服がある場合はどうする?
即時抗告ができます(非訟事件手続法120条)。期間は裁判の告知を受けた日から2週間以内とされているため、通知が届いたら早めに弁護士へ相談するのが安全です。
Q5参考人として虚偽の報告をしたらどうなる?
本条1号により、虚偽の陳述や虚偽の報告は、出頭しない・報告しないのと同じく30万円以下の過料の対象です。取り繕いは制裁を避ける手段になりません。
Q6監査調書の提出を拒否したら違法?
33条1項3号に基づいて物件の提出を命じられたのに提出しなければ、本条3号により過料の対象になります。原本は手元に残し、コピーと目録で対応するのが実務的です。
Q7監査法人への調査にも55条は適用される?
適用されます。本条は、監査法人等の処分に関する規定(34条の21第4項など)で33条1項を準用する場合も含むと明記しています。
Q8過料を払えば懲戒処分は避けられる?
避けられません。過料は調査妨害への秩序罰で、30条・31条の懲戒(戒告・業務停止・登録抹消)とは別の手続です。非協力の事実が懲戒の判断で不利に働く可能性もあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会計士じゃない私が金融庁に呼ばれたんですけど、本当に行かなきゃダメですか?
公認会計士法33条1項1号の処分は「事件関係人又は参考人」が対象で、資格の有無は問わない。正当な理由なく出頭しなければ本条1号で30万円以下の過料になり得る。実務のポイント:期日がどうしても合わない場合は、無視するのではなく、書面に書かれた担当者に早めに連絡して調整を申し出る。黙って欠席するのと、事前に連絡して調整するのとでは、扱いがまったく違う
Q2過料って前科になるんですか? 罰金とどう違うんですか?
過料は行政上の秩序罰で、刑罰である罰金とは違い前科にはならない。決めるのは地方裁判所で、非訟事件手続法119条以下の手続による。実務のポイント:会計士本人にとっての本当のリスクは過料の額ではない。同じ事実関係が30条・31条の懲戒の判断材料になることだ。「前科にならないから」と軽く見て調査に協力しないのは、いちばん高くつく選択になり得る
Q3立入検査を断ったら、無理やり入ってくるんですか?
33条1項4号の立入検査は、本条の過料で受け入れを間接的に強制する仕組みで、検査官が力ずくで入ることは想定されていない。ただし拒否、妨害、忌避はそれぞれ本条4号の対象になる。実務のポイント:「担当者が不在」「今日は無理」を繰り返すことも忌避と評価され得る。日程を変えたいなら、代わりの日を具体的に示すことが防御になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料なら前科がつかないから、拒否しても実害は小さい」と考える人がいる。前科がつかないのは正しい。だが会計士本人にとって主戦場は過料ではなく、30条・31条の懲戒(戒告、業務停止、登録抹消)のほうである。実務上、調査への非協力は処分の判断で不利に働く可能性がある。三十万円の損得計算は、そもそも問いの立て方を誤っている
- 金融庁の調査は監査法人と会計士の問題だ、というのは調査される側から見た風景である。条文から見ると、対象は「事件関係人又は参考人」「物件の所持者」で、資格の有無を問わない。監査を受けた会社の役員、経理担当者、退職者も射程に入る。自分は部外者だという思い込みと条文の文言とのずれが、いちばん無防備な人を直撃する
- 「出頭さえすれば義務は果たした」と思われがちだが、本条1号は虚偽の陳述と虚偽の報告も同列に扱う。出頭して取り繕うことは、出頭しないことと同じ制裁の対象になる。怖いのは、取り繕った内容が後の事実認定の土台に組み込まれ、訂正しにくくなる点である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 55条:調査命令への違反に対する過料(30万円以下) | 33条:懲戒事由の調査権限(出頭・報告・鑑定・物件提出・立入検査) 31条:公認会計士に対する懲戒処分 |
| 対象者 | 事件関係人・参考人・鑑定人・物件所持者(資格不問) | 調査で処分を受ける事件関係人・参考人等 公認会計士本人 |
| 制裁の性質 | 行政上の秩序罰(刑罰ではなく前科にならない) | 制裁規定ではなく権限規定(実効性は55条の過料で担保) 資格に対する処分(戒告・業務停止・登録抹消) |
| 判断主体 | 地方裁判所(非訟事件手続) | 内閣総理大臣(実務は金融庁へ委任) 内閣総理大臣(実務は金融庁へ委任) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では金融監督管理委員会が会計師を監督し、検査への協力義務と違反時の罰鍰を定める。日本と同じく、刑罰ではなく行政上の金銭制裁で調査を担保する発想が基本
韓国も金融委員会・金融監督院が会計士を監督する。調査不協力には過태료(過怠料)による行政制裁が用いられる
ドイツでは職業団体である Wirtschaftsprüferkammer が会計士監督を担い、会員に出頭・説明・資料提出の義務を課す。国家機関が直接担う日本とは監督の担い手が異なる
米国では PCAOB が登録監査法人を調査し、証言や資料提出を拒む者に対しては登録停止などの制裁を科せる。業界資格への処分と結びつけて協力を担保する点が特徴
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 担当監査人の粉飾見逃し疑惑で、金融庁から経理部長のあなた宛てに「参考人として出頭されたい」という書面が届いた。自分は会計士ではないから関係ない、と放置すれば、本条1号の「出頭せず」に当たり得る
- 監査調書の一部を、調査の前夜に「整理」と称して事務所の共有フォルダから外した。提出を命じられた物件を出さなければ3号の対象になる。ただ、本当の痛手は過料ではない。懲戒の調査で事実認定されたとき、その行動がどう評価されるかである
- もし立入検査の当日、所長が「今日は顧客対応で無理だ」と検査官を事務所の入口で帰したらどうなる? 物理的に押し入られることはない。それでも「拒み、妨げ、又は忌避した」として4号の過料の対象になり、調査に協力しない姿勢として記録に残る
- 報告書の提出期限まであと五日。数字の裏付けがそろわないまま、つじつまの合う説明文を先に作ってしまいたくなる。報告しないことと虚偽の報告をすることは、同じ1号に並んでいる
- 元同僚から「金融庁に呼ばれたが、何を話していいか分からない」と LINE が来た。応じる義務があることと、記憶にないことを推測で埋めてはいけないこと。この二つを伝えるだけで、相手の判断は大きく変わる
取るべき行動
被害を受けた側:調査を受ける会計士の顧客企業の担当者として巻き込まれた場合の動き方。1. 書面に書かれた根拠(33条1項の何号か)と、求められている内容が出頭、報告、物件提出のどれかを確認する2. 社内の法務部門と顧問弁護士に共有し、会社として対応する窓口を一本にする3. 資料は原本を残してコピーを提出し、提出物の目録を作る4. 記憶にない点は推測で埋めず「確認できない」と答える
訴えられた側:過料の対象として裁判所から通知が来た場合。1. 非訟事件手続による陳述の機会に、出頭できなかった正当な理由(病気、期日の通知が届かなかった等)を資料付きで主張する2. 虚偽とされた陳述については、当時の資料と照らして食い違いが生じた理由を説明する3. 過料の裁判に不服があれば即時抗告を検討する4. 会計士本人なら、懲戒手続のほうへの影響を弁護士と並行して検討する
時効(請求できる期限):本条の過料そのものに特定の時効は定められていない。過料の裁判に対する即時抗告は、裁判の告知を受けた日から2週間以内(非訟事件手続法67条1項)(最新の改正状況をご確認ください)。出頭や報告の期限は、命令書に書かれた期日が基準になる
学説
通説:過料は行政上の義務違反に対する秩序罰であり、刑法総則の適用はなく前科にもならない。刑罰との併科も理論上は妨げられないと解されている。本条の過料は、懲戒調査の実効性を直接強制によらず確保するための手段と位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:公認会計士法(昭和23年法律第103号)制定。懲戒手続と調査権限の担保規定が置かれた。本条の条番号・準用範囲の変遷は、監査法人制度の拡充に伴う改正ごとに要確認
- 公認会計士法 第33条本条が担保する調査権限の本体
- 公認会計士法 第32条懲戒手続の開始と調査の前提
- 公認会計士法 第30条虚偽・不当証明に対する懲戒事由
- 公認会計士法 第31条一般の懲戒事由
- 公認会計士法 第34条監査法人処分への調査の準用元(34条の21)
- 非訟事件手続法 第119条過料事件の管轄裁判所
- 非訟事件手続法 第120条過料裁判前の陳述聴取と不服申立て
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