刑事訴訟法 第234条
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親告罪について告訴をすることができる者がない場合には、検察官は、利害関係人の申立により告訴をすることができる者を指定することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第234条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第234条の条文原文は「親告罪について告訴をすることができる者がない場合には、検察官は、利害関係人の申立により告訴をすることができる者を指定することができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第234条は第一章 捜査に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第234条の前の条は刑事訴訟法第233条です。
- 刑事訴訟法第234条の次の条は刑事訴訟法第235条です。
- 刑事訴訟法第234条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第234条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第234条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/234
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法234条は、親告罪で告訴できる者がいない場合に、検察官が利害関係人の申立てにより告訴権者を指定できると定める規定である。
Q · 親告罪の被害者が亡くなって告訴できる人が誰もいなかったら、犯人は逃げ切るの?
いいえ、検察官が告訴権者を指定する道があります
刑事訴訟法234条により、親告罪で告訴をすることができる者がいない場合、検察官は利害関係人の申立てにより告訴権者を指定できます。ただしこれは検察官の裁量であり義務ではありません。また指定を受けた者が告訴しても、親告罪の告訴期間(犯人を知った日から6か月、235条)の制約は消えないため、時間が経つほど救済の道は細くなります。
解説
親告罪、つまり被害者が告訴しなければ検察官が起訴できない犯罪がある。名誉毀損、侮辱、過失傷害、器物損壊などがこれにあたる。ではその被害者が亡くなり、告訴できる遺族も誰一人いなかったら? 犯人は告訴する人がいないというだけの理由で逃げ切るのか。刑訴234条は、その穴を塞ぐ条文だ。告訴をすることができる者がいない場合、検察官は利害関係人(事件と一定の関わりを持つ者)の申立てにより、告訴できる者を指定できる。本来なら告訴権を持たない人物でも、検察官の指定を受ければ告訴権者になれる。あなたが押さえておくべきは二点。これは検察官の義務ではなく裁量であること。そして指定された者が告訴しても、親告罪の告訴期間(犯人を知った日から6か月、235条)の制約は消えないこと。被害者が亡くなって時間が経つほど、この救済の道は細くなっていく。
法的な位置づけ
刑事訴訟法234条は、告訴権者の指定を定める規定であり、親告罪について告訴をすることができる者が存在しない場合に、検察官が利害関係人の申立てに基づき告訴権者を指定できる旨を規定する。告訴権者に関する原則(230条以下)の例外として、訴追の可能性を補充的に確保する機能を持つ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.対象犯罪が親告罪か確認する まず対象が親告罪か確認する。名誉毀損・侮辱・過失傷害・器物損壊・信書開封などが該当する。非親告罪なら234条は不要で、通常どおり告訴・告発できる
- 2.本来の告訴権者が不在かを確認する 被害者本人、法定代理人(231条)、被害者死亡時の配偶者・直系親族・兄弟姉妹(231条2項)が本当に一人もいないか、または告訴権を行使できない事情があるかを確認する
- 3.利害関係を整理して検察官に申し立てる 自分が事件とどのような利害関係を持つかを具体的に整理し、管轄の地方検察庁に234条の告訴権者の指定を申し立てる。関係性の説明を後出しにせず、最初に資料で示す
- 4.指定後ただちに告訴し期間を計算する 指定を受けたら直ちに告訴し、告訴期間(235条、犯人を知った日から6か月)の残りを最優先で計算する。指定の手続に手間取ると期間切れになりうるため、残り時間が長いうちに動く
よくある質問 AI による整理
Q1告訴権者の指定とは何ですか?
親告罪で告訴できる者がいないとき、検察官が利害関係人の申立てにより告訴できる者を指定する制度です。刑事訴訟法234条が根拠で、本来告訴権を持たない人でも告訴権者になれます。
Q2親告罪とはどんな犯罪ですか?
被害者などの告訴がなければ検察官が起訴できない犯罪です。名誉毀損、侮辱、過失傷害、器物損壊などが該当し、被害者の意思やプライバシーを尊重するために設けられています。
Q3告訴権者の指定は誰が申し立てられますか?
事件と一定の関わりを持つ利害関係人が申し立てられます。誰が利害関係人にあたるかは、事件との関係の濃さを具体的に示せるかで実質的に判断されます。
Q4申立てをすれば必ず指定してもらえますか?
いいえ。234条は「指定することができる」という検察官の裁量規定です。申立てがあっても、指定するか否かは検察官が判断します。
Q5指定された後の告訴期間はいつまでですか?
親告罪の告訴は犯人を知った日から6か月で行使できなくなります(235条)。指定後も期間は止まらないため、起算点の解釈を含め最新の運用確認が必要です。
Q6被害者が死亡したら親告罪は起訴できないのですか?
いいえ。被害者死亡時は配偶者・直系親族・兄弟姉妹が告訴できます(231条2項)。その全員がいない場合に234条の指定が機能します。
Q7告訴権者の指定はどこに申し立てますか?
事件を管轄する地方検察庁の検察官に申し立てます。自分がなぜ利害関係人にあたるかを最初に具体的に示すことが、裁量を動かす鍵になります。
Q8非親告罪でも告訴権者の指定は必要ですか?
不要です。234条は親告罪に限った規定です。非親告罪は告訴がなくても起訴できるため、誰でも告訴・告発を行えます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親告罪って、被害者が死んだらもう絶対に起訴できないんですか?
いいえ。被害者が死亡しても、配偶者・直系親族・兄弟姉妹が告訴できます(刑訴231条2項)。その全員がいない、あるいは告訴できない事情があるときに、検察官が利害関係人の申立てで告訴権者を指定するのが234条です。実務のポイント:多くの人は告訴権者は被害者本人だけと思い込んでいますが、法定代理人(231条)、死亡時の親族(231条2項)、さらに234条の指定まで、告訴権者の裾野は段階的に広い。諦めるのは早い
Q2検察官にお願いすれば、必ず告訴できる人を指定してもらえますか?
いいえ。234条は指定することができるという検察官の裁量規定です。申立てがあっても、指定するかどうかは検察官が判断します。実務のポイント:裁量を動かす鍵は、申立人が事件とどれだけ濃い利害関係を持つかを具体的に示せるかどうか。単に処罰してほしいだけでなく、なぜ自分が告訴権者にふさわしいか、被害者の生前の意思とも整合するかを資料で示すと、検察官は動きやすくなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「親告罪は被害者本人が告訴しなければ絶対に起訴できない」と思われているが、234条はその例外を用意している。告訴権者が誰もいないという特殊状況に限り、検察官が後から告訴権者を補充できる。被害者の死=不起訴確定、ではない
- 234条で指定してもらえれば一安心、と考える人がいるが、本当の難所はその先にある。指定された者が告訴しても、親告罪の6か月の告訴期間(235条)は止まっていない。指定の手続に手間取れば、せっかく告訴権者を得た瞬間に期間切れということが現実に起こる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 告訴できる主体 | 234条:告訴権者が不在のとき検察官が指定した者 | 230条:被害者本人 231条:法定代理人・被害者死亡時の親族 |
| 適用前提 | 親告罪 + 告訴できる者が一人もいない | 被害者が存命で意思表示できる 法定代理人が存在、または被害者が死亡し親族がいる |
| 手続の性質 | 利害関係人の申立て + 検察官の裁量による指定 | 本人の意思で当然に行使 親族等が独立して行使(232条の例外あり) |
| 告訴期間(235条)の制約 | 指定後も及ぶ。起算点の解釈は実務上分かれる | 犯人を知った日から6か月 犯人を知った日から6か月 |
他国ではどう定めているか 2 か国
告訴乃論の罪で告訴できる者がない、または告訴権を行使できないとき、管轄検察官が利害関係人の申立てまたは職権で代行告訴人を指定できる。日本234条とほぼ同型だが、台湾は職権による指定も明文化している点が異なる。
親告罪で告訴できる者がない場合、利害関係人の申請があれば検察官は10日以内に告訴できる者を指定しなければならない。韓国は指定を義務(しなければならない)とし期限も明示する点で、裁量規定の日本234条と差がある。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 身寄りのない人が SNS で名誉を毀損された直後に亡くなった。配偶者も直系親族も兄弟姉妹もいない。この犯人は、告訴する人がいないという理由だけで罪を免れるのか? 234条があれば、生前に深い関わりを持っていた利害関係人が、検察官に告訴権者の指定を申し立てられる
- あなたが親告罪をやってしまい、被害者本人がもう告訴できない状態だから逃げ切れる、と踏んでいたとする。だが検察官が利害関係人の申立てで第三者を告訴権者に指定すれば、起訴の道は開く。告訴する人がいない=安全、とは限らない
- あと数か月で告訴期間が切れる。被害者は意思表示できない状態で、法定代理人もいない。利害関係人として234条の申立てをするなら、検察官の指定と、指定された者の告訴を、6か月の壁の前に両方終わらせなければ間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず対象が親告罪か確認する(名誉毀損・侮辱・過失傷害・器物損壊・信書開封等)。非親告罪なら234条は不要で、通常に告訴・告発できる2. 本来の告訴権者(被害者本人、法定代理人、被害者死亡時の配偶者・直系親族・兄弟姉妹、230〜233条)が本当に一人もいないか確認する3. いなければ、自分が事件とどう利害関係を持つかを整理し、地方検察庁に234条の指定を申し立てる4. 指定を受けたら直ちに告訴し、告訴期間(235条)の残りを最優先で計算する
訴えられた側:1. 親告罪で告訴権者が不在なら、原則として起訴されない立場にあることをまず確認する2. ただし234条で検察官が告訴権者を指定しうるので、告訴する人がいない=安全と油断しない3. 指定と告訴がされた場合、その者が正規に指定された告訴権者か、告訴が告訴期間(235条)内かを精査する。期間徒過なら告訴は不適法で、公訴棄却を主張できる4. 親告罪の趣旨(被害者の意思尊重)に照らし、被害者側の真意も確認する
時効(請求できる期限):親告罪の告訴は、犯人を知った日から6か月で行使できなくなる(刑訴235条)。234条で告訴権者が指定された場合、起算点を指定された者が犯人を知った日とみるかについては実務上、解釈が分かれている。最新の運用を確認すること
学説
通説:234条の指定は検察官の裁量行為であり、告訴権者が現実に存在しない場合に限って補充的に機能すると解されている。指定を受けた者が告訴しても、告訴期間(235条)の制約は別途及び、起算点については議論がある。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い、親告罪で告訴権者が存在しない場合の補充規定として234条が置かれた。
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