刑事訴訟法 第211条
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前条の規定により被疑者が逮捕された場合には、第百九十九条の規定により被疑者が逮捕された場合に関する規定を準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第211条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第211条の条文原文は「前条の規定により被疑者が逮捕された場合には、第百九十九条の規定により被疑者が逮捕された場合に関する規定を準用する。」で始まります。
- 刑事訴訟法第211条は第一章 捜査に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第211条の前の条は刑事訴訟法第210条です。
- 刑事訴訟法第211条の次の条は刑事訴訟法第212条です。
- 刑事訴訟法第211条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第211条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第211条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/211
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法211条は、緊急逮捕(210条)された被疑者にも通常逮捕(199条)の規定を準用すると定める。令状なしの逮捕でも手続保護と時間制限は同じである。
Q · 令状を見せられずに逮捕されたら、もう手続的な保護は受けられないの?
受けられます。緊急逮捕にも通常逮捕と同じ手続が準用されます
緊急逮捕(210条)の要件を満たせば、令状なしで先に逮捕することは適法です。そのうえで本条が通常逮捕(199条)の規定を準用するため、逮捕状の方式や逮捕後の手続、送致まで48時間・勾留請求まで通算72時間という時間制限が緊急逮捕にもそのまま及びます。逮捕後ただちに令状が請求されず、または令状が出ないのに釈放されなければ、その拘束は違法となり国家賠償の対象になりえます。
解説
深夜、職務質問が急展開し、令状を見せられないまま手錠をかけられた。これは必ずしも違法ではない。緊急逮捕(210条)という制度があるからだ。死刑または無期もしくは長期3年以上にあたる罪について、罪を犯したと疑うに足りる充分な理由と、令状を待てない緊急性があるとき、警察は理由を告げてあなたを先に逮捕できる。問題はその後だ。令状なしで捕まった人間に、通常逮捕された人と同じ手続的保護が及ぶのか。211条がその答えを書いている。「通常逮捕(199条)された場合に関する規定を準用する」。逮捕状の方式、逮捕の手続、そして逮捕後の身柄の扱いまで、通常逮捕と同じルールがあなたに適用される。一見ただの技術的な準用条文だが、令状なし逮捕を法治国家の枠内に押し込めておくための、目立たない留め金だ。
法的な位置づけ
刑事訴訟法211条は緊急逮捕の手続準用を定める規定であり、前条(210条)に基づき令状なしで被疑者が逮捕された場合に、通常逮捕(199条)に関する規定を準用する旨を規定する。逮捕状の方式、逮捕の手続、逮捕後の送致・勾留請求の時間制限などが、緊急逮捕にもそのまま適用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.逮捕(身体拘束)の時刻を分単位で記録 緊急逮捕の現場では、警察が現実に身体を拘束した正確な時刻を分単位でメモする。この時刻が48時間・72時間制限の起算点になり、後に超過を争う決定的な証拠になる
- 2.ただちに弁護人(当番弁護士)を要求 黙秘権を行使したうえで、すぐに弁護人を要求する。誰に頼めばよいか分からなければ当番弁護士制度を使う。初回の接見は無料で、早い接見ほど証拠保全と要件争いで有利になる
- 3.緊急逮捕の三要件を弁護人と検証 対象犯罪が死刑・無期・長期3年以上か、充分な嫌疑があったか、令状を待てない緊急性が逮捕時点で本当にあったかを弁護人と検討する。一つでも欠けば違法逮捕として、その後の自白・押収証拠の排除を主張できる
- 4.事後の令状請求・発付の有無を確認 逮捕後ただちに裁判官へ逮捕状が請求されたか、令状が発付されたかを確認する(210条)。請求を怠った、または令状が出ないのに釈放されていない場合、その拘束は違法であり国家賠償(国家賠償法1条)の対象になりうる
よくある質問 AI による整理
Q1緊急逮捕とは何ですか?
死刑・無期・長期3年以上の重い罪について、充分な嫌疑と令状を待てない緊急性があるとき、捜査機関が令状なしで先に逮捕し、事後に逮捕状を求める制度です(刑訴210条)。
Q2緊急逮捕の要件は何ですか?
①死刑・無期・長期3年以上にあたる罪、②罪を犯したと疑うに足りる充分な理由、③令状を待てない緊急性、の三つです。一つでも欠ければ違法逮捕となります。
Q3緊急逮捕されると何時間で釈放されますか?
通常逮捕と同じ時間制限が準用され、司法警察員は48時間以内に検察官へ送致、検察官は通算72時間以内に勾留請求しなければ被疑者は釈放されます。
Q4緊急逮捕の令状はいつ出るのですか?
逮捕後ただちに裁判官へ逮捕状を求める手続をとる必要があります(刑訴210条)。事前ではなく事後に令状を取る点が通常逮捕と逆になっています。
Q5緊急逮捕の後に令状が出なかったらどうなりますか?
逮捕状が発せられないときは、被疑者を直ちに釈放しなければなりません。令状が却下されたのに拘束を続ければ、その拘束は違法となります。
Q6通常逮捕と緊急逮捕はどう違いますか?
通常逮捕は事前に裁判官の逮捕状が必要ですが、緊急逮捕は重大犯罪で緊急性があるとき令状なしで先に逮捕し、事後に令状を求めます。手続は211条で通常逮捕に準じます。
Q7違法な緊急逮捕で国家賠償は請求できますか?
要件を欠く緊急逮捕や、令状請求を怠った拘束は違法となり、国家賠償法1条に基づき損害賠償を請求できる余地があります。違法収集証拠の排除も主張できます。
Q8緊急逮捕されたらまず何をすべきですか?
逮捕された正確な時刻を記録し、すぐに弁護人を要求してください。当番弁護士は初回無料です。黙秘権を行使し、緊急逮捕の要件を満たすか弁護人と検討します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1令状もないのに逮捕されました。これって違法じゃないんですか?
緊急逮捕(210条)の要件を満たせば適法です。死刑・無期・長期3年以上の罪で、充分な嫌疑と令状を待てない緊急性があれば警察は令状なしで逮捕でき、211条で通常逮捕の手続が準用されます。実務のポイント:弁護人がまず確認するのは「逮捕後ただちに令状請求がされたか」。この手続を警察が怠った、または令状が却下されたのに釈放しなかった場合、その拘束は違法となり、後の証拠排除や国家賠償の武器になる
Q2緊急逮捕と現行犯逮捕って何が違うんですか?
現行犯逮捕(213条)は犯行の現場や直後で、警察官でなくても令状なしでできる逮捕です。緊急逮捕(210条)は現場を離れていても重大犯罪で緊急性があれば捜査機関ができ、事後に令状を要します。211条は後者に通常逮捕の規定を準用する条文です。実務のポイント:警察が「現行犯」と「緊急逮捕」のどちらで処理したかで適法性の争点が全く変わる。緊急逮捕なら事後令状の有無が、現行犯なら犯行との時間的接着性が争点になる。逮捕の名目を最初に確認するのが鉄則
間違えやすい点 AI による整理
- 「令状なしの逮捕=即違法」という前提で怒る人が多いが、その問いの立て方自体がずれている。日本の逮捕には通常逮捕・緊急逮捕・現行犯逮捕の三種類があり、事前に令状がないのは緊急逮捕と現行犯逮捕では適法。争うべきは「令状の有無」ではなく「緊急逮捕の要件を満たしていたか」だ
- 緊急逮捕に時間制限があることは知っていても、その制限が211条という準用条文を経由して効いていることまでは意識されない。準用が外れれば、理論上は手続保護の根拠が揺らぐ。地味な一文の重みを、ほとんどの人が見落としている
- 「緊急逮捕は警察の判断だけで完結する」と思われがちだが、実際は逮捕後ただちに裁判官の令状を求める手続が義務づけられ(210条)、令状が発せられなければ直ちに釈放しなければならない。警察の一存では終わらない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 事前の令状 | 緊急逮捕(210・211条):不要、逮捕後ただちに事後請求 | 通常逮捕(199条):事前に裁判官の逮捕状が必要 現行犯逮捕(213条):不要 |
| 対象犯罪 | 死刑・無期または長期3年以上にあたる罪に限定 | 原則制限なし(軽微犯罪は要件加重) 原則制限なし(軽微犯罪は要件加重) |
| 逮捕できる者 | 捜査機関(緊急性が要件) | 捜査機関(令状が必要) 何人でも可(私人逮捕を含む) |
| 手続の根拠 | 211条が199条の手続を準用 | 199条本体 216条が199条の手続を準用 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も令状なしの緊急拘提を認め、事後に検察官・裁判所の審査を要する点で日本の緊急逮捕と構造が近い。
韓国の緊急逮捕も重大犯罪・緊急性を要件とし、事後の手続統制が及ぶ点で日本と類似する。
ドイツは逃亡・身元不明等の場合に検察官・警察官による令状なしの暫定的逮捕を認め、ただちに裁判官審査へ移行する。
米国は相当な理由があれば公共の場での無令状逮捕を原則合憲とし、逮捕後の速やかな司法審査(probable cause hearing)で統制する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、令状も見せられずに突然逮捕されたら、それは違法逮捕で後から訴えられるのか? 緊急逮捕なら適法な場合がある。だが警察が事後の令状請求を怠ったり、令状が出ないのに釈放しなかったりすれば、その拘束は違法となり国家賠償の対象になりうる
- 緊急逮捕されて時計が回り出す。司法警察員は48時間以内に検察官へ送致、合計72時間以内に勾留請求がなければあなたは釈放される。211条が通常逮捕の時間制限を緊急逮捕にも及ぼしているからだ。タイムリミットは刻一刻と進む
- 繁華街でトラブルの容疑をかけられ、令状なしで連行された。これが要件を満たす緊急逮捕か、要件を欠く違法逮捕か。その境界線は、あなたの弁護人が真っ先に争う一点だ
- 家族が深夜、令状なしで連れて行かれた。あなたにできるのは、連行された正確な時刻を記録すること。72時間の起算点が、勾留に進むか釈放されるかを分ける
取るべき行動
被害を受けた側:1. 逮捕された正確な時刻をメモ、これが72時間の起算点になる2. すぐに弁護人を要求、当番弁護士は初回無料3. 黙秘権を行使し、罪種・嫌疑・緊急性の要件を欠く逮捕でないか弁護人と検討4. 逮捕後ただちに令状請求がされたか、令状が発付されたかを確認、発付されなければ直ちに釈放されるべき(210条)
訴えられた側:1. 緊急逮捕の三要件のどれを欠くか特定、長期3年未満の罪なら緊急逮捕自体ができない2. 逮捕時点で「令状を待てない緊急性」が本当にあったかを争う3. 要件を欠く違法逮捕なら、その後得られた自白・証拠の排除を主張4. 違法な拘束には国家賠償請求(国家賠償法1条)の道もある
時効(請求できる期限):緊急逮捕後、警察は直ちに裁判官へ逮捕状を求める手続をしなければならない(210条)。逮捕後、司法警察員は48時間以内に検察官へ送致、検察官は受け取りから24時間以内かつ逮捕から通算72時間以内に勾留請求しなければ釈放(203条から205条、本条による準用)。起算点は現実に身体を拘束した時刻(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:緊急逮捕は令状主義の例外であるが、事後令状による司法統制と通常逮捕規定の準用(211条)によって手続的保護が確保されているため許容される。要件(重大犯罪・充分な嫌疑・緊急性)を欠く逮捕は違法であり、得られた証拠は排除されうる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定により、緊急逮捕(210条)とその手続準用規定(211条)が設けられた。戦後の令状主義導入の下、捜査の実効性との均衡を図る制度として位置づけられた。
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