刑事訴訟法 第235条
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親告罪の告訴は、犯人を知つた日から六箇月を経過したときは、これをすることができない。ただし、刑法第二百三十二条第二項の規定により外国の代表者が行う告訴及び日本国に派遣された外国の使節に対する同法第二百三十条又は第二百三十一条の罪につきその使節が行う告訴については、この限りでない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第235条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第235条の条文原文は「親告罪の告訴は、犯人を知つた日から六箇月を経過したときは、これをすることができない。ただし、刑法第二百三十二条第二項の規定により外国の代表者が行う告訴及び日本国…」で始まります。
- 刑事訴訟法第235条は第一章 捜査に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第235条の前の条は刑事訴訟法第234条です。
- 刑事訴訟法第235条の次の条は刑事訴訟法第236条です。
- 刑事訴訟法第235条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第235条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第235条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/235
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法235条は、親告罪の告訴は犯人を知った日から6か月を過ぎるとできないと定める。起算点は被害日ではなく犯人を知った日である。
Q · 親告罪の告訴って、いつまでにすればいいんですか?
犯人を知った日から6か月以内です
刑事訴訟法235条により、親告罪(名誉毀損、侮辱、器物損壊など)の告訴は、犯人を知った日から6か月を過ぎるとできなくなります。重要なのは起算点が『被害を受けた日』ではなく『犯人を知った日』である点です。匿名加害者の場合は、発信者を特定できた日から6か月が始まります。被害届を出しただけでは告訴に当たらず、この期間内に告訴をしなければ、被害が事実でも検察官はその罪で起訴できなくなります。
解説
元交際相手があなたの裸の写真を SNS にばらまいた。誰がやったかは、もう分かっている。怒りと混乱の中で、警察に相談すべきか、相手と直接話をつけるべきか、何日も寝つけないまま考え込む。その悩んでいる時間こそが、あなたの最大の武器を静かに溶かしていく。刑事訴訟法235条は、親告罪(被害者などの告訴がなければ検察官が起訴できない罪、例:名誉毀損、侮辱、器物損壊)について、犯人を知った日から6か月を過ぎると告訴できないと定める。6か月。長いようで、警察への相談、証拠集め、匿名加害者なら発信者の特定まで考えれば一瞬で溶ける。この期間を過ぎれば、被害が事実でも、犯人がはっきりしていても、検察官はその罪で起訴できなくなる。あなたが握っておくべき急所は、起算点が『被害を受けた日』ではなく『犯人を知った日』だという一点。匿名の加害者なら、発信者を特定できたその日から砂が落ち始める。
法的な位置づけ
刑事訴訟法235条は親告罪の告訴期間を定める規定であり、親告罪の告訴は犯人を知った日から6か月を経過したときはできない旨を規定する。起算点は犯人の認識時であって犯罪の認識時ではなく、犯人が不明の間は期間が進行しない。外国代表者等が行う一定の告訴は但書により例外とされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.『犯人を知った日』を客観証拠とともに記録 起算点になるため、犯人を特定または確信した日を、メールの日付・発信者情報開示決定書・日付入りメモなど客観的に証明できる形で記録する。被害日ではなく犯人を知った日が基準である点に注意
- 2.その罪が親告罪かを確認 名誉毀損・侮辱(刑法232条)、器物損壊(264条)、過失傷害(209条)などが親告罪に当たる。親告罪なら告訴期間6か月が適用され、非親告罪なら告訴期間の制限はない
- 3.匿名加害者なら発信者情報開示を最優先で着手 加害者が匿名の場合、プロバイダ責任制限法による発信者情報開示で犯人を特定する。特定できた日から6か月のカウントが始まるため、開示請求と告訴準備を並行して進める
- 4.告訴状を作成し警察または検察官に提出 告訴は受理されて初めて完了する。被害届だけでは親告罪の起訴に足りない。弁護士に告訴状作成を依頼すると窓口で受理されやすく、6か月の期限内に確実に手続を完了できる
よくある質問 AI による整理
Q1親告罪とは何ですか?
被害者などの告訴がなければ検察官が起訴できない罪です。名誉毀損、侮辱、器物損壊、過失傷害などが該当し、告訴は犯人を知った日から6か月以内に行う必要があります(刑訴法235条)。
Q2告訴期間6ヶ月はいつから数えますか?
『犯人を知った日』から数えます。『被害を受けた日』ではありません。犯人が誰か分からない間は期間が進行せず、特定できた日から6か月のカウントが始まります。
Q3被害届を出せば告訴期間は止まりますか?
止まりません。被害届と告訴は別物で、被害届は被害の報告にすぎません。親告罪では告訴をしないと起訴できず、被害届だけ出して安心していると6か月が過ぎてしまいます。
Q4犯人がわからない場合でも告訴期間は進みますか?
進みません。起算点は『犯人を知った日』なので、加害者が匿名の間は期間が始まりません。発信者情報開示などで特定できた日から6か月が動き出します。
Q5名誉毀損の告訴はいつまでにすればいいですか?
名誉毀損は親告罪なので、犯人を知った日から6か月以内です(刑訴法235条、刑法232条)。ネット投稿で投稿者が匿名なら、特定できた日が起算点になります。
Q6器物損壊は親告罪ですか?
親告罪です(刑法264条)。被害者の告訴がなければ起訴できず、犯人を知った日から6か月以内に告訴する必要があります。
Q7告訴期間を過ぎたらどうなりますか?
親告罪ではその罪について検察官が起訴できなくなります。被害が事実でも、犯人がはっきりしていても、6か月を過ぎた告訴は効力を持ちません。
Q8親告罪にはどんな罪がありますか?
名誉毀損・侮辱(刑法232条)、器物損壊(264条)、過失傷害(209条)、私用文書等毀棄などです。2017年改正で強制性交等罪・強制わいせつ罪は非親告罪となりました。
この条文についての質問 AI による整理
Q1被害届と告訴って、結局なにが違うんですか?
被害届は『犯罪被害に遭った』という事実の申告で、捜査のきっかけにはなりますが、それ自体に起訴を求める効力はありません。告訴は被害者などが犯人の処罰を求める意思表示で、親告罪では告訴がないと検察官は起訴できません(刑訴法235条、刑法各則の親告罪規定)。実務のポイント:警察は告訴状の受理に消極的なことが多く、窓口で『まず被害届で』と促されがちです。だが親告罪で被害届だけ出して安心していると、6か月の告訴期間が静かに過ぎてしまう。弁護士が作成した告訴状を持参すると受理率が上がる、これが実務の現実です
Q2一度告訴を取り下げたら、もう一回告訴できますか?
できません。告訴を取り消した者は、再び告訴することができません(刑訴法237条2項)。示談して取り下げたあとに相手が約束を破っても、同じ件で再告訴はできない。実務のポイント:だからこそ加害者側は『示談金を払うので告訴を取り下げてほしい』と急ぎます。被害者側は、取り下げる前に示談金が確実に支払われたことを確認し、できれば公正証書化しておく。取下げは一度きりの切り札で、切ったら二度と戻らない
間違えやすい点 AI による整理
- 「被害届を出したから、あとは警察が動いてくれる」と思っている人が多いが、被害届と告訴は別物だ。被害届は『被害に遭った』という報告にすぎず、親告罪では検察官は起訴できない。起訴のスイッチを入れるのは『告訴』であり、これに6か月の期限が付く
- 「いつまでに訴えるか、落ち着いてから考えよう」という問いの立て方そのものが危うい。法律が数えているのは『あなたが犯人を知った日』であって、『あなたが訴える決心をした日』ではない。決心が固まる前から、砂時計はとっくに落ちている
- 親告罪の範囲が時代とともに変わることを知らない人が多い。2017年(平成29年)の改正で、強制性交等罪・強制わいせつ罪は親告罪ではなくなり、告訴がなくても起訴できるようになった。古い解説書を信じて『性犯罪は6か月以内に告訴を』と思い込んでいると、前提そのものが時代遅れになっている(最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 235条:告訴期間(犯人を知った日から6か月) | 237条:告訴の取消しと再告訴の禁止 238条:告訴の主観的不可分(共犯への効力) |
| 時間的制約 | 犯人を知った日から6か月で告訴権が消滅 | 公訴提起前なら取消し可、取消し後は再告訴不可 期間制約ではなく効力範囲のルール |
| 実務上の急所 | 起算点を『犯人を知った日』に固定すること | 示談で取り下げると二度と告訴できない 共犯一人への告訴・取消しが全員に及ぶ |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も告訴乃論之罪について、知悉犯人之時から6か月以内の告訴期間を定める。起算点を犯人の認識時とする点も日本と共通する
韓国も親告罪(친고죄)について、犯人を知った日から6か月の告訴期間を定め、日本とほぼ同一の制度設計
ドイツは告訴を要する罪(Antragsdelikt)の告訴期間を3か月とし、日本の6か月より短い。起算点は行為と行為者を知った時
米国は親告罪・告訴期間という制度を持たず、訴追の可否は検察官の裁量と公訴時効(statute of limitations)で規律されるため、直接の対照は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 元同僚にネット掲示板で実名を晒され、根も葉もない不倫を書かれた。投稿者が誰か特定できたのが先月。あと5か月で告訴期限。発信者情報開示の手続に時間を使いすぎると、特定できた頃には残り時間がわずかしかない
- もし、別れた相手に車を傷つけられたと確信していても、それが本当にその人の仕業だと『知った』のはいつなのか。器物損壊罪(刑法261条)は親告罪。確信した日から6か月の時計が動き出すが、その『知った日』をいつと認定するかで、告訴できるかどうかが分かれる
- あなたが酒の席で同僚を侮辱し、相手が本気で激怒した。侮辱罪(刑法231条)は親告罪。相手が告訴に動くか戦々恐々とするが、相手があなたを犯人と知った日から6か月、告訴がなければあなたは刑事訴追を免れる。裏を返せば、その6か月は気が休まらない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 犯人を特定した、または確信した日を客観証拠(メールの日付、開示決定書、メモ)とともに記録する、これが起算点になる2. その罪が親告罪か確認(名誉毀損230条、侮辱231条、器物損壊261条、過失傷害209条などは親告罪)3. 6か月の期限から逆算し、匿名加害者なら発信者情報開示を最優先で着手4. 告訴状を作成し警察または検察官に提出、受理されて初めて告訴は完了する。被害届だけでは親告罪の起訴に足りない。弁護士に告訴状作成を依頼すると受理されやすい
訴えられた側:1. 自分の行為が親告罪か確認、親告罪なら被害者の告訴がなければ起訴されない2. 被害者が『犯人を知った日』から6か月の期限があり、徒過すれば訴追を免れる3. ただし期限切れを当てにして待つより、被害者との示談を成立させ、誠実な謝罪と被害弁償で告訴の取下げを取り付ける方が確実4. 一度取り消された告訴は再度行えない(刑訴法237条2項)ので、示談は弁護士を通じて確実に
時効(請求できる期限):犯人を知った日から6か月(刑事訴訟法235条本文)。起算点は『犯罪を知った日』ではなく『犯人を知った日』であり、犯人が誰か分からなければ進行しない。外国の代表者が行う名誉毀損等の告訴は例外(同条但書)。なお親告罪以外の犯罪については、告訴期間の制限はない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:235条の告訴期間は、被害者の処罰意思の尊重と加害者の地位の早期安定との均衡を図る趣旨に基づく。起算点の『犯人を知った日』とは、被害者が告訴をなしうる程度に犯人が誰であるかを確実に認識した日を指すと解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成12年(2000年) 強姦罪・強制わいせつ罪等の性犯罪について、告訴期間(6か月)を撤廃する特例を新設。被害者が告訴を熟慮する時間を確保した
- 平成29年(2017年) 強制性交等罪・強制わいせつ罪を非親告罪化したことに伴い、性犯罪の告訴期間に関する特例規定を削除。これらの罪は告訴自体が不要となった
改正の年表
- 1.平成12年(2000年) 改正:強姦罪・強制わいせつ罪等の性犯罪について、6か月の告訴期間を撤廃する特例を新設し、被害者が告訴を熟慮する時間を確保した
- 2.平成29年(2017年) 改正:強制性交等罪・強制わいせつ罪の非親告罪化に伴い、性犯罪の告訴期間に関する特例規定を削除。これらの罪は告訴自体が不要となった
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