刑事訴訟法 第215条
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- 司法巡査は、現行犯人を受け取つたときは、速やかにこれを司法警察員に引致しなければならない。
- 2.司法巡査は、犯人を受け取つた場合には、逮捕者の氏名、住居及び逮捕の事由を聴き取らなければならない。必要があるときは、逮捕者に対しともに官公署に行くことを求めることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第215条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第215条の条文原文は「司法巡査は、現行犯人を受け取つたときは、速やかにこれを司法警察員に引致しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第215条は第一章 捜査に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第215条の前の条は刑事訴訟法第214条です。
- 刑事訴訟法第215条の次の条は刑事訴訟法第216条です。
- 刑事訴訟法第215条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第215条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第215条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/215
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法215条は、現行犯人を受け取った司法巡査が速やかに司法警察員へ引致する義務と、逮捕者の氏名・住居・逮捕事由を聴取する義務を定める。
Q · 痴漢や万引きの現行犯を取り押さえた後、警察が来たら何を聞かれるの?
逮捕した側の氏名・住所と逮捕の理由を聴取されます
刑事訴訟法215条により、現行犯人を受け取った司法巡査は、速やかに司法警察員へ引致しなければなりません(1項)。さらに2項で、巡査は逮捕者の氏名・住居・逮捕の事由を聴き取る義務があり、必要があれば逮捕者に官公署への同行を求められます。つまり現行犯を取り押さえた市民は、犯人としてではなく逮捕の当事者として、その身元と理由が記録に残ります。これは人違い逮捕や過剰な実力行使を後から検証するための安全装置です。
解説
満員電車で痴漢の腕をつかんで取り押さえた時点で、あなたはすでに法律上の『逮捕』をしている。現行犯なら警察官でなくても誰でも逮捕できる(刑訴213条)からだ。だが捕まえた後こそが本番になる。215条は、その身柄を受け取った司法巡査(警察官のうち階級が下位の者)が、速やかに司法警察員(逮捕後の送致などを担当する上位の警察官)へ引き渡さなければならないと定める。そしてもう一つ、巡査は逮捕した『あなた』の氏名・住所・逮捕した理由を聴き取る。つまり犯人だけでなく、捕まえた側の身元も記録に残る。これは単なる形式ではない。もし人違いだった場合、誰がどんな理由で取り押さえたのかが、後の責任追及の出発点になる。逮捕する権利は一般人にも開かれているが、その権利には記録という名の安全装置が組み込まれている。
法的な位置づけ
刑事訴訟法215条は、現行犯人を受け取った後の引致手続を定める規定である。1項は司法巡査が現行犯人を速やかに司法警察員へ引致する義務を、2項は逮捕者の氏名・住居および逮捕の事由を聴き取る義務を規定し、私人逮捕(刑訴213条・214条)の後続手続として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.実力行使は最小限に留める 現行犯を取り押さえたら、加える実力は逃走・抵抗を抑える最小限に限定する。殴る蹴るは厳禁で、それ自体が傷害罪になり、後で逮捕者の責任を問われる
- 2.すぐ警察・駅員・店員を呼んで引き渡す 110番通報するか、駅員・店員・警備員を呼び、身柄を速やかに引き渡す。自分で長時間拘束し続けない。引き渡し先から司法巡査へつなぐのが215条の引致ルート
- 3.司法巡査に逮捕の事由を簡潔に述べる 215条2項の聴取で、いつ・どこで・何を目撃して取り押さえたかを最初に明確に述べる。この一次供述が後で現行犯性を争われたとき重く扱われる
- 4.目撃者と録画を確保する 周囲の目撃者の連絡先を控え、可能なら防犯カメラ映像やスマホ録画を確保する。人違いを疑われたときの備えになる
よくある質問 AI による整理
Q1現行犯逮捕は一般人でもできる?
できます。現行犯人は何人でも逮捕状なしに逮捕できます(刑訴213条)。215条はその先、捕まえた犯人を司法巡査が受け取り司法警察員へ引致する手続を定めます。
Q2司法巡査と司法警察員の違いは?
司法巡査は身柄を受け取り引致するだけ、司法警察員は送致や逮捕状請求といった重い判断を担います。誰の手に渡った段階かで次に起きることが変わります。
Q3引致とは何ですか?
受け取った身柄を、権限を持つ上位の機関へ連行・引き渡すことです。215条1項は司法巡査が現行犯人を速やかに司法警察員へ引致する義務を定めます。
Q4現行犯を取り押さえた後どうすればいい?
実力行使は逃走・抵抗の制圧という最小限に留め、すぐ110番か駅員・店員を呼んで身柄を引き渡します。自分で長時間拘束し続けてはいけません。
Q5万引き犯を店員が捕まえるのは違法?
違法ではありません。現行犯なら誰でも逮捕でき、捕まえた身柄は司法巡査が受け取って引致します(215条)。ただし過剰な実力行使は別途違法になり得ます。
Q6現行犯逮捕で実力行使はどこまで許される?
逃走・抵抗を抑える最小限までです。殴る蹴るはそれ自体が傷害罪になり、逮捕者の氏名・住所が215条2項で記録されるのは行き過ぎを検証するためです。
Q7逮捕者の氏名や住所も記録されるの?
記録されます。215条2項により司法巡査は逮捕者の氏名・住居・逮捕の事由を聴き取ります。捕まえた側の身元も後の責任追及の出発点として残ります。
Q8現行犯逮捕後の身柄拘束に時間制限はある?
あります。司法警察員は留置の必要があれば48時間以内に検察官へ送致し(刑訴203条)、検察官は受取りから24時間以内かつ逮捕から72時間以内に勾留請求か釈放を判断します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1電車で痴漢を捕まえたら、自分も警察署まで付き添わないといけないの?
義務ではないが、215条2項で司法巡査は逮捕者に対し『ともに官公署に行くことを求めることができる』とされ、事情聴取や被害状況の確認のため同行を求められるのが通常だ。実務のポイント:同行して逮捕の事由を最初に明確に述べておくと、後で『本当に痴漢だったのか』と相手側に争われたとき、あなたの供述が一次証拠として重く扱われる。面倒でも最初の聴取こそが勝負どころになる
Q2犯人だと思って捕まえたら人違いだった。捕まえた私が罪に問われる?
現行犯と信じる合理的な理由があれば直ちに犯罪にはならないが、明らかに行き過ぎた実力行使や根拠の薄い拘束は、逮捕監禁罪(刑法220条)や不法行為(民法709条)の責任を問われうる。215条2項で逮捕者の氏名・住所が記録されるのはこのためだ。実務のポイント:現行犯逮捕が適法とされるには、犯罪がまさに行われた又は行われ終わった直後で、犯人であることが明白という厳しい要件がある(刑訴212条)。曖昧な状況での取り押さえは、善意であってもリスクが残ると知っておくべきだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「逮捕は警察にしかできない」と思い込んでいる人が大多数だが、現行犯に限っては誰でも逮捕できる(刑訴213条)。215条はその先、つまり一般人が捕まえた犯人を警察がどう受け取り送るかを定めた条文だ。あなたが想像していた『市民は通報するだけ』という前提そのものが、現行犯の場面では成り立たない
- 現行犯逮捕は『正義の行為だから何をしても許される』と感じがちだが、そこには深刻な落とし穴がある。取り押さえる実力行使が逃走・抵抗の制圧という最小限を超えれば、それ自体が傷害罪や逮捕監禁罪になりうる。215条2項であなたの氏名・住所が記録されるのは、まさにこの行き過ぎを後から検証するためだ
- 「司法巡査も司法警察員も同じ警察官だろう」と区別を気にしない人が多いが、権限が違う。巡査は身柄を受け取って引致するだけ、送致や逮捕状請求といった重い判断は司法警察員が握る。誰の手に渡った段階かで、次に何が起きるかが変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 215条:司法巡査が受け取った現行犯人の引致+逮捕者聴取 | 213条:何人でも現行犯逮捕できる権限の付与 214条:私人が逮捕した現行犯人の引渡義務 |
| 主体 | 司法巡査(受け取る側) | 何人でも(私人を含む) 捜査機関以外の私人 |
| 義務の中身 | 速やかに司法警察員へ引致し、逮捕者の身元・事由を聴取 | 逮捕状なしの逮捕を認める 直ちに検察官・司法警察職員へ引き渡す |
| 手続上の位置づけ | 引致の連鎖の中継点 | 逮捕の入口 私人逮捕の出口 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も現行犯は誰でも逮捕でき、捜査権限のない者は即時に検察官・司法警察官へ解送する義務を負う点で日本と同構造。
韓国も現行犯は何人でも逮捕でき、逮捕した私人は即時に捜査機関へ引き渡す義務を負う。
ドイツも現行犯(auf frischer Tat)について何人でも仮逮捕でき、遅滞なく裁判官・検察へ引致する仕組みを採る。
米国は重罪の現行犯について私人逮捕を認めるが、要件は州ごとに大きく異なり、濫用と誤認のリスクが指摘される。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 満員電車で痴漢の手をつかみ、次の駅で降ろして駅員に引き渡す。この瞬間あなたは法律上の『逮捕者』になり、駆けつけた司法巡査から215条2項に基づき氏名・住所・取り押さえた理由を聴取される。善意の通報者ではなく、逮捕の当事者として記録に残る
- もしあなたが痴漢と人違いで取り押さえられ、駅事務室に連れ込まれたら、どうなる? 司法巡査はまず逮捕した側の言い分を聴く構造になっている。あなたの反論はその後だ。最初の数分で『加害者』という構図が固まる前に、冷静に否認できるかが分かれ道になる
- 万引き犯を店員が捕まえ、警備員へ、警備員から駆けつけた巡査へ。この引き渡しの連鎖がすべて215条の射程に入る。誰が現行犯人を『受け取った』のかで、手続上の責任の所在が変わる
- コンビニ強盗を客数人で取り押さえた。警察到着まであと数分。この『つなぎ』の時間にあなたが取ってよい行動(逃走・抵抗の制圧)と、絶対にやってはいけない行動(腹いせの暴行)の境界線が、あなた自身を守るか加害者に変えるかを決める
取るべき行動
被害を受けた側:1. 現行犯を取り押さえたら、実力行使は『逃走・抵抗を抑える最小限』に留める。殴る蹴るは厳禁で、それ自体が傷害罪になる2. すぐに110番か駅員・店員を呼び、身柄を引き渡す。自分で長時間拘束し続けない3. 引き渡し時、司法巡査に『何を、いつ、どこで目撃して取り押さえたか』を簡潔に伝える(215条2項の聴取) 4. 目撃者の連絡先と、可能なら録画を確保。後に『誤認では』と争われたときの備えになる
訴えられた側:1. 人違いや誤認なら、その場で冷静に否認し、決して暴れない。暴れると公務執行妨害や傷害を疑われ不利になる2. 逮捕者の氏名・住所が記録される(215条2項)。明らかな誤認逮捕なら、後に逮捕監禁罪(刑法220条)や不法行為(民法709条)で逮捕者の責任を問える3. 警察署に引致された後は黙秘権を行使し、弁護人(当番弁護士は初回無料)を呼ぶ4. 現行犯逮捕でも、その後の身柄拘束には48時間・72時間の上限がある
時効(請求できる期限):司法巡査は現行犯人を受け取ったら『速やかに』司法警察員へ引致する義務を負う(具体的な時間数の定めはないが、不当に遅延すれば違法となる)。引致後、司法警察員は留置の必要があれば48時間以内に検察官へ送致(刑訴203条)、検察官は受取りから24時間以内かつ逮捕から72時間以内に勾留請求か釈放を判断する
学説
通説:現行犯逮捕(刑訴213条)が適法とされるには犯罪の明白性と時間的接着性が必要であり、私人逮捕後の引渡し(214条)と司法巡査の引致(215条)は、この逮捕の適法性を前提として手続が進行する。逮捕者の身元聴取は手続の適正を担保する。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定により、現行犯人を受け取った司法巡査の引致義務(1項)と、逮捕者の氏名・住居・逮捕事由を聴き取る義務(2項)を規定。
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